広告運用を行う上で以下のような悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「広告を効率的にユーザーに表示させたい」
「広告の表示回数を増やしたい」
表示回数の測定には、インプレッションシェアという指標を確認することが有効です。
例として、1,000回表示可能だった回数のうち、実際に表示されたのが800回であった場合、インプレッションシェア率は80%になります。
指標を基に広告の品質改善や掲載順位を上げることで広告の表示回数を増やすことが期待できます。
今回は、検索広告のインプレッションシェアの種類や広告をより表示させるための施策、そして確認方法、事例までまとめて解説していきます。
関連記事:『リスティング広告を使うべき業種7選!理由と成功事例を紹介!』
参考:『インプレッションシェアとは?計算方法や目安、改善方法を徹底解説』
Contents
検索広告のインプレッションシェアとは
検索広告のインプレッションシェアとは、表示可能だった広告の総回数に対して、実際に表示された広告の回数が占める割合です。
参考:『インプレッションシェアのデータを取得する Google広告ヘルプ』
検索広告のインプレッションシェアの算出形式は下記の通りです。
検索広告のインプレッションシェア=実際に表示された広告の回数 ÷ 広告が表示可能と推定される合計回数
表示可能だった広告の回数は、下記の要因を加味した上で、見立てられます。
- ターゲット設定
- 承認状況
- 品質
また、インプレッションシェアに関する情報は、下記の4つの方法から確認することが可能です。
- キャンペーン単位
- 広告グループ単位
- 商品グループ単位
- キーワード単位
参考:『インプレッションシェアについて Google広告ヘルプ』
参考:『検索広告のインプレッションシェアとインプレッションシェア損失率とは?改善方法や確認方法などを紹介』
検索広告のページ上部・最上部のインプレッションシェアとは
引用:『ページ上部とページ最上部への広告掲載について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
検索広告のページ上部・最上部のインプレッションシェアとは、オーガニック検索結果ページの上部・最上部に表示されると推定される広告に対して、実際に表示された広告の割合を表す指標です。
参考:『「検索結果ページの上部インプレッション」と「最上部インプレッション」指標 Google広告ヘルプ』
参考:『ページ上部とページ最上部への広告掲載について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
検索広告のページ上部・最上部のインプレッションシェアの算出形式は下記の通りです。
検索広告のページ上部・最上部のインプレッションシェア=検索結果ページの上部・最上部で表示された広告の回数 ÷ 表示されたすべての広告の回数
引用:『ページ上部とページ最上部への広告掲載について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
例えば、全ての広告表示回数を100回に対して、ページ上部に表示された広告の回数が50回だった場合、算出形式は下記の通りとなり、ページ上部のインプレッションシェアは50%と数値を出すことが出来ます。
50%(検索広告のページ上部のインプレッションシェア)=50回(ページ上部に表示された広告の回数)÷ 100回(全ての広告表示回数)
このように、計算式を用いることで実際に検索広告のページ上部・最上部に表示れた広告の割合を確認することが出来ます。
参考:『【指標解説】インプレッション シェアとは?指標の種類や見方、活用・改善方法もご紹介!』
参考:『【基本】「インプレッションシェア」を確認して運用の質を高めよう!(その1)』
検索広告のインプレッションシェア損失率とは
検索広告のインプレッションシェア損失率とは、表示された広告の回数に対して、実際に表示されなかった広告の割合のことです。
参考:『インプレッションシェアとインプレッションシェア損失率について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
引用:『「インプレッションシェア」って何だ?広告の表示機会を逃さないために』
インプレッションシェア損失率が高いと、その分ユーザーに対しての広告の表示機会を逃してしまっている可能性があります。
その結果、サービスや商品の認知を獲得できず、クリック数やコンバージョンの獲得が難しくなります。
インプレッションシェア損失率は大きく分けて「ランク」「予算」「完全一致」の3つに分けられます。
それでは、順番に解説していきます。
検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)とは
検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)とは、広告の掲載順位や広告掲載を検討する値である広告ランクが低いことで、表示されなかった広告の割合のことです。
広告ランクとは、広告の掲載順位や、広告の掲載を判断するための値です。
入札単価×品質スコア+広告表示オプションで値が割り出されます。
参考:『広告ランク Google広告ヘルプ』
参考:『「検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)」例 Google検索広告360ヘルプ』
参考:『広告ランクの仕組みとは?基本的な意味や必要な要素、広告を上位掲載する方法を解説』
検索広告のページ上部・最上部インプレッションシェア損失率(ランク)とは
検索広告のページ上部・最上部インプレッションシェア損失率(ランク)とは、広告の掲載順位や広告を掲載を検討する値である広告ランクが低いことで、オーガニック検索結果ページの上部・最上部に表示されなかった広告の割合のことです。
参考:『「検索結果ページの上部インプレッション」と「最上部インプレッション」指標 Google広告ヘルプ』
参考:『ページ上部とページ最上部への広告掲載について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)とは
検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)とは、予算の不足によって表示されなかった広告の割合のことです。
参考:『「検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)」例 Google検索広告360ヘルプ』
検索広告のページ上部・最上部インプレッションシェア損失率(予算)とは
検索広告のページ上部・最上部インプレッションシェア損失率(予算)とは、予算の低さによってオーガニック検索結果ページの上部・最上部に表示されなかった広告の割合のことです。
参考:『「検索結果ページの上部インプレッション」と「最上部インプレッション」指標 Google広告ヘルプ』
参考:『ページ上部とページ最上部への広告掲載について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
検索広告の完全一致のインプレッションシェアとは
検索広告の完全一致のインプレッションシェアとは、設定したキーワードと全く同じキーワードで検索され表示された広告の回数に対して、実際に表示された広告の割合のことです。
参考:『インプレッションシェアのデータを取得する Google広告ヘルプ』
参考:『インプレッションシェアとインプレッションシェア損失率について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
検索広告のインプレッションシェア損失率を確認することで、広告予算の立て直しや、広告の内容改善に活かすことで、広告が表示される機会を増やすための対策を立てることが可能です。
参考:『インプレッションシェアとは?5分でわかる計算式と損失率を改善する方法』
検索広告のインプレッションシェア損失率を改善する4つの施策
インプレッションシェア損失率が高い場合に必要な施策を、検索広告のインプレッションシェア(ランク)と(予算)に分けて順番に4つ紹介していきます。
検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)の改善するべき点
Google広告・Yahoo!JAPAN広告によれば、広告ランクは競合他社と比較した際の入札価格と広告の品質によって判断されると言及されています。
参考:『「検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)」列 Google広告ヘルプ』
参考:『広告の品質を改善してパフォーマンスを上げる』
入札単価・広告の品質の改善策について順番に解説していきます。
入札価格の引き上げ
入札価格を低く設定していることで、広告の表示の機会を減らしている原因となります。
そのため、入札価格を引き上げることで、より広告の表示される回数を増加させることが期待できます。
広告の品質改善
Google広告の品質は、品質スコアで確認することが可能です。
品質スコアは、上記の画像のように広告の品質を1~10段階で付けられた数値のことです。
以下の3つの要素を加味して算出されます。
- 推定クリック率:表示された広告がユーザーによってクリックされるかという推定値を示します。
- ライティングページの利便性:クリックした広告のライティングページがユーザーにとって利便性がどれ程高いかどうかを示します。
- 広告との関連性:広告の内容とユーザーの検索意図の関連性の度合いを示します。
参考:『品質スコアを使って広告のパフォーマンスを高める5つの方法 Google広告ヘルプ』
そして、品質スコアは広告ランクを構成する要素の1つです。
3つの品質スコアの要素を見直すことで、広告ランクを向上させ広告の表示回数の増加を期待できます。
Yahoo!JAPAN広告の広告の品質について詳しい内容は下記をご覧ください。
参考:『広告の品質について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
参考:『広告ランクとは?計算式・品質スコアとの違い・改善方法を徹底解説!』
参考:『品質インデックス Yahoo!JAPAN広告ヘルプ
検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)の改善するべき点
予算が原因で損失率が高い場合は、下記の2つの対策方法があります。
予算の引き上げ
広告は予算設定によって表示回数が変動するため、予算を引き上げることで広告の総表示回数を増加させることが期待できます。
関連記事:『6種類の主要媒体の広告費用の目安!広告予算の決め方まで徹底解説!』
入札単価の調整
引用:『入札価格調整機能とは Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
予算の引き上げが難しい場合は、入札単価調整の機能を使用しターゲティング設定を行うことが出来ます。
入札価格調整(機能)とは、地域や時間などのターゲティングを設定することで、広告表示回数を調整し、適切な入札単価を調整することが出来る機能です。
参考:『入札単価調整について Google広告ヘルプ』
参考:『入札価格調整機能とは Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
Yahoo! JAPAN広告で設定可能なターゲティングは下記の4つです。
- デバイス
- 地域
- 曜日・時間帯
- ターゲットリスト
Google広告で設定可能なターゲティングは下記の6つです。
- デバイス
- 地域
- オーディエンス
- プレースメント
- 広告のスケジュール
- 高度な入札単価調整
ターゲティングを絞ることによって入札価格を抑制しつつ、効果的にインプレッションシェアの向上が期待できます。
参考:『インプレッションシェアとは?定義や計算方法、改善のポイント』
参考:『【初心者向け】インプレッションシェアは重要な指標!見逃すと大変です。』
関連記事:『【初心者向け】Yahoo!検索広告のターゲティング4種の特徴を解説』
検索広告のインプレッションシェア損失率の改善事例
トヨタ自動車株式会社は、より多くのユーザーに広告を見てもらいたい、また、ターゲットとしているユーザーに効率的に広告を表示させたいと考えていました。
そこで取り入れた施策は、「目標インプレッションシェア」による入札単価の調整です。
目標インプレッションシェアは、Google検索の検索結果ページの最上部、上部または任意の場所に広告が表示されるように、入札単価を設定する自動入札戦略です。
関連記事:『Google広告の入札戦略レポートとは? 確認手順3選と6つの入札戦略』
引用:『検索広告の新たな可能性──目標インプレッション シェアの導入で潜在顧客の態度変容へ:トヨタ自動車 Think with Google』
その結果、同じ予算内でも表示回数が2倍以上も向上しました。
また、表示回数だけでなく、購入意向は6%・試乗意向は10%も向上しました。
インプレッションシェアを確認し、ターゲティングの選定や広告の内容を見直すことで、損失率を改善し表示回数の向上が期待できます。
検索広告のインプレッションシェアの確認方法
Yahoo!JAPAN広告、Google広告共に広告の管理画面から検索広告のインプレッションシェアを確認することが出来ます。
順番に解説していきます。
Yahoo! JAPAN広告で確認する方法
表示項目の編集
Yahoo!JAPAN広告の管理画面にログインします。
左側のメニューからインプレッションシェアを確認したい単位(キャンペーン、広告グループ、キーワードのどれか)を選択します。
そして、右下にある「表示項目」をクリックし、「表示項目の編集」を選択します。
インプレッションシェアに関する項目のチェックボックスにチェック
表示項目の編集の「追加項目」の欄から、インプレッションシェアに関する項目のチェックボックスにチェックを入れます。
そして「適用」ボタンをクリックします。
項目の追加を確認
管理画面に戻ります。
すると、先ほど選択したインプレッションシェアに関する指標を確認することが出来ます。
参考:『インプレッションシェアとインプレッションシェア損失率について Yahoo!JAPAN広告ヘルプ』
なおYahoo!に関してはインプレッションシェア率の表示について以下の様に記載がある為、利用できない場合もある点に注意しましょう。
インプレッションシェア関連の項目は、選択した表示期間においてインプレッション数が10万件以上発生している、または広告表示機会の総数が100万件以上あった場合のみ表示されます。
Google広告で確認する方法
キャンペーン単位で「表示項目」をクリック
Google広告の管理画面にログインします。
「キャンペーン」を選択し、右下にある「表示項目」をクリックします。
「競合指標」メニューを選択
次に「競合指標」メニューを選択します。
すると、「検索広告のインプレッションシェア」に関する項目が出てくるため、チェックボックスにチェックを入れ「適用」ボタンをクリックします。
項目の追加を確認
元の画面に戻ります。
すると、「検索広告のインプレッションシェア」に関するデータが表示され数値を確認することが出来ます。
参考:『インプレッションシェアのデータを取得する Google広告ヘルプ』
まとめ
今回は検索広告のインプレッションシェアについて種類や、損失率の改善施策、インプレッションシェアの確認方法、そして事例までまとめて解説しました。
改めて、検索広告のインプレッションシェア損失率の改善施策についておさらいしておきましょう。
「検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)」
- 入札価格の引き上げ
- 広告の品質改善
「検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)」
- 予算の引き上げ
- 入札単価の調整
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。