市場のデジタル化を背景に、Webマーケティングの市場規模は年々高まっています。
実際、株式会社電通グループが発表したデータによると、2024年はインターネット広告費が前年より2,418億円増加し、3兆3,330億円(前年比107.8%)と過去最高を更新したということが明らかになりました。
これは、日本の総広告費全体の45.5%にあたります。
さらに、SNS上で表示されるソーシャル広告は、前年比113.3%の9,735億円でした。
これで、インターネット広告媒体費でソーシャル広告が占める割合は36.2%となり、前年よりもそのシェアは1.5%高まっています。
Webマーケティングの需要が高まる一方で、「Webマーケティング施策の評価が上手くできていない…」といったお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
Webマーケティング戦略の最適化には、定期的にレポートを作成し、関連メンバーで共有することが重要です。
そこで、今回の記事では、Webマーケティングレポート作成のポイントと、効率的なレポート作成に便利なツールをご紹介します。
参考:『2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析 |電通』
関連記事:『どの数字が重要?広告運用の解析レポートに欲しい指標11選!』
Webマーケティングレポートとは
Webマーケティングレポートとは、企業が行ったオンライン上のマーケティング活動の進捗状況、成果、そして課題をまとめた報告書です。
デジタル化が進んでいる市場において、顧客にアプローチするためには効果的なWebマーケティング戦略が必要不可欠です。
そして、そのような戦略を立てるためには、データをもとにマーケティング分析を行うことが欠かせません。
特に、ECサイトやSNSなど顧客との接点が拡大したことにより、各チャネルの施策ごとにデータを分析し、それらの情報をまとめてレポーティングをすることが重要になりました。
実際、グローバルなリサーチ会社のKepios社が提供しているDataRportalによると、2023年から2024年の1年間でSNSの世界のSNSの利用者は、2億6千600万人増加(5.6%増)したというデータがあります。
このような背景から、Webマーケティングレポートは、オンラインを活用した戦略全体のパフォーマンスを把握し、その内容をもとに課題に対する改善点や今後の戦略を考えていくための重要な情報源と言えます。
参考:『マーケティングの成果を高めるデータ分析の基本』
参考:『データ分析に欠かせないマーケティングレポートとは?メリットや書き方を解説!』
参考:『WEBマーケティングに必須!効果測定レポートの書き方について』
参考:『Digital 2024: Global Overview Report』
関連記事:『Webマーケティングの戦略に役立つフレームワーク7選!』
Webマーケティングレポート作成の3つのポイント
Webマーケティングレポートを作成する際のポイントには以下の3つがあります。
- Webマーケティング目標を評価し再設定する
- 市場を分析する
- データを分析し現状と課題を可視化する
Webマーケティング目標を評価し再設定する
参考:『WebマーケティングにおけるKPIとは?目標達成につながる設定のコツ』
Webマーケティングレポートでは、前期に設定したマーケティング目標が達成されたかどうかを評価します。
その上で次期の目標を設定します。
期ごとにレポートを作成することで、Webマーケティングの目標達成状況、そして課題に向けた施策の見直しを継続して行うことができます。
各期の目標設定として、具体的には以下があります。
KGI(Key Goal Indicator)
KGIとは、Webマーケティングの最終目標です。
ポイントは、実現可能かつ、数値で目標を明示化することです。
例えば「1年以内にECサイトの売上を1.5倍にする」などがあります。
KSF(Key Success Factor)
KSFは、KGIを達成するための成功要因です。
上記の最終目標であるKGIを達成するために何をすべきかを洗いだします。
例えば、「客単価を上げる」「新規顧客を獲得する」といった成功要因が考えられます。
KPI(Key Performance Indicator)
KPIは、上記のKSFを実現するために立てる中間的な目標です。
例えば、以下のようなKSFが考えられます。
- 「客単価を上げる」ために、顧客にほかの商品も一緒に買ってもらう「クロスセルの率を5%上げる」
- 「新規顧客を獲得する」ために、リスティング広告経由のサイト訪問者を20%増やす
これらの目標を設定して、Webマーケティングレポートに可視化することで、目標が達成できているか、現状を把握しやすくなります。
さらに、現状の課題を明らかにすることで、次期のWebマーケティング戦略を効果的に立案できます。
参考:『Webマーケティングの目標とは?KGI・KPIの設定方法と勝てる管理術を徹底解説!』
参考:『WebマーケティングにおけるKPIとは?目標達成につながる設定のコツ』
参考:『データ分析に欠かせないマーケティングレポートとは?メリットや書き方を解説!』
参考:『改善に繋がるWebサイトレポート作成術 第1回:2種類のレポートと良いレポートの5つの条件』
関連記事:『WebマーケティングにおけるKPIの重要性を4つのポイントで解説』
市場を分析する
Webマーケティングレポートは、今後の戦略立案に活用するため、市場の理解を深めるという目的もあります。
そこで、以下のような市場分析をWebマーケティングレポートに含めると効果的です。
- 市場規模
- 市場動向
- 顧客ニーズ
- 競合環境
関連記事:『【初心者向け】市場分析のやり方とは?6種類の手法と事例を紹介』
市場規模
Webマーケティングレポートに市場規模の情報を含めることにより、その業界における年間の売上高、販売数量、顧客数などで測ることができます。
市場規模が大きいほど、ビジネスチャンスの可能性は高くなりますが、その一方で、競合他社との競争が激化する傾向にあります。
市場規模の例としてECサイトを見てみましょう。
参考:『令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省』
経済産業省の調べによると、令和5年の日本国内のBtoCにおけるECの市場規模は、24.8兆円、前年比9.23%増と拡大傾向にあるというデータがあります。
更に各業界のEC化率については、「書籍、映像・音楽ソフト」(53.45%)、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」(42.88%)、「生活雑貨、家具、インテリア」(31.54%)です。
自社業界におけるオンライン市場規模をレポートに記載し把握することで、ECサイトを中心とした展開にすべきかなど、Webマーケティングの戦略立案に活かすことができます。
参考:『令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省』
参考:『データ分析に欠かせないマーケティングレポートとは?メリットや書き方を解説!』
関連記事:『YouTube動画を含めた市場規模はいくら?動画広告の4つのメリット』
市場動向
市場動向とは、特定の業界における市場がどのような状況にあり、今後どのように変化していくのかを分析したものです。
市場の動向を把握することで、市場のトレンド、顧客の購買パターンなどを把握できます。
例えば、近年では、気候変動や資源枯渇の観点から、サステナビリティへの意識が市場に浸透しつつあります。
消費者庁の調べによると、SDGs・エシカル消費に興味がある人は、47.7%でした。
また環境省でも、サステナブルファッションの特設サイトを設けていることから、自社がアパレル業界の場合、今後の訴求ポイントの1つになると予想できます。
このように市場動向から得た情報をレポートに記載することで、市場変化に対応したWebマーケティング戦略を立てることができます。
参考:『市場分析とは?主な分析フレームワークとメリット、実施方法を紹介』
参考:『データ分析に欠かせないマーケティングレポートとは?メリットや書き方を解説!』
参考:『サステナブルファッションの推進に係る取組|消費者庁』
参考:『Sustainable Fashion』
関連記事:『【2024年版】Webマーケティングの今後の業界動向とは?4つの分野を解説』
顧客ニーズ
顧客ニーズとは、顧客の商品やサービスに対する要求や期待、解決したい課題などを指します。
顧客のニーズを把握することで、商品やサービスの強みの中から、ニーズに訴求できる要素を抽出し、顧客に効果的にアプローチできます。
成功例として、コンサルティング会社の株式会社グローカルが手がけた無農薬野菜を取り扱う定期宅配サービスのWebマーケティングをご紹介します。
同社は、クライアントのターゲットごとにニーズの整理を行いました。
具体的には、以下の流れで施策を打ち出しました。
- ターゲット・ニーズを明確化
• ターゲット:「乳幼児の子を持つ母親」
• ニーズ:「離乳食の食材は安心できる野菜を使用したい」
「子供の世話で時間に余裕がないため、買い物を楽にしたい」 - Webサイト・LPの訴求内容の変更
• 野菜の生産方法・無農薬栽培の安全性にコラムを作成し、一部内容を抜粋しLPに記載
• 一括で様々な商品を購入できる点をLPに記載 - ニーズに沿ったWeb広告の運用
• 「子供の世話で時間に余裕がないため、買い物を楽にしたい(ニーズ)」に対して、「ネットで好きな時間に商品を購入できる」点を広告内で訴求
上記のように、Web広告戦略を見直したところ、Web広告費は前年対比3.57倍の投資であったのに対して、新規顧客獲得数は6.94倍になったというデータがあります。
このような顧客ニーズを把握することの有効性から、それらをレポートに記載し、チームで共有することが、競争力の高いWebマーケティング戦略を打ち出すためのポイントであると言えます。
参考:『【サブスクリプションサービス】サービスの強みを見直し、顧客のニーズに合ったWEBマーケティングを行うことで新規顧客数が昨年対比6.9倍に』
参考:『市場分析とは?主な分析フレームワークとメリット、実施方法を紹介』
競合環境
Webマーケティングにおける競合環境とは、オンライン上において、自社と競合他社がどのような関係になっているかを示す情報です。
Webマーケティングにおける競合環境には、主に以下があります。
- 自社と似た商品やサービスを提供しているサイト
- ビジネスモデルが類似している企業
- Web広告の競合:自社と同じキーワードでの広告入札をしている企業やサイト
- SEOの競合:自社と同じキーワードでの検索結果上位を狙っているWebサイトやブログ
実際、競合分析は、Webマーケティング戦略にどのように活かすことができるのでしょうか?
サイトソリューション事業を営む株式会社Kaizen Platformが手がけた、ある保育業界サイトの競合分析を事例としてご紹介します。
同社がSEOの競合状況を分析した結果、競合9社がキーワードを獲得できているのに対し、クライアントのサイトは約3万件の未獲得キーワードが存在することが明らかになりました。
そのような競合分析結果から、Webマーケティング施策の一つとして「キーワードの獲得」を設定したと述べています。
このように競合分析を行い、Webマーケティング施策の課題をレポートに記載することで、効果的なWebサイトや広告内容の改善が期待できます。
参考:『市場分析とは?主な分析フレームワークとメリット、実施方法を紹介』
参考:『データ分析に欠かせないマーケティングレポートとは?メリットや書き方を解説!』
参考:『競合分析やってみた。デジマにおけるやり方、分析項目やフレームワークを実例で解説。』
参考:『競合分析とは?Web戦略策定に必要な手順や活用事例を解説』
データを分析し現状と課題を可視化する
Webマーケティングレポートでは、データを収集し、グラフやチャートを用いてデータをわかりやすく表現することで、現状と課題を可視化します。
以下に、Webマーケティングの課題を理解するにあたって用いる主な指標を紹介します。
関連記事『Webマーケにデータ分析はなぜ必要!?3つの目的を解説!』
主なサイトアクセス解析の指標
以下の指標を分析することで、Webサイトをうまく運用できているか、課題を把握できます。
Webマーケティング指標 | 指標の内容 |
UU(Unique user):ユニークユーザー | Webサイトを訪問したユーザー数。 複数回訪問したユーザーも1と数える。 |
PV(Page View):ページビュー | 該当ページが何回表示されたかを示す数値。 |
セッション数(訪問者数) | サイトに再度アクセスしたユーザーも含めてカウントした訪問者数。 |
直帰率 | Webサイトに訪問したユーザーがWebサイト内のどこもクリックせずに、そのまま離脱してしまう割合。 【直帰率(%)=「ページAの直帰数」÷「ページAが最初の全セッション数」】で算出 |
離脱率 | 特定のページを見たユーザーがブラウザを閉じる、外部サイトに遷移するなどして離脱した割合。 【離脱率(%)=「ページAの離脱数」÷「ぺージAのPV数」】で算出 |
CV(Conversion)数:コンバージョン数 | Web上で達成したい最終成果を得られた数。 最終ゴールは、商品購入や無料体験申込、資料ダウンロード、問い合わせ、など自社のビジネスによって設定。 |
上記のような指標に基づくデータを、Webマーケティングレポートに記載することで、来期に目指す「ユニークユーザー数」などより具体的な目標設定や、「直帰率や離脱率の改善」といった明確な課題を理解できます。
参考:『サイト分析で見るべき指標や項目とは?おすすめツールも紹介』
参考:『アクセス解析の用語を解説!数量・率での分類毎に紹介』
参考:『今さら聞けないシリーズ!Googleアナリティクスで使われる用語集解説』
参考:『直帰率と離脱率の違いとは?~目安や改善方法を徹底解説~』
関連記事:『【基礎】アクセス解析をマーケティングに活かす4つのポイント』
主なSNS分析の指標
以下の指標を分析することで、自社のSNS運用の現状と、課題を把握できます。
Webマーケティング指標 | 指標の内容 |
インプレッション数 | 投稿したコンテンツがタイムライン(例:Instagramのフィード)上に表示された回数。 |
リーチ数 | 投稿したコンテンツを見た人の数。 |
フォロー数 | 自社の投稿を自分のフィードで見られるように登録しているユーザーの数。 |
エンゲージメント率 | 「いいね」「リツイート」「リポスト」といった投稿に対する反応をしたユーザーの率。 「投稿ごとのエンゲージメント数 」÷ 「投稿ごとのリーチ数 」× 100】で算出 |
メンション | 自社・ブランドへの「言及」を含むソーシャル投稿。 |
例えば、メンションを分析し、Webマーケティングレポートに記載することで、自社やブランドに対するユーザーの客観的な視点や評判を共有でき、自社の課題抽出に役立てることができます。
参考:『SNSマーケティングで欠かせない16の指標』
参考:『ブランド認知に欠かせないソーシャルメディア指標「@メンション」を理解する』
参考:『SNSのエンゲージメントとは|確認方法と向上させるポイント、成功事例を紹介』
関連記事:『BtoB企業のSNSマーケティング活用事例!3つのメリット・効果まで解説』
主なWeb広告分析の指標
以下の指標を分析することで、Web広告をうまく訴求できているか、課題を把握できます。
Webマーケティング指標 | 指標の内容 |
インプレッション数 | 広告が実際に、Web上に表示された回数。 |
クリック数 | 表示された広告、または広告内のURLリンクなどがクリックされた回数。 |
CTR(Click Through Rate):クリック率 | 表示された広告がクリックされた割合。 【「クリック数」 ÷ 「インプレッション数」】で算出 |
CVR(Conversion Rate):コンバージョン率 | クリックされた広告に対して、コンバージョンした割合。 『コンバージョン数÷クリック数』で算出 |
CPA(Cost Per View):コンバージョン単価/獲得単価 | 商品購入や会員登録などのCVを獲得するのにかかる費用。 『費用(コスト)÷CV数』で算出 |
例えば、Web広告のクリック率が低い場合、クリエイティブがターゲット層に上手くアピールできていないという課題が見えてきます。
その場合、2パターン用意したABテストで、どちらのビジュアルやメッセージがより高い訴求力があるか図り改善できます。
参考:『Web広告の効果測定と担当者が押さえるべき成果指標』
参考:『WEBマーケティングに必須!効果測定レポートの書き方について』
参考:『《保存版》Web広告用語60選!理解しておくと今後の運用にきっと役立つこと間違いなし!』
Webマーケティングレポート作成の効率をアップするツール3選
前項でご紹介した指標を使った分析を効率的に行うには、ツールを使いこなすことがポイントです。
以下に、基本の3種類をご紹介します。
- アクセス解析ツール
- SNS分析ツール
- Web広告効果測定ツール
アクセス解析ツール
アクセス解析ツールでは、上記にご紹介した指標に関するデータに加え、Webサイトに訪問したユーザーの属性、流入元、アクセス数の多い時間帯、曜日といった情報をグラフ等で可視化されたデータで把握できます。
引用:『[GA4]詳細レポート内のグラフをカスタマイズする | アナリティクスヘルプ』
アクセス解析ツールには様々ありますが、ここでは、『Googleアナリティクス4』を簡単にご紹介します。
Googleアナリティクス4では、Webサイトだけでなく、以下のような多彩なプラットフォームから顧客の行動データを収集することができます。
- モバイルアプリ
- オンラインPOSシステム
- ビデオゲームコンソール
- 顧客管理システム
- インターネットに接続されている他のプラットフォーム
このようにGoogleアナリティクス4を使用することで、顧客のオンライン上の行動をより詳細に把握できるため、Webサイト上の目標到達までのプロセスにおける課題ごとに施策を改善できます。
更に、コンバージョンに至った顧客のWeb上での行動を分析して、分析内容にづいて新規顧客にアプローチすることができます。
株式会社フブキの事例
引用:『FUBUKI』
Googleアナリティクス4を使った改善例として、Webソリューションカンパニーの株式会社フブキが手がけた施策をご紹介します。
同社のクライアントにおける『旅行予約サイト』は、競合との競争が激化する中で、サイトの購入プロセスでの離脱率が高くなっていることに課題を感じていました。
そこで、株式会社フブキは、Googleアナリティクス4を利用し、「ユーザーフロー」機能からサイト訪問者の導線を詳細に分析しました。
そして、特に離脱が多いページを特定し、さらに予約過程でのユーザー行動や反応を細かく分析しました。
その結果、必要な情報の提供不足と、サイト上の不明確な誘導が離脱の主な原因であることを特定しました。
これらの課題を改善したところ、予約完了率が20%向上したと述べています。
このようなことから、アクセス解析で得られたデータを元に、マーケティング施策やWebサイトの改善案を考案し、Webマーケティングレポートに織り込むことが有効だと言えます。
参考:『無料でも使えるおすすめアクセス解析ツール9選』
参考:『アクセス解析とは?初心者にわかりやすい無料ツール・注意点をご紹介』
参考:『デジタルアナリティクスの価値|アナリティクスヘルプ』
参考:『[GA4] 次世代のアナリティクス、Googleアナリティクス4のご紹介|アナリティクスヘルプ』
参考:『Googleアナリティクス4:成功事例5選』
Googleアナリティクスについて詳しい内容は以下の2記事からもご覧いただけます。
関連記事:『Googleアナリティクス4の特徴は?設定と6つの注意点を解説』
関連記事:『Googleアナリティクス4でランディングページの分析を行う4STEP』
SNS分析ツール
SNS分析ツールでは、先にご紹介した指標に関するデータ分析に加え、「どのような内容の投稿にどのくらいのフォロワーが増えたか」「どのような属性(年齢層・性別・地域など)からの反応が大きかったか」など、コンテンツの効果測定を行うことができます。
ツール上で、投稿の時間帯による反応も分析でき、さらに予約投稿機能もあるので、ターゲットが求める投稿を最適なタイミングを把握した上で訴求できます。
コムニコマーケティングスイートの事例
引用:『株式会社コムニコ』
SNS分析ツールには、InstagaramやX(旧Twitter)に特化したものなど様々あります。
例えば、株式会社コムニコが提供する複数SNS一括管理型の『コムニコマーケティングスイート』というツールがあります。
ここでは、オリジナルウェディングサービスを展開する、株式会社株式会社テイクアンドギヴ・ニーズが、コムニコマーケティングスイートを導入した事例をご紹介します。
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズは、国内取り扱い結婚式組数No.1の年間約1万組の結婚式を手がけています。
同社は、ブランド公式SNSアカウントの他、60以上の店舗でアカウントを持っており、それらの管理と運用の効率化が課題でした。
そこで、コムニコマーケティングスイートを導入し、SNSアカウントを一括管理化できるようにしたことにより、大幅な作業工数削減を図れたと語っています。
効率的な管理が可能になったことにより、60以上の各店舗アカウントで、投稿頻度を月15件以上に安定させるという目標も達成できたと同社は明らかにしています。
さらにクチコミ分析を活用して、「#結婚式」ハッシュタグ内での、自社投稿の露出状況を把握し集客効果の分析に活かしていると述べています。
このようなSNS分析ツールを活用したデータを、Webマーケティングレポートに記すことで、今後の戦略に活かすことができます。
参考:『【2024年版】SNS分析ツールおすすめ20選!おすすめ・無料版も比較紹介|専門家アドバイスも』
参考:『SNS分析ツールおすすめ13選を比較|選び方やポイントをレビュー付で解説』
参考:『広告効果測定ツールの比較11選。タイプ別の選び方』
参考:『株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ様|60以上の店舗SNSアカウントを一括管理!大幅な工数削減で投稿頻度もUP』
関連記事:『【SNS分析】ソーシャルリスニングとは?メリットと8つのツールを紹介!』
Web広告効果測定ツール
Web広告効果測定ツールとは、オンラインを中心とした多様な広告の効果を計測しデータとして可視化できるプラットフォームです。
同ツール内で、広告を一元化して運用、状況把握、費用対効果の分析を行うことができます。
Web広告効果測定ツールを活用することで、ユーザーがWeb広告を見て、コンバージョンに至るまでの行動パターンを分析できます。
データを分析することで、Web広告戦略全体の成果を把握しやすくなり、適切な広告投資ができるようになります。
AD EBiS(アドエビス)事例
引用:『株式会社イルグルム』
Web広告効果測定ツールは多様な企業が提供していますが、ここでは同ツールにおいて、国内シェア87.4%を占める株式会社イルグルムが提供する『AD EBiS(アドエビス)』を紹介します。
AD EBiSは、高精度な独自の計測データにWeb媒体からの表示回数やコスト情報を自動取得するので、リアルタイムに広告効果を正確に把握することができます。
実際にAD EBiSを導入することでどのような効果があるのでしょうか?
AD EBiSを導入した株式会社マウスコンピューターの事例を見てみたいと思います。
株式会社マウスコンピューターは、顧客の目的にあった国内生産の高品質なパソコンをリーズナブルな価格で提供しています。
AD EBiSを導入したことで、部門が目標とする売上に、認知を目的としたターゲティング広告は、あまりつながっていないことが明らかになりました。
認知系の広告の商品は検討期間が長いため、次のアクションへ繋がるかは2、3カ月たたないと分かりません。
そこで、ユーザー分析機能の1つのアクション喚起率分析を使用し、広告の役割を「認知」「比較・検討」「興味・喚起」に分けてを分析しました。
これにより、広告ごとに新規UU数のどのくらいの割合が次のアクションに繋がっているかを早い段階で把握でき、効果の低い広告の停止の判断などが可能となりました。
アクション喚起率の低い広告を停止し、余った予算を他の広告に充てたことにより、ディスプレイ広告全体ではTCPAを20%改善することができました。
参考:『【目的別】広告効果測定ツールおすすめ15選!上手な選び方も解説』
参考:『アドエビス、広告効果測定ツールの市場調査において5冠を獲得!シェア87.4%で業界をけん引。』
参考:『中間コンバージョンの活用でCV130%増。クッキーレス時代を見据えたデータテクノロジーカンパニーの展望とは?』
参考:『広告が次のアクションに繋がっているかを判断して適切な予算配分を行うマウスコンピューターのユーザー分析。』
その他の広告効果測定ツールについては以下の記事をご覧ください。
関連記事:『おすすめの広告効果測定ツール6種類!分析可能な項目もご紹介』
まとめ
本記事では、Webマーケティングにおけるレポートの作成ポイントや、作成に作役立つツールについて解説しました。
Webマーケティング施策の効果を、効率的にデータとしてわかりやすく可視化できる便利なツールが多く開発されています。
しかしながら、ツール上のデータを記載するだけでは、レポートとして不十分だと言えます。
というのも、自身でデータを分析した上で、最適なアクションプランをレポートとしてまとめることが大切だからです。
ですので、この記事を読んでも、Webマーケティングの課題解決が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
株式会社Unionは、Web広告運用のご相談と併せてLPの制作・改善相談を承っております。
Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されており、蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。
また、弊社の広告運用担当はYahoo!広告、およびGoogle広告の認定資格保持者であり、知識のアップデートを行っております。
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お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。