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【マーケティング用語】ユーザーインサイトとは?5つの方法で明確化

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【マーケティング用語】ユーザーインサイトとは?5つの方法で明確化

商品・サービスの開発やプロモーション、Webサイトの運営をするうえで知っておきたいマーケティング用語「ユーザーインサイト」。

たとえば、どんなに高い性能を持つプロダクトを作り上げても、ターゲットとなるユーザーのニーズに合うものでなければ受け入れてもらうことはできません。

商品開発やマーケティングの担当者は、ユーザーが本質的に何を求めているのかを把握しておく必要があるのです。

今回は、消費者のニーズを探り、商品・サービスに生かすために知っておきたいユーザーインサイトについて解説します。

用語の意味をはじめ、活用することによるメリットや分析方法をチェックできるので、ぜひ最後までご覧ください。

以下の関連記事では、基本的なマーケティング用語をご紹介しています。
関連記事:『【基礎】知っておきたいマーケティング用語一覧!33選を詳しく解説

ユーザーインサイトとは?

ユーザーインサイトとは

まずは、ユーザーインサイトという言葉の意味を説明します。

あわせて、ユーザーインサイトを上手く活用したヒット商品についてもみていきましょう。

ユーザーの裏側にある本音

「ユーザーインサイト」とは、ユーザー行動の裏側に隠れている本音やニーズのことを指すマーケティング用語です。

「消費者インサイト」「顧客インサイト」などと呼ばれる場合もあります。

「インサイト(insight)」は「洞察、明察、物事の本質を見抜くこと」という意味を持ちます。

ユーザーが「商品の購入」「申し込み」といった行動をとる際に、明確な理由を自覚している場合と、そうでない場合のどちらもみられます。

本人が「なんとなくこれを選んだ」と思っている商品でも、実は無意識下にはそれを欲する理由が潜んでいるケースがあります。

ユーザー自身も自覚していない隠れたニーズであるユーザーインサイトを把握し、商品開発やWeb運用に活かすことで、より満足度の高いサービスを提供できるでしょう。

ひいては、コンバージョン(購入や申し込み)の増加につながります。

参考:『株式会社アルク『英辞郎 on the WEB』
参考:『株式会社ジャストシステム『ユーザーインサイトとは|ユーザーの深層心理を分析してWebサイトを改善』

購入の動機はさまざま

株式会社ネオマーケティングが実施したアンケート調査結果をご紹介します。

以下は、「これまでに購入をしたことの無い商品を買う場合、商品購入の決め手となるポイントを2つご選択ください。」という問いに対する回答です。

回答人数(対象者1人につき2つ回答を選択)
特売していたから276
値段が他商品に比べて安いから264
パッケージを見て興味を持ったから188
品質が高そうだから174
友人・知人などからの口コミで128
比較サイトの評価が高かったから123
店頭でのPOP広告を見て気になったから118
プレゼントキャンペーンを行っていたから92
新商品だから86
TVCMや雑誌などの広告が多く露出されているから83
商品を開発しているメーカーが好きだから63
店員・販売員のおすすめだったから61
これまで購入をしていた商品を購入したくなくなったから53
高級感があるから34
憧れの人(有名人など)が使用していたから20

アンケートの結果をみると、さまざまな購入動機があることがわかります。

たとえば「特売していたから」「値段が他商品に比べて安いから」という価格関連の動機もあれば、「友人・知人などからの口コミで」「比較サイトの評価が高かったから」「店員・販売員のおすすめだったから」など他者の評価が決め手となる場合もあります。

もしも自社のターゲットとなる層が価格の安さを重視しているなら、リーズナブルであることを訴求すると良いでしょう。

一方、口コミを判断材料にしているなら「比較サイトで高評価」といったアピールが適しています。

多様なニーズのなかからターゲットが何に重きを置いているのかを探り当てることができれば、よりユーザーのニーズに沿った商品・サービスの開発やプロモーションが可能です。

男性編集者A
男性編集者A

Web広告をはじめ、ユーザーに向けてプロモーションを行う場合は、消費行動の段階に合わせた手段を選択することも重要です。

以下の記事では、ユーザーの消費行動を表す「マーケティングファネル」の種類や活用事例をお話ししています。
関連記事:『広告戦略に役立つマーケティングファネル!3つの種類を解説

ユーザーインサイトを生かしたヒット商品の事例

ユーザーインサイト事例引用:『ル・クルーゼ・ジャポン株式会社

フランス発のキッチンウェアブランドである「ル・クルーゼ」。

人気商品であるカラフルなホーロー鍋は、光文社の雑誌『Mart』に取り上げられたことがヒットのきっかけとなりました。

鍋を購入する際、一般的にはサイズや性能、用途などを重視するものですが、Martではル・クルーゼの製品を「台所の素敵なインテリア」と紹介しました。

あえて実用性ではなくビジュアルを前面に押し出した訴求でしたが、結果的に「キッチンに映えるおしゃれな調理器具が欲しい」というユーザーインサイトと上手く合致。

この打ち出し方が、日本でのブランドの普及に一役買うこととなったのです。

参考:『プレジデント社『なぜ、雑誌Martに取り上げられる商品はヒットするのか』
参考:『株式会社宣伝会議『人を動かすスイッチ、どう見つける? 「販促コンペ」最終審査員座談会』

ユーザーインサイト活用のメリット

ユーザーインサイト活用のメリット

ユーザーインサイトの活用によって、どのようなメリットを得られるのでしょうか。

ここでは、代表的なメリットを3つ取り上げます。

コンバージョンの獲得数向上

ユーザーインサイトは、SEOやWeb広告運用、Webサイト運用など、Webマーケティング全般に活用ができます。

ユーザーのニーズに合わせた商品・サービスを訴求し、コンバージョン*の獲得につなげましょう。

*コンバージョン…「商品の購入」「資料請求」など、Webサイト・Web広告の最終目的となるユーザー行動を指します。

ユーザーインサイトの調査・分析を通して得た情報をWebコンテンツの内容やWeb広告での訴求に反映してください。

ユーザーが自覚していないニーズに対して、コンテンツや広告を使ってアピールします。

また、解析ツールなどを用いてWebサイト上でのユーザー行動を把握し、どのようなコンテンツが注目をされているのかを知っておくことも大切です。

ユーザーが知りたい情報をわかりやすい位置に配置するなど、サイトの構成も改善しましょう。

参考:『MIL株式会社『ユーザーインサイトとは?Webサイトの成果につながる分析方法や注意点を解説』

ユーザーの満足度向上

調査・分析によって明らかになった「ユーザーが潜在的に欲しているもの」「興味を持っているもの」を商品・サービスの開発に反映させることで、よりユーザーの満足してもらえるものを提供できるようになります。

ひいては売上の増加、満足度の向上につながるでしょう。

たとえば、以下のような形でユーザーインサイトを商品開発に取り入れます。

  • 冷凍食品の開発で、「低価格」よりも「自宅で本格的な味わいが楽しめる」が支持される傾向にあった→有名シェフ監修のシリーズを開発する
  • タレントや芸能人よりも、より身近なインフルエンサーのメイクを参考にしているユーザーが多い→インフルエンサーの声を反映させたコスメを開発し、SNSを中心にプロモーションを行う

新商品やサービスの開発はもちろん、現行のものを改善する際にもユーザーインサイトが役立ちます。

新しい企画のアイディアにつながる

前述のル・クルーゼの事例のように、ユーザーインサイトの分析によって、開発者側が予想していなかったようなニーズを発見する場合もあります。

すぐに商品開発や改善に生かせないようなユーザーインサイトであっても、アイディアとして蓄積しておくことで新しい商品・サービスの企画に活用できるでしょう。

女性編集者A
女性編集者A

開発や企画、マーケティングの担当者は、ユーザーの顕在ニーズだけでなく潜在ニーズにまで目を向けるようにしましょう。

また、自社独自の強みを持った商品・サービスを展開するためには、ユーザーインサイトに加えて市場の動向の把握も重要です。

以下の記事では、市場分析の手法や事例についてまとめています。
関連記事:『【初心者向け】市場分析のやり方とは?6種類の手法と事例を紹介

参考:『株式会社ジャストシステム『ユーザーインサイトとは|ユーザーの深層心理を分析してWebサイトを改善』

ユーザーインサイトを分析する方法

ユーザーインサイトを分析する方法をご紹介します。

代表的なものは、以下の5つです。

  • Web解析ツール
  • ヒートマップ
  • キーワード分析ツール
  • 質問サイト
  • 定性調査

それぞれの特徴や活用できる場面をチェックしていきましょう。

Web解析ツール

Web解析ツール引用:『Google『Google アナリティクス』

Web解析ツールを活用すれば、特定のWebサイトやWebページへのアクセスを詳細を数値で確認することができます。

たとえば、Google社が無料で提供するWeb解析ツール「Googleアナリティクス」では、以下のようなデータ収集が可能です。※最新版はGoogleアナリティクス4(GA4)

  • 各ページのセッション数…サイト全体の閲覧数や、訪問者数、閲覧されたページ数、新規訪問者の割合など
  • ユーザーの基本属性…ユーザーの年齢や性別、興味・関心、使用しているデバイスなど
  • サイトへの流入元…Web広告やSNSなど、どのサイトから自社のWebサイトにたどり着いたのか
  • サイト内でのユーザー行動…直帰率、閲覧開始数や離脱数など
  • コンバージョン…Webサイトに設定されているコンバージョンの完了数

参考:『Google『[GA4] 閲覧開始数と離脱数』
参考:『株式会社WACUL『Googleアナリティクスでできることとは? 主要5機能をご紹介』
参考:『株式会社WACUL『【Googleアナリティクス】ユーザーの年齢・性別・興味関心を分析してサイトを改善しよう』

Googleアナリティクス(GA4)を使用すれば、コンバージョンへの貢献度が高いページやユーザーがサイトの閲覧開始後すぐに離脱しているページなども明らかになります。

成果につながりやすいページの特徴をほかのページにも反映させることで、Webサイトの改善が可能です。

アクセス解析の基礎を学びたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:『【基礎】アクセス解析をマーケティングに活かす4つのポイント

Webマーケティングの一環としてInstagramやTikTokなどのSNSを活用している企業も多いのではないでしょうか。

多くのSNSのプラットフォームには、「インサイト」という機能が搭載されており、Web解析ツールと同様の役割を果たしています。

以下記事では、TikTokインサイトについて紹介しています。
関連記事:『TikTokインサイトとは?4つの指標と確認方法を解説!

ヒートマップ

ヒートマップ引用:『ミエルカ株式会社『ミエルカヒートマップ』

ヒートマップとは、Webサイトでのユーザーの行動を可視化することができるツールです。

代表的なヒートマップツールとして、「ミエルカヒートマップ」や「Clarity」などが挙げられます。

ページ内でよく閲覧されている部分がサーモグラフィーのように色分けされたり、クリックまたはタップされている箇所や離脱のポイントが表示されたりするのが特徴です。

ページ内での情報の配置や、ユーザビリティの向上に活用できます。

たとえばユーザーの離脱が多く、なかなかコンバージョンに到達しないという課題がある場合、離脱が起こりやすい箇所やその原因を突き止めるのに役立ちます。

こちらの記事では、Microsoftが無料で提供するヒートマップツール「Clarity」の使い方を解説しています。
関連記事:『無料ヒートマップツール「Clarity」の使い方と4つの特徴

参考:『MIL株式会社『ユーザーインサイトとは?Webサイトの成果につながる分析方法や注意点を解説』

キーワード解析ツール

キーワード解析ツール引用:『Google『Google Search Console』

「Googleサーチコンソール」などのキーワード解析ツールを使用すれば、Webサイトに流入したユーザーの検索ワードの把握が可能です。

流入数が多いキーワードをみることで、どのようなニーズを持つユーザーがサイトを訪問しているのかがわかります。

男性編集者B
男性編集者B

たとえば、スポーツジムのWebサイトで「スポーツジム ピラティス」という検索キーワードからの流入が多かった場合、ピラティスに興味を持って自社のページにたどり着いたユーザーが多いと考えられます。

サイト内に掲載するピラティス関連のコンテンツのボリュームを増やしたり、リスティング広告で「ピラティス」関連のキーワードの入札を強化するといった施策によって、コンバージョンの増加が期待できるでしょう。

Googleサーチコンソールの機能や使い方を詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
関連記事:『Googleサーチコンソールの使い方とは?7つの機能でSEO対策

参考:『MIL株式会社『ユーザーインサイトとは?Webサイトの成果につながる分析方法や注意点を解説』

ナレッジコミュニティ

ナレッジコミュニティとは、「Yahoo!知恵袋」や「教えてgoo!」に代表されるインターネット上の質問サイトです。

これらのサイトは、ユーザーの悩みや疑問などを探る際に役立ちます。

自社の商品・サービスに関連するワードで検索をし、どのような質問が投稿されているのかを確認しましょう。

たとえば、Yahoo!知恵袋の検索窓で「筋トレ」を検索をすると、以下のようなサジェストが表示されます。

ナレッジコミュニティ引用:『ヤフー株式会社『Yahoo!知恵袋』

あくまで一般ユーザー参加型のメディアであるという点を念頭に置いたうえで、ユーザーの悩み・不安の傾向を把握するために活用するのがおすすめです。

参考:『株式会社マイナビ『ユーザーインサイトって何? ユーザーの本音を把握する方法とは』

定性調査

定性調査

定性調査とは、ツールなどを使ったデータ分析、サイト分析などでは拾い上げにくいユーザーの意見などを収集するための方法です。

代表的なものとして、以下が挙げられます。

  • アンケート調査…Webアンケートなどを活用してユーザーの意見を収集
  • インタビュー…グループや1対1の形式で生の声をヒアリング
  • 行動観察調査…対象者の行動(商品の購入シーンや使用シーンなど)を観察してニーズを分析
  • SNSでのリサーチ…InstagramやX(旧Twitter)で商品・サービスの評判を調査

企業側が想定していなかった意外なユーザーインサイトを発見できたり、数値では計り知れない具体的な声を集めたりできるのが大きなメリットです。

一方で対象者や調査方法を的確に選定する必要があり、実施する企業側に知識が求められます。

社内にアンケートやインタビューの運用か活用に詳しい人材がいない場合は、リサーチの専門会社に委託するという手段も検討しましょう。

参考:『株式会社ジャストシステム『ユーザーインサイトとは|ユーザーの深層心理を分析してWebサイトを改善』
参考:『MIL株式会社『ユーザーインサイトとは?Webサイトの成果につながる分析方法や注意点を解説』

まとめ

この記事を読んで、ユーザーインサイトの分析や活用が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。

株式会社Unionでは、Webサイト制作をはじめとするデジタルマーケティング全般のご相談を承っております。

Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されており、蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。

薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能。

お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。

監修者

UnionMedia編集部

2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。

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