Yahoo!Japanは、「Yahoo!ニュース」や「Yahoo!ショッピング」などの幅広いコンテンツを提供してユーザーを魅了し、月間840億PV(スマートフォン630億、パソコン210億)を誇る日本最大級のメディアです。
さまざまなコンテンツが用意されているため、主婦層、高齢者層のユーザーが多いなどプライベートで利用されています。
このような特徴を持つ媒体に動的ディスプレイ広告を配信すれば、商品の購買促進できて売上アップが狙えます。
一体、動的ディスプレイ広告とは、どのような広告なのでしょうか。
今回はYahoo!広告の動的ディスプレイ広告について詳しく解説します。
参考:『クリエイティブにおける意思決定にAIを活用。IDベース基盤の新サービスも発表』
Contents
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告とは
引用:『Yahoo!Japan広告 動的ディスプレイ広告について』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告(※1)とは、Webサイトに訪れたユーザーの行動履歴を元に、各ユーザーの興味・関心に合わせた広告クリエイティブを自動生成・配信できる広告です。
掲載商品の組み合わせ方やデバイスに合う最適な画像サイズなど、自動で決めて広告配信してくれるため、広告配信の手間が省けます。
通信販売サイトや旅行予約サイト、不動産売買サイトなど多数の商品を取り扱うWebサイトに誘導する際に高い効果が見込めます。
例えば、不動産会社が従来の広告から動的ディスプレイ広告に切り替えたら、CVRが3.1%上げられ、CPAが3,000円も下げられた成功事例などがあります。
参考:『&us 【事例】効果絶大!動的ディスプレイリマーケティング広告』
関連記事:『YouTube内にディスプレイ広告を出すための8ステップを解説!』
動的ディスプレイ広告の仕組み
引用:『Yahoo!Japan広告 Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)動的ディスプレイ広告』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告の配信の仕組みは次の通りです。
- サイトリターゲティングタグをサイト内に設置して、ユーザー行動履歴を取得する
- 商品マスタ(商品コードや型番、JANコードなどの商品情報をまとめたもの)をYahoo!のデータベースへ同期する
- ユーザー行動履歴と商品マスタから、該当ユーザーへのおすすめ商品を選定する
- 商品マスタ単位で広告を入札する
- 広告クリエイティブを自動生成して広告配信される
簡単に説明すると、自社サイトに訪問したユーザーの行動履歴を可視化し、各ユーザーに最適な広告を商品マスタのデータ(画像やテキスト)を組み合わせて自動生成してくれる広告をいいます。
動的ディスプレイ広告の掲載面
引用:『Yahoo!Japan広告 Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)動的ディスプレイ広告』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告の掲載面は以下の通りです。
PC | トップページ |
|
メインコンテンツ内 |
| |
300×250枠 |
| |
スマートフォン
| タイムライン枠 |
|
アプリ |
| |
300×250枠 |
|
動的ディスプレイ広告の料金
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告を利用したい場合は、月30万円以上の予算を確保する必要があります。
Yahoo!広告の費用相場はクリック単価が100円~1,000円程度、インプレッション単価が50円~100円/1,000回です。
どちらも競合や市場の影響により単価が変動するため、月30万円以上の予算を確保して運用する必要があります。
関連記事:『6種類の主要媒体の広告費用の目安!広告予算の決め方まで徹底解説!』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告のメリット
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告は、他の広告と比較すると3つのメリットがあります。
- レコメンド配信(各ユーザーの閲覧・購買履歴を元に、興味のある商品やサービスを提示する配信方法)で関連商品を表示できる
- クリック率やコンバージョン率が上がる
- 広告運用を効率化できる
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
レコメンド配信で関連商品を表示できる
引用:『Yahoo!Japan広告 Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)動的ディスプレイ広告』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告を利用すれば、レコメンド配信による関連商品に関する広告が配信できます。
ユーザーが過去に閲覧した商品を表示させるだけでなく、商品と親和性が高いと判断される商品を表示できます。
そのため、ユーザー自身が気づいていない興味・関心のある商品との出会いを提供できるのです。
広告運用を効率化できる
引用:『Yahoo!Japan広告 Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)動的ディスプレイ広告』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告を利用すれば、広告運用を効率化できます。
なぜなら、Webサイトに訪問したユーザーの行動履歴データと作成したデータフィード(商品マスタデータを配信用に加工したフォーマット)をYahoo!データベースに同期させておけば、1人1人のユーザーに合った広告を自動生成・配信してくれるためです。
広告の自動生成・配信であれば、タイムラグなどの問題も発生しません。最適なタイミングで最適な商品の広告を配信できます。
従来の広告は商品の画像や商品名、商品紹介文を1個1個入稿しなければいけませんでした。
しかし、データフィードをYahoo!のデータベースに同期させておけば、そのような広告運用の手間が省けます。
クリック率やコンバージョン率が上がる
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告を利用すれば、Webサイトに訪れたユーザーの行動履歴を基に、各ユーザーの興味・関心に合わせた広告クリエイティブを自動配信できます。
また、興味・関心が似ている他のユーザーの行動を基に、ユーザーが閲覧していない商品を広告内で提案できると説明しました。
ユーザー1人1人に最適な広告を配信できるため、CTRやCVRが上げられます。
Yahoo!ディスプレイアドネットワークと比較した広告運用結果は以下の通りです。
以下の結果からも、Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告を利用することでCTRやCVRが上げられることが分かります。
PC | スマートフォン(タイムライン) | スマートフォン(中面) | |
クリック率(CTR) | 4.9倍 | 1.5倍 | 2.2倍 |
コンバージョン率(CVR) | 3.7倍 | 2.2倍 | 2.3倍 |
参考:『Yahoo!Japan広告 Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)動的ディスプレイ広告』
関連記事:『Yahoo!広告の広告表示オプション4種類!使い方と違いを解説』
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告配信の流れ
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告の利用手順は以下の通りです。
- リターゲティング用タグを取得する
- データフィード(商品リスト)を作成する
- キャンペーンを作成する.
ここでは、各手順について詳しく解説します。
関連記事:『ディスプレイ広告とは?GDNとYDAの5つの違いを解説』
リターゲティング用タグを取得する
リターゲティングを利用する場合は、広告主が運営する全サイトページにサイトリターゲティング用タグを設置しておく必要があります。
サイトリターゲティング用タグが設置されたページを訪問したユーザーの閲覧履歴をYahoo!サーバーに蓄積することで、ユーザーの訪問履歴や行動履歴が分かるようになります。
リターゲティング用タグの設置方法
1.Yahoo!広告の管理画面で検索広告を選択
広告管理ツールの「検索広告」タブをクリックします。
2.アカウントを選択
「アカウント管理」タブをクリックして、該当するアカウント名をクリックします。
3.ターゲットリスト管理を選択
引用:『Yahoo!Japan 広告 サイトリターゲティング用タグの取得とサイトへの設置』
「ツール」の「ターゲットリスト管理」をクリックします。
4.サイトリターゲティング用タグの取得
引用:『Yahoo!Japan 広告 サイトリターゲティング用タグの取得とサイトへの設置』
サイトリターゲティング利用時の遵守事項の内容を確認して「同意する」にチェックを入れて「サイトリターゲティング用のタグを取得する」を押します。
5. 「タグ表示」を選択
引用:『Yahoo!Japan 広告 サイトリターゲティング用タグの取得とサイトへの設置』
ターゲットリスト管理から「タグ表示」をクリックします。
6.タグのコピー
引用:『Yahoo!Japan 広告 サイトリターゲティング用タグの取得とサイトへの設置』
「タグ」欄にコードが表示されますので、サイトリターゲティング用タグを全てコピーします。
7.タグの設置
コピーしたタグをWebサイトの全ページの終了タグ</body>の直前に設置します。
8.タグの保管
サイトリターゲティング用タグを張り付けたファイルを保存し、ウェブサーバーにアップロードします。
関連記事:『Google広告のコンバージョンタグをタグマネージャーで設定する5ステップ』
データフィードファイルを作成する
次に商品マスタ情報をまとめたデータフィードファイルを作成して、Yahoo!のデータベースにアップロードする必要があります。
商品のリストファイルの仕様は以下の通りです。
項目 | 仕様 |
文字コード | UTF-8(BOMなし)、Shift JIS |
区切り文字 | タブ区切り(tsv) |
改行コード | LF、CRLF |
ファイル形式 | zipまたはtsv |
ファイルサイズ | 1回のアップロードにつき、最大60MBまで ※定期アップロードでtsv形式の場合は、最大150MBまで。 |
シートの入力制限 | 1行目はヘッダーの入力が必須。2行目以降に商品情報を入力 |
商品数 | 最大30万件以内 |
1日にアップロードできる回数 | 全件更新・差分更新を別々にカウントし、1日各4回までです。 |
指定の仕様ファイルの1行目にヘッダー名を入力し、2行目以降に商品情報を入力していきます。
データフィード(商品リスト)のデータ入力方法に関しては「Yahoo!広告ヘルプ」を参考にしてください。
関連記事:『スマートディスプレイキャンペーン(SDC)の設定方法と4つのコツ』
キャンペーンを作成する
次に広告を配信するために、以下の手順でキャンペーンを作成していきます。
- キャンペーン目的「商品リスト訴求」を選択する
- 広告グループを作成する
- 広告タイプを選択する
上記の流れで、Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告が配信できます。
キャンペーンの作成方法の詳細は「Yahoo!広告ヘルプ」をご覧ください。
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告で成果を出すポイント
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告の配信手順をご紹介しましたが、成果を出すための3つのポイントを押さえておきましょう。
- データフィードに伝わりやすい情報を含める
- データフィードの情報を定期的に更新する
- 適切なタグを設置する
ここでは、各ポイントについて詳しく解説します。
データフィードに伝わりやすい情報を含める
広告クリエイティブの基になるデータフィード(商品マスタデータ)には、ユーザーに伝わりやすい情報を含めてください。
動的ディスプレイの広告のスペースは限られているため、商品の特徴やメリットが伝わるように情報を明瞭、簡潔、簡易的にまとめる必要があります。
画像やテキストを工夫して、一目で商品の特徴、メリットが伝わる広告クリエイティブが生成されるデータを用意するようにしましょう。
例えば、調理器具の画像を載せるだけでは、どのようなシーンに利用するのか想像しにくい場合があります。
このような場合は、調理上での利用シーンの写真に変更するだけでも、広告の効果が改善される可能性があります。
画像やテキストを用意する場合は、Yahoo!広告ガイドラインに違反しないように気をつけましょう。
ガイドラインについては以下に詳しく解説されています。
参考:『ディスプレイ広告の一般的なサイズとYahoo!広告 ディスプレイ広告のバナーサイズを紹介』
データフィードの情報を定期的に更新する
データフィード(商品マスタデータ)は作成した後も、定期的に更新してください。
データフィードの情報を定期的に更新しないと、広告上の商品価格と遷移したWebサイト上の商品価格が異なるなどの問題が発生してしまいます。
このような問題が発生したら、ユーザーは不信感を抱いてしまうでしょう。
不信感を抱いたユーザーは、遷移先のサイトで商品を購入しなくなるため、広告の費用対効果が下がってしまいます。
このような問題が発生しないように、データフィードの情報は定期的に更新するようにしましょう。
適切なタグを設置する
リターゲティング用タグ、Webサイトを訪問したユーザーの訪問履歴や行動履歴を把握するために必要なものです。
リターゲティング用タグは設置するWebサイトの階層によって適したものが用意されているため、最適なものを設置するようにしましょう。
また、出稿媒体毎に必須タグや推奨タグもあります。
リターゲティング用タグを正しく設置できていない場合、動的ディスプイプレイの広告で期待する効果が見込めなくなります。
このような問題が発生しないように、リターゲティング用タグは各ページ、各媒体に最適なものを設置するようにしましょう。
参考:『ダイナミック広告とは?仕組みやメリット、成功のポイントを徹底解説』
まとめ
Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告を利用すれば、レコメンド配信で1人1人のユーザーが興味・関心を持つ商品の広告を配信できます。
データフィードの画像やテキストから広告を自動生成・配信してくれるため、広告配信のタイムラグも発生しません。
興味・関心が似ている他のユーザーの行動を基に、ユーザーが閲覧していない商品を広告内で提案することも可能です。
通信販売サイトや旅行予約サイト、不動産売買サイトなど多数の商品を取り扱うWebサイトに誘導する際に高い広告効果が見込みやすいため、これを機会に広告配信に挑戦してみてください。
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広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。