Instagramとは、日本国内で6,600万人、世界では20億人以上が利用している圧倒的な人気を誇るSNSです。
Glossom株式会社が2023年に実施した調査によると、日本国内では10~20代の90%以上のユーザーがInstagramを利用しており、利用率・利用時間ともに増加傾向にあります。
Instagramは基本的に、写真や動画の投稿をメインとするSNSです。
従来のSNSよりビジュアル重視となっているため、オシャレな写真を撮影して投稿するユーザーが多く見られます。
さらに、Instagramは個人の利用だけでなく、多くの企業が情報発信の場としても利用しています。
実際に、Instagramの国内企業アカウント開設数は2016年に1万社を突破しており、法人の企業だけでなくフリーランスなどでビジネス利用しているアカウントも含めると、日本国内だけでも25,000以上のビジネスアカウントが開設されていると言われています。
今回は、Instagramの企業アカウント開設方法と、運用のコツなどを解説していきます。
参考:『スマートフォンでの情報収集に関する定点調査2022』
参考:『インスタグラムのユーザー数を紹介|2022年最新情報』
参考:『【2024年4月更新】主要ソーシャルメディアのユーザー数まとめ』
Contents
Instagramの企業アカウント(プロアカウント)とは
引用:『Instagram、アクションボタンを美容サロン予約にも拡大|Metaについて』
Instagramには、個人アカウントとプロアカウントがあり、どちらも無料で利用することが可能です。
プロアカウントは、ビジネスでInstagramを活用したい人におすすめのアカウントです。
ビジネスでアカウントを運用する際に役立つツール(例:お問い合わせ、インサイト、広告出稿など)を利用することができます。
プロアカウントは、クリエイターアカウントとビジネスアカウントに分かれており、著名人やインフルエンサーはクリエイターアカウントを、企業やブランドはビジネスアカウントを利用することが推奨されています。
Instagramアカウントの種類
詳しい個人アカウントとプロアカウント(クリエイター/ビジネス)の違いについて下表にまとめましたのでご覧ください。
種類 | できること | 向いている人 | |
個人アカウント |
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プロアカウント (企業アカウント) | クリエイター アカウント |
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ビジネス アカウント |
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プロアカウントではInstagram広告を出稿できます。
Instagram広告については、以下の記事をご覧ください。
関連記事:『Instagram広告の特徴とは?10のポイントを解説|Union Media』
参考:『非公開アカウント|Instagramヘルプセンター』
参考:『無料分析ツールが使えるInstagramビジネスアカウントの6つのメリット|Instagram for Business』
参考:『Instagram広告|Instagram for Business』
企業がInstagramを運用するメリット・デメリット
Instagramをビジネス利用する場合、以下のようなメリット・デメリットが存在します。
メリット | デメリット |
①タッチポイントの増加により消費行動を促すことができる | ➀シニア層への効果が見込めない |
②認知拡大ができる | ➁活用できる業種が限られる |
③ブランディングができる | ③運用に手間がかかる |
④ユーザーの好みを知ることができる、コミュニケーションできる | ④必勝法が無い |
メリット①:タッチポイントの増加により消費行動を促すことができる
Instagramを運用することで、顧客とのタッチポイントを増やすことが可能です。
タッチポイントとは「顧客と企業との接点」を意味し、広告や宣伝、SNSや口コミ、店舗やECサイトなど、企業の提供する商品やサービスと顧客が接する場所のことを指します。
Instagramでは、広告やインフルエンサーによる投稿の拡散で顧客とのタッチポイントを増やし、自社の投稿からWebサイトへ誘導することで商品やサービスの理解を深めてもらうなど、導線を作ることで購買につながりやすくなります。
さらに、Instagramのストーリーズのアンケート機能を使えばユーザーの好みのアンケートを取ることができ、Instagram分析ツールではユーザーの興味、趣味嗜好など詳細を知ることが可能です。
例えば、Instagramプロアカウントでは以下の便利な機能を利用することができます。
- インサイトの利用
- アカウントビジネス情報公開
- アクションボタンの設置(「電話する」「メール」「予約」等)
- ショッピング機能の利用
- ギフトカード機能の利用
- Instagram広告の利用
- アカウント閲覧制限(最低年齢の設定)
- チャットの返信テンプレート
こういったあらゆる手段を駆使してユーザーとのコミュニケーションを取ることで「親しみやすい企業」というイメージが広がり、より消費行動へとつなげることができます。
ユーザーから商品やサービスについてのフィードバックを貰ったり、上手くコミュニケーションを図れば自社の熱烈なファンに育て上げることも可能です。
参考:『タッチポイントとは|リサーチ・市場調査ならネオマーケティング』
関連記事:『Instagramのフォローとは?基本の使い方と増やす3つのコツ』
関連記事:『Instagram商品タグ付き広告のメリット5つと投稿方法を解説!』
メリット②:認知拡大ができる
Instagramを運用することで、情報の露出面が増えるため、商品やサービスの認知拡大につなげることが可能です。
Instagramは”好き”を探しにいくメディアと言われています。
アライドアーキテクツ株式会社が2020年に実施した調査によると、29%のユーザーが「趣味・好きなことに関する情報収集」という目的でInstagramを利用していることがわかりました。
参考:『新型コロナウイルス感染症拡大以降の「新しい生活様式」における、消費者のSNS利用実態調査|アライドアーキテクツ株式会社』
自社がターゲットとするユーザーの趣味嗜好に合わせた世界観や最適なハッシュタグを利用することで、リーチしたい層に投稿が届きやすくなります。
Googleで検索するだけでなくInstagramなどSNSのハッシュタグで検索することで情報収集し、購買の決め手にしている人が増えています。
情報収集ツールとしても活用されているInstagramで情報を拡散すれば、より多くのユーザーに認知を広げることが可能です。
関連記事:『潜在層へアプローチ!有効な4個の方法と5個のポイント!』
メリット③:ブランディングができる
Instagramの特徴は、写真や動画の投稿をメインとするSNSという点です。
ユーザーに視覚的にアピールできるInstagramを使えば、ブランドロゴマークや製品などを印象付けやすいでしょう。
また、“インスタ映え”する写真や動画はユーザーの間で拡散されていくため、効果的なブランディングが行えます。
例えば、ANAは”すべての人に優しい空”というビジョンを、より多くの人に知ってもらうために、Instagramストーリーズ広告を活用しました。
世界で活躍する著名アスリートを含め、国籍、性別、障害の有無など様々な人々をビジョンと重ねて訴求を行いました。
その結果、200万人以上にリーチし、多くの人にANAのメッセージを伝えることができました。
参考:『全日本空輸株式会社: Instagram広告の成功事例|Meta for Business』
関連記事:『企業がInstagramを成功させる基礎知識!おすすめ運用法5選』
デメリット➀:シニア層への効果が見込めない
引用:『令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』
Instagramでは、若い層に比べて60代以降のシニア層へのアプローチがしにくいです。
総務省が公開した調査報告書によると、令和4年度(2022年度)のInstagram利用率は全世代平均で50%ではあるものの、60代の利用率は21%と大幅に低下していることが分かります。
このように、Instagramでは若者世代とシニア世代における利用率に大きな差があり、Instagramのユーザーが10~20代の若年層中心であることから、シニア層への効果はあまり見込めないでしょう。
デメリット➁:活用できる業種が限られる
飲食店や衣服や観光業など、きれいな写真を撮影できる業種ならInstagramの効果とマッチしますが、機械製造業や建築業などでは訴求力のある写真・動画を撮影するのは難しいです。
また、Instagram自体がおしゃれな写真やきれいな写真を見たいユーザーをターゲットとしているため、ユーザー層ともマッチさせづらいです。
デメリット③:運用に手間がかかる
Instagramを集客に活用する場合、定期的な配信やコメントへの対応、競合アカウントの研究など多くの時間が必要です。
とくに投稿は写真や動画の撮影から、編集作業も発生するので負担になります。
手が抜けないのは、インスタグラムに限らず、SNSをビジネスで運用する際には必ずついて回るデメリットです。
このように手間のかかるSNS運用は代行サービスに任せるのも一つの手です。
デメリット④:必勝法がない
マーケティングに必勝法はありませんので、Instagramの企業運用も試行錯誤しながら運用していかなければなりません。
競合他社を参考にすることも出来ますが、競合他社と同じ手法を用いたからといって、自社が成功するとは限りません。
Instagramに関係なく、すでに社会的地位を確立している企業でない限り、スタートしてすぐに結果を出すのは難しいです。
集客するには、細かな分析を行い、投稿をしながらテストし、その都度修正するといった対応が必要です。
なお広告配信に役立つターゲティングの設定に関して以下の記事で解説しております。
関連記事:『Instagram広告運用の鍵!4つのターゲティング』
企業アカウント開設7ステップ
ここからはInstagramの企業アカウントの開設方法を5つの工程に分けて解説します。
Instagramをダウンロードする
Instagramのアカウントは、スマホアプリまたはPCから追加できます。
スマホから追加する場合は、まず端末にアプリをダウンロードします。
アカウントを登録する
以下のいずれかの情報を使ってアカウント登録します。
- 電話番号
- メールアドレス
Facebook個人アカウントで登録することもできますが、企業アカウントの場合は連動させないのが無難です。
認証コードを入力する
電話番号かメールアドレスを送信すると、電話番号の場合はSMSへ、メールアドレスの場合はそのアドレスへ認証コードが届きます。
届いたコードを入力します。
基本情報を入力する
以下の基本情報を入力します。
- 名前(表示名)
- パスワード
- 誕生日
- ユーザーネーム
ユーザーネームとは、@から始まる文字列のことです。
プロフィールを開いた際に、画面の最上部に表示されます。
ログインする際に、パスワードと一緒に求められるログインIDです。
このユーザーネームからInstagramアカウントのURLが生成されるため、企業やブランドの名前を想起しやすいものにしておきましょう。
半角英数字と基本の記号が使用でき、最大30文字までです。
これでアカウントの登録は完了です。
アカウント登録時の注意点
Instagramでは、同一のログイン情報で最大5つまでアカウントを作成できます。
同じログイン情報で複数のアカウントを使用する場合、2つ目以降のアカウントにログインする際は、最初に個人アカウントにログインしてから企業アカウントに切り替える必要があります。
またこの場合、複数人で企業アカウントを運用したい場合は、個人用アカウントも共有してしまうことになるので注意しましょう。
個人アカウントを共有したくない場合は、企業アカウントに専用のパスワードを設定することで防止できます。
パスワードの設定は、プロフィールメニュー>設定とプライバシー>アカウントセンター>パスワードとセキュリティから新規作成することができます。
参考:『【2023年最新版】Instagramの企業アカウント開設方法まとめ』
プロアカウントに切り替える
プロアカウント(企業アカウント)に切り替える手順は以下の通りです。
- プロフィール画面から「設定」≫「アカウント」を選択
- 「プロアカウントに切り替える」をタップ
- アカウントタイプとカテゴリを選択
- ビジネス情報を入力
メールアドレス、電話番号、住所などのビジネス情報を入力することで、ユーザーがプロフィールに表示されるボタンからメール送信や通話をすることができます。
これらの情報の表示有無はいつでも切り替えられます。
これで企業アカウントの開設は完了です。
参考:『無料分析ツールが使えるInstagramビジネスアカウントの6つのメリット|Instagram for Business』
プロフィールを編集する
企業アカウントの開設が完了したら、プロフィールを編集していきます。
プロフィールホームの「プロフィールを編集」から自己紹介文、自社サイトのURL、プロフィール写真などが登録できます。
自己紹介文は最大150文字まで入力できるので、企業アカウントであることが分かるように「何の会社か」「どんな情報発信をしているか」などを明記しましょう。
またプロフィール写真は基本的には企業ロゴを登録するのがおすすめです。
Instagram認証バッジとは
認証バッジとは、著名人や企業などのアカウントが本物であること証明する公式マークのことです。
認証バッジは、青のチェックマークでユーザーネームの横に表示されます。
認証バッジリクエストの方法
- アカウントにログイン
- 右下のプロフィール写真をタップして、プロフィール画面に移動
- 右上の三本線から「設定」≫「アカウント」≫「認証のリクエスト」選択
- 氏名を入力し、「ファイルを追加」から本人確認書類を選ぶ
- 国・地域を選択
参考:『【2023年最新版】Instagramの企業アカウント開設方法まとめ』
アカウントの設定を変更する
アカウントの細かい設定も行いましょう。
「設定」≫「プライバシー設定」から、以下のような機能の設定が可能です。
必要に応じて変更しましょう。
コメント
- 投稿にコメントできる人を制限する
- コメントをブロックする相手を指定する
不快感を与えるコメントやアカウントはブロックすることができます。
投稿
- タグ付けできる人を制限する
- タグ付け承認機能のオン/オフ設定
投稿キャンペーンを行う場合は、タグ付け制限を解除しておきましょう。
ストーリーズ
- ストーリーズを表示しない人の設定
- メッセージの返信ができる人を制限する
- 保存の設定
- シェアの設定
メンション
- ストーリーズ、コメント、投稿での@メンションを許可する人を選択できます。
リール動画とリミックス
- リミックスをオンにする
ライブ
- ライブ動画を非表示にする
- ライブ動画をアーカイブに保存
ライブ動画を自動的にアーカイブに保存できます。アーカイブは他の人には表示されません。
アーカイブの保存期間は30日間です。
つながり
- 制限中のアカウント
- ブロックしたアカウント
- ミュート済みのアカウント
- フォロー中のアカウント
Instagram企業アカウント運用のコツ
Instagram広告を活用する
Instagram広告とは、フィードやストーリーズに、広告を配信する手法です。
Instagram広告は、Facebookの広告データを活用して、広告を配信するユーザーを詳細に設定できます。
多くのユーザーに自社アカウントの投稿を見てもらい、認知獲得・購買につなげたいという場合に有効な手法といえるでしょう。
Instagram広告については以下の記事をご覧ください。
関連記事:『Instagram広告とは?3つの特徴と広告配信のポイントを解説 | Union Media』
キャンペーンを実施する
Instagramを通じて、キャンペーンを行う企業も見られます。
Instagramのキャンペーンとは、自社のアカウントをフォロー&ハッシュタグ付きの投稿を行うなどの条件を設け、参加ユーザーには抽選でプレゼントを贈るというものが一般的です。
プレゼントは、ターゲット層が魅力を感じる賞品を設定しましょう。
ハッシュタグを活用する
Facebook社の公式発表によると、日本のInstagramユーザーがハッシュタグ検索をする回数は、グローバル平均の5倍です(2020年時点)。
また、株式会社コムニコと株式会社アゲハが2018年に18~39歳の女性を対象に実施した調査では、約半数のユーザーが店名/ブランド名などの固有名詞ハッシュタグを使い、最新情報の確認や写真やクチコミを参照しています。
日本のユーザーは、ハッシュタグ検索をする人が多いことがうかがえます。
参考:『【調査資料】Instagramユーザーの利用動向に関する調査レポート』
参考:『他国より5倍ハッシュタグ検索! Instagramはユーザーの「好きと欲しい」を作れる。「House of Instagram(#インスタハウス)」イベントレポート』
関連記事:『Instagramのハッシュタグ分析とは?分析方法と5つのツールを紹介!』
インフルエンサーを活用する
インフルエンサーとは、Instagramにおいて高い影響力を持った人のことです。
インフルエンサーによっては数万人や数百万人という多くのフォロワーを持っているため、商品を紹介してもらえば自社や商品の認知度を高めることができるでしょう。
下図の通りインフルエンサーを活用したマーケティングの市場規模は年々拡大しています。
インフルエンサーマーケティング行う前に、目的を設定しましょう。
ブランドの認知を拡大させるフェーズと、購買を促すフェーズではマーケティングの内容が変わってきます。
またインフルエンサーによって得意ジャンルやイメージが異なるので、自社のイメージやターゲットのニーズに合うかどうかを確認することが重要です。
参考:『【市場動向調査】2023年のソーシャルメディアマーケティング市場は1兆899億円、前年比117%の見通し。2027年には2023年比約1.7倍、1兆8,868億円に』
まとめ
この記事を読んで、「Instagramの運用が難しい」「広告を出稿したい」と少しでも感じたら、代理店に任せるのも一つの手です。
株式会社Unionは、Instagram広告をはじめとするGoogle広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
弊社の広告運用担当はYahoo!広告、およびGoogle広告の認定資格保持者であり、蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。
薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。