記事の執筆やサイトの設置など、様々な用途で活用されるWordPress。
世界中で使用されているCMS(Contents Management system、コンテンツ管理システム)であり、Q-Success社の調査サービスであるW3Techsによると、インターネット上のすべてのサイトのうちおよそ40%はWordPressを使用しているというデータがあるほど市場シェアは圧倒的です。
引用:『Usage statistics and market share of WordPress』
なぜここまでのシェア率を獲得できているのでしょうか。WordPressの公式ページには、以下の8つが魅力と列挙されています。
- カスタマイズ可能なデザイン
- SEOフレンドリー
- レスポンシブサイト
- ハイパフォーマンス
- 外出先でも管理
- 高度なセキュリティ
- パワフルなメディア管理
- 簡単でアクセスしやすい
引用:『WordPressとは』
まとめると、操作性や利便性が高いことに加え、初心者にもやさしく、SEOや管理の面でもサポートが手厚いため、多くの人々によって利用されているといえます。
これらの利便性の高い機能を活用することで、WordPressでは様々なサイトを作成可能です。今回はそんな汎用性の高いWordPressを使ったLPについて、そのメリットや作成方法を紹介します。
関連記事:『オウンドメディアでコンテンツを資産に! 目的と6つのメリットを紹介』
Contents
ランディングページとは
引用:『WordPress』
そもそもLPとは、その名前の通りユーザーが最初に着地(Landing)するページのことを指します。
広義では、リンクや検索エンジンなどから最初に閲覧するWebページすべてを指し、狭義では、閲覧者を商品やサービスに関する申し込みや問い合わせなどに誘導することを目的に、訴求内容を1ページにまとめたWebページも含みます。
この申し込みや問い合わせなどに誘導するというLPの目的のことをCV(Conversion、コンバージョン)といいます。
Webマーケティングにおいては狭義の意味合いを指すことが多く、本記事においても、狭義のLPをWordPressで作成する方法について紹介します。
関連記事:『LPO(ランディングページ最適化)とは?基礎知識と改善ポイント5選!』
LPを導入するメリット
LPを導入するメリットは、以下の3点です。
- レイアウトに対する規制が少ないため、CVにリソースを集中させることができる
- 1ページで構成されているため、離脱されにくい
- 1ページで構成されているため、伝えたい順番で情報を伝えられる
参考:『LP(ランディングページ)とは|LPの目的やメリットをわかりやすく解説』
特に①は魅力的で、CVにつながる情報以外をLP内に書く必要がないため、自由度が高く、画像や図、時には漫画などを取り入れて全力で訴求力を高めることができます。
②、③に関してもユーザーに情報を届ける際に非常に重要で、LPは商品やサービスについて知ってもらうために優れた施策です。
関連記事:『ランディングページで漫画を活用しよう! 2つの方法をレクチャー』
LPを導入するデメリット
LPを導入するデメリットは、以下の2つです。
- 作成するのに手間がかかる
- 制作コストがかかってしまう
自分で1からコーディングをしてLPを制作する場合、HTMLやCSS、RSSフィード、セキュリティなどについて理解する必要があり、時間を要してしまいます。
また、グレードを上げる場合や自身の手間を削減するために、外部委託する場合などの工程で費用が発生してしまいます。
LPは制作し導入するだけでは意味がなく、CVを達成しなければなりません。
広告効果を高められるようなLPを導入しようと考えると、コストをかけてクオリティを高めることが一般的です。
関連記事:『LPのキャッチコピーで簡単にユーザーを惹きつける5つのポイントとは』
WordPressでLPを導入するメリット
WordPressでLPを導入するメリットはLPのデメリットを解決できることです。WordPressにはテンプレートが多く、簡単にプロのようなLPを制作することができます。
引用:『WordPress.com THEMES』
また、コスト面に関しては、テンプレートに無料のものも多く、コストをかけずにLPを導入できます。
有料のテンプレートを使ったとしても、LPを制作依頼することと比較し、格段にコストを抑えることができます。
また、WordPressの直感的に使用できる操作性のよさも魅力の1つです。WordPressの機能なら簡単に素早く修正できるため、状況に応じて臨機応変に迅速に対応することができます。
以上をまとめると、WordPressでLPを導入するメリットは、下記の2点です。
- LPのデメリットを解決できる
- 修正や改善などが必要な際に、臨機応変かつ迅速に対応できる
関連記事:『WordPress初心者ガイド!企業サイトの作り方を4ステップで解説』
WordPressを使ったLPの導入方法
WordPressによるLPの導入には、2つの方法があります。
- デザインやコーディングを1から行う方法
- テーマを利用する方法
デザインやコーディングを1から行う場合、思い通りにデザインすることができるため、最も自由度の高い手法ですが、プログラミングの知識や技術を持っていなければLPを制作することができず、ハードルの高い制作方法です。
具体的には、下記の知識、技術が必要です。
- HTML
- CSS
- JavaScript
- PHP
既にこれらの知識がある場合や、勉強することに対して意欲的である場合はこの手法で導入することをおすすめします。
テーマを利用する場合は手間なく、初心者でも簡単にLPを制作することができます。
また、プログラミングの知識がある場合、テーマを自分好みにカスタマイズすることも可能です。
①のように、1からコーディングすることに比べ、少ない労力で理想的なLPを制作できるため、プログラミングの知識がある場合でもおすすめの手法です。
テーマを使ったLPの導入方法
テーマを使ったLPの導入は、下記の2ステップで行うことができます。
- テーマのインストール
- LPの投稿
テーマのインストール
当記事では、Xeoryテーマを実際に導入する流れを通じて、WordPressにテーマをインストールする方法を紹介します。
Xeoryとは、バズ部から無料で提供されているコンテンツマーケティングのためのWordPressテーマです。
LPの設置があるといった特徴があり、通常のWebページはもちろんのこと、LP制作にも非常に適したテーマです。
参考:『Xeory』
テーマの導入には、まずテーマをダウンロードしておく必要があります。
ホームページにアクセスし、「無料ダウンロード」をクリックします。すると、新規会員登録のページが表示されるため、登録してください。
引用:『Xeory Base』
登録完了し、ログインすると上のようなページが表示されます。「ダウンロード(無料)」をクリックすると、ダウンロードが開始され、zipファイルがダウンロードされます。
引用:『Xeory Base』
テーマ導入にはまず、テーマ追加画面にアクセスする必要があります。WordPressの管理画面から、「外観」→「テーマ」の順でクリックし管理画面にアクセスしてください。
続いて、「新規追加」をクリックしましょう。
すると、テーマを追加するページが表示されます。「テーマのアップロード」をクリックすることで、「テーマの追加」ページにアクセスできます。
「選択」をクリックし、テーマファイルを選択します。
先ほどダウンロードしておいたzipファイルを選択し、「開く」をクリックしてください。
「いますぐインストール」をクリックしてください。インストールにはしばらく時間がかかります。
インストールが完了すると、赤線を引いたように、テーマのインストールが完了しました、と表示されます。
続いて、インストールしたテーマを反映させます。上の画像の「有効化」をクリックしましょう。
赤線を引いてあるように有効と表示されます。テーマのインストールは完了です。
引用:『Xeoryテーマのインストール方法』
LPの投稿
LPの投稿方法はテーマによって異なります。
LP専用のテーマをインストールした場合は簡単に作成することが可能です。
しかしLP向けでない、例えば2列や3列のカラムを使ったテーマなどは自分でカスタマイズしなければならないため、導入へのハードルが上がってしまいます。
WordPressやプログラミングに対する知識があまりない場合、難しいテーマを導入するとLP導入のハードルが高くなってしまうため、LP専用や、LP対応の導入に適したテーマを使用することをおすすめします。
関連記事:『「こんなお悩みありませんか?」LPの作り方!5つのポイントを解説!』
また、日本と海外では、ランディングページの基本構築が異なります。
日本の例
引用:『ランディングページ集めました。』
海外の例
引用:『Landing Page Website Inspiration』
具体的には、日本はたくさんのテキストを使っており、縦に長いことが多いです。
使用するテーマもそれに準じていることが多く、日本製のテーマは、日本向けのLPを作りやすいように設計されていることが多いです。
テーマを選択する際に、どこの国で作られたテーマなのか確認するようにしましょう。
どのテーマを使用したら良いか困った場合は、本記事の後半でおすすめのテーマについて説明しているため参考にしてみて下さい。
関連記事:『読まれるLPを作るためのコツ6選!スマホを意識した作成でCVRアップ!』
プラグインの導入
プラグインとは、WordPressに便利な機能を追加したり、カスタマイズするためのツールです。
欲しい機能が簡単に導入できることに加え、テーマ同様ダウンロードするだけで使用できるためプログラミングの知識は不要です。
そのため、コーディングを1から行った場合もテーマを使用した場合も共に、理想のLPに近づけるために足りない機能はプラグインで補填しましょう。
例えば、LPでしばしば導入されている、お問い合わせフォームもプラグインで導入可能です。
なお、プラグインは必要な分だけ導入し、余計なプラグインは導入しないようにしましょう。
サーバーが重たくなるのはもちろんのこと、WordPressがアップデートされた際に、各プラグインが正常に動くか対応しなければならなかったり、余計な手間が増えてしまいます。
また、テーマとの相性が悪く不具合が起こる場合もあるため、プラグインは便利である反面、導入する際に注意しなければなりません。
関連記事:『アンケートLPの活用方法とは?設問の作り方と3つのメリットを紹介』
おすすめのテーマの紹介
ここからは具体的におすすめのテーマについて紹介していきます。当記事では、導入へのハードルが低い無料のテーマを3種類、できることの幅が広い有料テーマ4種類を紹介します。
- Lightning
- Xeory Base
- Xeory Extension
- OOPS!
- Colorful
- MeVIUS
- LP Creator
Lightning
引用:『Lightning』
購入価格:無料
シンプルなデザインのスタンダードなコーポレートサイト向けのテーマですが、LPの作成機能があります。
このテーマの魅力は下記の点です。
- 簡単インストール&爆速セットアップ
- ブロックパターンで楽々作成
- 必要な機能はプラグインで用意
- 安心のフォローアップ制度
PRエリア、お問い合わせボタン、電話番号の表示、CTAなど必要な要素がしっかりと詰まっており、無理なくサイト構築をすることができます。
また、フォローアップ制度として、無料のオンライン学習サービスを提供していることもあり、初心者にも優しいテーマです。
もちろんアクセス解析やSNS連携といった必要な機能は用意されており無料とはいえ、高機能なテーマです。
関連記事:『CTAを改善する方法とは?コンバージョンを高める4つの簡単な方法』
Xeory Base
引用:『Xeory Base』
購入価格:無料
マーケティングノウハウを提供するメディアであるバズ部が提供している「Xeory」シリーズのうちの1つです。
このテーマの魅力は、SNS、アナリティクス、meta情報が管理画面から簡単に設定できることです。
直接ソースをいじる必要がなく、誰でも簡単に設定することができます。
そのため他のテーマと比べて、SEO対策が容易で、アクセスを重視した作成に向いているテーマです。
また、LPを制作する際に「アスメル」や「オートビズ」といったメルマガ配信サービスと連携することで、メルマガ配信スタンドのフォーム設定が簡単に設置できるなどCTAの設定も容易であることも魅力の1つです。
そのため、「Lightning」と同様に、このテーマも初心者に優しいテーマです。
関連記事:『リスティング広告【自社運用・代理店運用】を4つの切り口で解説!』
Xeory Extension
引用:『Xeory Extension』
購入価格:無料
「Xeory Base」と同様に「Xeory」シリーズのうちの1つです。
「Xeory Base」に企業サイトを足したようなデザインで、できることに違いはほとんどありません。そのため、企業に合わせたLPを制作する場合はこのテーマを選択すると良いでしょう。
OOPS!
引用:『OOPS! | TCD』
購入価格:19,800円
OOPS!は、デザイン初心者でも美しいLPを作成し、高いコンバージョン率を得ることを目指したテーマです。
指定の手順に従って色やエフェクトを設定していくことで、初めてLPを作成する方でも効果的なページが作成できるように工夫が凝らされています。
SNSボタンやコンバージョンの計測機能等も充実しており、十分に価格分の価値が感じられるスペックの高さを誇ります。
Colorful
引用:『Colorful』
購入価格:9,800円
Colorfulの魅力は、直感的な操作でクオリティの高いLPを制作できる点です。とにかく、「早さ」「直感的操作」でストレスなくLPを制作したい場合はColorfulをおすすめします。
サービスが充実しており、ヘッダーの制作を手助けしてもらえたり、FTPを用いてサーバーにアップロードする必要がなく、ブログのような形で投稿するだけでLPとして反映することができます。
関連記事:『【初心者向け】記事LPとは?採用する2つのメリットを紹介』
MeVIUS
引用:『MeVIUS』
購入価格:7,980円
MeVIUSの魅力は使用することでLPデザインの面で失敗するリスクを低減できる点です。
制作ステップがシンプルで、
- 既にデザインされているヘッダーなどの素材を選択する
- デザインを配置する
- デザイン内のテキストを書き換える。
の3ステップで完成します。
そのため、Colorfulと比べデザインの幅は狭いものの、自分でデザインする部分がないため、一定以上のクオリティが担保されている点が魅力的です。
LP Creator
引用:『簡単にLPを作成できるWordPressテーマ LP Creator』
購入価格:18,700円
LP Creatorは簡単にLPを作る為の機能が数多く揃っており、初心者から上級者まで多くのユーザーにおすすめのテーマです。
主に以下の機能が実装されています。
- 豊富なオリジナルブロック
- アクセス解析簡単設置
- ABテスト機能
- SEOの設定機能
- レスポンシブ対応
- Webフォント対応
- 自動アップデート対応
加えて、これらの機能が複数サイトで利用可能な点も大きな魅力です。
ブロックエディター対応の為、デザイン済みのブロックをパズル感覚で並べるとLPが制作できます。WebデザインやHTMLやCSS、JavaScript等のプログラミングの専門知識は不要で、はじめての方でも安心して制作可能です。
費用 | 魅力 | |
Lightning | 無料 | シンプルなデザインと充実のサポート |
Xeory Base | 無料 | SEO対策とメルマガ配信が容易 |
Xeory Extension | 無料 | 企業に合わせたLPの制作が可能 |
OOPS! | 19,800円 | 多機能でコンバージョン率を追求 |
Colorful | 9,800円 | できることの幅と直感的操作 |
MeVIUS | 7,980円 | クオリティの担保と作りやすさ |
LP Creator | 18,700円 | 豊富な機能で自由自在にLPが制作可能 |
まとめ
広告効果を高めるために有効的な施策であるLPをWordPressで導入する方法について紹介しました。
WordPressによる導入は、知識や技術を必要とせず、手間やコストがかからないことから、ハードルの低い施策であるといえます。
できることの幅が広く、テーマやプラグイン、プログラミングの知識がある場合はコーディングなど思い描くデザインや機能を搭載できるため、クオリティの高いLPを制作することができます。
広告効果を高めるために、まず導入してみるのも一つの方法です。
注意しておく必要があるのは、LPはCVを目的としているため、CV率を高められず広告効果を上げられなければ投稿の意味が薄れるということです。
上述したように、WordPressでLPを制作することはコスト面や手間の面で考えると非常に優秀な施策です。
デザインや機能面においてもテーマやプラグインを導入することでプロ顔負けのLPを制作することができます。
しかしながら、実際には離脱率やCVRの改善、クリエイティブの消耗等に対して日々の分析と調整が必要不可欠です。
実際にLPを導入して運用した結果、思うような広告効果を上げられなかった場合は広告代理店に依頼する手もあります。
株式会社Unionは、複数の自社メディアを運用しており、具体的な数値と仮説に基づいた改善を続けています。
Web広告運用のご相談と併せてLPの制作・改善相談も承っております。
これまでに培ってきたノウハウを活かしたお客様に寄り添ったLP制作をさせていただきます。
データ解析に基づいたLP制作により、デザイン、機能面はもちろんのこと、ユーザーのニーズを的確に把握し、それとマッチするようなLPを制作させていただきます。是非1度ご相談ください。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。