マーケティングの一つに「カスタマーマーケティング」という手法があります。
近年、既存顧客にフォーカスを当てたこのカスタマーマーケティングの重要性が強調されており、企業として取り組んでいる方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんなカスタマーマーケティングについてご紹介します。
カスタマーマーケティングはもちろん、カスタマーサクセスとの違いについても触れていますのでぜひ参考にしてみてください。
関連記事:『 Webマーケティングの戦略に役立つフレームワーク7選!』
参考:『カスタマーマーケティングとは?注目される理由や施策、事例を解説』
Contents
カスタマーマーケティングとは
カスタマーマーケティングとは、既存の顧客に対するマーケティング活動を指します。
顧客が契約したり商品を購入した後に、その顧客との長期的な関係を維持することが目的です。
主な目標としては以下が挙げられます。
- 顧客の定着促進
- リピーターの促進
- 顧客ロイヤルティ*の最大化
- 顧客生涯価値(LTV)*の最大化
既存顧客との関係を強化するためには、購入後や契約後にも積極的なフォローアップが欠かせません。
例えば、顧客同士の交流が可能となる場を用意することや、セミナーの開催など、既存顧客に対する継続的なマーケティング活動が必要です。
なお、以下記事ではLTVについて詳しく解説しています。
関連記事:『LTV(ライフタイムバリュー)とは?重視すべき4つの理由を紹介』
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?注目される理由や施策、事例を解説』
参考:『顧客ロイヤリティとは?高めるメリットや指標、重要ポイントを紹介』
参考:『LTVとは?重要視される理由と計算方法を解説』
従来のマーケティングとカスタマーマーケティングの違い
従来のマーケティングとカスタマーマーケティングの大きな違いは「アプローチする顧客」とその「目的」です。
従来のマーケティングでは、「見込み顧客」にアプローチし、「新規顧客の獲得」を目的としていました。
一方で、カスタマーマーケティングは、上述したとおり、「既存顧客」に対する「ロイヤルティ向上」「顧客維持率の向上」などを目的としています。
カスタマーマーケティングに取り組むには、従来のマーケティングとはアプローチするユーザーが異なるため、新たな施策が必要となります。
参考:『カスタマーマーケティングとは?重要視される理由や施策の例を紹介』
参考:『組織を超えて「マーケティング思考」をアップデートする マーケティングのデジタルシフトとその課題』
カスタマーサクセスとカスタマーマーケティングの違い
カスタマーマーケティングと関連性が高いものに「カスタマーサクセス」というものがあります。
カスタマーサクセスでは、顧客が成功を達成することを目指し、それが企業の利益に繋がるという考え方や戦略を指します。
上述したカスタマーマーケティングは「顧客全体に対するマーケティング活動」を指す一方で、カスタマーサクセスは「顧客の成功を支援する活動」に焦点を当てます。
カスタマーサクセスを通じて顧客に成功体験を提供し、顧客ロイヤルティを高めることが、カスタマーマーケティングの成功に不可欠です。
つまり、カスタマーマーケティングの基本となるのがカスタマーサクセスとなります。
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策例などをまとめました』
カスタマーマーケティングが注目を集めるようになった背景
ここではカスタマーマーケティングが注目を集めるようになった背景を解説します。
- 顧客体験の重要性
- 新規顧客の獲得よりもコストが低い
- サブスクリプションサービスの需要拡大
顧客体験の重要性
近年では品質や機能面が優れている商品であることが一般的となり、他社との差をつけることが難しくなっています。
さらに、デジタル化が進み、情報過多の環境であることから、企業が発信する情報は顧客に認知してもらうことも難しい時代です。
このような環境から、「顧客体験の重要性」が注目されました。
顧客体験とは、顧客が企業やブランドとの接点を通じて感じる全体的な印象や感情のことです。
商品の購入、利用、サポートなどの体験だけではなく、企業とのコミュニケーションや関係性なども含まれます。
自社の商品を選んでもらうためには、商品の品質以外にもアフターフォローの充実度などが商品を選ぶ決め手になると考えられます。
このような顧客体験の質が、企業の成功につながると理解され、顧客満足度やロイヤルティの向上がビジネスにとって重要であると認識されました。
こういったことから、「既存顧客」に対する「ロイヤルティ向上」「顧客維持率の向上」などを目的とするカスタマーマーケティングの手法が注目されるようになりました。
参考:『顧客体験価値とは?その重要性と取り組むメリットや具体的な方法を解説』
参考:『CX(顧客体験)の本質を知り、マーケティングで輝く!成功事例とともに解説』
参考:『組織を超えて「マーケティング思考」をアップデートする マーケティングのデジタルシフトとその課題』
新規顧客の獲得よりもコストが低い
既存顧客を維持することは、新規顧客を獲得するよりコストが低いとされています。
これには、新規顧客を獲得する際のコストが既存顧客を維持するコストの5倍に達すると言われる「1:5の法則」が関係しています。
1:5=既存顧客を維持するのに必要な費用:新規顧客を獲得するのに必要な費用
新規顧客を獲得するには、広告費や時間・労力が必要であり、そのコストは高額です。
一方で、既存顧客を維持するためのマーケティングコストは比較的低く、利益率も高くなります。
カスタマーマーケティングでは既存顧客へ働きかけるため、少ない費用で既存の顧客から利益を得ることができます。
企業の成長には新規顧客の獲得が不可欠ですが、安定した利益を確保するためには、既存顧客を重視し、リピーターを増やしていくことが重要です。
そのため、既存顧客にアプローチするカスタマーマーケティングが注目されています。
参考:『1:5の法則/5:25の法則』
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?今注目されるカスタマーサクセスとの関係も解説』
サブスクリプションサービスの需要拡大
定額料金を支払うことでサービスやコンテンツを利用できるサブスクリプションが注目されています。
参考:『サブスク市場の動向は?サブスクサービスの最新トレンドも解説』
実際にサブスクリプション市場は拡大しており、音楽や動画配信サービスだけでなく、BtoB向けのソフトウェアなどでもこのトレンドが広がっています。
こういったサブスクリプションサービスの普及により、顧客獲得だけでなく既存顧客の維持が極めて重要視されています。
定期的に利用してもらうことで収入を獲得し、クロスセルやアップセルなどの施策を通じて顧客の維持と収益の最大化が図られます。
そのため、解約されないようにするための施策や継続利用を促進するなど、既存顧客向けのカスタマーマーケティングがますます重要視されています。
このように、サブスクリプションの普及はカスタマーマーケティングの重要性を一層高めた要因となっています。
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策例などをまとめました』
カスタマーマーケティングで期待できる効果
カスタマーマーケティングで得られる効果としては、大きく分けて以下の2点が挙げられます。
顧客ロイヤルティの向上
カスタマーマーケティングの効果の一つとして期待されるのは、顧客ロイヤルティを向上させることです。
顧客が製品やサービスを利用した際に良い経験を得ることで、その製品やサービスに対する愛着が深まり、解約や離脱を防ぐ効果があります。
特に動画や音楽配信などのサービスでは、利用者がそのサービスを生活の一部として愛着を持つようになれば、簡単に他社に乗り換える心配は薄れるでしょう。
さらに、アップセルやクロスセルによる売上の増加も期待できます。
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?注目される理由や施策、事例を解説』
関連記事:『顧客分析とは?ユーザー行動を紐解く7つの手法と注意点をプロが解説』
以下では実際に顧客ロイヤルティを向上させることに成功した事例を紹介します。
ロイヤルティ向上により解約率25%減少に成功
引用:『AMERICAN EXPRESS』
世界中でクレジットカードサービスを提供している企業であるアメリカン・エキスプレス・インターナショナルでは、顧客ロイヤルティを向上させるため、顧客がカードを紛失した場合の対応を改善しました。
定期的に実施される調査により、カード紛失時の対応が顧客のロイヤルティに大きな影響を与えることが分かりました。
そのため、カード紛失時に迅速にクレジットカードを再発行する仕組みを整備しました。
この取り組みの結果、解約率を25%減少させることに成功しました。
また、顧客一人当たりのカード利用額に関しても10%増加させることが可能となりました。
参考:『【2022】顧客ロイヤリティが重要な理由は?成功事例から学ぶ戦略』
新規顧客の獲得につながる
カスタマーマーケティングは、主に既存顧客に焦点が当てられますが、実は新規顧客の獲得にも効果があります。
なぜなら、カスタマーマーケティングが優良顧客を育成し、ファンを生み出すことでポジティブな口コミが広がり拡散されるためです。
参考:『口コミの重要性とは?データやユーザー心理を元に集客への効果を解説!』
実際に2018年に実施された口コミに関するアンケート調査では、ユーザーが商品やサービスの購入を決定する際に口コミを重視する傾向があることが分かっており、その割合は46.5%と高い数字になっています。
特に、良い口コミは信頼性が高く効果的です。
また、口コミによる宣伝は広告費がかからないためコストパフォーマンスが高く、今日では多くの企業がSNSを活用することで潜在ユーザーへのアプローチを図っています。
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策例などをまとめました』
顧客ロイヤルティを測る指標と計算式
顧客ロイヤルティを測る指標と計算式を以下の3つに分けて解説します。
- リテンション率(維持率)
- カスタマーチャーンレート率(解約率)
- ネットプロモータースコア(NPS)
リテンション率(維持率)
リテンション率(維持率)とは、特定の期間において顧客がサービスを継続して利用する割合を示す指標のことです。
リテンション率が高ければ、顧客が自社のサービスに満足していることを示しています。
リテンション率の計算式
リテンション率は以下の計算式で示すことができます。
継続顧客数、新規顧客数ともに特定の期間を定めて当てはめます。
期間を設定していない場合は、継続顧客数が新規顧客数を上回り、誤った数値が出ることがあるので注意が必要です。
たとえば、ある期間の新規顧客数が6,000人、1か月後の継続顧客数が4,500人であった場合は以下のように計算することができます。
この計算により、リテンション率は75%となります。
参考:『リテンション率とは?定義の説明・計算方法・数字改善に向けたポイントまで解説!』
カスタマーチャーンレート率(解約率)
チャーンレート率(解約率)とは、特定の期間において顧客が解約した割合を示す指標です。
チャーンレート率が低ければ、解約率が低いということになります。
既存顧客を保ちつつ新規顧客を増やすことができるため、安定して利益を拡大することが可能です。
チャーンレートは複数種類がありますが、今回は特に本記事と関連がある「カスタマーチャーンレート」を紹介します。
カスタマーチャーンレートとは「顧客数」「ユーザー数」などで計測するチャーンレートで、主にBtoCサービスで使用します。
カスタマーチャーンレート率(解約率)の計算式
カスタマーチャーンレート率は以下の計算式で示すことができます。
たとえば、先月末に120人の顧客がおり、当月中に6人の顧客が解約した場合は、以下のように計算することができます。
この計算により、カスタマーチャーンレート率は5%となります。
参考:『チャーンレート(解約率)とは?計算方法や改善方法を解説』
ネットプロモータースコア(NPS)
ネットプロモータースコア(NPS)とは、既存顧客向けにアンケートを実施し、計算式にあてはめ、顧客ロイヤルティを測定するものです。
既存顧客向けのアンケートとは、「この商品を知人にどの程度、推奨したいですか?」といった質問です。
0~10点の11段階で評価し、0~6点が批判者、7~8点が中立者、9~10点を推奨者と定義し、その場合を用いてスコアを算出します。
ネットプロモータースコア(NPS)の計算式
ネットプロモータースコア(NPS)は以下の計算式で示すことができます。
たとえば、推奨者が40%、中立者が40%、批判者が20%の場合は、以下のように計算することができます。
この計算により、ネットプロモータースコア(NPS)は20となります。
ネットプロモータースコア(NPS)の注意点
日本人の場合は、ほとんどの人が真ん中あたりの5~7程度の数字を回答する場合が多いとされています。
しかし、ネットプロモータースコア(NPS)の計算方法では、5と6は批判者に該当してしまいます。
このような傾向から、日本でのネットプロモータースコア(NPS)値はマイナスであることが多いとされています。
参考:『NPS®はなぜ重要なのか?業績向上に繋がる理由とカスタマーサクセスの指標となる理由を解説!』
参考:『ネットプロモータースコア(NPS)とは何ですか?』
参考:『NPS®とは?顧客満足度との違いから特徴や効果的な活用方法まで徹底解説』
カスタマーマーケティングの主な施策
ここからは、カスタマーマーケティングを実施する際の施策をご紹介します。
カスタマーマーケティングの代表的な施策としては、以下の4つがあります。
- オンボーディング
- リテンションマーケティング
- コミュニティマーケティング
- VOCを活用する
オンボーディング
オンボーディングは、顧客に自社製品やサービスの機能や使い方を理解し、価値を認識してもらい、運用を定着させるための施策です。
導入直後に丁寧なサポートを提供し、顧客が製品やサービスを効果的に活用できるように支援します。
この取り組みにより顧客の不満や早期解約を防ぎ、定着を促進することができます。
具体的な事例として下記のようなものが挙げられます。
- チュートリアルを作成する
- 定期的にミーティングを行う
- 導入の支援
- FAQページを作成する
- セミナーの開催
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?注目される理由や施策、事例を解説』
リテンションマーケティング
リテンションマーケティングは、顧客との関係を維持することを目指すマーケティング手法であり、製品やサービスの興味を継続させるための戦略です。
顧客とのコンタクトを保ち、彼らのニーズに合った提案やフォローアップを行うことで、サービス利用の継続を促すことができます。
顧客の属性やニーズに合わせた施策を実行することが重要です。
具体的な事例としては、下記のようなものがあります。
- 顧客に対してキャンペーン情報を配信する
- パーソナライズされたおすすめの提示
- アプリでのプッシュ通知によって継続して利用することを促す
- イベントに招待する
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?注目される理由や施策、事例を解説』
コミュニティマーケティング
コミュニティマーケティングは、顧客同士が交流できるオンラインやオフラインの場を提供することを指します。
このようなコミュニティでは、ユーザー同士が情報を共有し、問題解決や意見交換を行うことで、顧客同士のつながりが深まります。
さらに、オフラインイベントや試作品のモニターに参加することで、顧客は商品やサービスに愛着を持ち、自社のファンになる可能性が高まります。
具体的な事例としては下記のようなものがあります。
- オンラインコミュニティの経営
- 試作品モニターの用意
- 商品に関する意見交換を行う
- 新サービスに関して情報交換を行う
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?注目される理由や施策、事例を解説』
関連記事:『データマーケティングとは?3つのメリットや導入事例も解説』
VOCを活用する
VOC(Voice of the Customer)は、顧客からの意見や要望を指し、主にコールセンターやメール、SNS、個人ブログなどで寄せられます。
これらのフィードバックを分析することで、顧客が感じている不満や改善点を把握し、早急に対処することができます。
顧客の声を取り入れることは、顧客ロイヤルティを向上させるための有効な手法であり、カスタマーマーケティングにおいて重要な役割を果たします。
具体的な事例としては下記のようなものがあります。
- 企業のSNS開設
- 顧客へのアンケートの実施
- 顧客からの意見をもとに新機能や新プランの開発と提案
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策事例を解説』
参考:『カスタマーマーケティングとは?カスタマーサクセスとの関係や施策例などをまとめました』
株式会社Unionで実施している既存顧客向け施策の紹介
弊社は、主にSEM関連広告を中心としたデジタルマーケティングの企画・運用・制作を行う広告代理店です。
ここでは弊社、株式会社Unionで実施している既存顧客向けの具体的な施策について紹介いたします。
参考:『会社概要|新宿のWeb広告代理店』
- レポート共有と定例会開催で安心のアフターサポートを提供
- 効率的で確実なサービスを提供する
- 納品後の動画広告の変更依頼を無料、無期限、無制限で対応
レポート共有と定例会開催で安心のアフターサポートを提供
- 毎日の実績レポートを共有
- 施策の統括レポートを共有し、月に1度定例会を開催
- 迅速な対応とコミュニケーション
弊社では、カスタマーマーケティングの施策の1つであるリテンションマーケティングの一環として、毎日の実績レポートを共有し、お客様が毎日の成果を確認できるようにしています。
そして、月に1度、施策の統括レポートを共有し、定例会を開催しています。
そこでは、担当者より月単位での成果・課題・施策について詳しく説明し、お客様とのコミュニケーションをはかります。
また、質問や相談はチャットやメールにて迅速に対応し、お客様の不安を解消するよう心がけています。
参考:『病院・クリニックのWeb集客に強い【広告代理店】Union』
効率的で確実なサービスを提供する
弊社では、さまざまなツールを使用し、効率的に最大限の成果が出る施策を実施しています。
以下より一部を紹介します。
- Googleアナリティクス4
- Googleタグマネージャー
- Ptengineのヒートマップ
Googleアナリティクス4
Googleアナリティクス4とは、Googleが提供する、Webサイトとアプリの両方からイベントベースのデータを収集する次世代の測定ツールです。
Googleアナリティクス4を使用することで、LPのユーザー行動やコンバージョンを詳細に追跡し、データに基づいた意思決定が可能になります。
そういったことにより、顧客のニーズや動向を把握し、サービスを迅速に最適化することができます。
関連記事:『Googleアナリティクス4の特徴は?設定と6つの注意点を解説』
関連記事:『アナリティクス4でランディングページの分析を行う4STEP』
参考:『[GA4] Google アナリティクス 4』
参考:『[GA4] 次世代のアナリティクス、Google アナリティクス 4 のご紹介』
Googleタグマネージャー
Googleタグマネージャーとは、コードの編集なしですべてのタグを管理することができるGoogleが提供するツールです。
Googleタグマネージャーを使用することで、各ページに直接タグを埋め込まずとも、一元管理できるため、作業の手間を減らし、管理の効率化に役立ちます。
関連記事:『Google広告のコンバージョンタグをタグマネージャーで設定する5ステップ』
参考:『ウェブとモバイル用のタグ管理ソリューション』
参考:『Google タグを設定する』
ヒートマップ
引用:『Ptengineウェブ運営All-in-Oneプラットフォーム | ウェブの改善や改善業務はこれひとつで完結』
Ptengineというサービスの中にヒートマップという機能が存在します。
ヒートマップとは、クリックしている場所、要素ごとのクリック率、スクロール率などから、ページに訪問したユーザーがどの部分に興味があるかを視覚的に確認することができます。
詳細な分析データから、具体的な改善点を特定します。
また、ユーザー行動の可視化により、マーケティング戦略やサイトデザインの見直しがスムーズに行うことができ、業務の効率化につながります。
参考:『病院・クリニックのWeb集客に強い【広告代理店】Union』
これらのツールを使用することにより、お客様へ効率的で確実なサービスを提供することができます。
納品後の動画広告の変更依頼を無料、無期限、無制限で対応
動画広告では1本目からベストな結果を出すことが難しく、ABテストを通じて最適化していきます。
そのため、納品後も広告運用中の動画の修正は必要となります。
納品後の修正に追加料金が発生する制作会社もありますが、弊社では、動画広告の継続的な改善を重要視しており、納品後も動画内の軽微な変更依頼に対して、期限を設けず、無料で何度でも対応しています。
このように顧客の声を取り入れ、動画広告の改善を提案することは、顧客との長期的な関係を気付くリテンションマーケティングを活用しているといえます。
これらの施策を通じて、より深い信頼関係を築き、既存顧客の皆様の満足度とロイヤルティの向上を目指しています。
参考:『購買促進に特化!成果にこだわる広告動画制作!3動画セットで11万円~』
カスタマーマーケティングによる成功事例
ここではカスタマーマーケティングによる成功事例を紹介します。
- スターバックスコーヒージャパン株式会社
- 全日本空輸株式会社(ANA)
スターバックスコーヒージャパン株式会社
2023年10月期(連) | 2022年10月期(連) | 2021年10月期(連) | |
決算日 | 2023年10月1日 | 2022年10月2日 | 2021年10月3日 |
売上高 | 35,975,600千 | 32,250,300千 | 29,060,600千 |
営業利益 | 5,870,800千 | 4,617,800千 | 5,736,600千 |
参考:『スターバックス【SBUX】:業績・決算(通期・四半期)』
上記の表は、2021年10月期~2023年10月期のスターバックスコーヒージャパン株式会社の業績です。
スターバックスコーヒージャパン株式会社では順調に売上高を伸ばしているのが分かります。
このような業績の向上には、以下のようなカスタマーマーケティングの施策が関係しています。
スターバックスコーヒージャパン株式会社のカスタマーマーケティング施策
スターバックスコーヒージャパン株式会社がリピート顧客獲得のために行ったカスタマーマーケティングの施策は以下の通りです。
- 店舗のデザインや雰囲気に特別感を出した
- 顧客の要望による細かなコーヒーカスタマイズが可能
- スマートフォンアプリの活用
店舗のデザインや雰囲気に特別感を出した
スターバックスコーヒージャパン株式会社は「喫茶店はコーヒーと喫煙の場所」といった今までの常識を覆し、おしゃれな内装に整え、禁煙にし、インターネット環境を整えました。
このように、居心地の良い空間を提供することで、ロイヤルティが向上し、顧客に「また来たい」と思ってもらいやすくなります。
そういったことからリピート顧客が増え、売上の向上の一因になっています。
実際に、スターバックスコーヒージャパン株式会社の利用率の調査では、「月に1回以上」行くと回答した人は23%、「2~3ヶ月に1回くらい」「4~6ヶ月に1回くらい」と回答した人はどちらも19%とこれだけでも全体の61%で、「1年に1回以下」と回答した21%を含めると82%にのぼります。
「スターバックスを知っているが、まったく行かない」と回答した人は18%、「スターバックスを知らない」と回答した人はわずか1%となっています。
このような調査結果から、スターバックスコーヒージャパン株式会社を利用する人の8割以上はリピート顧客であることが分かります。
参考:『【LINEリサーチ】若年層の約3割が「月に1回以上」スターバックスに行くと回答、スターバックスを好きな理由は「ドリンクがおいしい」が全年代で1位』
顧客の要望による細かなコーヒーカスタマイズが可能
スターバックスコーヒージャパン株式会社は、顧客の要望によるコーヒーの細かなカスタマイズを可能としました。
細かなカスタマイズとは、主に以下の通りです。
- ミルクやクリームの変更
- 甘さの調整
- 甘味料の変更
- フォームミルクの量を調整
- 温度の調整
- 氷少なめ
- エスプレッソ、ショットの追加
- フレーバーやトッピングの追加
このような顧客の要望に応えることで、顧客は自分に最適なドリンクを注文することができます。
そういった特別感を体験できることから、ロイヤルティ向上につながりやすくなります。
そして、継続的に利用する機会が増え、売上の向上につながります。
スマートフォンアプリの活用
自社のスマートフォンアプリでも顧客に対するさまざまサービスを展開しています。
以下よりそのサービスの一部を紹介します。
- ポイントがたまると無料でドリンクチケットがもらえる
- コーヒーのおかわりが100円でできる
- モバイルオーダーにより、並ばずに商品を購入できる
- 最新の商品情報などを受け取ることができる
この中でも無料でドリンクチケットがもらえるサービスは、顧客の購買意欲を高め、リピート顧客につながる施策といえます。
また、モバイルオーダーにより事前に注文・支払いをし、お店でスムーズに商品を受け取れることで、待ち時間の短縮につながり、顧客の利便性が向上します。
参考:『スターバックスに学ぶマーケティングの本質【前編】 喫茶店の概念を変えたマーケティング戦略とは』
参考:『スターバックスのマーケティングはなぜ成功したのか?売り続ける理由』
参考:『スターバックスの成功事例から学ぶ!実店舗で活かせるマーケティング4.0』
参考:『【保存版】カスタマイズ方法も解説!カナダのスタバで知っておきたいことまとめ』
参考:『スターバックスのマーケティング戦略を大解剖!第一想起を獲得している理由やマーケティングの秘訣は?』
全日本空輸株式会社(ANA)
2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
通期 | 1,974,216円 | 728,683円 | 1,020,324円 | 1,707,484円 | 2,055,928円 |
参考:『業績ハイライト | 財務・業績ハイライト | 株主・投資家情報 | ANAグループ企業情報』
上記の表は、2020年3月~2024年3月の全日本空輸株式会社(ANA)の売上高です。
2021年ではコロナ禍の影響で減少しているものの、2024年3月には2020年3月を上回る売上高まで伸ばしているのが分かります。
このような業績の向上には、以下のようなカスタマーマーケティングの施策が関係しています。
全日本空輸株式会社(ANA)のカスタマーマーケティング戦略
全日本空輸株式会社(ANA)では、「ANAマイレージクラブ」といったプログラムがあります。
ANA航空券の購入や買い物、提携ホテルの宿泊などでマイルが貯まり、貯まったマイルは航空券の購入などに使用することができます。
そして、「ANAマイレージクラブ」に入会すると以下の特典が受けられます。
- フライト予約が簡単にできる
- 全日本空輸株式会社(ANA)提携のお店などで割引サービスが受けられる
- プレミアムメンバーシップになると一般搭乗客よりも早く搭乗できる
上記は特典の一部ですが、「ANAマイレージクラブ」を通じて提供される特典は、顧客にとってリピートして利用する上でのメリットになります。
特にプレミアムメンバーシップになると、優先搭乗の他に、座席のアップグレードや優先チェックイン、ANAラウンジの利用なども可能です。
また、1年の搭乗実績によりステータスが変わり、受けられる特典も変わるため、顧客の利用意欲を引き出します。
こういったプログラムの特典により特別感を体験できることで、顧客満足度の向上が期待でき、結果としてリピート顧客増加の一因となります。
実際に2023年の航空会社顧客満足度調査では、1位スターフライヤー、2位スカイマークに続き、全日本空輸株式会社(ANA)は3位となっています。
参考:『ロイヤルティマーケティングとは?企業の成功事例をもとに解説』
参考:『【成功事例あり】リピーターを増やすロイヤルティマーケティングとは?』
参考:『ANAステータスを解説!上級会員「ANAプレミアムメンバー」2024!』
参考:『2023年航空会社顧客満足度調査』
まとめ
本記事では、カスタマーマーケティングについて注目される理由や期待できる効果、具体的な施策事例について解説しました。
この記事を読んで、カスタマーマーケティングの最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
株式会社Unionでは、Webサイト制作をはじめとするデジタルマーケティング全般のご相談を承っております。
Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されており、蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能。
お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。