購買促進をして売上アップを狙うために、リスティング広告を運用したいと相談を受けますが、お客様の話を聞くと「その商材であればTwitter広告が向いている」「その商材であればディスプレイ広告が向いている」などと別の広告を提案するケースがあります。
その理由は、リスティング広告はニーズが顕在化しており、短期間で成果を出すために配信するものだからです。
リスティング広告には、相性が良い商品と相性が悪い商品があるため、成果を出すためにも、これらを把握しておく必要があります。
今回は、リスティング広告と相性が良い商品と悪い商品について詳しく解説します。
関連記事:『リスティング代行業者の選び方17選!おすすめの代行業者まで紹介!』
Contents
リスティング広告と相性が良い商品4選
まずは、リスティング広告と相性が良い商品をご紹介します。
以下に該当する商品は、リスティング広告と相性が良いです。
高単価な商品 | 不動産、高級腕時計、車、コンサルティングサービス |
リピート率が高い商品 | サプリメント、雑誌、化粧品、サブスクリプション |
ターゲット層が明確な商品 | 20代女性向けの化粧品、60代一人暮らし向けの宅配サービス |
知名度が高い商品 | iPhone、レクサス、オメガ |
緊急性の高い商品 | 鍵の修理、水トラブルの修理、葬儀サービス、不用品回収 |
それぞれの商品がリスティング広告と相性が良い理由をご紹介します。
関連記事:『【保存版】リスティング広告の用語14選!マーケティングの基本を解説』
高単価の商品
不動産や高級腕時計など高単価の商品はリスティング広告との相性が良いです。
その理由は、広告費用が高くなっても利益が見込めるためです。
例えば、100万円の腕時計を販売するためにリスティング広告を出稿して、CPA(顧客獲得単価)が20万円だった場合でも80万円の利益が見込めます。
このように、高単価の商品は多額の広告費用が捻出できるため、リスティング広告との相性が非常に良いです。
また、リスティング広告にはアフィニティカテゴリ(特定の趣向を持った人物を特定することができるカテゴリ)が用意されており、自社商品に興味・関心を寄せるユーザーにのみ広告配信することも可能です。
そのため、ターゲティングがしやすく費用対効果の良さが感じられます。
高単価の商品には「不動産」「高級腕時計」「車」「コンサルティングサービス」などが挙げられます。
参考:『オーディエンス ターゲティングについて 』
参考:『adflex リスティング広告の効果を上げるポイントと相性の良い商材まとめ』
リピート率が高い商品
化粧品や日用品など定期購入ができてリピート率が高い商品は、リスティング広告と相性が良いです。
その理由は、商品単価が低くても定期購入してもらえれば、大きな売上が見込めるためです。
商品を購入してくれた方に対してリマーケティング広告を配信すれば、リピート購入を促進できます。
例)4,000円のサプリメント、CPA(顧客獲得単価)が10,000円の場合
・1回限りの購入の場合
(売上)4,000円―(広告費用)10,000円=(収益)-6,000円
・定期購入の場合
(売上)(4,000円×12ヵ月)―(広告費用)10,000円=(収益)38,000円
定期購入の商品には、「サプリメント」「雑誌」「化粧品」「サブスクリプション」などが挙げられます。
上記の計算から、定期購入してもらえれば利益が見込めることが分かるでしょう。
参考:『adflex リスティング広告の効果を上げるポイントと相性の良い商材まとめ』
ターゲット層が明確な商品
20代の女性向けの化粧品など、ターゲット層が明確な商品もリスティング広告と相性が良いです。
その理由は、リスティング広告の強みは「年齢」「性別」「世帯収入」「子供の有無」で配信対象を限定できることだからです。
例えば、20代女性に絞り込み化粧品のリスティング広告を配信したときを考えてみましょう。
ムダなクリックが削減できて、コンバージョン率が上がり、効率的な運営ができるようになります。
そのため、ターゲット層が明確な場合にはリスティング広告を使うと良いでしょう。
ターゲット層が明確な商品には「20代の女性向けの化粧品」「60代以上の一人暮らし向けの宅食サービス」などが挙げられます。
参考:『ユーザー属性ターゲティングについて 』
参考:『digimarl リスティング広告と相性の良い商品の特徴4選』
関連記事:『SmartNews広告でターゲティングすべきユーザーの特徴2選』
知名度が高い商品
iPhoneやAppleなど商品名や企業名の知名度が高い商品はリスティング広告との相性が良いです。
その理由は「iPhone」や「Apple」などの指名キーワードで広告出稿しても多くのクリックが見込めるためです。
例えば、「iPhone」と検索すると、Apple公式サイトが出てきます。
iPhoneの新規購入や修理を依頼したい方はApple公式サイトを閲覧してお問い合わせをすることでしょう。
企業独自の商品名やサービス名を、競合他社が使うことは少ないです。
なぜなら、登録商標されている商品名や企業名は広告表示停止の対象となるためです。
このような理由により企業独自の商品名を使用することは少なく、CPC(クリック単価)が低くなり、少額の広告予算で顧客が獲得できます。
知名度が高い商品は「iPhone」「レクサス」「オメガ」などが挙げられます。
参考:『digimarl リスティング広告と相性の良い商品の特徴4選』
参考:『検索広告における商標 』
関連記事:『リスティング広告のクリック単価改善方法【CPCの相場についても紹介】』
緊急性の高い商品
鍵の修理や水トラブルの修理など緊急性の高い商品は、リスティング広告との相性が良いです。
その理由は、緊急性の高い商品は検討期間を置かずに即決されるためです。
リスティング広告を活用して検索結果に上位表示させておけば、上位サイトを比較・検討して即決してもらいやすくなります。
例えば、トイレがつまり水漏れする状態であれば、お客様はすぐに修理をしたいと思うものです。
1週間以上、トイレのつまりを放置することは少ないと考えらます。
緊急性の高い商品には「鍵の修理」「水トラブルの修理」「葬儀サービス」「不用品回収」などが挙げられます。
参考:『QUARTET 【リスティング】成果を出すには待つことも大事』
関連記事:『リスティング広告のよくある質問5つ!広告代理店のプロが回答』
リスティング広告と相性が悪い商品4選
リスティング広告と相性が良い商品の特徴を紹介しましたが、以下のような相性が悪い商品もあるため注意しなければいけません。
リスティング広告と相性が悪い商品 | 改善策 |
利益が小さい商品 | リピートの仕組みを作る |
新しい商品 | 認知度アップが狙えるWeb広告を活用する |
他社の製品と同じで優位性がない商品 | 価格の安い目玉商品をつくる |
ニーズ型商品でブランド力が弱い商品 | ショッピングモールに出展する |
しかし、リスティング広告と相性が悪い商品でも広告運用の手法を変えれば、集客ができます。
ここでは、リスティング広告と相性が悪い商品と改善策について解説します。
利益が小さい商品
販売単価が安く利益率が小さな商品は、リスティング広告との相性が悪いです。
その理由は、リスティング広告は参入企業が増えるほどクリック単価が高騰していき、利益が見込めなくなるためです。
例えば、2,000円のサプリメントを販売する上で、CPA(顧客獲得単価)が5,000円だと3,000円の赤字になります。
この結果から利益が小さな商品は、リスティング広告では売れないことが分かるでしょう。
利益率が小さい商品には「文房具」「雑貨」「アパレル」が該当します。
参考:『LISKUL リスティング広告と相性の悪い商品・サービスとは?』
関連記事:『リスティング広告のCPA改善方法7選!【業種別の平均CPAを徹底解説】』
解決策:リピートの仕組みを作る
販売単価が安くて利益が小さい商品は、リピートの仕組みを作り売るようにしましょう。
その理由は、商品をリピート購入してもらえれば、CPA(顧客獲得単価)が高くても利益が見込めるようになるためです。
例えば、2,000円のサプリメントを販売する上でCPA(顧客獲得単価)が5,000円でも、定期購入してもらえば1年間の売上は24,000円になります。
広告費を差し引いても19,000円の利益が見込めます。
販売単価が安く利益率が小さい商品は、このようにリピートしてもらえる仕組みを作りましょう。
参考:『LISKUL リスティング広告と相性の悪い商品・サービスとは?』
新しい商品
競合他社が販売していない新しい商品やサービスは、リスティング広告との相性が悪いです。
その理由は、新商品や新サービスを知っているユーザーは少なく検索されないためです。
現在では、圧倒的な知名度を誇るApple社のiPhoneですが、2007年1月に販売された当時は「iPhone」と検索されることはありませんでした。
iPhoneは、iPhone 3Gが発表された2008年7月辺りから検索されるようになりました。
リスティング広告は、商品を知っている顕在顧客向けに効果が見込めるものです。
そのため、顕在顧客が少ない新しい商品とはリスティング広告は相性が悪くなります。
参考:『LISKUL リスティング広告と相性の悪い商品・サービスとは?』
関連記事:『リスティング広告の運用に検索ニーズを反映させる3ポイント』
解決策:認知度アップが狙えるWeb広活用する
知名度がない新しい商品を購入してもらうためには、認知度アップを狙わなければいけません。
その理由は、どのように役立つ商品なのか理解しないと商品名を検索されることはないためです。
そのため、顕在顧客向けではなく、潜在顧客向けにアプローチできるWeb広告を活用しましょう。
認知度アップが狙えるWeb広告には以下のようなものがあります。
純広告 | 特定のメディアの広告枠を買い取り、一定期間、掲載される広告 |
ディスプレイ広告 | Webサイトやアプリの広告枠に表示されるバナー広告や動画広告 |
SNS広告 | FacebookやTwitter,InstagramなどのSNSに掲載される広告 |
このような広告を活用して認知度アップを図った後に、リスティング広告を配信すればお問い合わせに繋がりやすくなります。
参考:『KAIZEN PLATFORM Web広告を用いた認知拡大|静止画の1.7倍になった事例を紹介』
関連記事:『運用型広告の種類7選!【本当に効果のある広告はどれ?】』
他社の製品と同じで優位性がない商品
競合他社と類似製品で優位性がない商品は、リスティング広告との相性が悪いです。
その理由は、ユーザーは上位表示されたサイトを3つほど比較・検討してお問い合わせをするためです。
検索結果の上位サイトを比較した結果、独自性・優位性がないものを欲しいと思う方はいないでしょう。
その結果、お問い合わせに繋がらずにムダな広告費用だけが流れてしまうという事態になります。
他社の製品と同じで優位性がない商品には「水」「食品」「参考書」「DVD」などが挙げられます。
どこでも購入できるのであれば、「ココで購入したい」と思ってもらえることはないでしょう。
参考:『LISKUL リスティング広告と相性の悪い商品・サービスとは?』
解決策:価格の安い目玉商品をつくる
他社の製品と同じで優位性がない場合は、ショップ内で価格の安い目玉商品を作りましょう。
その理由は、価格の安い目玉商品で新規顧客を獲得して、他の商品から利益を出せる仕組みを作れば利益が担保できるためです。
どうしても商品を売りたいと思ったら、価格を下げるしか方法はありませんが、どこよりも安さを追求してしまうとビジネスが成り立たなくなります。
そのため、目玉商品を作って、顧客獲得を狙い継続的にショップに訪れてもらえるように工夫をしましょう。
参考:『LISKUL リスティング広告と相性の悪い商品・サービスとは?』
ニーズ型商品でブランド力が弱い商品
ユーザーからのニーズはあるけれど、具体的なイメージが湧きにくい商品はリスティング広告との相性が悪いです。
その理由は、「何かおいしい物が食べたい」というニーズはあるけれど、「〇〇が食べたい」という具体的なイメージがない場合にはお問い合わせに繋がらないためです。
リスティング広告で配信したサイトは閲覧してもらえるかもしれませんが、お問い合わせ前に離脱される可能性が高いです。
ニーズ型商品でブランド力が弱い商品には「食品」「アパレル」「雑貨」「インテリア」などが挙げられます。
参考:『LISKUL リスティング広告と相性の悪い商品・サービスとは?』
解決策:ショッピングモールに出展する
ニーズ型商品でブランド力が弱い商品を売りたい場合は、ショッピングモールに出店すると良いでしょう。
その理由は、ショッピングモールの中には複数の店舗が出店しており、多くのユーザーを抱えているため自社集客に頼らずに顧客を集められるためです。
有名なショッピングモールには「楽天市場」「Amazon」があります。
各ショッピングモールの利用料金は下記の通りです。
楽天市場 | Amazon | |
初期費用 | 60,000円 | 無料 |
月額費用 | 50,000円 | 大口:4,900円 小口:無料 |
売上手数料 | 2~4.5% | 8~15% |
ショッピングモールは、売上手数料分を支払う形式であることが多いため、ニーズ型商品でブランド力が弱い商品におすすめです。
参考:『MakeShop by GMO「ECモールランキング!ECモールの意味や種類~メリット・デメリットまで解説」』
関連記事:『【2023年最新版】Amazonスポンサープロダクト広告の始め方』
まとめ
今回は、リスティング広告と相性が良い商材と相性が悪い商材について解説しました。
どのような商材を取り扱っているかに応じて、最適な広告運用の方法は変わります。
リスティング広告は顕在顧客にアプローチできて即効性の効果が見込めることがメリットですが、知名度がない商品には弱いデメリットもあります。
この記事では、リスティング広告と商材の相性を詳しく解説したため、この記事を参考にしながら広告運用の手法を見直してみてください。
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監修者
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