Facebook社によると、Instagram国内月間アクティブユーザーが3,300万を超え、世界の月間アクティブユーザーは10億人(2023年3月時点)を突破しました。
全世代のInstagram利用率は48.5%で、年代別に見ると、20代が最も多く78.6%の人が利用しています。
2番目に多いのが10代の72.3%、次いで30代の57.1%と続きます。
また、男女比率で見ると男性42.3%、女性54.8%で女性の方が多くなっています。
引用:『令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』
そんなInstagram広告では特に「ビジュアル」が重要だと言われています。
Facebook社のアイ・トラッキング調査では、Facebookなど他媒体と比較して、Instagramはビジュアルコンテンツ(画像・動画)の視聴時間が長いことが分かりました。
実際に、ビジュアルコンテンツに注力した結果、コンバージョン率が改善した事例があります。
株式会社リクルートジョブズの「タウンワーク」は、クリエイティブ内のテキストに変更を加えたところ、コンバージョン率が60%以上改善しました。
このように、Instagram広告ではクリエイティブが非常に重要です。
本記事では、ユーザーの興味を惹きつけるデザインのコツをご紹介します。
引用:『Instagramで効くクリエイティブとは – 人材業界での仮説検証 | Instagram for Business』
参考:『テレビCM+Instagramの相乗効果 – 国内調査から得られたクロスメディアでInstagramを活用するヒント | Instagram for Business
関連記事:『Instagram広告とFacebook広告の違いと特徴!成果を出す4つのポイント』
Contents
Instagram広告の配信面
Instagram広告の種類は大きく分けて、写真広告、動画広告、カルーセル広告、コレクション広告の4種類あり、配信面は主に「フィード」「ストーリーズ」「発見タブ」「リール」の4箇所です。
フィード
フィードとは、Instagramを開くと表示されるタイムライン上の広告です。
フォローアカウントの投稿と同じ形式で広告が表示されます。
「フィードは商品やブランドの情報収集や発見のために使用する人が多い」というアンケート結果があることから、ブランドや商品の認知度アップや新情報の拡散に適している配信面だと言えます。
活用事例:『MeUndies』
MeUndies社は、ブラックフライデーとサイバーマンデーの宣伝で新規顧客にリーチしたいと考えていました。
そこで、Instagramのフィード広告を利用した、新規顧客の獲得キャンペーンを企画しました。
その結果、広告費用対効果は5倍になり、他のチャンネルと比較すると購入単価が25%、「カートに入れる」のアクション単価が30%低くなりました。
引用:『今年の年末商戦でモバイルでショッピングするターゲット層と、その時期と動機 | Instagram for Business』
ストーリーズ
ストーリーズとは、ユーザーのストーリーズ投稿の間に表示される広告です。
フィードとは違い、フルスクリーン表示&24時間で消えるという特徴があります。
「68%のユーザーが商品やブランドをストーリーズで見たことで、関心が高まった」と答えており、「34%が実店舗に探しに行った」というアンケート結果があることから、ストーリーズは商品やブランドとユーザーの距離を縮めてくれる配信面だと言えます。
活用事例:『パナソニック株式会社』
パナソニック株式会社は、「高級トースター」の売上を上げるためにInstagramのストーリーズ広告を利用しました。
「サクっと、ふんわり黄金比トースト」というコンセプトのもと、最適なクリエイティブを作成しました。
その結果、広告想起率とメッセージ想起率が高まり、購入数が2倍増加しました。
引用:『パナソニック株式会社: Instagram広告の成功事例 | Instagram Business | Instagram for Business』
参考:『Instagramのストーリーズとフィード: イメージと使われ方の違い | Instagram for Business』
発見タブ
発見タブには、Instagram独自のアルゴリズムに基づき、ユーザーの興味・関心や閲覧履歴に合わせてパーソナライズされた投稿が表示されます。
ユーザーが発見タブの投稿を選択し、投稿をスクロールすると広告が表示されます。
発見タブでは、何か新しいものを見つけたいという能動的なユーザーへのリーチが可能です。
引用:『Instagram発見タブフィード広告の提供を開始 | Instagram for Business』
関連記事:『Instagramの発見タブとは?3つの効果とメリットを解説』
リール
リールは、2021年6月に開始されたInstagram最新の動画共有機能です。
ストーリーと同様にフルスクリーンで画面表示され、最長90秒までの動画を作成することができます。
また、音源やテキスト、スタンプなどの編集機能が充実しているので誰もが手軽に投稿することができます。
リールで作った動画はフォロワー以外のユーザーも閲覧できるため、インパクトのあるコンテンツにすることでをリーチ数を増やしやすいのが特徴です。
引用:『Instagramリール|短尺動画のシェアと作成|Instagramについて』
関連記事:『Instagramのリール広告とは?設定方法と成果を出すポイント3選!』
Instagram広告のクリエイティブ仕様
Instagramで使用可能なアスペクト比のベストプラクティスは以下の5つです。
引用:『各配置のアスペクト比のベストプラクティス | Facebook Businessヘルプセンター』
Instagram広告のクリエイティブ仕様は配信面によって異なります。
「フィード/発見タブ」「ストーリーズ」のクリエイティブ仕様は以下の通りです。
フィード/発見タブ | ストーリーズ | ||
サイズ | 正方形 | 最小解像度:600x500px 最大解像度:1,936×1,936px | 推奨解像度:1,080×1,920 最小:600×1,067 |
横型 | 最小解像度:600x315px 最大解像度:1,936×1,936px | ||
縦型 | 最小解像度:600x750px 最大解像度:1,936×1,936px | ||
推奨アスペクト比 | 正方形 – 1:1(画像) 横型 – 1.91:1(画像) 縦型 – 4:5(動画) | フルスクリーン – 9:16 ※9:16未満は上下にグラデーションバーが表示される ※ダイナミック広告は1.91:1 | |
ファイルタイプ | JPG・PNG(画像) MP4・MOV(動画) | ||
ファイルサイズ | 最大30MB(画像) 最大250MB(動画) |
参考①:『Instagramフィード広告のデザイン要件 | Facebook Businessヘルプセンター』
参考②:『Instagramストーリーズ広告のデザイン要件 | Facebook Businessヘルプセンター』
参考③:『Facebook広告ガイド: 広告形式の仕様と推奨事項 | Facebook広告ガイド』
「フィード/発見タブ」「ストーリーズ」以外の推奨アスペクト比は以下の通りです。
動画カルーセル | 正方形 – 1:1 |
インストリーム動画 | 横型 – 16:9 |
リール | フルスクリーン – 9:16のみ |
Instagramショップ | 正方形 – 1:1 |
Audience Network配置 | フルスクリーン – 9:16 |
参考①:『各配置のアスペクト比のベストプラクティス | Facebook Businessヘルプセンター』
参考②:『Instagram広告のフォーマットについて | Facebook Businessヘルプセンター』
ユーザーを惹きつけるクリエイティブデザイン11のコツ
ターゲットを明確にする
まずは、「誰に」広告を届けたいのかを明確にする必要があります。
そのために、できるだけ詳細なペルソナを設定しましょう。
ペルソナ設定のメリット
- 顧客のニーズが明確になり、マーケティング戦略を考えやすくなる
- ターゲットに刺さるクリエイティブが作成できる
- 業務の効率化につながる
関連記事:『5大SNS広告運用入門!適したターゲットや特徴を解説!』
テクニックを駆使して撮影する
三分割法を使う
三分割法を使って構図のバランスを整えましょう。
三分割法とは、縦横に3分割したグリッド線の交点付近に、撮りたい被写体を配置して撮影する手法です。
誰でも簡単にプロのような写真を撮ることができるので、ぜひ試してみてください。
引用:『ステップバイステップガイド: Instagramのオーディエンスの心をつかむ写真や動画を作成する | Instagram for Business』
リーディングラインを使う
人間の目は、写真の中の「ライン」を辿る性質があります。
以下の画像は、スプーンを利用して、見る人の目がカップのデザートに向かうように撮影されています。
リーディングラインを使うことで、ユーザー視点を見せたい被写体に誘導することができます。
引用:『ステップバイステップガイド: Instagramのオーディエンスの心をつかむ写真や動画を作成する | Instagram for Business』
参考:『写真の視線を誘導するリーディングライン | Adobe』
背景の色を意識する
Instagramの利用者は、非常に速いスピードでコンテンツから次のコンテンツへと移る傾向があります。
したがって、ユーザーの注目をひきつけ、瞬時に商品の魅力やメッセージを伝えられるクリエイティブ制作が必要です。
そのために、背景色を鮮やかな色や白にして、注目をひきたい商品・テキストの色合いとコントラストをつけましょう。
エン・ジャパン株式会社「AMBI」のストーリーズ広告では、背景を白色にまとめ、目立たせたいテキストを黒文字で端的に伝えたことで、コンバージョン率を上げました。
引用:『Instagramで効くクリエイティブとは – 人材業界での仮説検証 | Instagram for Business』
解像度の高い画像を使用する
「インスタ映え」という言葉があるように、Instagramはビジュアルが重要視されるSNSです。そのため、画像の品質が低いと悪目立ちをしてしまい、広告の印象が悪くなります。

前述したピクセルとファイルサイズを確認して、できる限り解像度の高い画像を使用しましょう。
正方形の画像を用意する
Instagramのフィードでは、正方形が推奨されています。
その他のアスペクト比を推奨しない理由は以下の通りです。
- 16:9=広告の表示範囲が小さくユーザーの目に止まりにくい
- 4:5=縦に長いため、上下の端や下部のテキストが一目で視認できない
一方、正方形は一目で情報を視認することができます。
また、ストーリーズやFacebookなど他の配信面でも使用することができ、汎用性の高いアスペクト比です。
上下14%に重要な要素を配置しない
ストーリーズの画像・動画の上下14%には、アカウント名やアイコン、アクションボタンが表示されます。
それらの表示と重ならないように、クリエイティブの上下14%にはテキストやロゴなどの重要な要素を配置しないようにしましょう。
引用:『Instagramストーリーズと発見でショッピング機能を提供 | Instagram for Business』
参考:『広告マネージャでのInstagramストーリーズ広告のプレビューについて | Facebook Businessヘルプセンター』
ビジュアルに統一感を持たせる
色やデザインを決め、統一感を持たせることで、そのブランド「らしさ」を視覚的に表現することができます。
パっと見てブランドのイメージが伝わると、印象に残りやすく広告効果を高めることができます。
例えば、以下の画像では、ピンクを基調とした画像で統一感を持たせています。
また、ストーリーズでは、カラーピッカツールを使用して、商品と同じ色を選ぶことも可能です。
引用:『Instagramのコンテンツに統一感を持たせるためのプランニングと制作の方法 | Instagram for Business』
購入後のイメージ訴求する
Instagram広告のクリエイティブデザインでは、その商品を購入した後のイメージを訴求することも重要です。
例えば以下の例をご覧ください。
「オンラインショップで使用している写真は商品のディテールが分かりやすいようにバストアップなど寄りの構図が多いのですが、Instagramでは引きの写真を使っています。“この水着を着て、こんな写真を撮りたい!”と思ってもらえるよう、ロケーションも含めたコーディネートを提案しています。」
ALEXIA STAM @alexiastam_official/SNSディレクター 高瀬晶子さん
「カタログのように白抜きの背景に商品を並べた画像だけではなく、シーンを作って撮影することでライフスタイルを提案しています。例えば食器であれば朝食のように食材を盛り付けることで、イメージ訴求をするようにしています」
WTW @wtwstyle/営業部長 兼 商品部長 岡本勇気さん
キャップションの文章は簡潔に
キャプションが125文字を超えると[もっと見る]をタップしなければ全文が表示されません。
できるだけ文章は簡潔にまとめ、重要な内容はキャプションの冒頭に入れましょう。
なお、キャプションには最大2,200文字表示することができます。
引用:『見る人の心をとらえるInstagramクリエイティブの作り方 | Instagram for Business』
動画の冒頭3秒でユーザー惹きつける
動画クリエイティブを作成する際は、最も印象的な場面を冒頭の3秒に持ってくるようにしましょう。
そうすることで、ユーザーの興味を惹きつけ、離脱する前に商品やサービスの魅力を伝えることができます。
参考:『見る人の心をとらえるInstagramクリエイティブの作り方 | Instagram for Business』
関連記事:『YouTube広告のABCDフレームワークとは? 5つの海外成功例で解説』
絵文字やハッシュタグを使う
Instagram広告は、テキストに絵文字やハッシュタグを使用することができます。
1投稿最大30個まで使用できます。
絵文字を使うことで、ユーザーに感情が伝わりやすくなりコミュニケーションが活発になります。
また、ハッシュタグを使用することで、潜在顧客に自社の商品やサービスをアプローチすることができます。
関連記事:『企業がInstagramを成功させる基礎知識!おすすめ運用法5選』
アンケートスタンプを使う
アンケートスタンプとは、ストーリーズ投稿内に2択の質問ボタンを設置できる機能です。
ユーザーは気軽にアンケートに参加できます。ダイキン工業の、アンケートスタンプ有無による効果実験によると、アンケートスタンプありのクリエイティブの方が、サイト誘導、動画再生率が圧倒的に高くなることが分かっています。
アンケートスタンプは、オーガニック投稿でも使用することができるので、ぜひ試してみてください。
注意点
Instagram広告には、禁止・制限されているコンテンツがあります。
また、審査対象はクリエイティブだけでなく、遷移先のランディングページも審査対象です。
自社のコンテンツがポリシーに違反していないか、以下の公式サイトでご確認ください。
参考:『広告ポリシー』
関連記事:『Instagram広告の特徴とは? 10のポイントを解説』
まとめ
今回はInstagram広告のクリエイティブデザインのコツを解説しました。
もっと簡単にデザインのクオリティをあげたい、ほかのSNS広告も試してみたいという方はぜひ、自社にご相談ください。
弊社ではInstagram広告運用代行というサービスを展開しております。
Instagram広告及びFacebook広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能。
お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談ください。
監修者
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