ニールセン社の独自調査では、スマートフォンの利用時間のうち8%がWebブラウザによるネットサーフィンで、92%がアプリ利用であることが判明しました。
多くの人がアプリを利用しているため、各企業でアプリ開発に取り組む動きが出てきています。
アプリを開発したら、多くのユーザーにアプリをインストールしてもらうことは目標の一つになってきます。
そこで今回はアプリをインストールしてもらうためのアプリインストール広告をご紹介します。
参考:『 Nielsen 若年層を中心にアプリの利用が拡大~ニールセン スマートフォンのアプリ利用状況を発表~』
アプリインストール広告の基本知識
最初にアプリインストール広告について詳しく解説します。
アプリインストール広告とは
アプリインストール広告とはインターネット広告の1つで、アプリインストールを促すための広告です。
GoogleやYahoo!のWebサイトやアプリストアの検索結果、SNSのタイムラインなどに広告を表示させてアプリインストールを促します。
そのため、別名で「アプリダウンロード広告」と呼ぶ方も多いです。
アプリインストール広告をクリックすると、アプリをインストールするページに遷移します。
したがって、多くのユーザーに自社アプリを利用してもらいたいと考えている方に利用されている広告です。
総合セキュリティアプリ「ウイルスバスターモバイル」を提供するトレンドマイクロは新規ユーザーの獲得を目的にGoogleのアプリインストール広告を運用した結果、インストール数を約1.6倍に、CPI(Cost Per Install)は約70%の削減を実現しました。
参考:『Keyword marketing アプリインストール広告とは。GoogleやAppleなど8つの媒体の特徴や配信面、事例をご紹介』
参考:『継続的なアプリ広告でインストール単価を 1/3 に削減』
参考:『アプリ キャンペーンについて』
参考:『アプリダウンロード用広告』
アプリインストール広告の仕組み
アプリインストール広告の仕組みは運用型広告に似ています。
運用型広告に似ており、掲載枠が固定されておらず、予算や目的に応じて柔軟に広告運用できます。
アプリインストール広告がクリックされた場合に広告費が請求されるクリック課金型(またはアプリインストール課金型)のため、費用対効果が感じやすい広告です。
そのため、運用型広告はインターネット広告の中でも堅調に成長し続けています。
引用:『AppsFlyer Japan株式会社 地域別アプリインストール広告費2019-2022』
AppsFlyer Japan株式会社の独自調査「地域別アプリインストール広告費2019-2022」では、2019年度の市場規模は2,943億円で、今後も堅調に市場拡大すると述べられています。
この調査からわかるように、アプリのインストールを促したい方におすすめの広告です。
アプリインストール広告の種類
アプリインストール広告の種類には「アプリインストール広告」と「非アプリインストール広告」の2種類があります。
アプリインストール広告
広告をクリックすると、アプリをインストールするページにダイレクトに遷移できる
非アプリインストール広告
広告をクリックするとLPに遷移して、そのページからアプリインストールを誘導する
PCからアプリインストールはできないため、PCユーザーにアプリを認知してもらいたい場合などに非アプリインストール広告が利用されることが多いです。
参考:『パーソナルプロセス&テクノロジー 【第4弾】アプリインストール広告って?スマホアプリに適した広告媒体のご紹介』
アプリインストール広告の8つの手法媒体
アプリインストール広告を掲載できる媒体は全部で8つです。
- Apple Search Ads
- Googleアプリキャンペーン
- Yahoo!検索広告アプリキャンペーン
- Yahoo!ディスプレイ広告アプリプロモーション広告
- Facebook モバイルアプリ広告
- Twitter 広告アプリインストール数キャンペーン
- LINE 広告アプリインストールキャンペーン
- SmartNews Ads
ここでは、各媒体の特徴について詳しく解説します。
Apple Search Ads
Apple Search Adsを利用すれば、Apple Storeの検索結果にアプリインストール広告が掲載できます。
Apple Search Adsで広告を出稿する流れは以下の通りです。
Apple Search Ads
- アプリに関する説明文を作成する
- アプリのプロモーションする地域を選びます
- 毎月の予算を設定する
Apple Search Adsの広告は、メタデータにより自動で作成してくれます。
そのため、広告のクリエイティブ制作が苦手な方も安心です。
広告単価は高くなる傾向がありますが、インストール料金のみ請求されるため、費用対効果を感じられるはずです。
また、ダッシュボードが見やすく広告のパフォーマンスも把握しやすいです。
Apple Storeの顧客にリーチするように広告の自動最適化をしてもらえることが魅力ですが、Androidユーザーにはリーチできないため注意してください。
Googleアプリキャンペーン
引用:『Google広告ヘルプ アプリ キャンペーンについて』
Googleアプリキャンペーンを利用すれば、「Google検索」「Google Play」「YouTube」「Discover」「Google ディスプレイ ネットワーク」のGoogle主要サービス上にアプリインストール広告が掲載できます。
広告文や入札単価、画像や動画、アプリストア等の情報など必須データを入力すれば、さまざまな広告が自動的に作成してくれることが大きな特徴です。
最も成果が見込める広告に最適化してくれるため、頻繁に広告の広告効果検証せずに済みます。
関連記事:『Google広告でアプリキャンペーンを配信する4ステップと注意点』
Yahoo! アプリダウンロード用広告(検索広告)
参考:『Yahoo!Japan広告 Yahoo!広告ヘルプ』
Yahoo!検索広告アプリキャンペーンとは、Yahoo!Japanの検索結果で上位表示させてアプリインストールの促進を目的とした広告です。
Yahoo!JAPANの検索結果でアプリインストール広告が表示され、クリックされた分だけ料金が請求されます。
Yahoo!は「Yahoo!天気」や「Yahoo!ショッピング」などを運営しており、Googleとは異なるユーザーを囲っています。
特に40代から60代のユーザーが多いです。
また、プライベートで調べものをする際にYahoo!が利用される傾向があります。
そのため、Googleとは異なるユーザーにリーチしたいという方向けの媒体となっています。
しかし、アプリダウンロードを促す広告のため、スマートフォンまたはタブレットのみにしか広告配信できません。
また、広告の入稿規定があるため「Yahoo!広告ヘルプ」を確認しながら広告を制作する必要があります。
Yahoo! アプリインストール広告(ディスプレイ広告)
引用:『Yahoo!Japan マーケティングソリューション 最新マーケティング情報』
Yahoo! アプリインストール広告を利用すれば、Yahoo!Japanまたは契約提携パートナーのサイトにアプリインストールを促進する広告が掲載できます。
Yahoo!検索広告アプリキャンペーン(検索)と同様で、Googleとは異なるユーザーにアプローチできます。
それだけでなく、Yahooの契約提携パートナーにも広告を配信できるため、多くの人にアプリを認知してもらいやすいです。
どのようなサイトに広告配信するかターゲティング設定をすれば、狙ったユーザーに広告配信ができます。
しかし、広告の入稿規定があるため「Yahoo!広告ヘルプ」を確認しながら、広告を制作する必要があります。
関連記事:『Yahoo!ディスプレイ広告のキャンペーンエディター設定方法5STEP!』
Facebook モバイルアプリ広告
引用:『Meta プレイアブル広告』
Facebook モバイルアプリ広告を利用すれば、「Facebook」「Messenger」「Instagram」「Audience Network」でアプリインストールを促進できます。
また、アプリインストール済みのユーザーに対して特定のアクションを促すための広告配信も可能です。
Facebookモバイルアプリ広告の魅力は、緻密なターゲット設定ができることです。
したがって、細かくターゲット設定がしたい方に向いています。
■Facebook広告のターゲティング項目
場所 | 国、都道府県、地域など |
利用者データ | 年齢、性別、学歴、恋人の有無、子供の有無など |
興味・関心 | スポーツやビジネスなど全319種類のカテゴリー |
行動 | ECサイトの購入履歴やサイト訪問などのアクティビティなど |
モバイル | プラットフォーム(Android、iOS、Amazon) OSバージョン デバイス(Android、iOS) Wi-Fi接続でのみ |
関連記事:『アプリ広告の運用代行に強い!おすすめ広告代理店9選を厳選して紹介』
Twitter広告アプリインストール数キャンペーン
残酷で冷徹な皇子の涙を手に入れないと呪いが解けない少女はー…『冷酷皇子の涙』▼続きを読む
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引用:『Twitterビジネス アプリのインストール数キャンペーン』
Twitter 広告アプリインストール数キャンペーンを利用すれば、Twitter上でアプリのインストールを促せます。
アプリをダウンロードする可能性の高いユーザーをターゲットにして、最適化したツイートを配信することで、アプリをインストールしてもらえます。
Twitterの特徴は拡散力が高いことです。
Twitter広告が拡散された分は課金の対象にはなりません。
そのため、多くのユーザーに広告を拡散してもらえれば、少ない費用で認知度アップできます。
関連記事:『Twitter広告運用の成功事例5選!成功させるポイントまで解説』
LINE 広告アプリインストールキャンペーン
引用:『LINE広告 アプリ業界でLINE広告を使うべき3つの理由』
LINE 広告アプリインストールキャンペーンを利用すれば、「LINEトークリスト最上部」「タイムライン」「LINE NEWS」に広告を配信してアプリのインストールを促せます。
細かなターゲッティングをはじめ、リターゲティングも可能です。
LINEは月間ユーザー数9,400万人(2023年5月末時点)と圧倒的な利用者数を誇ります。
また、半数以上のユーザーが毎日LINEを使用していると回答しているため、広告を配信すればアプリの認知度を高められます。
参考:『【2023年5月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ』
SmartNews Ads
引用:『SmartNews カルーセル広告フォーマットについて』
SmartNews Adsを利用すれば、スマートニュース上でアプリのインストールを促せます。
スマートニュース記事に馴染むため、広告感を薄くしたい場合におすすめです。
また、SmartNews Adsの魅力は「運用型」と「予約型」が得られることです。
運用型は他媒体と大きく変わるものではありません。
その一方で、予約型は純広告形式で掲載期間や表示回数に応じて費用を払う広告です。
予約型は短期集中で多くのユーザーに認知拡大したい場合に向いています。
スマートニュースはビジネスマンが多く利用しており、半数以上のユーザーが年収500万円以上であることも大きな特徴となっています。
関連記事:『SmartNews広告でターゲティングすべきユーザーの特徴2選』
アプリインストール広告の成功事例
Delivery is never surged. Always just $1.95.
Get $5 off your first two orders using code TWX.
— Gopuff (@gopuff) June 4, 2020
引用:『Twitterビジネス アプリのインストール数キャンペーン』
Gopuffとは、全米500都市にデリバリーサービスを提供しているデリバリーアプリです。
食材や日用品など生活必需品を1.95ドルの配送料で届けています。
同社はアプリインストール数を増やすために、Twitter広告アプリインストール数キャンペーンを活用しました。
カルーセル広告を使用して、どのような商品を注文できるのかの訴求として、お菓子をはじめ、スマートフォンの充電器やベビー用品など幅広い商品を取り揃えていることをアピールすることに成功しました。
同社は、広告配信結果の効果検証を欠かさず、さまざまなクリエイティブを用意してテストを実施しました。
このような取り組みにより、アプリインストール数を2倍に伸ばすことに成功したのです。
参考:『twitterビジネス 成功事例goPuff社 広告アプリインストール数キャンペーン』
アプリインストール広告の配信ポイント
アプリインストール広告を配信できる媒体を紹介しましたが、理想の成果を出すためのポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、アプリインストール広告運用のポイントをご紹介します。
広告を配信するターゲット像を定義する
アプリインストール広告を配信する前に、ターゲット像を定義しましょう。
その理由は、ターゲット像を明確にしなければ、「誰に向けて広告配信すべきか?」「どのような広告クリエイティブを制作すべきなのか?」が分からなくなるためです。
その結果、アプリインストール広告を配信しても効果が見込めなくなります。
ターゲット像を定義することで、媒体や広告クリエイティブなどが定まり、成果が出やすくなります。
そのため、最初に広告を配信するターゲット像を明確にしましょう。
参考:『Webma 【初心者必見】アプリインストール広告とは?広告の種類や費用を解説』
訴求力のあるクリエイティブを作成する
アプリをインストールしてもらうために、訴求力のあるクリエイティブを作成しましょう。
訴求力のあるクリエイティブにするためのコツは以下の通りです。
クリエイティブ作成のコツ
- アプリの機能を簡潔に説明する
- テキストよりもビジュアルに重点を置く
- デバイスにアプリが表示された画像を表示するなどして、利用者が実際に使用している姿をイメージできるようにする
- アピールポイントとなる数字などを使用してアプリの価値を伝える
- 利用者に実行してほしいアクションを明示する
- カルーセル広告を使用してさまざまなアプリの機能を伝える
データを分析して効果検証する
アプリインストール広告で成果を出すためには、Facebook SDKやGoogle Analyticsなど計測ツールを導入して、さまざまな広告を利用してみてパフォーマンスを比較が欠かせません。
パフォーマンスが良い広告に予算をかけることで、広告の効果を最大化できます。
また、データ結果を参考に広告を改善することで、同じ媒体を使用しても高い成果が見込めるようになります。
そのため、アプリインストール広告を配信した後はデータを分析して効果検証しましょう。
参考:『Meta モバイルアプリ広告を最大限に活用する』
関連記事:『広告効果測定はWebマーケに必須!9 つの指標を徹底解説』
まとめ
アプリインストール広告は配信するターゲットを明確にして、適切な媒体を選んだり訴求力のある広告クリエイティブを作成したりすることが重要となります。
また、アプリインストール広告の配信結果を検証して改善していくことが欠かせません。
このような配信する上でのポイントを押さえておけば、アプリのインストールを促せて、多くのユーザーに利用してもらえるようになります。
この記事では、アプリのインストールの媒体別の特徴や広告配信する上でのポイントをご紹介しました。
ぜひ、この記事を見てアプリインストール広告を配信してみてください。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。