日本国内において、2004年にSNSが普及し始めて以来、SNSは常に進歩しており、それぞれの時代に合わせて企業のビジネス戦略にも影響を与えてきました。
参考:『ソーシャルメディアマーケティング市場規模、2023年に1兆円を突破すると予測【サイバー・バズら調査】』
実際に、企業によるSNSアカウントの運用支援を含む国内におけるソーシャルメディアマーケティングの市場規模の2023年推測値では、前年比117%で1兆899億円と予測され、今後の予測を含め右肩上がりの上昇傾向が見られています。
2023年7月6日、InstagramやFacebookといったSNSでおなじみであるMeta社から新しいSNS「Threads」がリリースされました。
この新サービスは文章投稿を中心とした会話型SNSサービスであり、イーロン・マスク氏がTwitterで引き起こした閲覧制限による混乱の中、短期間で7,000万人以上のユーザーを獲得し、Twitterの新たな代替として注目されています。
この記事では、 Threadsに関して、基本情報や特徴、ビジネスへの活用法に関して解説しています。
参考:『テキストでつながる新しいアプリ、「Threads(スレッズ)」をローンチ』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能や使い方、ビジネス活用事例4選を紹介』
参考:『Twitter temporarily restricts tweets users can see, Elon Musk announces』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能一覧・設定、メリット、使い方を解説!』
参考:『【保存版】日本国内におけるSNSの歴史まとめ』
関連記事:『Z世代のSNS利用率は95%超!SNS訴求と相性がいい3つの理由』
Contents
Threadsとは
引用:『テキストでつながる新しいアプリ、「Threads(スレッズ)」をローンチ』
2023年7月5日、Meta社からリリースされたThreadsは、Instagramチームによって開発されました。
「Threads, an Instagram app」という名称でアプリの登録がされており、「テキストでの新しいコミュニケーションアプリ」として紹介されています。
参考:『テキストでつながる新しいアプリ、「Threads(スレッズ)」をローンチ』
これまでのMeta社の主要サービスは画像や動画を中心としていましたが、Threadsはテキスト中心の投稿を強化し、その投稿は「ポスト」と称されます。
Threadsのリリースは、クリエイターや投稿を気軽に行うことを好む人々問わず、ユーザー間でのリアルタイムのメッセージ交換や情報共有を目的としており、主にスマートフォンでの利用を想定してInstagramアカウントでログインできます。
Meta社のCEOマーク・ザッカーバーグ氏はThreadsのWeb版リリースに関しても「間もなく来る」と7月に回答しており、スマートフォンだけでなくWebでの利用も視野にサービスを拡充することが予想されます。
今後はインターネットの中で、オープンかつ相互利用可能なソーシャルプラットフォームが主流となるというMeta社の予測のもと、Threadsもその方向へ成長していく事が予定されています。
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能や使い方、ビジネス活用事例4選を紹介』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能一覧・設定、メリット、使い方を解説!』
参考:『Threads(スレッズ)の使い方と使用感をレビュー!アカウント作成方法・初期設定・プライバシー設定も』
関連記事:『FacebookとInstagram連携方法!設定と3つのメリットを解説』
Threadsの基本情報
利用者数
引用:『threads.net@zuck』
前述の通りMeta社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏がThreads上で、上記のように「3,000万人のアカウントの登録」があったことを投稿しました。
ローンチ後、2週間も経たずにダウンロード数が1億5,000万件を超えた事も大きな話題を呼びました。
Meta社がInstagramに続きリリースしたSNSとして、すぐに大きな注目を集め、Twitterと並ぶ大手SNSとなる可能性が囁かれています。
参考:『新生SNS「Threads」、早くもユーザーが減少 しかしマーク・ザッカーバーグは楽観視』
実際、Threadsが登場して間もなく、多くの有名人や政治家がTwitterからこの新プラットフォームに移行する動きを見せています。
引用:『Threads Shoots Past One Million User Mark at Lightning Speed』
また、上記に示されるようにThreadsが100万人のユーザー獲得に至った時間は1時間のみで、他のサービスより短い時間で到達していることがわかります。
参考:『Threads Usage Drops By Half From Initial Surge』
しかし、その後の調査によると1日の平均利用時間が減少している傾向が見られ、ユーザーがサービスから離れていることが話題になっています。
この状況に関してInstagramの責任者であるアダム・モセリ氏は、「Threadsが現在重点を置いているのはエンゲージメントではなく、新機能の構築やパフォーマンスの向上、ランキングの向上である」と言及しています。
引用:『https://www.threads.net/@mosseri』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能や使い方、ビジネス活用事例4選を紹介』
参考:『ユーザー殺到から急降下?Metaの新しいSNSアプリ「Threads」の今後のポテンシャルは』
参考:『Half of Threads’ users have dropped off as Meta app struggles to hold attention』
利用条件
引用:『Instagram』
Instagram開発チームにより開発されたThreadsは、利用する条件としてInstagramアカウントを保持している必要があります。
既存のInstagramアカウントでThreadsを利用すると、Instagramアカウントでの名前やユーザーネーム、アカウントIDなどはすべて引き継がれます。
その際、プロフィール内容やフォローしているアカウントに関しては引き継ぐかどうかを決めることができます。
また、16歳未満のユーザーがThreadsを利用する際には、デフォルトで非公開のアカウントとして設定される仕組みになっています。
Instagram公式ではThreadsで目指しているビジョンを以下の様に記載しています。
Instagramは、世界中の数十億もの人が写真や動画を通じてつながる場所です。
Metaが目指しているビジョンは、Threadsを通じて、Instagramの最大のメリットをテキストの世界に拡張し、アイデアを表現できるポジティブでクリエイティブな場を作ることです。
ThreadsではInstagramと同様に、同じ興味・関心を持つ友達やクリエイターをフォローしてつながることができます。
その対象には、Instagramでフォローしている人や、それ以外の人も含まれます。
また、安全とユーザーに関する既存の管理機能を使用できます。
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能や使い方、ビジネス活用事例4選を紹介』
Threadsの機能
テキスト投稿
引用:『IT大手メタによる新SNS“Threads”(スレッズ) がサービス開始 混乱続くTwitterに対抗 投稿できる文字数はTwitterより多い500文字|TBS NEWS DIG』
Threadsでは一度に最大500文字のメッセージが投稿できるため、Twitterを無料で一般のアカウントとして利用していた場合の140文字の制限よりも豊富になります。
これにより、Twitterの文字制限に制約を感じていた人々には、Threadsが便利な選択肢となります。
また Threadsでは、投稿が連続したストーリーのようにまとめる事ができます。
複数のポストをスレッドとしてまとめ、一つのストーリーとして表示すれば、情報の整理や展開がより簡単になります。
補足にはなりますが、情報量の増加について総務省では以下の様に述べています。
デジタル化は前述のように情報量の増加ももたらすが、同時に指数関数的性能の向上によって処理可能な情報量も増加している。
既にネットショッピングにおけるレコメンド機能に見られるように、購買・閲覧履歴等から個々の消費者に適した財・サービスを薦める機能は実現しつつあるが、今後、人工知能(AI)がさらに進化することに伴って、より信頼・評判や個人の嗜好を反映した精度の高い、かつ個人にとって心地よい機能となることが期待される。
Meta社はThreadsを「ポジティブで生産的な会話を可能にするツールとして開発した」と公表しました。
多くの情報であふれるインターネットの中で、高いユーザエクスペリエンスを提供し、安全なコミュニティの維持や活発な消費者行動を生む場所としたい意向が伺えます。
参考:『Threadsのご紹介: テキストでシェアするための新しい方法』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能や使い方、ビジネス活用事例4選を紹介』
参考:『Threadsは我々の生活に何をもたらすか』
画像や動画の投稿
引用:『Threadsのご紹介: テキストでシェアするための新しい方法』
Threadsでは、一度の投稿で最大10枚の画像を同時に添付することが可能です。
対照的に、Twitterは1つの投稿に対して4枚の画像までしか添付できないため、画像多数の投稿を考慮するとThreadsがより便利であると言えます。
加えて、使用することのできる動画に関しても、Threadsでは、最長で5分間の動画を投稿することができるのに対して、Twitterの無料アカウントでは最長で140秒の動画までしか投稿することができず、Threadsを利用したほうが長時間の動画を投稿することが可能になります。
一般に、文字と比較して画像は7倍の情報量、動画は約5,000倍もの情報量を与えることができ、単純にその枚数や動画の秒数が長くなれば与えることのできる情報量は増えます。
Threads | ||
文字数 | 500文字 | 140文字* |
画像数 | 最大10枚 | 最大4枚 |
動画 | 最長5分 | 最長2分20秒* |
DM | DM機能なし | あり |
ハッシュタグ機能 | なし | あり |
メンション機能 | あり | あり |
広告 | なし | あり |
アカウント検索 | 可能 | 可能 |
キーワード検索 | 不可能 | 可能 |
デバイス | スマホ | スマホ&PC |
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能一覧・設定、メリット、使い方を解説!』
参考:『静止画を変換して動画広告を作ろう!メリット、やり方、事例を解説』
「いいね」「再投稿」「引用投稿」
Threadsでは、他の一般的なSNSと同じく「いいね」機能が存在し、ハートマークをタップすることで簡単に反応を示せます。
この「いいね」数は、ユーザーの選択により非表示にもできるため、気を使うことなく投稿が楽しめます。
また、Twitterに近い機能として「再投稿」と「引用投稿」があり、2つの矢印アイコンをクリックすることで利用可能です。
特に「引用投稿」は、オリジナルのコメントとともに他のユーザーの投稿を共有できる特徴を持っています。
これらの機能のおかげで、Twitterの経験者はThreadsも直感的に使うことができるでしょう。
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能一覧・設定、メリット、使い方を解説!』
外部アプリとの連携
Threadsは外部アプリとの共有機能を充実させています。
具体的には、ユーザーは自身の投稿をThreadsからTwitterやInstagramでシェアすることができ、その際には紙飛行機のアイコンから操作を行うことができます。
また逆に、FacebookやInstagramのストーリーとも連携しており、自らのストーリーをThreadsで共有することや、他のユーザーのストーリーに反応を送ることも可能です。
このような特徴から、Threadsは他のSNSとスムーズに連動して使用することができます。
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能や使い方、ビジネス活用事例4選を紹介』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
プライバシー管理
Threadsでは、ユーザーのプライバシーを守るための多岐にわたる設定が可能です。
引用:『Threadsのご紹介: テキストでシェアするための新しい方法』
非公開プロフィール
「非公開プロフィール」を選択すると、フォロワー以外のユーザーは投稿を閲覧できません。
ただし、プロフィール情報(写真、名前、ユーザーネーム、自己紹介)は外部の人々にも公開される形となっています。
メンション
「メンション」設定では、誰に自分をメンションさせるかの範囲を指定できます。
「全員」がデフォルト設定で、他に「フォロー中のプロフィール」や「誰にも許可しない」といった選択肢があります。
この機能は、特定のユーザーとの直接のコミュニケーションを取りたい場合に便利です。
もし特定のユーザーやキーワードをミュートや非表示に設定した場合、「プライバシーの設定」からそれらを確認・管理することができます。
非表示ワード
「非表示ワード」の機能を使えば、不快なキーワードを返信から除外することができます。
具体的なキーワードの設定は「カスタマイズした言葉・フレーズを管理」から行います。
これらの設定は、Threadsでのコミュニケーションをより快適に、また安心して行うためのものです。
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能一覧・設定、メリット、使い方を解説!』
Threadsの注意点
ダイレクトメッセージができない
Threadsには、他の主要なSNSと異なり、ダイレクトメッセージ(DM)の機能がありません。
DMは、ユーザー間でプライベートなメッセージのやりとりを可能にする機能で、多くのSNSユーザーにとっては非常に重要なコミュニケーション手段となっています。
そのため、この機能の欠如はThreadsの利用においてデメリットとなる可能性があります。
特に、DMを活発に使っていたユーザーはこの点を不便に感じるかもしれません。
一方で、Threadsでは公開の投稿やコメントを介したコミュニケーションは可能です。
しかし、プライベートなやりとりをしたい場合は、別のSNSに移るなどの手間が発生します。
この制約を理解し、必要に応じて他のSNSを併用することを検討すると良いでしょう。
参考:『Threads(スレッズ)にデメリットはある? 利用前に気をつけておきたいポイントを解説』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
ブラウザからでは利用できない
Threadsは現在、iPhoneやAndroidのスマートフォンアプリとしてのみ提供されており、PCブラウザからの一般的な利用はできません。
PCを主要なSNSアクセス手段とするユーザーには、これが制約となるかもしれません。
Instagramのアカウントを持っているとしても、PCからは基本的にログインやスレッドの検索は不可能です。
ただし、特定のアカウントのURLが分かる場合、そのアカウントの投稿の閲覧は可能です。
今後のアップデートでPCブラウザからの利用が拡充されるかもしれませんが、現時点ではスマートフォンを主体とした利用を前提と考えるべきです。
参考:『Threads(スレッズ)にデメリットはある? 利用前に気をつけておきたいポイントを解説』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
検索機能がない
Threadsでは検索機能を備えているものの、現段階ではアカウント名のみを検索対象としています。
そのため、TwitterやInstagramのようにキーワードやハッシュタグに基づいての投稿検索はできません。
この制約から、情報収集や特定の内容の検索においては、使い勝手が劣ると感じるユーザーもいるでしょう。
参考:『Threads(スレッズ)にデメリットはある? 利用前に気をつけておきたいポイントを解説』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
Instagramのアカウントに紐づいている
Threadsを使用するにはInstagramアカウントとの連携が必要で、ログイン時にInstagramの情報が使用されます。
これにより、Threadsのアカウントを削除する場面ではInstagramのアカウントも同時に削除する必要があります。
この密接な関連性のため、Instagram とThreadsを各々運用しようと考えるユーザーは、アカウント情報の公開による識別のリスクがあることを認識しておくことが求められます。
ThreadsのプロフィールからInstagramのアカウントにアクセスが可能であり、Threadsを利用することに伴って他人に自身のInstagramアカウントも知られるリスクがあります。
そのため、アカウントの安全を考慮し、Threads利用時には新しいInstagramのアカウントを改めて作成するか、Threadsのアカウントを非公開に設定するのが望ましいでしょう。
参考:『Threads(スレッズ)にデメリットはある? 利用前に気をつけておきたいポイントを解説』
参考:『たった5日で登録ユーザー数1億人突破!Threads(スレッズ)とはどんなアプリ?』
参考:『Threads(スレッズ)とは?機能一覧・設定、メリット、使い方を解説!』
Threadsをビジネスで利用する場合
引用: 『Instagram、今の気持ちや近況をテキストで残せる新機能「ノート」を日本でも導入』
Threadsの最大の利点は、Instagramとの連携により多数のフォロワーとすぐに接続できることです。
それに加えて、Threads上で新規のフォロワーを見つける機能や、フォロワー外の人々にも情報を拡散できるスレッド発信機能があるので、ホームアイコンを活用して情報発信を強化することができます。
そんなThreadsですが、現在広告の配信枠はありません。
CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、「まず製品の安定性を確認し、大規模なユーザーベースをサポートできることが確認された時点で収益化のステップに進む」との考えを示しており、アプリが10億人のユーザーをサポートできるか確認した上で収益化を検討する方針を持っています。
そのため、広告配信の開始時期についてはまだ具体的に決まっていません。
しかし、Threadsでの広告配信が始まれば 、FacebookやInstagramの成功によりMetaが獲得した強固な広告基盤と営業網を駆使することが可能になると予想されます。
本来、新しい広告プラットフォームの開発や関連パートナーの獲得には多大なコストと時間が必要ですが、この点に関してMetaは既にこれらを既に有しているため、新たなSNSとの競争において一歩リードしています。
また、 Facebook広告やInstagram広告で利用されているものと同様の高精度なターゲティングや機械学習の技術が利用可能であることは、非常に大きな利点と考えられます。
参考:『ユーザー殺到から急降下?Metaの新しいSNSアプリ「Threads」の今後のポテンシャルは』
参考:『 “Threads(スレッズ)”は一過性のブーム? 有効な広告プラットフォームになれるのか』
参考:『 Meta社がテキスト共有アプリ「Threads」を発表!広告配信の開始はいつごろ?』
まとめ
本記事では、Threadsに関して、基本情報や機能に関する特徴、ビジネスへの活用法に関して解説しました。
この記事を読んで、ThreadsをはじめとするSNSの最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。