LINE広告とは、月間9,200万人が利用しているLINEの広告枠に広告が配信できるサービスです。
幅広い年齢層に利用されているLINEに広告を配信すれば、他媒体ではリーチが難しいユーザーにもアプローチできます。
また、LINE広告には自動入札があり入札管理を効率化ができたり、成果の最大化が見込めたりすることも大きな特徴です。
そのため、LINE広告の自動入札について理解を深めておきましょう。
今回はLINE広告の自動入札について解説します。
この記事を読めば、自動入札と手動入札の違いが分かるだけでなく、入札戦略まで考えられるようになるはずです。
ぜひ、LINE広告の出稿を検討している方は、この記事を参考にしてみてください。
関連記事:『 LINE広告はどこが強み?4つのメリットと3つの成功事例を紹介』
Contents
[はじめに]LINE広告のオークションの流れ
引用:『LINEキャンパス LINE広告の基礎知識③(入札編)』
LINE広告は「運用型広告」で、広告枠をオークション形式で落札します。
LINE広告の広告枠に広告を掲載したい各社が入札金額を決めます。
その中で、最も高い入札金額を提示した企業の広告が表示される仕組みです。
ひと昔前までは、TVや雑誌の場合は広告枠を購入する「純広告」が一般的でした。
しかし、インターネット広告が登場して、「運用型広告」が主流となりました。
運用型広告は、配信効果を検証しながら設定を変更できることが大きな魅力となっています。
関連記事:『スマホで始めるLINE公式アカウント!8項目をアプリで簡単管理』
LINE広告の自動入札と手動入札の違い
引用:『LINEキャンパス LINE広告の基礎知識③(入札編)』
LINE広告の入札方法には「自動入札」と「手動入札」があります。
自動入札とは
自動入札とは、イベント単価や予算内で入札額が自動調整される入札方法をいいます。
機械学習をしたAIが広告運用を最適化してくれます。
AIの機械学習には約40イベント分のデータが必要です。
機械学習に必要なデータ量が不足している場合は、広告アカウントや類似広告の情報を用いて自動入札を行います。
機械学習に必要なデータの例
達成したい目標 | 必要なデータ |
クリック数を最大化したい | Webサイトのアクセスデータ |
コンバージョン数を最大化したい | WebサイトのCVデータ |
LINE友だち数を最大化したい | LINE友だちの追加数データ |
アプリのインストール数を最大化したい | アプリのインストール数データ |
参考:『【公式】LINE広告の特長とは?配信面や費用、導入事例を総まとめ』
手動入札とは
手動入札とは、配信効果に応じて手動で入札額を変更する入札方法をいいます。
CPC(クリック単価)やCPM(インプレッション単価)単位で入札単価が設定できます。
設定した入札単価でオークションが行われることが大きな特徴です。
「オークション形式で勝つために、入札単価を高く設定したい」「運用者の経験を活かして入札したい」という場合に手動入札を選びます。
約8割の企業が自動入札を選択
LINE広告では、約8割の企業が自動入札を選択しています。
自動入札の比率は全体的に増加していますが、アカウント別に細かく見ると大規模アカウントほど自動入札の割合が高い傾向にあります。
自動入札が選ばれる理由は、AI技術が進化しており、自動入札で高い成果が見込めるようになったためです。
LINE社は画像生成AI「Stable Diffusion」や電話対応AIサービス「LINE AiCall」を提供するなど、AI研究に熱心な企業として知られています。
そのため、LINE広告の自動入札に期待を寄せている企業が多く見受けられるのです。
参考:『画像生成AI「Stable Diffusion」がLINEのチャットbotに 九工大の学生が作成 日本語にも対応』
参考:『LINE広告の機械学習における自動入札機能とは?どうやって活用する?』
LINE広告の自動入札のメリット
LINE広告の自動入札を選ぶ企業の割合は約8割です。多くの企業が自動入札を選ぶ理由は以下の通りです。
- 広告パフォーマンスを最適化できる
- 入札管理の負担が軽減できる
- 広告グループの細分化ができる
ここでは、LINE広告の自動入札のメリットをご紹介します。
広告パフォーマンスを最適化できる
LINE広告の自動入札を選べば、「クリック数の最大化」や「コンバージョン数の最大化」など目的に沿った配信をしてもらえます。
広告のターゲットや広告の成果の情報を解析して、理想の広告枠に予算を調整しながら配信してくれます。
手動入札では、到底分析し切れない緻密な部分(サイトへの訪問履歴や商品の購入履歴、ユーザー属性などのデータに基づいたターゲティングなど)までAIが分析してくれることが大きな魅力。
手動入札では予想が難しい部分もAIが最適化してくれるため、期待通りの広告パフォーマンスが得られやすくなります。
入札管理の負担が軽減できる
LINE広告の自動入札を選べば、手動で細かい設定をせずに済みます。
多くのキャンペーンを運用している場合、1件1件の調整を手動で行うのは大変です。
入札単価を調整したり、ターゲットを設定したり負担に感じてしまうでしょう。
また、各キャンペーンの効果を検証して改善していく必要もあります。
手動入札から自動入札に切り替えれば、このような入札管理の負担を軽減できます。
広告グループの細分化ができる
広告グループの細分化を行えば、ターゲットに合った広告運用が実現できて、費用対効果が得られやすくなります。
しかし、広告の細分化を手動で行う場合は多くの時間がかかります。
このような問題も、手動入札から自動入札に切り替えることで解決できるのです。
自動入札を選択すれば、費用対効果が得られるように広告運用の改善まで自動化してもらえます。
そのため、広告グループを細分化したいと考えている方は自動入札を選ぶと良いでしょう。
参考:『Databeat LINE広告「自動入札」入門ガイド!入札戦略の種類や上手な選び方、設定方法、運用上のポイントまで詳しく解説』
LINE広告の自動入札の始め方
LINE広告で自動入札を始める場合の手順は以下の通りです。
- キャンペーンの作成
- 目的に合わせた広告グループの作成
- 配信する広告の設定
- 配信した広告の効果を確認
ここでは、各手順について詳しく解説します。
※LINE広告の自動入札の始め方の詳細を知りたい方は「LINEヤフー for Business マニュアル」を参考にしてみてください。
キャンペーンの作成
作成した広告アカウントを選択して「キャンペーンの作成」を選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
キャンペーン作成画面で「キャンペーンの目的」を選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
基本情報、掲載期間、任意設定を入力する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
目的に合わせた広告グループの作成
作成済みの「キャンペーン」から広告グループを作成する場合は「+広告グループを作成」を選択して作成画面に移行します。
ターゲットの性別・年齢・OSを設定する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
関連記事:『LINE広告の地域ターゲティング設定方法!3つの集客成功事例まで紹介』
広告配信先(LINEまたはLINE広告ネットワーク)を決める
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
入札単価の設定項目と入札戦略を選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
1日の予算を入力して「保存して広告作成へ」を選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
配信する広告の設定
広告作成画面の「+広告を作成」を選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
作成した広告を使用したいキャンペーンとグループを選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
広告フォーマットを選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
広告内容を設定する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
広告のリンク先URLを設定する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
配信した広告の効果を確認
広告配信の効果を確認したい広告アカウント名を選択する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
計測したい期間や指標を選択して配信効果を確認する
引用:『LINEキャンパス 公式ホームページ』
関連記事:『【初心者向け】LINE広告と配信効果を高める6つのポイント!』
LINE広告の自動入札の戦略パターン
LINE広告の自動入札の始め方をご紹介しましたが、戦略パターンが4つあるため、適切なものを選ぶようにしましょう。
- イベント単価の上限を設定
- イベント単価の目標を設定
- 入札額の上限を設定
- 単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化
ここでは、それぞれの戦略パターンについて詳しく解説します。
イベント単価の上限を設定
コンバージョン単価が上限を超えないように調整しながら、コンバージョン獲得数の最大化を目指したい方におすすめの戦略パターンです。
例えば、1万円の商品を売り利益を出すために7,000円で成約を得たい場合などに使う戦略となります。
コンバージョン単価の上限を設定して、1日の予算を消化しながら、コンバージョン獲得を最大化していきます。
イベント単価の目標を設定
コンバージョン単価が目標値になるように調整しながら、コンバージョン獲得数の最大化を目指したい方におすすめの戦略パターンです。
コンバージョン単価を一定に保つことができますが、目標値の10%程度は上下することがあることを理解しておきましょう。
入札額の上限を設定
広告の入札単価が上限を超えないように調整するため、他の戦略パターンよりも単価を抑えながら効率的にコンバージョンを獲得していけます。
1日の予算を消化するよりも、コンバージョン単価を抑えることを重視したい方におすすめの戦略パターンです。
単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化
予算の消化を重視しており、オークションで勝てる単価で入札されます。
そのため、オーディエンスのターゲット層が狭い場合などでは、他の戦略パターンと比較して単価が高くなる傾向があります。
予算が潤沢しており、積極的に広告を配信していきたい方におすすめの戦略パターンです。
参考:『LINEキャンパス LINE広告の基礎知識③(入札編)』
LINE広告で自動入札を行う場合の注意点
LINR広告で自動入札を行う場合は、以下の3点に注意してください。
- 学習期間中は設定内容を変更しない
- パフォーマンスが手かする恐れがあることを理解する
- 自動入札と手動入札を組み合わせる
ここでは、それぞれの注意点について詳しく解説します。
学習期間中は設定内容を変更しない
LINE広告の自動入札のステータス状況が「学習中」の場合は、広告の配信内容を変更しないように気をつけてください。
LINE広告の自動入札はAIが行ってくれています。
AIはアカウント情報や広告配信の結果を学習して、広告配信の成果を上げているのです。
AIが機械学習中にも関わらず、広告の配信内容を変化すると上手く機能しなくなる恐れがあります。
そのため、自動入札のステータス状況が「学習完了」に切り替わるまでは、変更しないようにしましょう。
参考:『広告グループや広告に「学習中」と表示されるのはなぜですか?どうしたら学習は完了しますか?』
関連記事:『Google広告の自動入札とは?6つの戦略と手動入札との違いを紹介』
パフォーマンスが低下する恐れがあることを理解する
自動入札の学習期間中は、広告のパフォーマンスが低下する恐れがあります。
その理由は、AIが学習するために、さまざまな入札パターンを試すためです。
そのため、LINE広告のパフォーマンスが低下したことを理由に、広告配信の設定変更しないように気をつけてください。
また、キャンペーンの目的に「コンバージョン数の最大化」や「クリック数の最大化」を選択した場合は、入札額が高くなることを理解しておくと慌てずに済みます。
LINE広告の効果を検証して改善する
LINE広告の自動入札で成果を上げるには、広告の効果を分析して改善する必要があります。
LINE広告と他の広告のパフォーマンスを比較して、費用対効果が高いものに予算を割り振ると、高い成果が見込めます。
そのため、下記のような広告とパフォーマンスを比較するようにしましょう。
各広告媒体
参考:『Databeat LINE広告「自動入札」入門ガイド!入札戦略の種類や上手な選び方、設定方法、運用上のポイントまで詳しく解説』
LINE広告の自動入札で成果を出した企業事例
引用:『コミックスマート公式ホームページ』
コミックスマート株式会社は、10代から20代のユーザーを中心に支持される人気マンガアプリ「GANMA!」を運営しています。
同社は、若年層へのリーチの最大化と新規ユーザーの獲得を目的にLINE広告を利用し始めました。
LINE広告を利用し始めた理由は、多くのユーザーが日常的に使っているSNSであるためです。
また、同社は広告のパフォーマンスをコントロールするための人的リソースが不足していました。
この課題を解決するために自動入札を利用し始めました。
広告運用は自動化して、広告担当者はクリエイティブ施策に注力できたことで、CTRを向上させることに成功。
広告配信の効率化と最適化ができて、期待を上回る効果が得られました。
参考:『LINEヤフー for Business|広告の自動運用でリソースを最適化し、先進的な取り組みに着手するGANMA!のLINE広告活用法』
LINE広告の成功事例について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:『LINE広告はどこが強み?4つのメリットと3つの成功事例を紹介』
まとめ
LINE広告には自動入札と手動入札の2つの入札方法があります。
自動入札を選択すれば、キャンペーン目的を叶えるために、AIが広告運用を最適化してくれるため、広告運用者の入札調整の負担が減り広告の細分化がしやすくなります。
広告配信の効率化と最適化ができて、期待を上回る効果が出ると評判です。
この記事では、自動入札で広告運用する方法を詳しく解説しました。
自動入札を選べば、広告知識がない方も、広告運用のリソースが割けない方も利用できます。
ぜひ、これを機会に自動入札を利用してLINE広告を配信してみてください。
もし、LINE広告運用が難しいと感じた方や、クリエイティブの作成を手間に感じた方は広告代理店に相談することも手段の1つです。
株式会社Unionは、LINE広告運用代行サービスのご相談を承っております。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。