リード(lead)は、「先導」や「先頭」といったよく耳にする意味だけでなく「きっかけ」や「糸口」といった意味も持つ単語です。
後者の意味から派生し、リードはすぐに商品やサービスを利用する可能性のある顧客ではなく、将来的に利用する可能性のある顧客を指す単語としてマーケティング業界で使用されています。
今日のマーケティングにおいて、リードを獲得するための施策は多様化しています。
ITに関する情報発信を行うアイティメディア株式会社が2022年3月3日~4月30日にBtoBマーケター198名を対象に実施したアンケート調査によると、コロナ以前は新規顧客を増やすための施策としてほとんどの企業がリアル展示会への出展やリアルセミナーの実施を行っていました。
しかし、コロナ禍以降ではリモートワークなどの導入により、SNSを活用した施策やWebセミナーの実施など、オフラインと並行してWebを活用した施策が台頭し、リード顧客の獲得方法が以前に比べ多岐に渡っています。
参考:『BtoBマーケター198名に聞いた、リード獲得・活用に関するアンケート調査~コロナ後の注目は「ナーチャリングのデジタルシフト」~』
こういったコロナ禍の名残から今日では、オフラインだけでなくオンラインでのリード獲得にも注力する企業が増えてきています。
今回はリード獲得に効果的なマーケテイング手法とリード獲得を行う上でのポイントや注意点について紹介します。
参考:『Web営業の基本 ~リード獲得・育成編~-ERPNAVI』
関連記事:『【基礎】知っておきたいマーケティング用語一覧!33選を詳しく解説』
Contents
リード獲得とは
リード獲得とは、リードジェネレーション(Lead Generation)とも呼ばれ、自社商品やサービスを購入する可能性のある見込みユーザーを発掘することをいいます。
将来の顧客になりうるリード(顧客)をジェネレーションする(生み出す)ことからこのように呼ばれています。
具体的には、Webサイトからの問い合わせや資料請求、オフラインイベントを開催した場合は名刺交換などがリード獲得に該当し、これにより企業は電話番号やメールアドレス、会社名などの情報を収集できます。
新規顧客の獲得はリード獲得からスタートするため、リード獲得の工程はマーケティングにおいて重要です。
リード獲得に注力することで、自社商品への興味関心が高いユーザーに向けたアプローチが可能になるため、効率的に売り上げを増加させることができます。
参考:『リード獲得とは?方法や施策、 効果的なリード獲得のポイントや事例を解説』
関連記事:『FacebookとInstagramのリード獲得広告とは?4つのメリットと設定方法』
リード獲得の目的
参考:『リード獲得とは?効果的な最新手法20選から事例までご紹介!』
リード獲得の最大の目的は、商品やサービスの新規顧客を増やして売上を向上させることです。
今日の一般的なマーケティングプロセスとして、リード獲得・リード育成・リード選別の3ステップがあります。
このプロセスの中でもリード獲得は一番最初のステップに当たります。
しかし、リード獲得に成功してもリード(顧客)の購買意欲が低かったり、興味関心が浅いままではその後のコンバージョンにつながりにくくなります。
そこで大切になってくるのがリードの各段階への理解です。
- リードジェネレーション(獲得)
- リードナーチャリング(育成)
- リードクオリフィケーション(選別)
参考:『リード獲得とは?効果的な最新手法20選から事例までご紹介!』
リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは、獲得したリード(顧客)を自社の顧客に育成することを意味します。
獲得したリードに対して、定期的なメール配信やセミナー開催などでアプローチすることで購買意欲を高めることができます。
特に、商品の検討段階から購入に至るまでの時間が長いBtoB企業においてナーチャリングは非常に重要なプロセスです。
参考:『リードナーチャリングとは?見込み客を顧客へ育成する手法と事例』
マーケティングプラットフォームを提供しているクラウドサーカス株式会社によると、同社で運営しているオウンドメディア「エンタメ!」で獲得したコンバージョンのうち、84.4%は過去になにかしらの接点があったユーザーへのナーチャリング活動によるものだということが分かっています。
このように、継続的にナーチャリングをしていくことで顧客との関係性を築くことができ、購入に繋がる可能性が高くなります。
参考:『リードナーチャリングとは?見込み客を顧客へ育成する手法と事例』
関連記事:『リードナーチャリングの成功事例4つを紹介!成果に繋がるポイントとは?』
リードクオリフィケーションとは
リードクオリフィケーションとは、育成したリードの中から購入確率の高いユーザーを絞り込むことを意味します。
リードクオリフィケーションでは、スコアリングという方法でユーザーが選別されます。
スコアリングではリード顧客の属性や興味関心、行動に応じてスコアが付与され、そのスコアに基づいてリード顧客の購買確率を測ります。
参考:『【わかりやすい】リードクオリフィケーションとは?効果的な手法を紹介!』
リード獲得に効果的な10のマーケティング手法
リードを獲得するために有効な方法は対象とするユーザー層によって異なります。
ここでは、具体的にリード獲得に効果的な手法を10個ご紹介します。
自社の商材やサービス、ターゲット層に合わせて適切なものを取り入れてみてください。
- 展示会の開催
- セミナーの開催
- テレマーケティング
- OOH広告への掲載
- ダイレクトメール(DM)
- マスメディアへの広告掲載
- Web広告
- オウンドメディアの運用
- SNSの運用
- インターネットメディアへの掲載
展示会の開催
オフラインでの施策として最もポピュラーな施策は展示会の開催です。
展示会とは、自社で取り扱っている商品を展示して紹介したり販売できるイベントです。
不特定多数の来場者に対して一度にアプローチできることから、圧倒的なリード獲得が見込めるのが特徴です。
自社の商品やサービスをPRできることはもちろん、商談などを実施する中で市場動向などの情報収集や他社との情報交換もできるため、展示会はリードの獲得とともに今後の商品開発やサービスの改善にも効果的です。
ある調査によると、コロナ以前では6割の企業が展示会を活用したリード獲得施策を実施していたとの結果も存在します。
ほとんどの展示会では大枠のテーマやコンセプトが決められているため、展示会にはあらかじめそのテーマに興味を持った来場者が足を運ぶことが多いです。
自社について知らない来場者であっても、商品やサービスについて詳しく知っているマーケターが展示会でPR活動を行うことで、ニーズに応えられるような商品をアピールすることができます。
参考:『展示会とは?出展3つのメリットと主催時5つの重要ポイント徹底解説!』
参考:『BtoBマーケター198名に聞いた、リード獲得・活用に関するアンケート調査~コロナ後の注目は「ナーチャリングのデジタルシフト」~』
セミナーの開催
セミナーには大きく分けて自社開催と他社開催の2種類があります。
どちらの場合であっても自社製品に興味を持っているユーザーが参加するため、見込みのあるユーザーに対して商品やサービスをPRできる点でセミナーは優れています。
また、多くのセミナーでは質疑応答の時間が設けられているため、その際に自社の魅力を伝えられるのはもちろん、質問者のリアルな声から現在ユーザーは何を求めているかについてリサーチすることも可能です。
またセミナー後にアンケートを実施し、参加者全体からのニーズや購入確度などの情報収集ができる点も利点の1つです。
最近ではオンラインで開催されるウェビナー(Webセミナー)も増えてきており、目的や予算に応じた柔軟な実施が可能です。
展示会やセミナーはターゲットとなるユーザーの情報を収集しながらリーチ獲得できるため、ユーザーのニーズを把握する上で有用です。
参考:『セミナーでのリード獲得方法は?事例やアプローチ方法を徹底解説!』
参考:『共催セミナーのメリット・デメリット、開催までの流れを徹底解説』
関連記事:『ウェビナーマーケティングとは?成功させる7つのポイントを解説!』
テレマーケティング
テレマーケティングとはテレフォンマーケティングの略で、既存顧客に対して行うアプローチをいいます。
電話でコミュニケーションを取ることもリード獲得を目指す上で有用な施策の1つです。
テレマーケティングを採用するメリットは、トークスクリプトを用意できさえすれば誰でも実施できることです。
商品やサービスについての詳しい知識を必要とせず、敷居が低いためリード獲得のためのマーケティングを初めて実施する場合でも活用しやすいマーケティング手法です。
また、能動的に電話でマーケティングを行うため、アプローチ可能なユーザー数が豊富である点も魅力の1つです。
実施すればするだけリードを獲得できるため、とにかくたくさんのリードが欲しい場合に使用することを推奨します。
しかし、今日ではダイレクトメールやSNSの普及によりユーザーへのアプローチ方法が多様化したことから、導入企業は縮小傾向にあります。
参考:『テレマーケティングとは一体何?メリットや成功へのポイントを紹介』
テレマーケティングの導入事例
テレマーケティングで成功した事例の1つにOktopost社があります。
OktopostはBtoB向けのプラットフォームサービスを提供している会社です。
ホワイトペーパーなどの資料をダウンロードしたユーザーに対し、電話で接触し、トライアルの実施を推奨するといった取り組みを行いました。
実際にトライアルを活用したユーザーに対してはSNSを活用してサポートを実施するなど、ユーザーのアクションを促す施策をあらかじめ設定することでリード獲得に成功しました。
参考:『7社の成功事例から学ぶリードナーチャリング!ポイントもご紹介』
OOH広告への掲載
OOHとは「Out Of Home」の略称で、自宅の外で閲覧するすべての広告がOOH広告に該当します。
OOH広告のメリットは高い視認性です。
外出している不特定多数のユーザーに対して一括でリーチできるため認知度向上に効果的です。
OOH広告には以下のようなものがあります。
- 街頭ビジョン
- イベントサンプリング
- 交通広告
- カーラッピング広告
- デジタルサイネージ
街頭ビジョン
駅前やビルなどに設置されているサイネージに映す広告です。
人が多く集まる渋谷スクランブル交差点や新宿ユニカビジョンなどがあり、音声付きの動画広告を流すことも可能です。
多くの人の目に触れることで認知度の向上を目指し、内容によってはSNSでの拡散も期待できる施策になります。
参考:『街頭ビジョンとは?特徴や設置場所、場所別の街頭ビジョンまとめ』
イベントサンプリング
イベント会場で行われる試供品の配布(サンプリング)も実はOOH広告に含まれます。
展示会など一定のテーマのイベントに訪れた来場者に対し、イベント内容に関連した商品やサービスのサンプルを配ることで、ブランド認知度の向上を狙います。
参考:『イベントサンプリングを成功させるには?事例やメリット・注意点を解説!』
交通広告
引用:『「黒い山手線」をNetflixがジャック』
電車広告やタクシー広告、空港広告、バス広告など、交通機関全般に設置されている広告の総称です。
看板やポスター、ステッカーなど種類は多岐に渡ります。
交通広告は、電車やバスの路線といった特定のエリアに広告を出せるため、地域に根差した商品やサービスなどの訴求が考えられます。
2022年11月には、Netflixが山手線の車体を真っ黒にラッピングした特別仕様の電車を運行したことがTwitterなどのSNSでも拡散され、大きな話題になりました。
参考:『「黒い山手線」をNetflixがジャック』
参考:『交通広告とは?5つの特徴とメリット・種類を徹底的に解説』
カーラッピング広告
車体の外装を広告でラッピングした車が街を走ることで、広告効果を狙うことがあります。
広告を見たユーザーの記憶に残りやすく、ブランディングや宣伝に効果的です。
先述の交通広告と比較して、広い範囲を柔軟に移動できる点が特徴として挙げられます。
ステッカーのみ貼るタイプ、部分ラッピング、フルラッピングなど、サービスの内容やコンセプトに合わせてフィルムの種類を選ぶことができます。
参考:『カーラッピング広告』
デジタルサイネージ
デジタルサイネージとは、電子的な表示機器を活用して掲載される広告を意味します。
デジタル技術が急速に加速している近年において注目度が高い広告です。
ファストフード店のメニュー掲示や店舗のショールームなど、あらゆる業種で活用されています。
OOH広告はターゲティングができない点がデメリットでしたが、デジタルサイネージの普及により、時間ごとのターゲティングを実施できるようになりました。
参考:『デジタルサイネージとは』
ダイレクトメール(DM)
ダイレクトメール(Direct Mail)とは、宣伝目的で送られるハガキや封書のことです。
DMには以下のような種類があります。
- 通常はがき
- 往復はがき
- 封書DM
通常はがき
新店舗のオープンやセミナーの開催などに伴い集客することが目的です。
往復はがき
ユーザーからの返信を目的としたタイプのはがきです。
往信面と返信面がセットになっているので、アンケートや資料請求への誘導に活用するのがおすすめです。
封書DM
多くの資料を封入し詳しく認知してもらうことが目的です。
ニーズが顕在化していない潜在層に対して様々な郵送物で直接アプローチできるDMはリーチ獲得に効果的な施策の1つです。
特に往復ハガキは返信のあったすべてのユーザーがリードになることから、DMを活用する場合は積極的に使用することを推奨します。
参考:『DM・ダイレクトメールってなに?有効活用するためにすべきことは?』
参考:『ダイレクトメールとは?より効果的なDMにする為の工夫まとめ』
DMの導入事例
引用:『ゆこゆこ』
DMでリード獲得に成功した企業の1つに、温泉旅行に関する情報を発信する「ゆこゆこ」があります。
「ゆこゆこ」はデジタルでの行動履歴をもとに、Webサイト離脱者に向けてパーソナライズしたDMを送付し、宿泊意欲を促進する施策を行いました。
具体的には、顧客が直近で閲覧していた宿泊施設情報を基に、施設紹介のはがきを発送していました。
顧客の宿泊へのモチベーションが高いタイミングで訴求した結果、約5か月間の実施でそれ以前の施策の最大2.5倍のCV率を達成しました。
参考:『従来DMと比べてCV率が2.3倍に!旅行検討中のお客さま一人ひとりに合わせたパーソナライズドDM施策で宿泊施設の予約の大幅増加に成功』
参考:『【国内から学ぶDM成功事例を紹介】パーソナライズDMで成果が爆上げ!』
マスメディアへの広告掲載
マスメディアとは新聞、雑誌、テレビ、ラジオのことです。
新聞広告、雑誌広告、テレビ広告、ラジオ広告の4媒体で配信できる広告をマス広告と呼びます。
他の広告と比較し、コスト面での負担は大きいものの、世代や性別を問わず不特定多数に対してPRできる点が特徴です。
マス広告は不特定多数のユーザーにリーチできる一方で、ターゲティングがしづらく、ターゲット層が少ない商品やサービスの場合は費用対効果の面で他の手法に劣ってしまいます。
そのため、リード獲得を目的としたマス広告を使用する場合は、プラスアルファで電話を促すなどの施策でユーザーからのアクションを促す必要があります。
コロナ以前はオフラインでの施策が一般的でしたが、現在はコロナウイルスの感染が拡大している場合でも実施可能なオンライン施策の割合が増加しています。
オフラインだけでなくオンラインの手法も活用することで効率よくリードを獲得できます。
Web広告
Web広告を活用することで短い期間で多くのユーザーにリーチできます。
Web広告には以下のような種類があります。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- アドネットワーク広告
- アフィリエイト広告
- ネイティブ広告
- SNS広告
数多くの種類があり、ニーズに応じて使い分けができる他、それぞれの広告の特性を把握することで費用対効果の高い広告運用を実現することも可能です。
現在では、スマホの普及により日本人のほどんどがインターネットを日常的に利用しています。
総務省の調査によると、2023年時点でインターネットの利用率は8割を超えています。
短期間で多くのユーザーに広告を配信可能なWeb広告は、マーケターにとって有用な施策です。
参考:『総務省|令和6年版 情報通信白書の概要|第2部 情報情報通信分野の現状と課題』
Web広告の導入事例
引用:『ユビレジ』
Web広告でリード獲得に成功した企業の1つにPOSレジサービスを展開する「ユビレジ」があります。
「ユビレジ」は以前までリマーケティングリストを利用したFacebook広告のみ運用していましたが、潜在顧客へのさらなるアプローチを実践すべく、資料請求などを促すリード獲得広告の運用を開始しました。
まずリード獲得広告で特定のセグメントに配信をした後、CVに至らなかったユーザーにCV広告を配信するという、リード獲得広告と既存のCV広告を掛け合わて使用。
サービス導入後の活用イメージが浮かびやすいクリエイティブ作成の工夫もあり、CV率を7倍に改善することに成功しました。
参考:『リード獲得広告とは?特徴やメリット、配信の設定方法と成功事例を解説』
関連記事:『FacebookとInstagramのリード獲得広告とは?4つのメリットと設定方法』
オウンドメディアの運用
オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングも有用な施策です。
コンテンツマーケティングとは事業に関わるノウハウなど顧客にとって有益な情報を発信することで、ユーザーの興味を引き出す手法です。
ユーザーファーストの記事や動画などを掲載するオウンドメディアの下部にお問い合わせフォームを設置することでリードに繋げることができます。
ほかにもSNSでの拡散を促すボタンの設置や有益なコンテンツを無料ダウンロードできるリンクの設置などを設置することもあります。
オウンドメディアは時間のかかる施策です。
中長期的な手法であることを理解した上で運用を開始するようにしましょう。
参考:『コンテンツマーケティングにおけるリード獲得とは|獲得の手法や成功のポイントも解説』
関連記事:『オウンドメディアでコンテンツを資産に! 目的と6つのメリットを紹介』
オウンドメディアの導入事例
引用:『北欧、暮らしの道具店』
オウンドメディア活用事例の1つに「北欧、暮らしの道具店」があります。
「北欧、暮らしの道具店」では、商品のPRではなく、商品を使用することで獲得可能な日常についての記事を掲載しており、閲覧したユーザーに広告色を出さずに魅力を伝えています。
これにより、自然な形でユーザーを獲得しつつ、併設されている北欧家具のECサイトでの商品購入を促す流れを構築しています。
参考:『リードの獲得方法とは?広告・展示会を活用するメリットや事例を紹介』
参考:『オウンドメディアの成功事例12選と5つのポイント|自社の運用戦略に活かそう』
SNSの運用
引用:『総務省|令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>』
現在では、ほとんどの日本人がなんらかのSNSを活用しています。
令和5年度に総務省が実施した調査によると、利用率の最も高いLINEは94.9%、2番目のYouTubeは87.8%と日本人の大半が活用していることがわかります。
SNSを活用し情報収集することが一般化している今、SNSをビジネスで運用することで企業や自社商品、サービスについてPRすることは効果的です。
参考:『総務省|令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>』
SNSの導入事例
引用:『Budget』
SNS運用でリード獲得に成功した企業の1つに外国人向けのレンタカーサービスを展開する「Budgetレンタカー」があります。
日本に訪れたインバウンド顧客向けにFacebookアカウントを開設し、ユーザーとの適切なコミュニケーションを図ることが可能な環境を構築することで、CV率を従来の1.6倍まで改善することに成功しました。
オウンドメディアの場合、コンテンツ作成に時間を要しますが、SNSは隙間時間で手軽に実施できることから、オンラインでのリード獲得施策を実施する際はまずSNSから始めてみてはいかがでしょうか。
参考:『リード獲得とは?9つの効果的な見込み客獲得方法を解説!』
参考:『戦略的SNS運用で訪日インバウンド顧客のCVRが1.6倍にアップ!CPAは1/3に!』
インターネットメディアへの掲載
オウンドメディアやSNSの場合、多くのリードを獲得するためには、SEO対策やフォロワー数増加施策などを継続的に実施し、リーチ可能なユーザー数を増加させる必要があります。
しかし、あらかじめ多くのユーザーにリーチ可能な環境が整っているインターネットメディアに掲載依頼する場合、時間をかけずに多くのインターネットメディア視聴者にリーチ可能です。
現在インターネット上には非常に多くのWebメディアが存在しています。
掲載を依頼する際は自身のリーチしたいターゲットとユーザー層が合致しているメディアを選択するようにしましょう。
参考:『リード獲得に活用できるメディアまとめ┃成果を高めるポイントも紹介』
リード獲得施策を実施する際のポイント
リード獲得につながるマーケティング手法は様々ですが、効果的にリードを獲得するためにはいくつかのポイントを抑える必要があります。
ターゲットを設定する
少しでも費用対効果を高め効率的にリードを獲得するためにはターゲットの設定が必要です。
マーケティングにおいてリードの獲得は最終目的ではありません。
先述したように、獲得したリードを育成し購買行動を促してコンバージョンに繋げることが最大の目的です。
そのため、購買につながる確度が高いユーザーに絞ってリーチすることでコスパよく質の高いリードを獲得できます。
ターゲットを設定することで効率的な手法を判断できます。
例えば、まだ自身の悩みについて気づいていない潜在層に対してリーチしたいにも関わらず、能動的な来場を求める展示会やセミナーは効果的でない可能性があります。
Web広告など受動的に商品やサービスについて認知を促せる施策を採用することが効果的です。
参考:『リードジェネレーション成功事例7選|成功ポイントや効果的な戦略』
関連記事:『広告戦略に役立つマーケティングファネル!3つの種類を解説』
リード獲得に使用可能な金額を設定する
リードを獲得するための手法はコストの全くかからないものから、膨大な資金を要するものまで多岐に渡ります。
各媒体ごとの1件のリードの獲得に必要な金額の目安は以下のとおりです。
メディア広告 | 5,000円~10,000円 |
展示会 | 8,000円~10,000円 |
セミナー開催 | 8,000円〜 |
参考:『リード獲得単価(CPL)とは?業界別の相場と費用を抑えるコツ10個』
あらかじめ使用可能な金額を設定しておくことで資金面でのリスクを低減可能です。
Web広告やマス広告などは資金がかかるものの即効性があり、短期間で多くのユーザーにリーチ可能です。
一方、SNSやオウンドメディアの運営は無料でもスタートできる施策です。
これらの施策は、時間がかかるものの、フォロワー数や閲覧数によっては十分にリード獲得に貢献します。
資金をかけることで効率は上がりますが、無料の施策で賄うことも可能であることから、身の丈にあった手法を選択することが効果的です。
参考:『リード獲得単価(CPL)とは?業界別の相場と費用を抑えるコツ10個』
関連記事:『6種類の主要媒体の広告費用の目安!広告予算の決め方まで徹底解説!』
リード獲得後の対策も重要
リードは獲得するだけで終わりではなく、商品の購入や契約の制約に繋げるまでが一連の流れです。
せっかく獲得したリードを無駄にしないためにも、リード獲得後はナーチャリングとクオリフィケーション対策をしっかり行いましょう。
コンバージョンに繋げるためは、リードに対してどのようなアプローチをするか事前に設定しておくことが重要です。
スムーズに商談などのアクションに結び付けられた場合は問題ありませんが、話を聞くことだけが目的だった場合など、あまり確度が高くない場合でも、どのような過程で興味を惹き、ユーザーのアクションを促すか設計しておきましょう。
具体的には、関心度の低いユーザーに対してはいきなり購買行動を促すのではなく、お役立ち情報の発信などで関心度を高めるための期間を設け、興味を示したタイミングでアクションを促すことが効果的です。
参考:『リード獲得とは?代表的な施策やポイントを解説!おすすめの施策も紹介【2023年最新版】』
まとめ
リードの獲得はマーケティングをする上で重要なフェーズの1つです。
なぜなら、リードは新規顧客を獲得する上でアプローチするユーザーを発掘する工程であり、リードがいない場合、新規顧客を獲得できないからです。
リードを獲得するための施策は様々で、課題や対象となるユーザー層などを加味し、最適な方法を模索する必要があります。
またリード獲得手法には、オフライン施策とオンライン施策があり、それぞれを組み合わせることで、効果的にリーチできます。
この記事を読んで、効果的なリード獲得施策の実施が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
株式会社Unionは、リード獲得に関するWeb広告運用のご相談を承っております。
Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されており、蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。
また、弊社の広告運用担当はYahoo!広告、およびGoogle広告の認定資格保持者であり、知識のアップデートを行っております。
薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能です。
お客様のあらゆるニーズに対し 分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。