日本国内で約9,700万人以上のユーザーを抱え、圧倒的なシェア率から日本の生活インフラとして定着しているLINE。
LINEには企業や店舗とユーザーをマッチングさせる機能としてLINE公式アカウントがあります。
コミュニケーションアプリである点を活かし、ユーザーと密にコミュニケーションを取ることが可能である点や、ブロックされない限り何度でも情報をリーチすることが可能である点から多くの企業や店舗によって使用されています。
国内での認証済みアクティブアカウント数は39万を超えるほどです。
LINE公式アカウントを情報収集に用いるユーザー数は年々増加しています。
マーケティングツール『KUZEN-LINK』を提供している株式会社コンシェルジュが20代から60代の男女1,200人を対象に行った調査によると、普段LINEを使用しているユーザーのうち6割以上が企業のLINE公式アカウントを友だち登録していることがわかりました。
多くのユーザーが使用しているLINE公式アカウントですが、他の集客施策と異なり、公式アカウントを友だち追加しているユーザー限定でリーチできる施策である点が特徴です。
そのため効果的に公式アカウントを使用するためには、ユーザーに対し友だち追加するように促す施策を打ち出す必要があります。
LINE公式アカウントの友だちを増やす施策の1つに「LINE友だち追加広告」があります。
LINE友だち追加広告では、LINEアプリ内に友だち追加を訴求する広告を配信することが可能です。
当記事では、LINE公式アカウントで友だちを増やすメリットと、LINE友だち追加広告について詳しく紹介します。
参考:『LINEヤフー媒体資料』
参考:『LINEとLINE公式アカウントの違いとは?LINE公式アカウントの業界別の活用法も解説』
参考:『【企業LINE公式アカウント調査】約6割の利用者が1社以上のLINE公式アカウントを「友だち追加」。サービス利用に必須で有益な情報が届くアカウントは高評価』
関連記事:『スマホで始めるLINE公式アカウント!8項目をアプリで簡単管理』
LINE友だち追加広告とは
LINE友だち追加広告とは、LINE公式アカウントの友だち追加を訴求するための広告です。
ユーザーは広告の「友だち追加」をクリックすることで公式アカウントを友だち追加することが可能です。
LINE友だち追加広告の配信面
引用:『友だち追加広告 LINE広告(友だち追加)|LINEヤフー for Business』
LINE友だち追加広告の配信面は以下の4つです。
- トークリスト
- LINE NEWS
- LINE VOOM
- ホーム
なお、LINE友だち追加広告では配信面を指定することはできません。
参考:『LINEヤフー媒体資料』
参考:『LINE広告の友だち追加とは?予算や運用方法を解説』
関連記事:『【集客力UP!】LINE NEWS広告とは?特長10選と配信方法を紹介!』
利用可能な広告フォーマット
LINE公式ガイドによると、LINE友だち追加広告を使用する場合、以下のフォーマットを登録することが可能です。
静止画クリエイティブ
Card
- Square
- Carousel
- 画像(小)
- 画像(アニメーション)
動画クリエイティブ
Card
- Square
- Vertical
動画は2023年4月にLINE友だち追加広告のフォーマットに新たに追加されました。
なお、動画はLINE NEWSにのみ配信することができます。
なお、サイズの規定は以下のとおりです。
静止画クリエイティブ | 動画クリエイティブ |
|
|
参考:『LINE広告の友だち追加とは?予算や運用方法を解説』
画像は様々な配信面で使用されることから、大きく表示される場合であっても、小さく表示される場合であっても視認性の良いデザインを採用する必要があります。
また、画像(小)はトークリストなど小さなサイズで広告配信する場合に使用されます。
視認性を良くするために画像の情報量が多くなりすぎないように注意する必要があります。
画像(小)を作成する際は、画像サイズを小さくするだけでなく、情報量も極力削減するように注意しましょう。
なお、画像(アニメーション)は現在トークリストのみで配信が可能です。
参考:『LINE広告「友だち追加広告」、動画フォーマット追加と手動入札でCPM課金が可能に』
関連記事:『LINE広告とは?18種類や費用、配信方法をわかりやすく解説』
LINE友だち追加広告を使用するメリット
LINE友だち追加広告を使用するメリットは大きく分けて4点です。
- LINE公式アカウントの友だちを増やすことができる点
- 効果的なキャンペーン施策を打ち出すことが可能な点
- ユーザー分析を行うことが可能な点
- 他の広告と比較し配信することが容易な点
LINE公式アカウントの友だちを増やすことができる点
友だち追加広告を使用することで、運用中のLINE公式アカウントの友だちを増やすことができます。
上述したように、LINEの友だち追加広告はLINEの友だち追加を促すための広告であり、ユーザーが広告に目を止め「友だち追加」をクリックしたタイミングで課金が発生します。
そのため、予算内で確実に友だち数を増やしたい場合には特に効果を発揮できるでしょう。
参考:『LINE広告の「友だち追加広告(CPF)」とは?効率的に友だちを増やそう!』
関連記事:『【初心者向け】LINE広告と配信効果を高める6つのポイント!』
効果的なキャンペーンを打ち出すことが可能な点
引用:『メッセージ配信の特長や種類、効果的なメッセージとは|LINEヤフー for Business』
LINE公式アカウントでは友だち追加しているユーザーに対し、一斉送信でメッセージやクーポンなどを配信することが可能です。
LINEが集計したデータによると、LINE公式アカウントから届いたメッセージ配信のうち、その日のうちに開封するユーザーは全体の8割にのぼっています。
また、LINE公式アカウントと「友だち」になって実施したこととして、58.3%のユーザーが企業から送られてきたクーポンを利用したと回答しています。
このように、LINE公式アカウントではユーザーの高い反応率から、お得なクーポン情報を配信することでユーザーに行動喚起するのに非常に有用だといえます。
引用:『メッセージ配信の特長や種類、効果的なメッセージとは|LINEヤフー for Business』
BOTEJYU Groupホールディングス株式会社の事例
引用:『友だち数49万人!ユーザーに来店を促すお好み焼店クーポン活用とは』
モダン焼発祥の店として有名な「ぼてぢゅう」を運営するBOTEJYU Groupホールディングス株式会社も、LINE公式アカウントを用いた施策に成功した企業の1つです。
特にクーポンを用いた施策は効果的で、定期的にクーポンを配信することで安定した集客に成功しました。
効果的なキャンペーン施策で定期的にユーザーにリーチできる点がLINE公式アカウントの友だちを増やすメリットの1つです。
参考:『友だち数49万人!ユーザーに来店を促すお好み焼店クーポン活用とは』
参考:『LINE広告の友だち追加とは? 予算や運用方法を解説』
関連記事:『LINE公式アカウントで友だちを効果的に増やす方法8選』
ユーザー分析を行うことが可能な点
LINE公式アカウントでは、友だち登録しているユーザー属性や、配信した際のクリック率などを分析することが可能です。
詳細は以下のとおりです。
友だちの属性 |
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チャット分析 |
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メッセージ分析 |
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LINE VOOM分析 |
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クーポン分析 |
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予約分析 |
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ショップカード分析 |
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プロフィール分析 |
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リッチメニュー分析 |
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参考:『分析-ダッシュボード|LINEヤフー for Business』
分析を行うことで次にメッセージやクーポンを配信する際に意識すべき年代や性別がはっきりするなどキャンペーン施策の効果をさらに高めることにつながります。
また、LINE友だち追加広告では、エリアや性別、年代など詳細なターゲティングを行うことが可能です。
LINE公式アカウントで効果のあるユーザー層に対し、LINE友だち追加広告においても広告配信を行うことで、広告の費用対効果を高めることにつながります。
参考:『分析-ダッシュボード|LINEヤフー for Business』
関連記事:『LINE Tagとは?3種類のコードを使った広告の効果測定方法を紹介』
他の広告と比較し配信することが容易な点
LINE友だち追加広告は、他の広告と比較し手軽にスタートできる広告施策です。
- クリエイティブ(画像or動画)
- タイトル
- ディスクリプション
LINE友だち追加広告では、任意のものを除いて上記3点を用意することで配信を開始することが可能です。
引用:『LINE Business ID』
例えば、Google広告を配信する場合であれば、基本的にユーザー広告をクリックした際の遷移先であるLPを用意する必要があります。
これに対し、LINE友だち追加広告で作成するクリエイティブは画像か動画のみです。
そのためWeb広告を使用した経験がないユーザーでも比較的少ない工数で簡単に作成することが可能です。
LINE友だち追加広告は以上のようなメリットから、店舗や企業について興味のある、いわば顕在層に対して漏れなくリーチしたい企業や店舗にとって有用な施策です。
手間が少ないことから、広告初心者に推奨したい施策の1つです。
関連記事:『LINE広告はどこが強み?4つのメリットと3つの成功事例を紹介』
LINE友だち追加広告の配信方法
ここからは、LINE友だち追加広告を配信しようと考えている方向けに、配信手順を紹介していきます。
LINE友だち追加広告は「LINE公式アカウント管理画面」もしくは「LINE広告」から出稿できますが、本記事では後者の方法をもとに紹介していきます。
- LINE公式アカウントの作成
- LINE広告アカウントの作成
- LINE友だち追加広告キャンペーンの作成
以上の3ステップで広告配信を行うことが可能です。
LINE公式アカウントやLINE広告アカウントの作成は既にアカウントを所有しているユーザーはスキップしていただいて大丈夫です。
参考:『LINE公式アカウントの管理画面から出稿する「友だち追加広告」と、LINE広告から出稿する「友だち追加」目的の広告の違いを教えてください』
LINE公式アカウントの作成
LINE公式アカウントの作成は以下のリンクから行うことが可能です。
引用:『LINE公式アカウント』
右上の「アカウントの開設」または「LINE公式アカウントをはじめる」をクリックし、アカウントの設定をスタートしましょう。
アカウント名や業種名などを入力することで簡単に解説することができます。
また、LINE友だち追加広告を使用する際はLINE公式アカウントを認証済みアカウントにする必要があります。
認証済みアカウントにすることで、アカウント名の横に青色のバッジがつき、LINEアプリ内での検索で表示されるようになります。
認証方法は、設定から「アカウント認証をリクエスト」をクリックすることで完了します。
審査完了には1ヶ月以上かかる場合もあるため、余裕をもって申し込みましょう。
参考:『「認証済みアカウント」とは?メリット・申請方法』
関連記事:『公式LINE集客の押さえておきたい3つのポイントや業種別事例を解説』
LINE広告アカウントの作成
LINE広告のアカウントを作成する場合、まずLINEビジネスIDを発行する必要があります。
LINEビジネスIDとは、LINEが提供する各種ビジネス向けサービスの管理画面に同じID・パスワードでログインすることができるシステムのことです。
LINEビジネスIDは、「個人のLINEアカウントを使用した設定」もしくは「メールアドレスを使用した設定」の2種類があります。
どちらを選択した場合でも簡単に設定を完了できます。
LINEビジネスIDを取得後、管理画面にログインし広告アカウントを作成します。
引用:『LINE広告をはじめよう|LINEヤフー for Business』
指示に従って設定を進めることで広告アカウントを作成することが可能です。
最後にクレジットカードの情報を登録することで広告アカウントの作成は完了です。
引用:『LINE広告をはじめよう|LINEヤフー for Business』
参考:『LINE広告をはじめよう|LINEヤフー for Business』
関連記事:『【基礎】LINE広告の作成手順と配信効果を高める6つのポイント!』
LINE友だち追加広告キャンペーンの作成
広告アカウントから新規作成画面へ
まずは、LINE広告管理画面から広告アカウントを選択し、[+キャンペーンの作成]から新規キャンペーンを作成します。
「友だち追加」を選択
キャンペーンの目的で「友だち追加」を選択しましょう。
基本情報、掲載期間の設定
キャンペーン名や掲載期間などの設定を行いましょう。
広告グループを作成
次に広告グループの作成を行います。
性別や年齢、OSだけでなく『詳細ターゲティング』の編集ボタンからリーチしたいユーザーを絞った配信を行うことが可能です。
詳細ターゲティングの設定
詳細ターゲティングでは、趣味、関心や行動、属性など細かく設定することができます。
趣味・関心から選べるターゲティング項目
行動から選べるターゲティング項目
属性から選べるターゲティング項目
購買意向から選べるターゲティング項目
配信先、入札設定
広告の配信、入札単価やキャンペーン予算を設定します。
広告設定
その後、広告フォーマット、タイトル、ディスクリプション(説明文)などを設定することで配信を開始することができます。
参考:『LINE Business ID』
関連記事:『LINE広告の地域ターゲティング設定方法!3つの集客成功事例まで紹介』
LINE友だち追加広告を作成する際の注意点
LINE友だち追加広告を作成する際は以下の2点に注意するようにしましょう。
- ポイントを押さえてクリエイティブを作成する
- 審査を通過できる内容である必要がある
ポイントを押さえてクリエイティブを作成する
LINE広告の公式サイトでは、上の動画のように、ユーザーが指を止め、興味を持ち、アクションを起こすようなクリエイティブを作成する必要があります。
LINE公式が推奨するクリエイティブ例
引用:『LINE広告 クリエイティブについて|LINEヤフー for Business』
LINE広告では、具体的に以下の3点に注意し広告を作成するよう促しています。
- 訴求したい内容は強調して表示
- ユーザーメリットを簡潔にまとめる
- テキスト内容に合わせてクリエイティブを選ぶ
まずは、この3点を徹底するようにしましょう。
また、友だち追加広告では動画と画像のクリエイティブが使用可能です。
動画の場合は伝えられる情報量が多い一方で、画像は作成にかかる手間が少ないです。
訴求したいユーザーに合わせて様々な種類のクリエイティブを作成し、最適化しましょう。
クリエイティブの最適化により効率的な配信を実現した企業の1つにDeNAがあります。
DeNAのゲーム「逆転オセロニア」の事例
引用:『【公式サイト】逆転オセロニア | ドラマチック逆転バトル』
DeNAが運営している「逆転オセロニア」では、ハイスコアを獲得した際の爽快感を味わうゲームである点を活かし、最高スコアのゲーム画面をクリエイティブに採用しました。
また、DeNAはPDCAを回すことを徹底しており、例えば、メインキャラクター3体、訴求文を15文字使用したクリエイティブから視認性を高めるためにキャラクター1体、訴求文11文字に削減し、CTR200%以上、CVR110%以上を達成しました。
このように、LINE広告はクリエイティブ1つで大きく効果が変わるため、常に修正を行いより良い広告作成に取り組むようにしましょう。
参考:『DeNAが実践!成果を出し続けるLINE広告運用のコツ』
関連記事:『LINEポイントADとは?6つのメニューで友達登録を促し認知拡大!』
審査を通過できる内容である必要がある
LINE広告を配信する際は審査基準に注意する必要があります。
特にLINE友だち追加広告を使用する際は「友だち」の表記に注意するようにしましょう。
画像やタイトル、ディスクリプションの友だちの表記が「友達」や「ともだち」になっているだけで審査落ちしてしまいます。
審査落ちした場合は、問題と思われる箇所を修正した上で再度広告を入稿し直しましょう。
広告出稿が禁止されている業種やサービス
その他、以下の業種やサービスは、LINE広告全体で出稿が禁止されていますので、自社製品が該当するかは注意が必要です。
- 特定の宗教、および宗教団体
- ギャンブル関連(公営競技・宝くじ、スポーツ振興くじ・パチンコ等は除く)
- アダルト関連
- 連鎖販売取引
- たばこ、電子タバコ (一部当社が認めた場合を除く)
- 武器全般、毒物・劇物
- 未承認医薬品⋅医療機器等
- 情報商材
- チケット不正転売
- その他当社が不適合と判断した業種⋅業態、商品⋅サービス
参考:『LINE広告審査ガイドライン|LINEヤフー for Business』
関連記事:『【基本】LINE広告の審査基準とは?審査に落ちる3つの例』
まとめ
LINE友だち追加広告では、ユーザーに対しLINE公式アカウントの友だち追加を訴求することが可能です。
友達の数を増やすことで効果的なキャンペーン施策を作成することが可能になり、また、ユーザー分析により会社や店舗のターゲットとなるユーザー属性を把握し、効率的なメッセージ配信や広告掲載を行うことにつながります。
クリエイティブを作成する際に注意点が多く、また定期的な修正を行う必要があることから手間がかかる施策ではあるものの、画像とタイトル、ディスクリプションを用意するだけでスタートできる始めやすい施策であるため導入を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事を読んで、LINE友だち追加広告の導入が少しでも難しいと感じたら、広告代理店に任せるのも1つの手です。
また、この記事を読んで、LINE友だち追加の導入が難しいと感じた方や、クリエイティブの作成を手間に感じた方は広告代理店に相談することも手段の1つです。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。