月間利用者は9,600万と圧倒的なユーザー数を誇る、国内最大級のSNSサービスであるLINE。
そんなLINEで広告配信ができる「LINE広告」では、「LINEデモグラフィックデータ配信」の地域セグメントを利用することで緻密なターゲティングが行えます。
今回は、LINEデモグラフィックデータ配信の地域セグメントに関して詳しく解説します。
ぜひ、地域セグメントを行って広告配信したいと考えている方は、この記事を参考にしてみてください。
なお、以下記事でもLINE広告のターゲティングについて解説しています。
関連記事:『LINE広告のオーディエンスセグメントとは?5つの種類を紹介』
参考:『LINE Business Guide|2024年4月~2024年9月期版 v1.1』
Contents
LINEデモグラフィックデータ配信とは
引用:『オーディエンスセグメントを利用して配信する|LINEヤフー for Business』
LINEデモグラフィックデータ配信とは、「年齢」「性別」「地域」「OS」その他「興味関心」などのカテゴリーによるセグメント設定をした上で広告配信ができるLINE広告の機能です。
各カテゴリで詳細設定ができます。
デモグラフィックデータは、LINEネットワークの行動履歴やLINE公式アカウントの行動履歴、スタンプ購入履歴などから集計されています。
LINEデモグラフィックデータ配信のターゲット設定
LINEデモグラフィックデータ配信では、以下のセグメントごとにターゲティングが可能です。
年齢 |
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性別 |
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地域 |
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OS |
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興味・関心 |
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行動 |
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属性 |
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購買意向 |
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参考:『オーディエンスセグメントを利用して配信する|LINEヤフー for Business』
LINE広告の地域セグメントのアップデート内容
LINE広告の地域セグメントの広告配信は2020年6月にアップデートされました。
主なアップデート内容は以下の通りです。
- 地域セグメント項目の追加
- 地域半径の仕様変更
- 予算限度額の変更
ここでは、それぞれのアップデート内容について解説します。
地域セグメント項目の追加
引用:『「LINEデモグラフィックデータ配信」がアップデート|特定地域の半径レベルでターゲティングが可能に!』
地域セグメントの項目は「47都道府県」と「市区町村」しか設定できませんでしたが、配信対象まで設定できるようになりました。
配信対象の設定内容は以下の通りです。
配信対象の項目
- この地域に住んでいる人(指定地域に夜間の時間帯に長時間いる人)
- この地域で働いている人(指定地域に昼間の時間帯に長時間いる人)
- この地域に最近いた人(指定エリアにいた人)
GoogleやFacebookなどの他媒体と異なり、指定地域に昼間(または夜間)に長時間いる人をターゲティングできることが大きな特徴です。
参考:『Prime Numbers 徹底解説!媒体別地域ターゲティングの手法と配信ユーザーの違い』
地域半径の仕様変更
引用:『「LINEデモグラフィックデータ配信」がアップデート|特定地域の半径レベルでターゲティングが可能に!』
地域半径の設定できる最小半径が変更されて3kmから1kmになりました。
指定地域の1kmから50kmまで半径指定して広告配信ができます。
そのため、店舗付近のエリアに限定して広告を配信したり、ピンモードを使用して路線を中心に広告を配信したりできます。
地域ターゲティングをしたい方であれば、柔軟な地域指定できるため満足できるでしょう。
参考:『Prime Numbers 徹底解説!媒体別地域ターゲティングの手法と配信ユーザーの違い』
予算下限額の変更
LINE広告でキャンペーン予算の最適化を利用する場合の予算下限額が、10,000円から5,000円に変更されました。
予算下限額が5,000円に変更されたため、少額の予算しか用意できない方でも、LINE広告のキャンペーン予算の最適化が利用できるようになったのです。
そのため、アップデートによりLINE広告が身近になりました。
参考:『Prime Numbers 徹底解説!媒体別地域ターゲティングの手法と配信ユーザーの違い』
LINE広告の地域セグメントの設定方法
LINE広告の地域セグメントの設定は5つの手順で行えます。
LINE広告の管理画面にログインする
まずはLINE広告の管理画面「LINE Ad Manager」にビジネスアカウントでログインします。
設定したい広告グループを選択
引用:『LINE Ad Manager』
地域セグメントを設定したい広告グループを選択し、[編集]ボタンをクリックします。
ターゲット設定を編集する
引用:『LINE Ad Manager』
広告グループの編集画面が表示されるので、ターゲット設定のうち「地域」の項目を編集します。
地域セグメントを設定する
引用:『LINE Ad Manager』
配信対象、指定方法、配信除外地域の3つをそれぞれ選択、指定します。
参考例:東京都庁から半径3km県内に広告配信する
引用:『LINE Ad Manager』
- 指定方法に「半径を指定」を選択する
- 検索ボックスに東京都庁の住所(東京都新宿区西新宿2−8−1)と入力する
- 右側のボックスに3を入力して半径を指定する
- 「配信」を選択する
参考例:北海道札幌市に広告配信する
引用:『LINE Ad Manager』
- 指定方法に「地域を指定」を選択する
- 検索ボックスに「札幌市」と入力して検索候補をクリックする
- 「配信」を選択する
参考:『「LINEデモグラフィックデータ配信」がアップデート|特定地域の半径レベルでターゲティングが可能に!』
LINE広告の地域セグメントを活用した成功事例
LINE広告の地域セグメントについて解説してきましたが、実際に利用している企業や店舗ではどのような効果が見込めているのでしょうか?
次に、LINE広告の地域セグメントを活用した成功事例をご紹介します。
地域密着型ラーメン店の友だち数7倍にアップ
引用:『LINEヤフー for Business 事例 熊本ラーメン 黒亭』
熊本県に4店舗を展開するラーメン店「有限会社黒亭/熊本ラーメン黒亭」では、店舗とECショップのLINE公式アカウントを開設しています。
ECショップのLINE公式アカウントの友だちが500人程度で伸び悩み、販促活動のためにLINE広告の配信を始めました。
毎月2~3万円の予算でLINE広告を配信し続けた結果、約500人だった友だち数を3,700人まで増やすことができました。
同店舗が友だち数を7倍まで増やせた理由は、商品をお得に購入できるキャンペーンの提供をしたことと地域ターゲティングをしたことです。
また、広告のクリエイティブを3~5種類用意するなど運用面の工夫をしています。
関連記事:『スマホで始めるLINE公式アカウント!12項目をアプリで簡単管理』
新規店オープン前に800人超えの友だちを集客
引用:『LINEヤフー for Business 事例 東急スポーツシステム株式会社』
東急沿線上を中心に39店舗のスポーツジムを運営している東急スポーツシステム株式会社は、新規オープンを控えた店舗の集客を行っていました。
他の広告媒体では、顧客獲得単価(CPA)が数千円単位だったのに対し、LINE広告は数百円単位まで抑えられており、高いコストパフォーマンスを発揮しています。
新規店オープン前にも関わらず、LINE友だち800人を集めることができた理由は、入会金の割引クーポンを配布したことと地域ターゲティングで配信エリアを絞り込んだことです。
さらに、広告クリエイティブに店内の写真を掲載するなどの工夫をしています。
関連記事:『集客や販促で活躍!LINE友だち追加広告とは?導入メリット2選』
LINE予約数が3倍にアップ
引用:『LINEヤフー for Business 事例 ホリイフードサービス株式会社』
1都9県で居酒屋や焼肉、しゃぶしゃぶなど多様なジャンルの飲食店を運営しているホリイフードサービス株式会社では、来店を促すツールとしてLINE公式アカウントを利用しています。
これまで、地域ユーザーに情報を届けるために地元のローカル誌に広告費用をかけてきましたが、デジタル施策に切り替え始めました。
同社がデジタル施策に切り替えた理由は、LINEの月間アクティブユーザーの多さと確実に情報が届けられることです。
各店舗の近くのエリアに住む人に予約フォームを使った広告配信を行い、LINE予約数を3倍に伸ばすことができました。
関連記事:『LINE Tagとは?3種類のコードを使った広告の効果測定する方法を紹介』
LINE広告の地域セグメント活用のよくある質問
最後に、LINE広告の地域セグメント活用に関するよくある質問をご紹介します。
Q.他媒体の地域セグメントとの違いを教えてください
GoogleやYahoo!など他媒体の地域セグメントとの違いは以下の通りです。
LINEは主要4カ国(日本・インドネシア・タイ・台湾)で1億9,400万人が利用されています。
しかし、米国ではLINEの普及率は約1.3%と利用されていません。
そのため、国単位でのターゲティング設定は行えません。
また、Facebookと比較するとターゲティング設定の精度は劣ります。
Google広告 | Yahoo広告 | Facebook広告 | Twitter広告 | LINE広告 | |
国 | 〇 | × | 〇 | 〇 | × |
都道府県 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
市区町村 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
郵便番号 | × | × | 〇 | 〇 | × |
半径指定 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
除外 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
ユーザー設定 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
参考:『Prime Numbers 徹底解説!媒体別地域ターゲティングの手法と配信ユーザーの違い』
Q.他媒体よりLINE広告を選ぶメリットを教えてください
LINE広告の地域セグメントを活用して広告配信すれば、多くのユーザーにリーチします。
その理由は、LINEの月間利用者は9,600万と圧倒的なユーザー数を誇るためです。
利用ユーザーの年代も偏りがありません。
ここまでLINEが支持を集めている理由は、家族や友達など特定の人と繋がることに特化したSNSのためです。
LINEはコミュニケーションツールとして日頃から愛用されているため、広告を見てもらいやすくなります。
それだけでなく、LINE広告の管理画面「LINE Ad Manager」には広告画像を簡単に作成できるツールが用意されています。
そのため、デザイン知識がない方でも、クリエイティブな広告が制作可能です。
関連記事:『LINE広告はどこが強み?4つのメリットと3つの成功事例を紹介』
Q.店舗のLINE友だちを増やす効果を教えてください。
引用:『LINEヤフー for Business ショップカードの活用方法|活用メリットや効果的な設定方法を解説』
店舗のLINE公式アカウントの友だちを増やしていくと以下の効果が期待できます。
LINE友だちを増やす4メリット
顧客のリピート率を上げられる |
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効果的なキャンペーン施策が打てる |
|
店舗の口コミを創出できる |
|
顧客分析ができる |
|
参考:『LISKUL LINE公式アカウントの友だち数を増やすのに効果的な9つの方法』
LINE公式アカウントの友だちを増やしたい方は以下記事も合わせてご覧ください。
関連記事:『LINE公式アカウントで友だちを効果的に増やす方法8選』
Q.LINE広告の配信の流れを教えてくれますか?
LINE広告の配信までの流れは4STEPです。
- LINEビジネスIDを作成して、LINE広告アカウントを開設する
- 配信メディアやクリエイティブ、ランディングページを登録する
- LINE規定に従って、LINE広告の掲載可否の審査が行われる
- 登録された配信日より広告配信される
LINE広告アカウントを開設する際の審査期間には、5営業日程度、LINE広告の掲載可否の審査も5営業に程度かかります。
当日中に広告配信ができるわけではないため、注意してください。
また、LINE広告の掲載可否の審査対象の項目について理解を深めておきましょう。
LINE広告の審査項目
広告アカウント審査 |
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クリエイティブ審査 |
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広告審査 |
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参考:『LINEヤフー for Businessよくある質問|どのような審査が行われますか?また審査が行われるタイミングは?』
関連記事:『【基本】LINEのカルーセル広告とは?4つの活用方法を紹介』
Q.LINE広告の審査状況を確認する方法を教えてくれますか?
LINE広告の審査状況は、以下の方法で確認できます。
LINE広告マネージャーにログインする
まずはLINE広告マネージャーにログインし、管理画面の左上にあるメニューをクリックします。
共有ライブラリの「メディア」を選択
メニュー一覧が表示されたら、共有ライブラリの「メディア」を選択します。
引用:『LINEヤフー for Business LINE広告 審査の基本』
審査ステータスで審査状況を確認
引用:『LINEヤフー for Business LINE広告 審査の基本』
「審査ステータス」から審査状況を把握できます。
配信ステータスが「未配信」と表示されている場合
引用:『LINEヤフー for Business LINE広告 審査の基本』
未配信と表示されている場合は、?マークにマウスオンすると審査状況や否認理由が分かります。
否認理由には「請求先情報」「広告アカウント」「広告」「広告グループ」「キャンペーン」があげられます。
掲載できない理由を確認して手続きし直すことで、LINE広告が配信できるようになります。
関連記事:『【初心者向けLINE広告講座】配信効果を高める6つのポイント!』
まとめ
2020年にLINE広告の配信機能「LINEデモグラフィックデータ配信」がアップデートされて、地域セグメントで半径指定やユーザー指定ができるようになりました。
GoogleやFacebook広告でもターゲティング設定はできますが、9,600万人の国内ユーザーを抱え、日頃からコミュニケーションツールとして利用されているLINEでセグメントに分けて広告配信することでよりユーザーに届きやすくなります。
この記事でも成功事例を紹介してきましたが、さまざまな企業や店舗が地域セグメントを活用した広告配信で集客に成功しています。
そのため、これを機会にアップデートされたLINE広告を利用してみてください。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。