Meta社によると、Instagram国内月間アクティブユーザーが3,300万を超え、世界の月間アクティブユーザーは10億人(2023年3月時点)を突破しました。
総務省の実施した情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査では、全世代のInstagram利用率は56.1%で、年代別に見ると、20代が最も多く78.8%の人が利用しているという結果が出ました。
2番目に多いのが10代の72.9%、次いで30代の68.0%と続きます。
また、男女比率で見ると男性48.8%、女性63.6%で女性の方が多くなっています。
引用:『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 | 総務省』
そんなInstagram広告では特に「ビジュアル」が重要だと言われています。
実際に、2023年に18~26歳のZ世代の女性100名を対象に行われた「グルメ情報の検索におけるInstagramの活用法」の調査では、次の結果が出ています。
「情報収集する際、投稿のどのようなポイントを気にしますか?」の質問に対し、77%のユーザーが「写真の見栄え」と最も多い回答となりました。
このように、Instagram広告では、ユーザーの目を引くビジュアルを作成するためにも、クリエイティブデザインが非常に重要となります。
本記事では、ユーザーの興味を惹きつけるデザインのコツをご紹介します。
参考:『【2023年最新Z世代のInstagram活用法調査レポート】Z世代の96%がInstagramで見つけたお店に行った経験あり参考にするのは「等身大のインフルエンサー」』
参考:『2024 | 日本・世界のSNSの利用者数のランキングまとめ!SNS別のマーケティング成功事例も解説』
参考:『令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 | 総務省』
関連記事:『Instagram広告とFacebook広告の違いと特徴!成果を出す4つのポイント』
Contents
Instagram広告の配信面
Instagram広告の種類は大きく分けて、写真広告、動画広告、カルーセル広告、コレクション広告の4種類あり、配信面は主に「フィード」「ストーリーズ」「発見タブ」「リール」の4箇所です。
関連記事:『Instagram広告とは?3つの特徴と広告配信のポイントを解説』
フィード
引用:『Facebook広告ガイドMeta広告マネージャーの目的のアップデート | Meta』
フィードとは、Instagramを開くと表示されるタイムライン上の広告です。
フォローアカウントの投稿と同じ形式で広告が表示されます。
株式会社ホットリンクが行った「Instagramの利用動向に関する調査」では、Instagram上でよく閲覧する場所として、64.4%のユーザーが「フィード」と回答し、最も多い結果となりました。
このように多くのユーザーが閲覧するフィードでは、ブランドや商品の認知度アップや新情報の拡散に適している配信面だと言えます。
参考:『Instagram利用者の約46%が、Instagramをきっかけに購入・来店経験があることが明らかに。最も参考にするのは「友だち・知り合いの投稿」』
関連記事:『企業がInstagramを成功させる基礎知識!おすすめ運用法5選』
ストーリーズ
ストーリーズとは、ユーザーのストーリーズ投稿の間に表示される広告です。
フィードとは違い、フルスクリーン表示&24時間で消えるという特徴があります。
ある調査では、「ストーリーズで商品が紹介された際にリンク先に飛んだことがある」と回答したユーザーは約8割に上るという結果が出ています。
ストーリーズは、フルスクリーンでの表示で没入感が高く、ブランドの世界観を伝えることができ、商品やサービスに興味を持たせることができる配信面といえます。
活用事例:『株式会社ツヴァイ』
引用:『株式会社ツヴァイ | Meta』
結婚相手紹介サービスを展開する「ツヴァイ」では、新規顧客を獲得するためにInstagramストーリーズ広告と、ストーリーズカルーセル広告を利用しました。
ブランドの世界観を伝えると同時に、ストーリーズカルーセル広告で左右へタップできる機能で、能動的に視聴の選択ができるコンテンツを作成しました。
その結果、クリック率は63%向上し、クリック単価を41%抑えることができました。
参考:『株式会社ツヴァイ | Meta』
参考:『約9割が「インスタグラムをきっかけに商品購入の経験あり」。購入商品は食品・調味料が最多』
関連記事:『Instagramストーリーズ広告とは?9つの作成ポイントを徹底解説!』
発見タブ
引用:『Instagram発見タブ広告の提供を開始 | Instagram for Business』
発見タブには、Instagram独自のアルゴリズムに基づき、ユーザーの興味・関心や閲覧履歴に合わせてパーソナライズされた投稿が表示されます。
ユーザーが発見タブの投稿を選択し、投稿をスクロールすると広告が表示されます。
発見タブでは、何か新しいものを見つけたいという能動的なユーザーへのリーチが可能です。
参考:『Instagram発見タブ広告の提供を開始 | Instagram for Business』
関連記事:『Instagramの発見タブとは?3つの効果とメリットを解説』
リール
リールは、2021年6月に開始されたInstagram最新の動画共有機能です。
ストーリーと同様にフルスクリーンで画面表示され、最長90秒までの動画を作成することができます。
また、音源やテキスト、スタンプなどの編集機能が充実しているので誰もが手軽に投稿することも可能です。
リールで作った動画はフォロワー以外のユーザーも閲覧できるため、インパクトのあるコンテンツにすることでをリーチ数を増やしやすいのが特徴です。
参考:『Instagramリール|短尺動画のシェアと作成』
関連記事:『Instagramのリール広告とは?設定方法と成果を出すポイント3選!』
Instagram広告のクリエイティブ仕様
Instagramで使用可能なアスペクト比のベストプラクティスは以下の5つです。
引用:『各配置のアスペクト比のベストプラクティス | Facebook Businessヘルプセンター』
Instagram広告のクリエイティブ仕様は配信面によって異なります。
「フィード/発見タブ」「ストーリーズ」のクリエイティブ仕様は以下の通りです。
フィード/発見タブ | ストーリーズ | ||
サイズ | 正方形 | 最小解像度:600x500px 最大解像度:1,936×1,936px | 推奨解像度:1,080×1,920 最小:600×1,067 |
横型 | 最小解像度:600x315px 最大解像度:1,936×1,936px | ||
縦型 | 最小解像度:600x750px 最大解像度:1,936×1,936px | ||
推奨アスペクト比 | 正方形 – 1:1(画像) 横型 – 1.91:1(画像) 縦型 – 4:5(動画) | フルスクリーン – 9:16 ※9:16未満は上下にグラデーションバーが表示される ※ダイナミック広告は1.91:1 | |
ファイルタイプ | JPG・PNG(画像) MP4・MOV・GIF(動画) | ||
ファイルサイズ | 最大30MB(画像) 最大4GB(動画) |
「フィード/発見タブ」「ストーリーズ」以外の推奨アスペクト比は以下の通りです。
動画カルーセル | 正方形 – 1:1 |
インストリーム動画 | 横型 – 16:9 |
リール | フルスクリーン- 9:16のみ |
Instagramショップ | 正方形 – 1:1 |
Audience Network配置 | フルスクリーン – 9:16 |
参考:『Instagramフィード広告のデザイン要件 | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『Instagramストーリーズ広告のデザイン要件 | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『Facebook広告ガイド広告形式の仕様と推奨事項 | Meta』
参考:『各配置のアスペクト比のベストプラクティス | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『Instagram広告のフォーマットについて | Metaビジネスヘルプセンター』
ユーザーを惹きつけるクリエイティブデザイン11のコツ
ターゲットを明確にする
まずは、「誰に」広告を届けたいのかを明確にする必要があります。
そのために、できるだけ詳細なペルソナを設定しましょう。
ペルソナ設定のメリット
- 顧客のニーズが明確になり、マーケティング戦略を考えやすくなる
- ターゲットに刺さるクリエイティブが作成できる
- 業務の効率化につながる
参考:『【Instagram広告】成功するクリエイティブデザインのコツ15選』
関連記事:『ペルソナがなぜ重要なのか?LPの効果を高める作り方とポイント3選!』
テクニックを駆使して撮影する
三分割法を使う
引用:『ステップバイステップガイド: Instagramのオーディエンスの心をつかむ写真や動画を作成する | Instagram for Business』
三分割法を使って構図のバランスを整えましょう。
三分割法とは、縦横に3分割したグリッド線の交点付近に、撮りたい被写体を配置して撮影する手法です。
誰でも簡単にプロのような写真を撮ることができるので、ぜひ試してみてください。
参考:『ステップバイステップガイド: Instagramのオーディエンスの心をつかむ写真や動画を作成する | Instagram for Business』
リーディンラインを使う
引用:『ステップバイステップガイド: Instagramのオーディエンスの心をつかむ写真や動画を作成する | Instagram for Business』
人間の目は、写真の中の「ライン」を辿る性質があります。
以下の画像は、スプーンを利用して、見る人の目がカップのデザートに向かうように撮影されています。
リーディングラインを使うことで、ユーザー視点を見せたい被写体に誘導することができます。
背景の色を意識する
引用:『Instagramで効くクリエイティブとは – 人材業界での仮説検証 | Instagram for Business』
Instagramの利用者は、非常に速いスピードでコンテンツから次のコンテンツへと移る傾向があります。
したがって、ユーザーの注目をひきつけ、瞬時に商品の魅力やメッセージを伝えられるクリエイティブ制作が必要です。
そのために、背景色を鮮やかな色や白にして、注目をひきたい商品・テキストの色合いとコントラストをつけましょう。
エン・ジャパン株式会社「AMBI」のストーリーズ広告では、背景を白色にまとめ、目立たせたいテキストを黒文字で端的に伝えたことで、コンバージョン率を上げました。
参考:『Instagramで効くクリエイティブとは – 人材業界での仮説検証 | Instagram for Business』
解像度の高い画像を使用する
「インスタ映え」という言葉があるように、Instagramはビジュアルが重要視されるSNSです。
そのため、画像の品質が低いと悪目立ちをしてしまい、広告の印象が悪くなります。
前述したピクセルとファイルサイズを確認して、できる限り解像度の高い画像を使用しましょう。
参考:『【Instagram広告】成功するクリエイティブデザインのコツ15選』
正方形の画像を用意する
Instagramのフィードでは、正方形が推奨されています。
その他のアスペクト比を推奨しない理由は以下の通りです。
- 16:9=広告の表示範囲が小さくユーザーの目に止まりにくい
- 4:5=縦に長いため、上下の端や下部のテキストが一目で視認できない
一方、正方形は一目で情報を視認することができます。
また、ストーリーズやFacebookなど他の配信面でも使用することができ、汎用性の高いアスペクト比です。
参考:『【Instagram広告】成功するクリエイティブデザインのコツ15選』
上下14%に重要な要素を配置しない
引用:『Instagramストーリーズと発見でショッピング機能を提供 | Instagram for Business』
ストーリーズの画像・動画の上下14%には、アカウント名やアイコン、アクションボタンが表示されます。
それらの表示と重ならないように、クリエイティブの上下14%にはテキストやロゴなどの重要な要素を配置しないようにしましょう。
参考:『Meta広告マネージャでのInstagramストーリーズ広告のプレビューについて | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『【Instagram広告】成功するクリエイティブデザインのコツ15選』
ビジュアルに統一感を持たせる
引用:『Instagramのコンテンツに統一感を持たせるためのプランニングと制作の方法 | Instagram for Business』
色やデザインを決め、統一感を持たせることで、そのブランド「らしさ」を視覚的に表現することができます。
パっと見てブランドのイメージが伝わると、印象に残りやすく広告効果を高めることが可能です。
例えば、以下の画像では、ピンクを基調とした画像で統一感を持たせています。
また、ストーリーズでは、カラーピッカツールを使用して、商品と同じ色を選ぶこともできます。
参考:『Instagramのコンテンツに統一感を持たせるためのプランニングと制作の方法 | Instagram for Business』
関連記事:『無料で使えるデザインツール13選!Web担当者におすすめ精神を紹介』
購入後のイメージ訴求する
Instagram広告のクリエイティブデザインでは、その商品を購入した後のイメージを訴求することも重要です。
例えば以下の例をご覧ください。
「オンラインショップで使用している写真は商品のディテールが分かりやすいようにバストアップなど寄りの構図が多いのですが、Instagramでは引きの写真を使っています。“この水着を着て、こんな写真を撮りたい!”と思ってもらえるよう、ロケーションも含めたコーディネートを提案しています。」
ALEXIA STAM @alexiastam_official/SNSディレクター 高瀬晶子さん引用:『国内ビジネスから学ぶ、ショッピング機能の活用ヒント | Instagram for Business』
「カタログのように白抜きの背景に商品を並べた画像だけではなく、シーンを作って撮影することでライフスタイルを提案しています。例えば食器であれば朝食のように食材を盛り付けることで、イメージ訴求をするようにしています」
WTW @wtwstyle/営業部長 兼 商品部長 岡本勇気さん
参考:『インスタ広告で効果があるデザインのコツ8つを参考事例をもとに解説』
キャップションの文章は簡潔に
キャプションが125文字を超えると[もっと見る]をタップしなければ全文が表示されません。
できるだけ文章は簡潔にまとめ、重要な内容はキャプションの冒頭に入れましょう。
なお、キャプションには最大2,200文字表示することができます。
参考:『見る人の心をとらえるInstagramクリエイティブの作り方 | Instagram for Business』
動画の冒頭3秒でユーザー惹きつける
動画クリエイティブを作成する際は、最も印象的な場面を冒頭の3秒に持ってくるようにしましょう。
そうすることで、ユーザーの興味を惹きつけ、離脱する前に商品やサービスの魅力を伝えることができます。
参考:『見る人の心をとらえるInstagramクリエイティブの作り方 | Instagram for Business』
関連記事:『YouTube広告のABCDフレームワークとは?5つの海外成功例で解説』
絵文字やハッシュタグを使う
Instagram広告は、テキストに絵文字やハッシュタグを使用することができます。
1投稿最大30個まで使用が可能です。
絵文字を使うことで、ユーザーに感情が伝わりやすくなりコミュニケーションが活発になります。
また、ハッシュタグを使用することで、潜在顧客に自社の商品やサービスをアプローチすることができます。
参考:『【Instagram広告】成功するクリエイティブデザインのコツ15選』
関連記事:『Instagramのハッシュタグ分析とは?分析方法と5つのツールを紹介!』
アンケートスタンプを使う
引用:『Instagramストーリーズにアンケート機能を導入』
アンケートスタンプとは、ストーリーズ投稿内に2択の質問ボタンを設置できる機能です。
ユーザーは気軽にアンケートに参加することが可能です。
また、ユーザーは広告に自らアクションするため、より記憶に残りやすくブランドの認知度の向上が期待できます。
アンケートスタンプは、オーガニック投稿でも使用することができるので、ぜひ試してみてください。
参考:『アンケート広告について | Metaビジネスヘルプセンター』
関連記事:『Instagramのアンケートスタンプ広告とは?効果的な3つの訴求方法を解説』
注意点
Instagram広告には、禁止・制限されているコンテンツがあります。
また、審査対象はクリエイティブだけでなく、遷移先のランディングページも審査対象です。
自社のコンテンツがポリシーに違反していないか、以下の公式サイトでご確認ください。
参考:『広告ポリシー』
また、審査の対策について詳しい内容は以下の記事を参考にしてみて下さい。
関連記事:『Instagram広告の審査対策とは?4つのポイントを解説』
まとめ
今回はInstagram広告のクリエイティブデザインのコツを解説しました。
もっと簡単にデザインのクオリティをあげたい、ほかのSNS広告も試してみたいという方はぜひ、自社にご相談ください。
弊社ではInstagram広告運用代行というサービスを展開しております。
Instagram広告及びFacebook広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。