Webマーケティングの手法として、ウェビナーマーケティングが注目を浴びています。
ITRの独自調査『Web会議市場規模推移および予測』では、ウェビナーを含めるWeb会議の市場規模は2021年度は326億円で、2025年度には478億円になると予測されています。
また、Web会議市場の年間のCAGR(年平均成長率)は13.2%と予測されており、今後さらに市場拡大していくことが見込まれています。
参考:『Web会議市場規模推移および予測』
ウェビナーマーケティングに取り組むと、どのような効果があるのでしょうか。
今回はウェビナーマーケティングについて詳しく解説します。
この記事を読めば、ウェビナーマーケティングのメリットや始める際の手順、成功させるコツが分かるため、ぜひ参考にしてみてください。
参考:『Web会議市場規模推移および予測』
関連記事:『BtoBマーケティング7つの成功事例から学ぶデジタルマーケティング戦略』
Contents
ウェビナーマーケティングとは
ウェビナーマーケティング(Webinar Marketing)とは、リード獲得やリード育成といった営業プロセスの至るところにウェビナーを組み込み、顧客生涯価値(顧客1人が企業にもたらす利益)の最大化を図るマーケティング手法です。
ウェビナーは「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語であり、オンライン上で行われるセミナーを意味します。
2020年に新型コロナウイルスの影響で対面でのセミナーが難しくなり、新たな開催方法として自宅からでも参加できるウェビナーが注目を浴びました。
企業においては、既存顧客のフォローだけでなく新規顧客の開拓や採用活動など幅広い活用場面があることから、ウェビナーを通して多くの顧客と繋がることができるウェビナーマーケティングの市場規模が拡大しています。
参考:『ウェビナーとは?概要やメリット・デメリットなどを解説!』
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットから統計情報、事例まで解説』
ウェビナーの配信形式は2パターン
ウェビナーマーケティングを行うにあたって配信できるウェビナーは「リアルタイム型」と「録画型」に分けられます。
- リアルタイム型:開催日時に合わせてリアルタイムで配信
- 録画型:事前に録画しておいた映像を指定した日時に合わせて配信
リアルタイム型は、事前に告知した開催日時に合わせてウェビナーをリアルタイムで配信します。
リアルタイム配信だからこそ取り扱えるトレンド情報や新商品の情報などを伝えることができ、参加者からの質問にもウェビナー内で逐一回答することができます。
一方で録画型では、事前に録画しておいた映像を指定した日時に合わせて配信します。
ウェビナー動画を事前に準備することができるため、編集次第では質の高い動画をユーザーに届けることができます。
参考:『ウェビナーの形式は2種類!それぞれのメリットやデメリットを紹介』
ウェビナーマーケティングのメリット
ウェビナーマーケティングのメリットは4つあります。
集客力が高い
ユーザーは、ウェビナー配信用のURLにアクセスするだけで簡単に視聴できるため、オフラインセミナーに比べて参加しやすいです。
セミナー会場へ移動する必要がないため、移動時間が短縮できたり交通費が節約できたりします。
そのため、「セミナー内容に興味はあるけど移動時間がもったいない」と考えている顧客も気軽に参加でき、参加するハードルが低いためオフラインセミナーではアプローチできない顧客を獲得できる可能性があります。
つまり、インターネットが繋がる場所であれば誰でもウェビナーに参加できるため、全国の顧客をターゲットにした集客ができるのです。
実際にマーケティング会社「IDEATECH」が2023年に行った調査では、BtoB企業のウェビナー担当者100名に対しウェビナー1回当たりの平均集客数について尋ねたところ、約46%が51人以上と回答し、さらに14%が201人以上と回答しています。
オンラインならではの集客力が最大のメリットです。
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットと効果、運用のコツを解説』
参考:『【BtoB企業のウェビナー担当者100名に調査】ウェビナーを実施する上での課題第1位は「企画・テーマ」 〜ウェビナー担当者が「実施時に工夫していること」も公開〜』
オフラインセミナーと比較してコストが安い
ウェビナーはオンライン上で開催することができるため、オフラインセミナーにかかるコストを抑えることができます。
オフラインセミナーを開催する場合、以下のような項目で費用が発生します。
セミナーの主催時にかかる項目
- 会場の使用料金
- 運営スタッフの人件費
- 企画・コーディネート費(全体のプランニングなど)
- 制作費(看板や案内状、セミナーで流す映像など)
- 機材費(音響・証明)
その他、オプションで備品レンタルやケータリングサービスを使用する場合、追加で費用がかかってきます。
一方で、ウェビナーはオンラインで開催するため会場を借りる必要はありません。
また、ウェビナーの動画を事前に撮影しておく場合は当日の人件費が削減できます。
動画配信のための必要機材も最低限で済むため、コストが安く抑えられます。
株式会社アルバイトタイムスがウェビナーを導入した際は、対面型セミナーと比較して月額のセミナー開催コストが10分の1に削減できたという報告があります。
参考:『アイミツ イベント制作会社の平均費用と料金相場|早見表つき【2024最新版】』
参考:『ご契約社数が1年間で3,000社増!驚異の成果をあげるウェビナーの秘訣とは』
リードを獲得しやすい
参考:『【BtoB企業のウェビナー担当者100名に調査】ウェビナーを実施する上での課題第1位は「企画・テーマ」 〜ウェビナー担当者が「実施時に工夫していること」も公開〜』
ウェビナーを上手く活用することで、リードを効率的に獲得することができます。
マーケティング会社「IDEATECH」が2023年に行った調査では、BtoB企業のウェビナー担当者100名に対しウェビナー1回当たりの平均リード獲得数について尋ねたところ、約44%が30件以上と回答しています。
このことからも、ウェビナーマーケティングはリード獲得において効果的であることが分かります。
その際、「どのような人にウェビナーに参加してもらいたいか」というターゲット層を明確にして、興味・関心を持ってもらえる企画を打ち出すことが重要です。
ウェビナー申し込み時に氏名やメールアドレスなどといったユーザーの個人情報を登録してもらうことで、顧客リストを作成することも可能になるでしょう。
なお、リード獲得についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:『リード獲得とは?効果的な10のマーケティング手法を解説』
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットから統計情報、事例まで解説』
参考:『【BtoB企業のウェビナー担当者100名に調査】ウェビナーを実施する上での課題第1位は「企画・テーマ」 〜ウェビナー担当者が「実施時に工夫していること」も公開〜』
リードナーチャリングに効果的
リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)の購買意欲を高めて成約へと繋げるように育成(ナーチャリング)することです。
自社製品や自社サービスの購買にまで至っていない見込み顧客を育成するときにも、ウェビナーは効果的です。
その理由は、ウェビナーで見込み顧客にとって有益な情報を提供することで関係性を深めることができるためです。
例えば、アンケートなどを通して見込み顧客が実現したい要望や解決したい課題などを汲み取り、それらのノウハウを公開するウェビナーを提供することで参加者の満足度が上がります。
実際にフロンティア株式会社の事例では、定期開催ウェビナーにてサービス内容や特徴を訴求した結果、ウェビナー視聴の3カ月後には参加者の42%が有効な商談に結び付きました。
そして、事前にウェビナーを通して事前にサービス利用の具体的なイメージを参加者が持っていたことから、参加者の64%が受注へ繋がっています。
参考:『ウェビナーマーケティングとは?メリットや成功のコツを解説』
参考:『参加者の42%が有効商談化。事例紹介ウェビナーでの接点創出により、見込み顧客から高い歩留まり率での受注を実現』
関連記事:『リードナーチャリングの成功事例4つを紹介!成果に繋がるポイントとは?』
購買促進効果
顧客に対し、商品やサービスの購入を呼び掛けられるという点でもウェビナーは効果的です。
その理由は、見込み顧客が抱えている課題を解決する方法を提案して、自社製品や自社サービスの魅力を分かりやすく伝えることで興味を持ってもらいやすくなり、顧客の購買におけるモチベーションを向上させることができるからです。
実際に、株式会社リンクアンドパートナーズが2024年に行ったウェビナーの実態調査では、過去1年間にウェビナーに参加した経験がある企業に勤める方501名の内、「ウェビナー参加後、商品やサービスの購入や契約に至った経験はありますか?」という質問に「はい」と回答した割合は59.5%に上ります。
例えば、ウェビナーのコンテンツに自社商品の紹介だけでなく、活用方法や事例なども加えることで顧客の購買を促すことができるでしょう。
株式会社リンクアンドパートナーズの同調査では、「購入や契約に至った理由を教えてください(複数回答可)」という質問に対して、「同じ業界の成功事例を聞いて、やってみたいと思ったから」が59.1%と最も高い割合を示しました。
また、ウェビナー参加者に対して説明する内容をまとめた資料を事前に送付しておくことで、理解が深まった状態でウェビナーに参加してもらうことができ、その後の購買や成約に繋げやすくなります。
送付資料には数的根拠や具体的なデータを含めておくことで説得力が増します。
参考:『ウェビナーを成功に導くコツ23選!事前準備から開催後まですべて解説【2024年最新版】』
参考:『【ウェビナーの実態調査】参加者の約6割が購入や契約に至った経験が「ある」と判明、印象に残るプレゼン資料とは。』
ウェビナーマーケティングのデメリット
ウェビナーマーケティングのデメリットは3つあります。
参加者の反応を読みにくい
ウェビナーは画面越しで繋がるため、対面形式のセミナーに比べて参加者の反応や表情が読み取りにくいです。
特に参加者のカメラがオフになっている場合だと相手の情報が分からず、一方的なウェビナーになってしまいがちです。
オフラインセミナーは会場の雰囲気を感じながら柔軟に話す内容をアレンジすることができますが、ウェビナーではそういった雰囲気を汲み取ることも難しいでしょう。
そのため、参加者がどういった点に興味関心があるのか、しっかり理解できているのかといった点が曖昧なままウェビナーを進めなければならない可能性があります。
ウェビナー中のユーザーの反応を知るためにも、チャット機能やリアクション機能、投票機能などをフル活用して参加者とコミュニケーションを取ることがおすすめです。
参考:『ウェビナー(オンラインセミナー)とは?メリット・デメリットを解説』
参考:『【Zoom】ウェビナーは参加者のカメラがオフ!視聴者の反応を知る方法とは』
配信トラブルのリスクがある
ウェビナーを配信するためには、適切なネットワーク環境を整備して、必要な機材・設備を用意する必要があります。
これらに不備があると、映像や音声が途切れるなどのトラブルが発生します。
ネット環境は主催者側だけでなく参加しているユーザーの環境にも依存するため、主催者側のネット回線に問題がなかったとしても参加者のネット回線が芳しくなければ、快適なセミナーを提供できない可能性もあります。
音声が聞こえないなどの不備が生じた場合、ウェビナー参加者の途中退席も増えてしまう可能性があります。
そのため、ウェビナー配信の回線トラブルを回避したい場合は事前に録画したものを配信するなどして対策することをおすすめします。
参考:『ウェビナーとは?その特徴やメリット・デメリットを解説』
参加者の途中離脱が発生しやすい
ウェビナーは主催者と参加者がオフラインで対面していないため、参加者は自由に途中退室しやすいことが大きな特徴となっています。
参加者はデバイスの電源を切ってしまえばいつでも途中退室ができる状態にあり、このような入退室の気軽さはウェビナー参加者側にとってはメリットになりますが、企業側からするとデメリットです。
ウェビナー参加者の途中退室を極力防ぐために、途中退室しようと思わせないようなコンテンツを意識しましょう。
株式会社トップランナーマーケティングが2023年に公開した調査によると、ウェビナー参加経験者の55.9%が60分のウェビナーで開始20分以内に視聴継続の判断をすると回答しました。
そのため、最初の20分間で参加者に有益な情報を届ける、チャット・アンケート機能で参加者とコミュニケーションを取るなどの工夫が必要になります。
参考:『わしづかみウェビナー ウェビナーは途中退出できる?参加者の離脱を防ぐためのアドバイス7選』
参考:『ITトレンド ウェビナーとは?メリット・デメリットなどを分かりやすく解説!』
参考:『【調査結果】ウェビナー開始20分以内に対象者の半数以上が視聴継続するかを判断』
参考:『ウェビナーとは。Webinar運営を成功させよう』
ウェビナーマーケティングを始める際の手順
ここからは、企業でウェビナーマーケティングを検討している方向けに、ウェビナーマーケティングを始める際の手順をご紹介します。
ウェビナーの準備から開催後のフォローまでの流れは以下の通りです。
- 参加者が求めている内容を考える
- ウェビナーの企画を決める
- ウェビナーの構成を考える
- ウェビナー開催に向けて準備をする
- ウェビナー開催後に参加者データを整理する
- アフターフォローをする
ここでは、各手順について具体的に解説していきます。
参加者が求めている内容を考える
まずは、ウェビナー参加者の立場を踏まえ「どのような知見を得たいのか?」「どのような体験をしたいのか?」を考えます。
一般的に参加者が求めるのは「有用性」「独自性」「専門性」の3つです。
- 有用性:現場の実践に活かせるノウハウを得たい
- 専門性:特定分野に関する高い専門性を学びたい
- 独自性:企業独自のノウハウを知りたい
ターゲットとなる参加者が、ウェビナーに何を求めているかを考えることが一歩目です。
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
ウェビナーの企画を決める
次に、ターゲットとなる参加者像から逆算してウェビナーの企画を決めていきます。
企画を決める前に、営業部門やカスタマーサポート部門から意見を募ってみてください。
その理由は、見込顧客や既存顧客と接している部門から意見を受け取ることで、どのようなテーマのウェビナーを望んでいるか解像度を上げていくことができるためです。
また、企画テーマは1つに絞り込んでシンプルにすることで、短時間のウェビナーでもそのテーマに特化した有益な情報を届けることができます。
ウェビナーの構成を考える
株式会社Jストリームが2024年に発表した調査によると、92.9%の人がウェビナーの最適な長さとして1時間以内と回答しました。
そのためウェビナーは長くても60分を目安にした上で、参加者の興味・関心が集められる構成をもとにトークスクリプトやスライドを作成していきましょう。
また、ウェビナーはメインテーマが一番大事だと思われがちですが、イントロダクションや質疑応答、クロージングも重要です。
例えば60分のウェビナーを想定した場合の構成例としては、以下のような配分があります。
- ウェビナ全体の概要説明:5分
- イントロダクション:10分
- メインテーマ:30分
- 質疑応答:10分
- クロージング:5分
サービスに関する具体的な話を持ち込んだり、キャンペーン情報を盛り込んだりすると、デモ体験や商品購買などに繋げられる確率が上がります。
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
参考:『「企業ウェビナーの視聴状況」に関する調査を実施~アフターコロナにおいても企業によるウェビナーを月1回以上視聴する層が5割超に~』
ウェビナー開催に向けて準備をする
ウェビナーの告知を行うためのLPや、受付を行うための登録フォームなど必要な導線材料は早い段階で作成しましょう。
その理由は、LPや登録フォームの作成が遅延してしまうと、ウェビナー主催の予定が狂うためです。
LPはウェビナーの概要が的確に伝わるようにするために以下の項目にとどめ、それ以外の情報は要点だけをまとめましょう。
LPの記載項目
- ウェビナー開催日時
- 講演者の詳細情報
- セッションの概要
- 申し込み方法
また、登録フォームにおいても入力項目が多いと参加率が下がる恐れがあるため、以下を必須項目として入力時の離脱を防ぐことも重要です。
登録フォームの必須項目
- 名前
- 会社名
- 役職名
- 電話番号
- メールアドレス
LPと登録フォームが完成したら、Web広告やメルマガを活用してウェビナーを宣言して、参加者を募っていきます。
なお、LPの制作について詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
関連記事:『「こんなお悩みありませんか?」LPの作り方!5つのポイントを解説!』
関連記事:『ランディングページ(LP)で踏まえるべき内容10選! 順番も解説』
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
ウェビナー開催後に参加者データを整理する
ウェビナー主催が終えたら、参加者データを整理していきます。
回答してもらったアンケートを集計したり、動画視聴や資料ダウンロードのログ履歴を確認したりして、参加者の温度感を確認します。
アフターフォローを行いやすくするため、温度感の高い順番に参加者リストを並べ直しておきます。
アフターフォローをする
ウェビナー参加者に対するアフターフォローをしていきます。
その理由は、ウェビナーを主催するだけでは、売上や利益に繋がるわけではないためです。
ウェビナーの主催を購買促進に繋げていくためには、参加者のアフターフォローが欠かせません。
フォローメールを入れたり、電話をかけたりして参加者とコンタクトを取ります。
コンタクトを取る場合は、ウェビナー参加に対するお礼の言葉を添えましょう。
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
ウェビナーマーケティングを成功させる7つのコツ
ウェビナーマーケティングの手順をご紹介しましたが、成功させるためには以下の7つのコツを意識しましょう。
オフラインセミナーと比較して集客期間を短めにする
ウェビナーの集客は、オフラインセミナーと比較して集客期間を短めにするといいでしょう。
その理由は、気軽に参加できるウェビナーは集客を早く始め過ぎてしまうと、出席率が落ちてしまうためです。
「とりあえず、ウェビナーの申込みをしておこう」と申込件数は増えますが、日が経過することで申込みに対する記憶が薄れていき出席率が落ちてしまうのです。
株式会社ベーシックの独自調査によると、ウェビナー集客を3週間前から開始したところ、出席率は57.7%となりました。
これは、同様のタイミングで集客を開始していた同社のオフラインセミナーの62.0%と比較して低い数値となります。
そのため、同社でウェビナーを開催する際は2週間前を目安に募集ページを公開し、さらに10日前を目途にメルマガでの集客を追加する形を採っています。
参考:『ferret One | 明日から使える!「ウェビナー」を成果に繋げる10のコツ』
配信画面に字幕を入れる
ウェビナー動画を録画撮影しておく場合は、字幕を入れておきましょう。
その理由は、配信動画に字幕を入れることで聞き漏れを防げることができ、参加者の目を引くことができます。
また、字幕だけでなくテロップやBGMを入れて演出すると、ウェビナー参加者が飽きずに最後まで見てもらいやすくなります。
しかし、配信画面に字幕やテロップ、BGMを入れるのは知識や経験が必要なため、動画編集に自信がない場合は専門業者へ依頼するのも1つです。
関連記事: 『【無料】動画に使えるBGM素材サイト14選!TikTokやYouTubeに!』
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
商品を売り込み過ぎない
ウェビナー参加者の目的は、各自で異なります。
- 現在抱えている課題を解決する方法を知りたい
- スキルアップのために自己啓発をしたい
- 業界の人脈づくりをしたい
上記のように参加者の目的は異なり、これらを的確に汲み取れれば信頼関係が構築しやすくなります。
逆に参加者が求めていないのに商品を売り込むと、押し売りになり信頼関係が損なわれる可能性があります。
そのため、ウェビナーを主催する場合は商品を売り込み過ぎない姿勢が重要です。
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
リハーサルを入念に行う
ウェビナー主催前に入念なリハーサルを行ってください。
その理由は、当日にトラブルが起きると集客した見込み顧客を逃してしまう恐れがあるためです。
リハーサルを入念に行うことで当日にトラブルが起きるリスクを極力減らすことができます。
また、リハーサル時は映像の切り替えを適切なタイミングで行うように意識することも重要です。
ウェビナーでは、参加者に対して伝えられるのは配信画面の情報だけです。
メラビアンの法則によると、人間は言葉そのものの情報や音声などの聴覚情報よりも、目に見えた情報(視覚情報)を最も多く汲み取ると言われています。
そのため、映像の切り替えを適宜行い、話している内容と配信画面で映す映像を一致させることで参加者に情報を伝えやすくなります。
参加者に内容を理解してもらえるかを意識しながら、リハーサルを行ってみてください。
参考:『「伝わる」ウェビナーを作る6つのポイント』
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
安定した配信環境と機材を整える
ウェビナーを主催する前に、安定したインターネット環境を整えてください。
その理由は、通信環境の不備で画面が止まったり、ノイズが入ったりすると参加者が離脱してしまう恐れがあるためです。
また、参加者に快適なウェビナーを届けるためには、最低でも以下の機材を揃える必要があります。
- パソコン
- Webカメラ
- マイク
Webカメラとマイクは、パソコンに内蔵されている場合は別途用意する必要はありませんが、参加者が多い場合やより高画質な映像を届けたい場合、カメラワークを工夫したい場合などは別で用意すると便利です。
さらにウェビナーのクオリティを上げたい方は、上記の機材に加えて照明や解説用のホワイトボードなどを用意すると良いでしょう。
ネットワーク回線の障害が起きることはないか、ウェビナーツールが安定的に使用できるかといった配信環境を整えると同時に、必要な機材が揃っているか確認しましょう。
参考:『colive ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
参考:『ウェビナー配信の必要機材を紹介|配信準備のポイントについても解説します』
PDCAで内容を改善していく
内容を改善していくことで、参加者に満足してもらえるウェビナーが主催しやすくなります。
そのため、参加者にウェビナーの評価をしてもらいましょう。
アンケート結果を集計したり、視聴ログを把握したりして、どのような内容であれば満足してもらえるかを検証してください。
PDCAを効率的に回すためにも、アンケートでは以下の項目を設定しておくと良いでしょう。
- 名前
- 満足度
- 課題
- サービスへの関心度
- 次回のウェビナーで聞きたい内容
参考:『ウェビナーマーケティングとは?ウェビナーマーケティングが効果的な理由を解説』
ウェビナーツールを活用する
ウェビナーツールを活用すれば、動画配信が簡単に行えるようになります。
国内で販売されているツールとして、以下のようなものがあります。
さまざまなウェビナーツールが登場していますが、以下のような機能が搭載されたツールがおすすめです。
ウェビナーツールの機能
登録フォーム機能 | ウェビナー参加者の情報を取得するための機能 個人情報を取り扱うためセキュリティに気をつける |
配信機能 | 運営担当者に負担がかからないため機能 |
アンケート機能 | 参加者にウェビナーの評価をしてもらうための機能 |
視聴ログ分析 | ウェビナーの視聴結果を把握するための機能 アフターフォローをする際に役立つ |
多言語翻訳 | 講師のセリフをリアルタイムで多言語に翻訳する機能 国外のウェビナー参加者にアプローチできる |
MAツールと連携 | ウェビナー参加者へのプローチを効率化するための機能 |
参考:『ウェビナーマーケティングを成功させるには?ノウハウや使えるツールをご紹介』
参考:『ウェビナーマーケティングとは?成功に導くポイントも解説』
参考:『ウェビナーツール徹底比較おすすめ17選!動画配信によるナーチャリング戦術』
ウェビナーマーケティングの成功事例
最後にウェビナーマーケティングの成功事例をご紹介します。
セミナーコストを1/10に削減することに成功
引用:『ワガシャdeDOMO』
人材ビジネスを展開している株式会社アルバイトタイムスでは、採用管理システム「ワガシャdeDOMO」の導入を提案すべく、Web面談や対面でのセミナーを行っていました。
しかし、対面式セミナーの場合、交通費や会場費、人件費などを含め毎月30万円程度の費用が掛かっていました。
そこで、従来続けていたセミナーをウェビナーに移行したところ、ツール費用の3万円だけで済むようになり、セミナーコストを1/10に削減できました。
さらに月約3回のペースでウェビナーの活用を始めたことで導入社数は3,000件から1年間で3,000件もアップし、東海近隣地区だけでなく全国から顧客を獲得することに成功しました。
参考:『Cocripo ご契約社数が1年間で3,000社増!驚異の成果をあげるウェビナーの秘訣とは』
コストを半減しつつ会員数を700人→1,500人にアップ
引用:『JMEC』
医療機器や医療機関専売化粧品の開発から販売まで行う株式会社ジェイメックでは、2020年の新型コロナウイルス感染拡大を機に、医師向けセミナーの代替としてオンラインセミナーを導入しました。
その結果、 定期的なセミナー開催や見逃し配信の活用等もあり、約10か月で会員数を700人から1,500人に増やしています。
特に画面の操作性の良さや、既存の会員制サイトとの連携、ライブチャットで双方向性のやり取りができる点を株式会社ジェイメックの担当者は評価しています。
さらに過去の学会映像について、一つのプラットフォームに集約することでコストの半減にも成功しています。
参考:『ネクプロ |コロナ禍のピンチをチャンスに。10か月で会員数倍増 ネクプロで「医師向けウェビナー」毎週配信』
参加者向けアンケートで不満なし93.3%
引用:『Jstream |オンライン化2年目の第120回日本皮膚科学会総会は、4日間に渡りハイブリッド形式で開催されのべ6,700名が参加』
公益社団法人日本皮膚科学会では、総会にあたり14の会議室から4日間に渡り60講演以上をライブ配信で実施することに成功しました。
「遠隔地からでも参加しやすい」「時間の都合が付けやすい」「会場のキャパシティに縛られず視聴できる」というウェビナーの特性を活かし、会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式で開催した結果、延べ6,700名が参加する大規模なイベントを無事に終えました。
また、ライブ配信のシステムについて聞いた参加者向けアンケートでは、「不満なし」で全体の93.3%を達成し、中でも「大変満足(28.5%)」、「満足(48.8%)」と高い満足を得ていたことが分かります。
参考:『Jstream |オンライン化2年目の第120回日本皮膚科学会総会は、4日間に渡りハイブリッド形式で開催されのべ6,700名が参加』
ウェビナー出席者の約30%が案件化
引用:『日本電計株式会社』
日本電計株式会社は、機器メーカーの製品を扱う電子計測器商社です。
「新規格や新技術の解説」に特化した月1回複数のウェビナーをオンデマンドで配信しています。
宣伝色を抑えたセミナー参加者から評価されており、実際にアンケート回答者の内80%からポジティブな反応が得られています。
さらに、ウェビナー参加者の約30%が案件化。
同社では、ウェビナーアンケートの内容を営業担当に渡すことで、過去のウェビナー履歴やアンケート回答から参加者の課題に応じた提案を可能にしています。
特に疑問点などの自由回答について、Salesforce連携で即時に回答のレポートをメーカーの営業担当に共有し、質の高いリードの共有を続けています。
参考:『ネクプロ | Salesforce連携で開催後の工数も大幅削減 ウェビナー出席者の約30%が案件化』
まとめ
今回は、ウェビナーマーケティングについてご紹介しました。
最後にウェビナーマーケティングの手順や成功させるコツをおさらいしておきましょう。
ウェビナーマーケティングの手順
- 参加者が求めている内容を考える
- ウェビナーの企画を決める
- ウェビナーの構成を考える
- ウェビナー開催に向けて準備をする
- ウェビナー開催後に参加者データを整理する
- アフターフォローをする
ウェビナーマーケティングを成功させるコツ
- 2週間の集客期間を設ける
- 配信画面に字幕を入れる
- 商品を売り込み過ぎない
- リハーサルを入念に行う
- 安定した配信環境と機材を整える
- PDCAで内容を改善していく
- ウェビナーツールを活用する
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。