モバイル社会研究所のデータによると、スマホ・ケータイ所有者のうち83.7%のユーザーがLINEを利用しています。
そのため、LINEでの集客を目指してLINE公式アカウントを導入する企業も少なくありません。
しかし、LINEを活用した集客において下記のような悩みを持つ担当者も多いのではないでしょうか。
- 「LINE公式アカウントで集客をしたいけど何から初めていいか分からない」
- 「LINE公式アカウントの集客が上手くいかなくて困っている」
- 「他社はどのように公式LINEを活用しているのか知りたい」
LINE公式アカウントの運営には色々とコツがあるものの、LINEのリーチ力を上手に使えばユーザーに効率的に情報を発信することができます。
LINE公式アカウントでコストを抑えた新規ユーザーの獲得を目指し、リピート率の向上や顧客のファン化を実現しましょう。
今回は、LINE公式アカウントを活用した集客方法や押さえておきたい3つのポイント、業種別の活用事例などを詳しく解説します。
参考:『【サービス】LINE利用率83.7%:10~60代まで8~9割が利用|モバイル会社研究所』
Contents
LINE公式アカウントとは?
引用: 『【公式】LINEアカウント | LINEヤフー for Business」』
LINE公式アカウントとは、 企業や店舗がLINE公式アカウントを作り、友だちとして登録されたユーザーに情報を提供するサービスです。
スマホ・ケータイ所有者のうち8割以上が利用しているLINEを利用することで、売りたい商品やサービスへの関心が高い見込み顧客を直接取り込めます。
LINEは2023年7月時点で、日本国内だけで9,500万人を超えるユーザー数を誇っています。
また、10~50代のユーザーでは約7割以上が毎日LINEを使用しているというデータもあります。
これだけコミュニケーションツールとして一般化しているLINEをビジネスに活用しない手はない、ということで用意されたのが以下でご紹介する「LINE@」と「LINE公式アカウント」でした。
参考:『【2023年7月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ』
参考:『LINE Business Guide 2023年4月~9月期版 v1.2』
LINE@とLINE公式アカウントの違い
もともとはLINE@が中小企業向け、LINE公式アカウントが大企業向けのサービスでした。
LINE@ | LINE公式アカウント | |
対象 | 中小企業・店舗向け | 制限なし |
特徴 | 月1,000通までは無料で送れる。無料プランでは機能に制限あり。 | 月1,000通までは無料で送れる。プランごとによる機能に制限なし。 |
初期費用 | 無料 | 800万円~ |
最低月額 | 無料 | 250万円~ |
参考:『最近よく見るLINE@とLINE公式アカウントの違いとは?』
もともとはLINE@が無料で使用できるのに対し、LINE公式アカウントは初期費用が最低800万円、最低月額250万円と高額の設定でした。
またLINE@は、LINE公式アカウントと比較すると使える機能が絞られており、使うメリットが分かりにくい状態でした。
こういった背景から2019年にLINE@とLINE公式アカウントは統合され、今はLINE公式アカウントで一本化されています。
現在では37万を超える企業や店舗がLINE公式アカウントを活用し、友だちとして登録されたユーザーに向けてさまざまな情報を伝えています。
参考:『LINE公式アカウントの作り方|開設の設定と運用方法』
関連記事:『スマホで始めるLINE公式アカウント!8項目をアプリで簡単管理』
LINE公式アカウントの料金プラン
LINE公式アカウントは基本的に無料でスタート・利用することができます。
アカウントを開設した直後はすべてのアカウントで自動的に「フリープラン」が適用され、1カ月に200通までのメッセージを無料で送ることができます。
運用していく中で友だちが増えて、200通以上のメッセージを送る必要が出てきたら有料プランである「ライトプラン」や「スタンダードプラン」に切り替えられます。
なお、あいさつメッセージや自動応答メッセージなど、一部課金対象としてカウントされないメッセージもあります。
フリープラン | ライトプラン | スタンダードプラン | |
月額固定費(税別) | 無料 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数 | 200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージ料金 | 不可 | 不可 | 〜3円/通 ※配信数により変動。 |
参考:『LINE公式アカウント料金プラン|LINEヤフー for Business』
LINE公式アカウントで集客をするメリット
LINE公式アカウントを集客に活用するメリットは以下の3つです。
- SNSの中で利用者が最も多い
- メッセージ開封率が高い
- 顧客とのコミュニケーションが取りやすい
それぞれ以下で詳しくご紹介します。
SNSの中で利用者が最も多い
上述したように、LINEは2023年7月時点でアクティブユーザー数が9,500万人とTwitterやInstagram、FacebookなどのSNSよりも国内ユーザーが最も多いSNSです。
日本の人口に換算すると約7割の人がLINEを利用しているということになり、若年層だけではなく幅広い年代が利用しているため、性別や年齢、職業を問わず幅広い年代のユーザーに対して横断的なアプローチが可能です。
さらに、普段SNSを利用しているユーザーのうち41%が「LINEだけを利用している」という調査結果からも、他のSNSにはいない層にリーチできる点で大きなメリットと言えるでしょう。
参考:『【2023年7月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ』
参考:『LINE Business Guide 2023年4月~9月期版 v1.2』
関連記事:『5大SNS広告運用入門!適したターゲットや特徴を解説!』
メッセージ開封率が高い
LINE公式アカウントでは1人のユーザーに対して直接メッセージを送信できるため、開封率が高いです。
メールマガジンの開封率は10%が平均だと言われておりますが、LINE公式アカウントのメッセージの開封率は平均60%とメルマガの約6倍の数値です。
また、ユーザーがLINE公式アカウントから届いたメッセージを開封するタイミングとして、約8割のユーザーがその日のうちに開封すると回答しています。
LINEは普段からコミュニケーションツールとして日常的に使用するユーザーが多く、公式アカウントから届くメッセージもトークリストに分類されるためユーザーの目に留まりやすいという特徴があります。
そのためユーザーによるメッセージ開封率が高く、ユーザーの行動を促しやすいという特徴があるのです。
参考:『LINE公式アカウントとは?おすすめ機能9選を徹底解説[LINE運用代行 Vol.18] – コラム』
参考:『メッセージ配信の特長や種類、効果的なメッセージとは|LINEヤフー for Business』
顧客とのコミュニケーションが取りやすい
LINE公式アカウントではメッセージをリスト全員に送信することができますが、個別にメッセージを送信することもできます。
顧客一人ひとりの状況に合わせた密接なコミュニケーションを取ることで顧客との接点を増やし、信頼関係を構築しやすいというメリットもあります。
また、メッセージを通して顧客のクリックやアンケートデータなどを管理できるため、コミュニケーションを重ねることに分析できるデータが蓄積され、効果的な施策を生み出すのにも有効です。
参考:『企業が「LINE公式アカウント」を使う3つのメリットとは』
LINE公式アカウント集客で使えるおすすめの機能15選
LINE公式アカウントには、目的や用途に応じてさまざまな機能が利用できます。
ここでは、その中でも特におすすめの以下の15種類の機能をご紹介します。
- メッセージ配信
- 絞り込み配信
- リッチメッセージ
- LINE VOOM
- リッチメニュー
- リッチビデオメッセージ
- 応答メッセージ
- LINEチャット
- プロフィール
- レポート・分析機能
- ショップカード
- LINEで予約
- クーポン
- 友だち追加広告
- プレミアムID
メッセージ配信以外にも、アカウントページでのサービス紹介や、友だち登録をしてくれたユーザーとのチャット機能、タイムラインの有効活用などでユーザーのエンゲージメントを高めることができます。
それぞれの機能を説明していきます。
メッセージ配信
引用:『メッセージ配信を作成する ‐ LINEヤフー for Business 』
友だち追加してくれたユーザーに対して直接メッセージを配信することができます。
料金プランに応じて一か月間で配信できるメッセージ通数が決まっており、テキスト以外にも画像、動画、スタンプ、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、クーポンなどが送信可能です。
LINE公式アカウントでは、1度のメッセージで最大3つの吹き出しを配信できます。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
絞り込み配信
引用:『LINE公式アカウント(LINE Official Account Manager)絞り込み配信について」』
送信先のユーザー層を把握した上で、男女や年齢などの要素(セグメント)を絞り込んでメッセージを配信することができます。
自社が紹介したい商品やキャンペーンのターゲット像に合わせて対象を絞り込んで配信するので、開封率や成約率は向上する傾向があります。
絞り込み可能な属性は以下の通りです。
属性 | 備考 |
性別 | 男性のみ、女性のみなど |
年代 | 10代のみ、20代以上など |
居住地 | 東京都内のみなど |
利用しているOS | iOS、Androidなど |
友だちになってからの期間 | 最初に友だち追加されてからの日数をカウントします 途中ブロックなどを挟んだ場合でも同様にカウントされます |
参考:『LINE公式アカウントの機能』
関連記事:『LINE公式アカウントで友だちを効果的に増やす方法8選』
リッチメッセージ
引用:『【公式】リッチメニューの活用法|作成から設定方法まで解説」』
リッチメッセージは画像にテキストを載せて、トーク画面に大きく表示される画像メッセージです。
画像やテキスト情報を一つのビジュアルにまとめて視認しやすくするため、通常のテキストのみのメッセージと比較して高い誘導効果が期待できます。
ユーザーがつい読んでしまうような分かりやすい画像メッセージを作りましょう。
参考:『リッチメッセージ』
LINE VOOM
引用:『LINE VOOMを活用する|LINEみんなの使い方ガイド』
LINE公式アカウントを開設することで、LINE VOOMに情報を投稿できるようになります。
LINE VOOMとは、ユーザーに知らせたい情報をテキストや画像、動画を用いて友だちにリアルタイムで伝えることができる機能です。
LINE VOOMのメリットは、LINE公式アカウントと直接友だちになっているユーザー数以上の発信力が期待できることです。
LINE VOOMに投稿すると友だち登録をしている全ユーザーに情報を発信できるだけでなく、まだ友だちになっていないユーザーにも公開することができます。
ユーザーが企業や店舗のタイムラインを見て、自分のコミュニティで拡散すれば、それだけ宣伝効果が発生します。
つまり、ユーザーにとって魅力的な投稿をタイムラインで配信することで、大きな宣伝効果が期待できるのです。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
リッチメニュー
引用:『【公式】リッチメニューの活用法|作成から設定方法まで解説』
トーク画面下部に表示される上記画像のような固定のメニューはリッチメニューと呼びます。
リッチメニュー はそれぞれリンク付きの画像で構成されているため、他のWebページへの誘導やユーザーに利用してほしい機能を表示させることができます。
管理画面から期間を指定して表示・非表示を指定することもできるほか、テンプレートから分割サイズを選ぶこともできます。
どの料金プランでも使用できる機能なので、LINE公式アカウントを開設した際はぜひ取り入れておきましょう。
リッチメニューは画面の半分近くを占めるのでユーザーの目に留まりやすく、自社サイトに誘導しやすくなるでしょう。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
リッチビデオメッセージ
引用:『LINE公式アカウント(LINE Official Account Manager)リッチビデオメッセージ』
リッチビデオメッセージは、トーク画面で自動再生される動画をメッセージ配信することができる機能です。
動画サイズは縦型や横型、正方形などに対応しており、動画終了後には外部サイトへ誘導することができます。
よくできたリッチビデオメッセージは、開封率を向上させるのはもちろん、メッセージのシェアを引き起こして「バズる」要因となります。
メリットとしては、テキストだけでは伝えづらい事でも、映像なら伝わりやすいというところです。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
応答メッセージ
引用:『自動応答が可能に!「応答メッセージ」の機能や導入事例について』
応答メッセージは、特定のキーワードを含むメッセージが送られてきた場合に事前に設定しておいたメッセージを送信することができる機能です。
「よくある質問」などを登録しておいて、ユーザーがメッセージを送った瞬間返答が送られるようにすれば、ユーザーはストレスを感じにくくなり 、企業側も工数を削減することができます。
あらかじめキーワードを設定しておけば、それに応じて自動返信することができる「キーワード応答機能」もあります。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
チャット
LINEチャットは、友だち登録してくれた人たちと1対1のチャットができる機能です。
複数のユーザーとのグループチャット対応も可能で、トーク記録は最長1年間保存することができます。
チャット機能には前述した自動応答機能もあるので、常にLINEを見張る必要がありません。
必要によっては自分の好きなタイミングで対応できるので、ストレスなく連絡のやり取りができます。
自動応答モードをオフにした状態で、友だち登録してくれた人が話しかけてきた際に「トーク」タブに相手の名前と内容が表示され、会話を始めることができます。
参考:『LINEヤフー for Business|チャット』
プロフィール
引用:『プロフィール|LINEヤフー for Business』
プロフィールは、企業やブランドの基本情報を掲載できるページです 。
友達リストからアカウントを選択すると、アカウントページと統合したプロフィールが表示されます。
プロフィール上部の基本情報だけでなく、タイムライン投稿履歴やお得なクーポン情報など、幅広い情報量のプロフィールによってアカウントの認知拡大が期待されます。
Web上にも公開されるので、会社のポータルサイトとしても活躍してくれます。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
参考:『プロフィール|LINEヤフー for Business』
レポート・分析機能
引用:『LINE公式アカウント(LINE Official Account Manager)分析 – ダッシュボード』
レポート機能で、メッセージ配信数、クリック数などのメッセージに関するレポートや友だち数、タイムラインなどの統計情報を確認できます。
また分析では、メッセージ配信・タイムライン投稿の詳細データ、友だち増加の推移やブロックされた数、クーポンやショップカードの利用状況などが確認できます。
レポート内容は以下の通りで、レポート機能による配信数やCTRなどの検証をもとに、メッセージの配信時間や配信対象を最適化 できます。
レポート項目 | レポート内容 |
メッセージレポート | メッセージ配信数/クリック数 |
友だち数レポート | 友だちの増減(一覧+グラフ)/対象期間設定(前日、過去7日、過去30日) |
タイムラインレポート | インプレッション数/クリック数/ユーザーのリアクション(いいね数、コメント数、共有数) |
参考:『LINE公式アカウントの機能』
ショップカード
引用:『【公式】LINEショップカードの活用方法 | 作成方法や導入事例』
ショップカードは、LINE上でカンタンにポイントカードを発行・管理することができる機能です。
実店舗を持っている小売やサービス業で、ユーザーが実際に来店した時や商品を購入した時に使用できます。
店舗側が作成したQRコードを、ユーザーがスマホやタブレットで読み取ることでポイントを付与することができます。
ユーザーはポイント付与情報をアプリの管理画面から閲覧できますし 、ポイントの有効期限が近づくとお知らせがくるようになっています。
ポイントを一定数貯めたユーザーに対しては、特典を獲得できるチケットを作成することも可能です。
スマホがポイントカードとして機能するようになれば、ユーザーの定着率が高くなり、リピート強化につなげることが可能です。
また、ポイントカードは集客アップだけでなく、「500円ごとにスタンプ1個」のようにスタンプ条件に金額を設定すると客単価アップも狙えます。
集客や客単価を上げたい店舗におすすめの機能です。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
LINEで予約
引用:『LINEで予約 | LINEヤフー for Business』
LINE公式アカウントでは、店舗ビジネス向けに予約システムと提携できる機能があります。
メールや電話を経由せず、直接店舗にLINEで予約できることで、お客様の手間を省くことができます。
導入を検討する際は予約システムがLINEと提携できるかどうか確認しましょう。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
クーポン
引用:『LINEとカタリナマーケティングが協業開始「LINEクーポン」にカタリナ加盟店が参画』
LINE友だちに登録してくれたユーザーに対し、様々な設定でのクーポンを発行することができます。
など、使い方はさまざまですので活用してみましょう。
- 友だち登録してくれたユーザーへの割引クーポン
- 定期的な10%割引クーポン
- 抽選で当たるクーポン
- 1,000円以上の利用でワンドリンクサービスクーポン
抽選形式にしてクーポンの配布数を管理することも可能です。
LINE上で使用できるクーポンもあるので、業種に合わせてクーポンを作成することができます。
たとえば、LINE公式アカウントからのメッセージにリアクションしてくれたユーザーに、割引や商品引換券を配布するようにすれば、サイトへの訪問率を上げることもできるでしょう。
クーポンを配ることでユーザーの来店意欲を高めることができるため、ショップカード機能と併用して顧客の定着を図ることが可能です。
また、クーポンの利用率なども管理画面で確認することができるので、ユーザーのリアクションも把握しやすくなります。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
関連記事:『LINEポイントADとは?6つのメニューで友だち登録を促し認知拡大!』
友だち追加広告
引用:『友だち追加広告・LINE広告(友だち追加)| LINEヤフー for Business』
LINE公式アカウントの友だち追加を促す広告です。
LINE公式アカウントのWeb管理画面から出稿することができます。
LINEの「トークリスト」や「LINE VOOM」、「LINE NEWS」での配信が可能ですので、新規リスト獲得数を増やせるというメリットがあります。
参考:『LINE公式アカウントの機能』
関連記事:『集客や販促で活躍!LINE友だち追加広告とは?導入メリット2選』
プレミアムID
LINE公式アカウントに登録すると、機械的に決められた英数字のID「ベーシックID」が各アカウントに付与されます。
店舗名や商品名など、もっとユーザーに分かりやすいIDに変えたい場合は、プレミアムIDを購入することで任意のIDを設定することができます。
なお、プレミアムIDに変更する際は月額100円もしくは年額1,200円(税別)の追加料金が必要です。
参考:『LINE公式アカウント料金プラン|LINEヤフー for Business』
LINE公式アカウントで集客する際の4つのポイント
LINE公式アカウントで効果的な集客をするためには、以下のポイントを抑えた運用が必要です。
- クーポン機能を有効活用する
- 分析機能でユーザーの反応を確認する
- LINE VOOMを活用する
- メッセージを定期的に配信する
クーポン機能を有効活用する
LINE公式アカウントでの集客において、クーポンを積極的に活用しましょう。
クーポンを活用することで友だち追加してくれたユーザーの来店や購買行動を促すことができ、新規顧客に繋げることができます。
LINEの公式調査では、約58%のユーザーが「LINE公式アカウントから届いたクーポンを実際に利用した」と回答していることからも、ユーザーのクーポン利用意欲は高いことが分かります。
分析機能でユーザーの反応を確認する
先述したように、LINE公式アカウントではレポート機能と分析機能でメッセージに対する顧客の反応を数値化して分析できます。
具体的にはそれぞれの項目ごとに以下のような数値が確認でき、友だち追加してくれたユーザーの行動を把握する際の指標になります。
- 友だち…友だち追加数、ブロック数
- メッセージ通数、メッセージ配信…メッセージ開封率、URLクリック数
- ステップ配信…メッセージ配信数、ステップ開始ユーザー数
- チャット…手動応答数、自動応答数
- リッチメニュー…エリアごとのクリック数や表示回数
- あいさつメッセージ…クリック回数、表示回数
- クーポン…使用ユーザー数、当選ユーザー数(抽選クーポンの場合)
- 予約…店舗の予約数、来店数
- ショップカード…カード発行数、使用ユーザー数など
- プロフィール…プロフィール表示回数
参考:『【2021年版】LINE公式アカウントの分析機能について』
参考:『LINE公式アカウントの機能』
LINE VOOMを活用する
先述したLINE VOOMは集客において効果を発揮します。
なぜならLINE VOOMでは友だち以外のユーザーにリーチすることが可能だからです。
お得な情報や限定オファーの案内など魅力的な投稿をすることで友だち以外のユーザーに公式アカウントを登録してもらうことができます。
参考:『LINE公式アカウントの友だちを増やすコツとは?おすすめの方法9選』
メッセージを定期的に配信する
友だち追加してくれたユーザーとの親和性を高めるために、メッセージ配信は定期的に行いましょう。
ここで注意したいのが、メッセージ配信の頻度です。
あまりにも頻繁にメッセージを配信してしまうと、ユーザーにとってはしつこく感じてしまうためブロックされる可能性が高くなります。
一方でメッセージ頻度が少なすぎても、逆にユーザーに忘れられてしまったりトークリストの下方に埋もれてしまうでしょう。
自社アカウントに最適なメッセージ頻度が分からない方は、まずは週に一回、月に2~4回の配信を目安に運用してみるのがおすすめです。
その他、アカウントのターゲット層やサービス内容によっても適切な曜日や時間帯があります。
例えば、学生がターゲットであれば平日の通学時間、主婦がターゲットであれば家事が一段落する時間帯などタイミングを狙って配信すると効果的です。
参考:『【配信のコツ】LINE公式アカウント!メッセージの配信回数と頻度を解説』
LINE公式アカウントの始め方
ここからはLINE公式アカウントの開設方法についてご紹介していきます。
LINE公式アカウントを新規で始める方は、以下の手順をご覧ください。
LINEビジネスIDを作成する
LINE公式アカウントを開設する際は、まずLINEビジネスIDを作成する必要があります。
- こちらのLINE公式ページにアクセスする
- 「アカウントの作成」をクリックする
- 登録方法を「LINEアカウント」か「メールアドレス」から選択する
「LINEアカウント」を選択した場合、個人のLINEアカウントで登録できますが、アカウントのデータなどが引き継がれることはありません。
LINE公式アカウントを作成する
LINEビジネスIDが作成できたら、引き続きLINE公式アカウントの作成画面に移ります。
自動的に遷移しない場合は、上記のLINE公式ページから再度ログインします。
アカウント名や業種、運用目的など必要事項を入力して「確認」をクリックします。
管理画面にログインする
引用:『LINE公式アカウントの作り方|開設の設定と運用方法』
LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)にログインできるか確認してアカウント作成は完了です。
LINE公式アカウントの基本設定をする
アカウントを作成した後は、LINE公式アカウントの管理画面で必要な設定を行います。
LINE公式アカウントには少なくとも下記の5つの初期設定をしておくことがおすすめです。
- プロフィール
- あいさつメッセージ
- クーポン
- リッチメニュー
- ショップカード
プロフィールでは、ステータスメッセージやボタン、プラグインの追加、基本情報などを設定できます。
プラグインとは、ここでは主に店舗の写真やメニュー、クーポン、ショップカードなどが当たります。
基本情報では、店舗の営業時間や紹介文などが記入できます。
またクーポンやリッチメニュー、ショップカードも設定しておくことで、友だち追加してくれたユーザーの利便性が高まり行動喚起につながります。
参考:『LINE公式アカウント 初期設定ガイド』
【業界別】LINE公式アカウント活用事例3選
ここからは業種別にLINE公式アカウントの活用事例を3選ご紹介します。
【美容業界】ビューティーサロン Be+の事例
引用:『ビューティー サロン Be+ 』
フェイシャルエステや脱毛などのメニューを提供する「ビューティーサロン Be+」では、店長である登坂さんがワンオペレーションで対応していることが多く、施術中の電話に対応できないことが課題でした。
また、ユーザーからLINE上での予約サービスを要望する声が多くあったことから、LINE公式アカウントの導入を決断しました。
LINE公式アカウントの自動応答メッセージや予約機能、クーポンやショップカードなどさまざまな機能を取り入れていった結果、オペレーションの工数が削減され、250名以上のリピーターを獲得することに成功しました。
参考:『自動応答を活用して施術に集中! 個人エステ店のLINE公式アカウント活用|LINEヤフー for Business』
【EC業界】株式会社ファンタジスタの事例
引用:『株式会社ファンタジスタ』
株式会社ファンタジスタでは、自社で在庫車を仕入れず、ユーザーが希望する車種や価格を元に業者専用のオークションで中古車を買い取り、それを販売するというビジネスを展開しています。
同社は中古車の購入や売却を希望するユーザーとの連絡を円滑に行うため、2020年1月から本格的にLINE公式アカウントを運用しました。
運用の際に同社が意識したのは、中古オークションの仕組みや事業内容をわかりやすく伝えることと、リッチメニューで使用するクリエイティブを親しみやすいものにしたことです。
また、車という高額商品を扱うため、LINEの特性を活かした綿密なコミュニケーションを心がけることで丁寧な顧客対応を意識しました。
その結果、LINEの公式アカウントを通して月に約150件以上の問い合わせに繋げることができました。
参考:『中古車購入の問い合わせが月に約50件! 高額商品のユーザー対応にも活用できるLINEチャット』
【不動産業界】株式会社緑蔵ホールディングス
引用:『お部屋探しのハートサポート』
「お部屋探しのハートサポート」は、初期費用0~10万円以下の物件を幅広く取り扱えた不動産会社です。
最大の特徴である「申込みから入居まですべてLINE上で完結する手軽さ」から多くのユーザーからの支持を獲得しています。
同社は、大手のポータルサイトなどへの物件掲載はせずに、動画投稿サイトからLINEに送客するというビジネスモデルを構築しました。
具体的には、動画投稿サイトで発信しているコンテンツに興味を持ったユーザーに対し友だち追加を促すことで広告費を抑え、ユーザーの希望物件のヒアリングや必要書類データの送付などもLINEチャットで行いました。
その結果、物件の内見時を除き、ユーザーが店舗を訪れることやスタッフが対面で対応することはありませんでしたが、LINE経由の問い合わせが実際に30~40件の契約に繋がっているといいます。
参考:『申し込みから入居までLINEで完結! ユーザーファーストな不動産仲介』
関連記事:『LINE公式アカウントの活用事例6選!運用のコツと合わせて紹介』
LINE公式アカウントで集客をする際に知っておくべきこと
アカウントの種類について
LINEの法人向けアカウントには、認証済アカウントと未認証アカウントの2種類があります。
2種類のアカウントで基本的な機能や、無料プランを含めて価格も変わりません。
認証済アカウントは、LINE事務局の審査を通過することで取得できるアカウントです。
青色のアカウントバッジが付与され、LINEアプリ内での各種検索結果に表示されるので、集客効果が高まります。
また、店舗などで展示するオフィシャルの販促用ポスターなどを手に入れることができるので、認証済アカウントの開設がおすすめです。
審査は通常10営業日程度かかります。
利用中の未認証アカウントを認証済アカウントに移行する場合は、LINE OFFICIAL ACCOUNT MANAGERから変更を申請可能です。
認証済アカウント | 未承認アカウント | |
審査 | 必要 | 不要 |
バッジの色 | 青色 | グレー |
料金プラン | 同一 | 同一 |
主な特徴 |
|
|
参考:『【公式】LINE認証済アカウントの開設方法|特徴や機能、未認証との違い』
メッセージを送信してきた人にしか個別に対応できない
LINE公式アカウントではユーザー側からメッセージかスタンプが送信されなければ、個別にメッセージを送信することができません。
そのような場合は、友だち追加時にメッセージもしくはスタンプを送るように促すメッセージを送信すると、ユーザーがアクションにアクションを起こしてもらいやすくなります。
その結果、個別にコミュニケーションを取ることができ、顧客との関係性が構築されやすくなります。
参考:『LINE公式アカウントのメリットとデメリット|基本機能は無料だが注意点もアリ』
LINE公式アカウントはブロックされる可能性がある
LINE公式アカウントは1タップで容易にブロックを行うことが可能です。
リスト数や業種内容、アカウントの運用目的によって異なりますが、LINE公式アカウントの平均ブロック率は20~30%だと言われています。
LINE公式アカウントを運用しててこの平均ブロック率を上回ってしまった場合、配信頻度や追加メッセージ、配信メッセージの見直しを検討しましょう。
参考:『LINE公式アカウントのブロック率はどのくらい?ブロックの原因から、ブロックを防ぐポイントまで解説! | LINEラボ』
まとめ
LINE公式アカウントは、基本的には無料で導入できますので、顧客とのコミュニケーションや新規顧客の獲得につながる機能が豊富です。
ダイレクトマーケティングと言われるように、ビジネスにおいて顧客との関係を構築することが業績を向上させる上で必要です。
そのため、顧客との綿密なコミュニケーションを取るために、業種問わず様々な企業がLINE公式アカウントを活用しています。
また、友だち追加広告を活用することでさらなる顧客開拓につながります。
もし、LINE友だち追加広告が難しいと感じた方や、クリエイティブの作成を手間に感じた方は広告代理店に相談することも手段の1つです。
株式会社Unionは、LINE広告運用代行サービスのご相談を承っております。
Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されており、蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。
また、弊社の広告運用担当はYahoo!広告、およびGoogle広告の認定資格保持者であり、知識のアップデートを行っております。
薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能。
お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。