Webマーケティングの手法として、ウェビナーマーケティングが注目を浴びています。
ITRの独自調査『Web会議市場規模推移および予測』では、ウェビナーを含めるWeb会議の市場規模は2021年度は326億円で、2025年度には478億円になると予測されています。
また、Web会議市場の年間のCAGR(年平均成長率)は13.2%と予測されており、今後さらに市場拡大していくことが見込まれています。
参考:『Web会議市場規模推移および予測』
ウェビナーマーケティングに取り組むと、どのような効果があるのでしょうか。
今回はウェビナーマーケティングについて詳しく解説します。
この記事を読めば、ウェビナーマーケティングのメリットや始める際の手順、成功させるコツが分かるため、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:『BtoBマーケティング7つの成功事例から学ぶデジタルマーケティング戦略』
Contents
ウェビナーマーケティングとは
ウェビナーマーケティングについて触れる前に、まずはウェビナーについてご紹介します。
ウェビナーとは「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語であり、オンライン上で行われるセミナーを意味します。
新型コロナウイルスの影響で対面でのセミナーが難しくなり、新たな開催方法として自宅からでも参加できるウェビナーが注目を浴びました。
そして、ウェビナーマーケティング(Webinar Marketing)とは、リード獲得やリード育成といった営業プロセスの至るところにウェビナーを組み込み、顧客生涯価値(顧客1人が企業にもたらす利益)の最大化を図るマーケティング手法です。
企業においては、既存顧客のフォローだけでなく新規顧客の開拓や採用活動など幅広い活用場面があることから、ウェビナーを通して多くの顧客と繋がることができるウェビナーマーケティングの需要が拡大しています。
参考:『DXログ ウェビナーとは?その特徴やメリット・デメリットを解説』
ウェビナーマーケティングはWebマーケティングの一種
Webマーケティングとは、WebサイトやWebサービスを通して商品の認知、購買を促すといった、Web上をフィールドとした集客活動を指します。
これに加えて、ウェビナーマーケティングは上述したように、オンライン上で開催するセミナー形式のマーケティングであるという点でWebマーケティングの一種であると言えます。
なお、Webマーケティングについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:『【2023年最新版】Webマーケティングの4つのメリットと市場状況』
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットや成功させるコツも解説【2023年最新版】』
ウェビナーの配信形式は2パターン
ウェビナーマーケティングを行うにあたって配信できるウェビナーは「リアルタイム型」と「録画型」に分けられます。
リアルタイム型は、事前に告知した開催日時に合わせてウェビナーをリアルタイムで配信します。
リアルタイム配信だからこそ取り扱えるトレンド情報や新商品の情報などを伝えることができ、参加者からの質問にもウェビナー内で逐一回答することができます。
一方で録画型では、事前に録画しておいた映像を指定した日時に合わせて配信します。
ウェビナー動画を事前に準備することができるため、編集次第では質の高い動画をユーザーに届けることができます。
参考:『ウェビナーの形式は2種類!それぞれのメリットやデメリットを紹介』
ウェビナーマーケティングのメリット
ウェビナーマーケティングのメリットは4つあります。
集客力が高い
ユーザーは、ウェビナー配信用のURLにアクセスするだけで簡単に視聴できるため、オフラインセミナーに比べて参加しやすいです。
セミナー会場へ移動する必要がないため、移動時間が短縮できたり交通費が節約できたりします。
そのため、「セミナー内容に興味はあるけど移動時間がもったいない」と考えている顧客も気軽に参加でき、参加するハードルが低いためオフラインセミナーではアプローチできない顧客を獲得できる可能性があります。
つまり、インターネットが繋がる場所であれば誰でもウェビナーに参加できるため、全国の顧客をターゲットにした集客ができるのです。
オンラインならではの集客力が最大のメリットです。
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットと効果、運用のコツを解説』
セミナーと比較してコストが安い
ウェビナーはオンライン上で開催することができるため、オフラインセミナーにかかるコストを抑えることができます。
オフラインセミナーを主催する場合、目安として以下の費用が必要です。
セミナーの主催費用
- 会場の使用料金:15~30万円
- 運営スタッフの人件費:15~25万円
- 企画・コーディネート費(全体のプランニングなど):5~15万円
- 制作費(看板や案内状、セミナーで流す映像など):20~35万円
- 機材費:5~10万円
もちろんセミナーの参加人数や規模にもよりますが、費用としてはおよそ80万円ほどが平均相場でしょう。
その一方で、ウェビナーはオンラインで開催するため会場を借りる必要はありません。
また、ウェビナーの動画を事前に撮影しておく場合は人件費が削減できます。
動画配信のための必要機材も最低限で済むため、コストが安く抑えられます。
参考:『アイミツ イベント制作会社の平均費用と料金相場|早見表つき【2023最新版】』
リードを獲得しやすい
ウェビナーを上手く活用することで、リードを効率的に獲得することができます。
具体的には「どのような人にウェビナーに参加してもらいたいか」というターゲット層を明確にして、興味・関心を持ってもらえる企画を打ち出せば、多くの参加者を募れます。
ウェビナー申し込み時に氏名やメールアドレスなどといったユーザーの個人情報を登録してもらうことで、顧客リストを作成することも可能になるでしょう。
InsideSalesの独自調査では、営業部門やマーケティング部門の責任者の約73%が、見込み顧客の獲得に効果的な手法としてウェビナーを挙げています。
また、PRに強いマーケティング会社「IDEATECH」が2023年に行った調査では、BtoB企業のウェビナー担当者100名に対しウェビナー1回当たりの平均リード獲得数について尋ねたところ、約42%が30件以上と回答しています。
このことからも、ウェビナーマーケティングはリード獲得において効果的であることが分かります。
なお、リード獲得についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:『リード獲得とは?効果的な10のマーケティング手法を解説』
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットから統計情報、事例まで解説』
参考:『InsideSales| Mind the Gap: The Disconnect Between LinkedIn, Twitter and What Actually Works for Lead Generation』
リードナーチャリングに効果的
リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)の購買意欲を高めて成約へと繋げるように育成(ナーチャリング)することです。
自社製品や自社サービスの購買にまで至っていない見込み顧客を育成するときにも、ウェビナーは効果的です。
その理由は、ウェビナーで見込み顧客にとって有益な情報を提供することで関係性を深めることができるためです。
例えば、アンケートなどを通して見込み顧客が実現したい要望や解決したい課題などを汲み取り、それらのノウハウを公開するウェビナーを提供することで参加者の満足度が上がります。
顧客のニーズを満たすことでその後の成約率も期待できるでしょう。
また、MakeSocialMediaSell社の独自調査では、ウェビナー参加者の約40%が離脱をせずに最後まで参加していると述べています。
この結果から分かるように、ウェビナーはリードナーチャリングに最適です。
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットや成功のコツを解説』
参考:『Make Social Media Sell | How to sell using Webinars in 5 steps』
購買促進効果
顧客に対し、商品やサービスの購入を呼び掛けられるという点でもウェビナーは効果的です。
その理由は、見込み顧客が抱えている課題を解決する方法を提案して、自社製品や自社サービスの魅力を分かりやすく伝えることで興味を持ってもらいやすくなり、顧客の購買におけるモチベーションを向上させることができるからです。
例えば、ウェビナーのコンテンツに自社商品の紹介だけでなく、活用方法や事例なども加えることで顧客の購買を促すことができるでしょう。
また、ウェビナー参加者に対して説明する内容をまとめた資料を事前に送付しておくことで、理解が深まった状態でウェビナーに参加してもらうことができ、その後の購買や成約に繋げやすくなります。
送付資料には数的根拠や具体的なデータを含めておくことで説得力が増します。
参考:『ウェビナーを成功に導くコツ23選!事前準備から開催後まですべて解説【2023年最新版】』
ウェビナーマーケティングのデメリット
ウェビナーマーケティングのデメリットは3つあります。
参加者の反応を読みにくい
ウェビナーは画面越しで繋がるため、対面形式のセミナーに比べて参加者の反応や表情が読み取りにくいです。
特に参加者のカメラがオフになっている場合だと相手の情報が分からず、一方的なウェビナーになってしまいがちです。
オフラインセミナーは会場の雰囲気を感じながら柔軟に話す内容をアレンジすることができますが、ウェビナーではそういった雰囲気を汲み取ることも難しいでしょう。
そのため、参加者がどういった点に興味関心があるのか、しっかり理解できているのかといった点が曖昧なままウェビナーを進めなければならない可能性があります。
ウェビナー中のユーザーの反応を知るためにも、チャット機能やリアクション機能、投票機能などをフル活用して参加者とコミュニケーションを取ることがおすすめです。
参考:『ウェビナー(オンラインセミナー)とは?メリット・デメリットを解説』
参考:『【Zoom】ウェビナーは参加者のカメラがオフ!視聴者の反応を知る方法とは』
配信トラブルのリスクがある
ウェビナーを配信するためには、適切なネットワーク環境を整備して、必要な機材・設備を用意する必要があります。
これらに不備があると、映像や音声が途切れるなどのトラブルが発生します。
ネット環境は主催者側だけでなく参加しているユーザーの環境にも依存するため、主催者側のネット回線に問題がなかったとしても参加者のネット回線が芳しくなければ、快適なセミナーを提供できない可能性もあります。
音声が聞こえないなどの不備が生じた場合、ウェビナー参加者の途中退席も増えてしまうでしょう。
そのため、ウェビナー配信の回線トラブルを回避したい場合は事前に録画したものを配信するなどして対策することをおすすめします。
参考:『ウェビナーとは?その特徴やメリット・デメリットを解説』
参加者の途中離脱が発生しやすい
ウェビナーは主催者と参加者がオフラインで対面していないため、参加者は自由に途中退室しやすいことが大きな特徴となっています。
参加者はデバイスの電源を切ってしまえばいつでも途中退室ができる状態にあり、このような入退室の気軽さはウェビナー参加者側にとってはメリットになりますが、企業側からするとデメリットです。
参加者が途中退室してしまう要因として多いのが、「ウェビナーの内容が思っていたものと違った」「内容がつまらなく飽きてしまった」などが多いです。
ウェビナー参加者の途中退室を極力防ぐために、途中退室しようと思わせないようなコンテンツを意識しましょう。
参考:『わしづかみウェビナー ウェビナーは途中退出できる?参加者の離脱を防ぐためのアドバイス7選』
参考:『ITトレンド ウェビナーとは?メリット・デメリットなどを分かりやすく解説!』
ウェビナーマーケティングを始める際の手順
ここからは、企業でウェビナーマーケティングを検討している方向けに、ウェビナーマーケティングを始める際の手順をご紹介します。
ウェビナーの準備から開催後のフォローまでの流れは以下の通りです。
- 参加者が求めている内容を考える
- ウェビナーの企画を決める
- ウェビナーの構成を考える
- ウェビナー開催に向けて準備をする
- ウェビナー開催後に参加者データを整理する
- アフターフォローをする
ここでは、各手順について具体的に解説していきます。
参加者が求めている内容を考える
まずは、ウェビナー参加者の立場を踏まえ「どのような知見を得たいのか?」「どのような体験をしたいのか?」を考えます。
一般的に参加者が求めるのは「有用性」「独自性」「専門性」の3つです。
- 有用性:現場の実践に活かせるノウハウを得たい
- 専門性:特定分野に関する高い専門性を学びたい
- 独自性:企業独自のノウハウを知りたい
ターゲットとなる参加者が、ウェビナーに何を求めているかを考えることが一歩目です。
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
ウェビナーの企画を決める
次に、ターゲットとなる参加者像から逆算してウェビナーの企画を決めていきます。
企画を決める前に、営業部門やカスタマーサポート部門から意見を募ってみてください。
その理由は、見込顧客や既存顧客と接している部門から意見を受け取ることで、どのようなテーマのウェビナーを望んでいるか解像度を上げていくことができるためです。
また、企画テーマは1つに絞り込んでシンプルにすることで、短時間のウェビナーでもそのテーマに特化した有益な情報を届けることができます。
ウェビナーの構成を考える
LogMein社の独自調査によると、所要時間が30分であるウェビナーの申し込み率がわずか8%であったのに対し、60分のウェビナーの申し込み率は67%にまでのぼったことが分かりました。
ウェビナーは60分を目安にした上で、参加者の興味・関心が集められる構成をもとにトークスクリプトやスライドを作成していきましょう。
また、ウェビナーはメインテーマが一番大事だと思われがちですが、イントロダクションや質疑応答、クロージングも重要です。
例えば60分のウェビナーを想定した場合の構成例としては、以下のような配分があります。
- ウェビナ全体の概要説明:5分
- イントロダクション:10分
- メインテーマ:30分
- 質疑応答:10分
- クロージング:5分
サービスに関する具体的な話を持ち込んだり、キャンペーン情報を盛り込んだりすると、デモ体験や商品購買などに繋げられる確率が上がります。
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
参考:『LogMein |10 Webinar Benchmarks Every Marketer Should Know – GoToWebinar』
ウェビナー開催に向けて準備をする
ウェビナーの告知を行うためのLPや、受付を行うための登録フォームなど必要な導線材料は早い段階で作成しましょう。
その理由は、LPや登録フォームの作成が遅延してしまうと、ウェビナー主催の予定が狂うためです。
LPはウェビナーの概要が的確に伝わるようにするために以下の項目にとどめ、それ以外の情報は要点だけをまとめましょう。
LPの記載項目
- ウェビナー開催日時
- 講演者の詳細情報
- セッションの概要
- 申し込み方法
また、登録フォームにおいても入力項目が多いと参加率が下がる恐れがあるため、以下を必須項目として入力時の離脱を防ぐことも重要です。
登録フォームの必須項目
- 名前
- 会社名
- 役職名
- 電話番号
- メールアドレス
LPと登録フォームが完成したら、Web広告やメルマガを活用してウェビナーを宣言して、参加者を募っていきます。
なお、LPの制作について詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
関連記事:『「こんなお悩みありませんか?」LPの作り方!5つのポイントを解説!』
関連記事:『ランディングページ(LP)で踏まえるべき内容10選! 順番も解説』
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
ウェビナー開催後に参加者データを整理する
ウェビナー主催が終えたら、参加者データを整理していきます。
回答してもらったアンケートを集計したり、動画視聴や資料ダウンロードのログ履歴を確認したりして、参加者の温度感を確認します。
アフターフォローを行いやすくするため、温度感の高い順番に参加者リストを並べ直しておきます。
アフターフォローをする
ウェビナー参加者に対するアフターフォローをしていきます。
その理由は、ウェビナーを主催するだけでは、売上や利益に繋がるわけではないためです。
ウェビナーの主催を購買促進に繋げていくためには、参加者のアフターフォローが欠かせません。
フォローメールを入れたり、電話をかけたりして参加者とコンタクトを取ります。
コンタクトを取る場合は、ウェビナー参加に対するお礼の言葉を添えましょう。
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
ウェビナーマーケティングを成功させる7つのコツ
ウェビナーマーケティングの手順をご紹介しましたが、成功させるためには以下の7つのコツを意識しましょう。
2週間の集客期間を設ける
ウェビナーの集客は2週間前を目安に始めましょう。
その理由は、気軽に参加できるウェビナーは集客を早く始め過ぎてしまうと、出席率が落ちてしまうためです。
「とりあえず、ウェビナーの申込みをしておこう」と申込件数は増えますが、日が経過することで申込みに対する記憶が薄れていき出席率が落ちてしまうのです。
株式会社ベーシックの独自調査によると、ウェビナー集客を3週間前から開始したところ、出席率は62%から57.7%まで落ち込んだと述べられています。
最も出席率が高いのが、2週間前からウェビナー集客をした場合とされています。
そのため、ウェビナーは2週間前を目安に集客しましょう。
参考:『ferret One | 明日から使える!「ウェビナー」を成果に繋げる10のコツ』
配信画面に字幕を入れる
ウェビナー動画を録画撮影しておく場合は、字幕を入れておきましょう。
その理由は、配信動画に字幕を入れることで聞き漏れを防げることができ、参加者の目を引くことができます。
また、字幕だけでなくテロップやBGMを入れて演出すると、ウェビナー参加者が飽きずに最後まで見てもらいやすくなります。
しかし、配信画面に字幕やテロップ、BGMを入れるのは知識や経験が必要なため、動画編集に自信がない場合は専門業者へ依頼するのも1つです。
関連記事: 『【無料】動画に使えるBGM素材サイト14選!TikTokやYouTubeに!』
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
商品を売り込み過ぎない
ウェビナー参加者の目的は、各自で異なります。
- 現在抱えている課題を解決する方法を知りたい
- スキルアップのために自己啓発をしたい
- 業界の人脈づくりをしたい
上記のように参加者の目的は異なり、これらを的確に汲み取れれば信頼関係が構築できます。
参加者と信頼関係を構築すれば、自然と相談をされたり、商品を購入されたりするでしょう。
参加者が求めていないのに商品を売り込むと、押し売りになり信頼関係が壊れてしまいます。
そのため、ウェビナーを主催する場合は商品を売り込み過ぎないように気をつけましょう。
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
リハーサルを入念に行う
ウェビナー主催前に入念なリハーサルを行ってください。
その理由は、当日にトラブルが起きると集客した見込み顧客を逃してしまう恐れがあるためです。
リハーサルを入念に行うことで当日にトラブルが起きるリスクを極力減らすことができます。
また、リハーサル時は映像の切り替えを適切なタイミングで行うように意識することも重要です。
ウェビナーでは、参加者に対して伝えられるのは配信画面の情報だけです。
メラビアンの法則によると、人間は言葉そのものの情報や音声などの聴覚情報よりも、目に見えた情報(視覚情報)を最も多く汲み取ると言われています。
そのため、映像の切り替えを適宜行い、話している内容と配信画面で映す映像を一致させることで参加者に情報を伝えやすくなります。
参加者に内容を理解してもらえるかを意識しながら、リハーサルを行ってみてください。
参考:『「伝わる」ウェビナーを作る6つのポイント』
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
安定した配信環境と機材を整える
ウェビナーを主催する前に、安定したインターネット環境を整えてください。
その理由は、通信環境の不備で画面が止まったり、ノイズが入ったりすると参加者が離脱してしまう恐れがあるためです。
また、参加者に快適なウェビナーを届けるためには、最低でも以下の機材を揃える必要があります。
- パソコン
- Webカメラ
- マイク
Webカメラとマイクは、パソコンに内蔵されている場合は別途用意する必要はありませんが、参加者が多い場合やより高画質な映像を届けたい場合、カメラワークを工夫したい場合などは別で用意すると便利です。
さらにウェビナーのクオリティを上げたい方は、上記の機材に加えて照明や解説用のホワイトボードなどを用意すると良いでしょう。
ネットワーク回線の障害が起きることはないか、ウェビナーツールが安定的に使用できるかといった配信環境を整えると同時に、必要な機材が揃っているか確認しましょう。
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
参考:『ウェビナー配信の必要機材を紹介|配信準備のポイントについても解説します』
PDCAで内容を改善していく
内容を改善していくことで、参加者に満足してもらえるウェビナーが主催できるようになります。
そのため、参加者にウェビナーの評価をしてもらいましょう。
アンケート結果を集計したり、視聴ログを把握したりして、どのような内容であれば満足してもらえるかを検証してください。
PDCAを効率的に回すためにも、アンケートでは以下の項目を設定しておくと良いでしょう。
- 名前
- 満足度
- 課題
- サービスへの関心度
- 次回のウェビナーで聞きたい内容
ウェビナー参加者のニーズを把握できれば、各段と良いウェビナーが主催できるようになります。
参考:『ウェビナーマーケティングとは?ウェビナーマーケティングが効果的な理由を解説』
ウェビナーツールを活用する
ウェビナーツールを活用すれば、動画配信が簡単に行えるようになります。
さまざまなウェビナーツールが登場していますが、以下のような機能が搭載されたツールがおすすめです。
ウェビナーツールの機能
登録フォーム機能 | ウェビナー参加者の情報を取得するための機能 個人情報を取り扱うためセキュリティに気をつける |
配信機能 | 運営担当者に負担がかからないため機能 |
アンケート機能 | 参加者にウェビナーの評価をしてもらうための機能 |
視聴ログ分析 | ウェビナーの視聴結果を把握するための機能 アフターフォローをする際に役立つ |
多言語翻訳 | 講師のセリフをリアルタイムで多言語に翻訳する機能 国外のウェビナー参加者にアプローチできる |
MAツールと連携 | ウェビナー参加者へのプローチを効率化するための機能 |
参考:『EventHub ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
ウェビナーマーケティングの成功事例
最後にウェビナーマーケティングの成功事例をご紹介します。
セミナーコストを1/10に削減することに成功
引用:『ワガシャdeDOMO』
人材ビジネスを展開している株式会社アルバイトタイムスでは、顧客が東海近隣地区に限られていたことが課題としてありました。
同社は採用管理システム「ワガシャdeDOMO」の導入を提案すべく、Web面談やセミナーを行っていましたが、対面式セミナーの場合、交通費や会場費、人件費などを含め毎月30万円程度の費用が掛かっていました。
そこで、従来続けていたセミナーをウェビナーに移行したところ、ツール費用の3万円だけで済むようになり、セミナーコストを1/10に削減できました。
ウェビナーの活用を始めたことで導入社数は1年間で3,000件もアップし、東海近隣地区だけでなく全国から顧客を獲得することに成功しました。
参考:『Cocripo ご契約社数が1年間で3,000社増!驚異の成果をあげるウェビナーの秘訣とは』
コストを半減しつつ会員数を700人→1,500人にアップ
引用:『JMEC』
医療機器や医療機関専売化粧品の開発から販売まで行う株式会社ジェイメックでは、コロナ禍を機に、医師向けセミナーの代替としてオンラインセミナーを導入しました。
その結果、 定期的なセミナー開催や見逃し配信の活用等もあり、約10か月で会員数を700人から1,500人に増やしています。
特に画面の操作性の良さや、既存の会員制サイトとの連携、ライブチャットで双方向性のやり取りができる点を株式会社ジェイメックの担当者は評価しています。
さらに過去の学会映像について、一つのプラットフォームに集約することでコストの半減にも成功しています。
参考:『ネクプロ |コロナ禍のピンチをチャンスに。10か月で会員数倍増 ネクプロで「医師向けウェビナー」毎週配信』
参加者向けアンケートで不満なし93.3%
引用:『Jstream |オンライン化2年目の第120回日本皮膚科学会総会は、4日間に渡りハイブリッド形式で開催されのべ6,700名が参加』
公益社団法人日本皮膚科学会では、総会にあたり14の会議室から4日間に渡り60講演以上をライブ配信で実施することに成功しました。
「遠隔地からでも参加しやすい」「時間の都合が付けやすい」「会場のキャパシティに縛られず視聴できる」というウェビナーの特性を活かし、会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式で開催した結果、延べ6,700名が参加する大規模なイベントを無事に終えました。
また、ライブ配信のシステムについて聞いた参加者向けアンケートでは、「不満なし」で全体の93.3%を達成し、中でも「大変満足(28.5%)」、「満足(48.8%)」と高い満足を得ていたことが分かります。
まとめ
今回は、ウェビナーマーケティングについてご紹介しました。
解説が長くなったため、最後にウェビナーマーケティングの手順や成功させるコツをおさらいしておきましょう。
ウェビナーマーケティングの手順
- 参加者が求めている内容を考える
- ウェビナーの企画を決める
- ウェビナーの構成を考える
- ウェビナー開催に向けて準備をする
- ウェビナー開催後に参加者データを整理する
- アフターフォローをする
ウェビナーマーケティングを成功させるコツ
- 2週間の集客期間を設ける
- 配信画面に字幕を入れる
- 商品を売り込み過ぎない
- リハーサルを入念に行う
- 安定した配信環境と機材を整える
- PDCAで内容を改善していく
- ウェビナーツールを活用する
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業のWeb広告代理店、株式会社Unionが運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。
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