アクセス解析とはWebサイトに来たユーザーの属性や特徴、行動などを分析することです。
Webサイトを訪問したユーザー情報をまとめることで、サイトにおける課題や改善につなげることができます。
- 訪れるきっかけの検索キーワード
- 流入経路
- サイト内の行動履歴
など、アクセス解析によってユーザーが何を求めているのかを知ることができます。
アクセス解析はWebマーケティングにおいて欠かせない要素になりますが、その用語は専門的なものが多くて戸惑う方もいるでしょう。
アクセス解析用語を知らないとWebサイトの効果検証や改善をおこなう上で、施策がスムーズにいかないことが多々あります。
そこでこの記事では、マーケティングの基本として、アクセス解析の用語や使われ方を解説します。
初心者の方にもわかりやすく紹介していきますので、Webサイトを見直したいと思う人やWebマーケティングに関わりたい人はぜひ参考にしてください。
Contents
ユニークユーザー(UU)
ユニークユーザーはユーザー数をカウントするときの呼び方です。
「UU」と記されることもあります。
決まった集計期間にWebサイトに訪問した人数のことを指し、期間内に同じユーザーが何度サイトを訪れても1人とカウントされます。
Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールの多くは、ブラウザのCookieでユニークユーザーを識別しているため、同じ人が違うブラウザや機器でアクセスした場合は別のユーザーとして計算されます。
関連記事:『LPのキャッチコピーで簡単にユーザーを惹きつける5つのポイントとは』
Cookie(クッキー)はWeb上において、各端末の識別をする役割をもっているデータのことです。
各端末に情報を入力、Webサイトはその情報を元にして新規のユーザーかどうかを判別しています。
そのため、違う端末になればCookieも変わるため、同じWebサイトを閲覧しても新規ユーザーとして判別されます。
ページビュー数(PV数)
ページビュー数とはWebサイトが表示された回数のことです。
Webサイトが閲覧されているのはどれくらいか、計測する目安になります。
たとえば、WebサイトのTOPページを1回閲覧し、その下層ページを2ページ閲覧すれば3PVと計測されます。
計測数はユーザー数よりもセッション数が多くなり、さらにページビュー数が一番多くなるという関係性です。
これは決まっていることですので、もしこの関係性がおかしくなっている場合は計測設定などを見直すとよいでしょう。
セッション
セッションとはWebサイトにユーザーが訪れた回数のことです。
1人のユーザーがWebサイトを閲覧したあと、ほかのページに移動したり、ブラウザを閉じたりといった流れをひとくくりにしてセッションと呼びます。
また、その回数をセッション数ともいいます。
たとえば、1人のユーザーが昼にそのWebサイトを閲覧したあと、一旦見るのを止め、夜に再度そのWebサイトを閲覧して離脱した場合では、セッション数は2となります。
セッション数とユニークユーザーを計算することでわかることとして、1人のユーザーがそのWebサイトをどの程度の割合で訪問しているのか、チェックすることができます。
しかしながら、ツールによってはセッションの意味合いが違ってくるので、気をつけましょう。
たとえば、Googleアナリティクスにおけるセッションが切れる状況は以下のような場合のときです。
①時間による期限切れ:
- 操作が行われない状態で30分経過した後
- 午前0時
②キャンペーンの切り替わり:
- キャンペーン経由でサイトにアクセスして離脱した後、別のキャンペーン経由でサイトに戻ってきた場合
Webサイトを閲覧したとき、30分以上そのページを開いた状態で放置するとセッションが切れます。
そのあとで再び同じページを閲覧すれば、セッション数が1増えるという仕組みです。
また、参照元などが変わった場合も同様にセッションが途切れます。
前回と異なる参照元や広告、違うキーワードを経て同じWebサイトに入ると、セッション数が1増えるというわけです。
加えて、日付をまたいだ場合もセッションが切り替わります。
直帰率
直帰率はWebサイトを訪れたユーザーがほかのページを閲覧せずに、最初のページだけで帰ってしまったセッションの割合のことです。
最初のページを見たあと、ほかのページに移動しないでページを離れることを直帰というところからきています。
たとえば、4名がTOPページを閲覧している状態だとします。この状態だとセッション数は4です。
4名のうち、3名が違うページも見に行くとして、残り1名はTOPページのみの閲覧でページを離れるとします。
この場合の直帰率は、「1(直帰数)÷4(セッション数)×100=25%」です。
直帰率は、メディアのWebサイトであれば70%ほど、企業のコーポレートサイトならば60%ほど、インターネットショッピングなどのECサイトなら20%ほどにおさえておければ望ましいといえます。
直帰率は低い方が一般的には良いとされていますが、10%未満などの場合はアクセス解析ツールが正常に機能できていない可能性があります。
直帰率の計測をしっかりとおこなうことで、ユーザーのWebサイトでの回遊性(見て回る)が高まることに期待できるでしょう。
関連記事:『ファーストビューとは?LPの直帰率を改善する6つのポイントとは』
離脱率
離脱率はWebサイトを訪れたユーザーが何ページか閲覧した上で、Webサイトから離れる率のことです。
そのWebサイトのページ上からユーザーが離れることを 離脱といい、ブラウザを閉じたり、ほかのページに移ったりといった行動をとると計測されます。
また、ユーザーがブラウザを一定時間、そのままにしているだけでもセッションが切れるため離脱とみなされます。
たとえば、閲覧者が5人いたとします。その5人がWebサイト合計10ページを閲覧した後に離脱した場合を考えると下記のようになります。
「5(離脱)÷10(ページビュー数)=50%(離脱率)」となり、離脱率は50%です。
5人全員が直帰した場合は、離脱率は100%となります。
「5(離脱)÷5(ページビュー数)×100=100%(離脱率)」。
直帰率と同じく離脱率も低い方が良いにこしたことはありません。
そのため、特定のページの離脱率がほかのページに比べてかなり高い場合、基本的には改善の必要があるでしょう。
ECサイトの商品購入ページなど、ユーザーの目的がそのページで果たされている場合なら問題ありませんが、そうではないページなら気にする必要があります。
具体的には、ユーザーの行動を誘導できるように内部リンクを入れてみるほか、デザインを工夫してページ全体を見やすくするなどの方法を施してみるのもよいでしょう。
また、離脱率はWebサイトを訪れたユーザーが、離脱前に最後に見たページをカウントします。
離脱率と直帰率の違いは、離脱率はページビュー数を計算に組み入れていますが、直帰率はセッション数をもとにしているところなどです。
関連記事:『「こんなお悩みありませんか?」LPの作り方!5つのポイントを解説!』
滞在時間
滞在時間は基本的にWebサイトを閲覧していた時間を指します。
ページの滞在時間の計測は、そのページの閲覧開始時間から次のページを閲覧開始した時間までの差により算出します。
そのため、直帰したページや離脱したページ自体の滞在時間は計測できないことになります。
次のページを表示しようとした時間がわからないからです。
滞在時間は長い方が良く、短いのは良くないと判断される傾向があります。滞在時間が長いということは、しっかりとした内容や作りこみがなされたページのため、ユーザーから見てじっくりと閲覧したい魅力的なページだと考えられるためです。
一方、滞在時間が短いということは、ユーザーから見て内容が薄く、すぐに次に移りたいページということだと考えられます。
ただし、実際には単純に滞在時間の長さでページの良し悪しが判断できないケースもあります。
たとえば、ユーザーにとって魅力的なランディングページなどの場合、そのランディングページを見るだけで完結してしまうこともあるでしょう。
そのため、次のページに進むことがなく、離脱してしまい、結果的に滞在時間が計測できない、もしくは短いといったこともあります。
また、キャンペーンサイトなども同様に滞在時間が短くなることがあります。
ユーザーはキャンペーンの内容を見て満足すれば次のページに移動する必要はありません。
そしてサイトを運営する側も、そのページをユーザーに見てもらうだけで目的が達成されるのならば、滞在時間が計測できなくても問題はないというわけです。
一方、Webメディアのサイトでブログを公開したり、記事を発信したりといった場合には、滞在時間が長くなる傾向があります。
この場合、もし滞在時間が短い場合は改善が必要とみてよいでしょう。
滞在時間の数値だけをチェックするだけでなく、さまざまな種類のデータを掛け合わせて分析をすることがポイントになります。
関連記事:『Googleアナリティクスの滞在時間とは?滞在時間を延ばす対策4選!』
コンバージョン(CV)
コンバージョンはWebサイト内において、ユーザーにとってほしい行動のことをいいます。
CVとも略され、それぞれのWebサイトによってさまざまなコンバージョンが設定されます。
そのWebサイトにより、成果や最終的な目的が違うため、どのような設定をするかは運営側にゆだねられます。
具体的には、
- ECサイトでの商品購入
- 情報サイトでの会員登録や資料請求
- Webサイトでのお問い合わせフォームからの問い合わせ
- 特定サイトの閲覧
- 転職サイトなどの採用の応募
など、ユーザーにとってほしい行動をあらかじめコンバージョンとして設定します。
自分の運営しているWebサイトの特性、目的に合わせたコンバージョンが重要です。
また、企業のブランドサイトなど、コンバージョンの設定が難しいWebサイトもあります。しかしながら、サイトの改善にもつながるため、目標達成しやすいコンバージョンを少なくとも1つは設けておきましょう。
10分以上そのページに滞在してもらうなど、直接的な売上に関しての行動でなくても設定は可能です。
マーケティングにおいては効率的なコンバージョンの獲得が大きな課題となります。
アクセス解析をしっかりとおこない、目標達成つなげることが必要です。
関連記事:『CTAを改善する方法とは?コンバージョンを高める4つの簡単な方法』
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率はCVRとも呼ばれ、Webサイトの目的の達成割合のことです。
たとえば、ECサイトでユーザーが商品を購入することを目的としている場合、訪れたユーザーのうち、商品購入まで至った割合がコンバージョン率となります。
たとえば、100件のセッションで1件のコンバージョンを獲得した場合、コンバージョン率は1%になります。
また、このコンバージョン率が高いほど、ユーザーの需要に応えているページといえると同時に、サイト側の目的も果たしているといえます。
一方、コンバージョン率が低いと、ユーザーが目的となる行動をとる前に離脱していることになるため、Webサイトを改善する必要があるでしょう。
コンバージョン率が低い理由としては、
- 市場のトレンド
- 競合の状況
- ユーザーのことを考えてないサイト設計
- 広告の種類
などの原因があげられます。
Webサイト側で改善できるものであれば、コンバージョン率を高めることも可能です。
コンバージョン率はWebサイトの重要なマーケティングの目安となります。
Webサイト内のほかのページと比べてコンバージョン率が低いページを発見した場合や、競合サイトとの比較でコンバージョン率が低いと確認できた場合は、原因を突き止めて該当ページを改善していきましょう。
セグメント
セグメントは地域や業種など、特定の条件によって分けられたデータのことです。
特定した条件のユーザーを1つのセグメントに設定できます。
たとえば、「コンバージョンしたことのあるユーザー」「Googleから流入したセッション」「キーワード検索からの流入」「スマートフォンユーザー」など、さまざまな設定の上でアクセス解析が可能です。
セグメント機能を使ってデータを比較することで、アクセス解析である状況の原因を追究することや施策につながるデータを見つけ出すなど、分析することができます。
また、データ全体から一部分を絞りこみ比較することで、Webサイトの改善に役立てる使い方もできます。
参照元(リファラー)
参照元とはGoogleなどの検索エンジンやドメインなどを例とした、外部からの流入元のことです。
訪問したユーザーがどのサイトやサービスから来たのかがわかることで、どの集客施策が成果を上げているかを確認することができます。
ユーザーは検索エンジンや広告、外部サイトなどさまざまな参照元からWebサイトに流入してきますので、参照元ごとのセッション数を把握してサイト改善につなげることに意義があります。
関連記事:『GoogleアナリティクスでSNSからの流入分析!指標10個も解説』
ランディングページ
ランディングページはLPとも略され、ふたつの意味があります。
広告やホームページ制作などに関わる場合のランディングページは、期間限定キャンペーンなどの広告施策のために作られた情報の多い縦長1ページを指します。
広告などから誘導するように設定するページです。
しかしながら、アクセス解析においてはユーザーがキーワード検索や広告を介して、最初にアクセスしたページのことになります。
ランディングページへアクセスするまでに、どのような参照元からアクセスしたのか、どのようなキーワードで検索したのかなど、アクセス解析において流入経路は大切なポイントです。
特定のランディングページから多くのセッションがあるのに、直帰率が高いケースなどが見られた場合は、素早く対策を練る必要があります。
関連記事:『LPO(ランディングページ最適化)とは?基礎知識と改善ポイント5選!』
クリック率(CTR)
クリック率はWebページに広告が表示された回数のうち、クリックされた回数の割合のことです。
CTR(Click Through Rate)と表記する場合もあります。
たとえば、広告が5,000回表示された場合において、広告をクリックした回数が50回ならば、「50÷5,000=1%」、CTRは1%になります。
また、CTRは一般的に1%前後が目安といわれていますが、業界や商品などの認知度によっても数値は変わってきます。
例をあげれば、購買したい商品が明確に分かっているユーザーが特定の商品名などで検索を行った場合、Webサイト内に表示された広告をクリックする確率が高くなることが考えられます。
アクセス解析においては、このクリック率と前述のコンバージョン率を高くすることでサイトの集客力を高めていきます。
クリック率を上げて目的となる商品購入や申し込みにつなげるのであれば、Webサイト改善が必須です。
まとめ
この記事を読んで、アクセス解析の最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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参考資料
ユニークユーザー(UU)
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
Cookie
参考:『ITトレンド アクセス解析の用語を解説 | 数量・率での分類毎にご紹介』
ページビュー数(PV数)
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
セッション
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
直帰率
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
離脱率
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
滞在時間
参考:『HubSpot 滞在時間とは?Googleアナリティクスでの定義や確認方法を解説』
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
コンバージョン(CV)
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
コンバージョン率(CVR)
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
参考:『プロモニスタ コンバージョン率(CVR)とは?計算式や平均値、改善方法を解説』
セグメント
参考:『アナリティクスヘルプ セグメントについて』
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
参照元(リファラー)
参考:『アナリティクスヘルプ 参照元/メディア』
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
ランディングページ
参考:『ferret アクセス解析の基本的な用語』
参考:『Grab アクセス解析で絶対に押さえておきたい13の用語【基礎・初心者向け・Googleアナリティクス対応】』
参考:『デジタルマーケティング 知識ゼロでも絶対押さえておくべきWEBアクセス解析用語とWebマーケティング用語』
クリック率(CTR)
参考:『アイクラウドウェブ解析サービス Web解析士用語集』
参考:『ITトレンド アクセス解析におけるCTRとは?クリック率を上げる方法』
監修者
2012年創業のWeb広告代理店、株式会社Unionが運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。
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