eマーケティング(インターネットマーケティング)は、通信環境の進展やAIを活用した広告運用を背景に市場が拡大しています。
電通の『2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析』では、2022年度のインターネット広告媒体費は2兆4,801億円となりました。
2023年には2兆7,908億円になる見通しです。
市場拡大するeマーケティングに取り組みたいと思っている方もいると思いますが、さまざまな手法があります。
そのため、自社に適した施策はどれかを把握するためにも、eマーケティングの手法について理解を深めておきましょう。
この記事を読めば、自社にとって最適な手法が分かり、準備から運用まで行えるようになります。
ぜひ、eマーケティングを検討している方は、この記事を参考にしてみてください。
参考:『2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析|電通』
Contents
eマーケティングとは
eマーケティング(インターネットマーケティング)とは、オンライン上で商品やサービスを売るための手法です。
別名で「デジタルマーケティング」と呼ばれることもあります。
WebサイトやSNS、Eメールなどのデジタルチャネルを活用して、顧客に商品やサービスに関する情報を提供して認知度アップや購買促進に繋げていきます。
カタログやポスターなどの印刷物などのオフライン上で商品やサービスを売る手法と比較すると、双方向のコミュニケーションが行いやすいことが魅力です。
参考:『HubSpot インターネットマーケティングとは?これから始める担当者向け完全ガイド』
eマーケティングとWebマーケティングの違い
eマーケティングはWebマーケティングと間違われやすいです。
この2つの違いは、チャネルです。
WebマーケティングはWeb広告が中心ですが、eマーケティング(デジタルマーケティング)はWeb広告以外にもSNSやEメール、ECサイトなどが含まれています。
そのため、eマーケティングはWebマーケティングを包括しているのです。
参考:『under works デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い』
関連記事:『広告効果測定はWebマーケに必須!9 つの指標を徹底解説』
eマーケティングの事例
接着剤やシーリングの総合メーカーセメダイン株式会社は、接着剤が必要になったときに「接着剤といえばセメダイン」と思い出してもらえる存在を目指してTwitter運用を始めました。
接着剤に関する豆知識など、ユーザーがTwitter投稿を見て「へぇ~」と思うような投稿をしてフォロワーの獲得に成功しています。
それだけでなく、フォロワーからの質問に回答するなどして一定のファンの獲得に成功しています。
Webマーケティングは一方通行の配信になりがちですが、eマーケティングは双方向のコミュニケーションが行えることが強みです。
参考:『Twitter Twitter広告を活用した成功事例のご紹介 』
関連記事:『【企業向け】Twitterのフォロワー数を増やすためのポイント9選』
eマーケティングの事前準備
自社に最適なeマーケティング施策を打つためには事前準備が欠かせません。
その理由は達成したい目標を設定したり、活用できるリソース(予算・人材)を把握することにより、どのような施策が最適か判断できます。
そのため、次のような事前準備をしましょう。
- 目標を決める
- 予算を把握する
- 人材リソースを把握する
ここでは、それぞれの準備内容について詳しく解説していきます。
目標を決める
最初にeマーケティングの目標を決めます。
その理由は、目標を決めることで最適な施策が何か判断できるようになるためです。
eマーケティングで達成できる目標には、以下のようなものがあります。
ブランド認知 | ブランド(商品やサービス)について認知してもらう 価格競争からの脱却や信頼度の向上などの効果をもたらす |
トラフィックの獲得 | 遷移先サイトへの訪問者数を増やす 見込み顧客を獲得などの効果をもたらす |
アプリのダウンロード | アプリのプロモーションを行ってダウンロードしてもらい |
見込み顧客の獲得 | 自社商品に興味のあるユーザーに情報を提供して見込み顧客にする |
売上アップ | 商品やサービスをオンライン上で販売する 売上アップの効果をもたらす |
参考:『impress ネットマーケ手法を9つに分類して周辺要素をまとめてみた(前編)』
予算を把握する
次にeマーケティングに利用できる予算を把握します。
その理由は、限られた予算をどのような配分で施策に充てるかを決めるためです。
eマーケティングに新規で取り組む場合は各施策に均等に予算を充てて成果を検証していく必要があります。
その一方で、eマーケティングに取り組んでいる人は、成果が見込めていない施策への予算を削りましょう。
その予算を新規施策に充てると低リスクで効果を出していけます。
参考:『MOLTS マーケティングの予算を最適化する考え方とは?適切な分配方法を解説』
関連記事:『6種類の主要媒体の広告費用の目安!広告予算の決め方まで徹底解説!』
人材のリソースを把握する
次にeマーケティング施策を打つために、人材のリソースを把握しましょう。
社内でマーケティングを実施する場合は、専門知識を持った人材にお任せします。
専門知識はWeb広告運用やSNS広告運用の他、企画力やデータ分析、調整力が求められます。
もし、社内に専門知識を持つ人材がいない場合は、広告代理店にお任せする方法を検討しましょう。
参考:『impress ネットマーケ手法を9つに分類して周辺要素をまとめてみた(前編)』
関連記事:『リスティング広告【自社運用・代理店運用】を4つの切り口で解説!』
eマーケティングの手法
事前準備ができたら、自社に最適なeマーケティングを選びましょう。
eマーケティングの手法は7つあります。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- メールマーケティング
- SEO
- アフィリエイトマーケティング
- ソーシャルメディアマーケティング
- 動画マーケティング
ここでは、どのマーケティング施策が自社に最適かを判断できるように、施策の特徴について説明していきます。
リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンを活用して、キーワードを検索した結果画面に表示させる広告をいいます。
検索エンジンを利用する方は、何らかのニーズを持っていて解決するためにキーワード検索しています。
例えば「育毛剤 おすすめ」と検索する方は、薄毛に悩んでいて育毛剤を購入するために検索していることでしょう。
このように、購買意欲の高い見込み顧客に直接アプローチできることがリスティング広告の強みです。
その一方で、リスティング広告は基本的にテキストで構成されるため、画像や動画を使用して視覚に訴える訴求はできません。
そのため、ニーズが顕在化している顧客にアプローチしたい方におすすめのマーケティング施策です。
参考:『LISKUL 初心者でもわかるリスティング広告とは?費用から運用のやり方まで徹底解説!』
参考:『薄毛対策への意識が高い“20代”〜全国の男性400人に聞く「薄毛のケアに関する調査」~ 』
なお、リスティング広告に関しては以下の記事で詳しく解説しております。
関連記事:『リスティング広告のクリック単価改善方法【CPCの相場についても紹介】 』
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、サイトの広告の掲載枠に表示される広告をいいます。
テキストや画像、動画で制作した広告が掲載可能です。
ディスプレイ広告は、サイトの広告の掲載枠に広告を表示する手法のため、商品やサービスのニーズに気付いていない潜在顧客にアプローチできます。
そのため、商品やサービスの認知度アップの効果が期待できます。
また、リターゲティングができるため、自社サイトに訪問した方を追跡して広告表示させることも可能です。
その一方で潜在顧客に効果を発揮するマーケティング手法のため、顕在顧客にアプローチできます。
そのため、認知度アップを狙いたい方におすすめのマーケティング施策です。
参考:『リコーのマーケティング支援 ディスプレイ広告とは?リスティング広告と効果的に使い分けよう』
なお、ディスプレイ広告に関しては以下の記事で詳しく解説しております。
関連記事:『ディスプレイ広告とは?GDNとYDAの5つの違いを解説 』
メールマーケティング
メールマーケティングとは、メール配信を通して見込み顧客とコミュニケーションをとる手法です。
営業活動の効果を上げるためのマーケティング手法として使用されます。
展示会で名刺交換した相手にメールでアプローチしたり、自社サイト上で資料請求してくれた方にアプローチしたりして購買意欲を上げていきます。
メールマーケティングは、低コストで誰でも簡単に始められるため、営業強化を図りたい方におすすめのマーケティング施策です。
参考:『Urumo! メールマーケティングとは?メリットや実施方法などを詳しく解説』
SEO
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンの検索結果に自社サイトを表示させるための対策です。
SEO対策には、良質なコンテンツ制作やキーワード設定、構造化マークアップなどの実装があります。
SEO対策により検索エンジンに評価されやすくなり、上位常時されて検索流入が増やせます。
また、良質なコンテンツを制作すれば、手元に残るため財産になることがSEO対策の魅力です。
しかし、SEO対策は効果が出るまで時間がかかります。
そのため、長期的にマーケティング施策に取り組める方におすすめのマーケティング施策です。
参考:『SEOラボ 【2022年最新】SEOとは?8つのSEO対策など基本を初心者にわかりやすく解説!』
関連記事:『 【初心者向け】SEOライティングで上位表示を狙うための9つのコツ』
アフィリエイトマーケティング
アフィリエイトマーケティングとは、アフィリエイターに商品・サービスを紹介してもらう手法です。
商品購入やサービス申し込みなど成果が見込めた場合に、アフィリエイターに報酬を支払います。
アフィリエイトマーケティングは、アフィリエイターに商品やサービスを紹介してもらう手法のため、自社でコンテンツを制作する必要がありません。
しかし、アフィリエイターが成果を重視してしまい誇大広告や虚偽の情報を伝えてしまう恐れがあります。
アフィリエイトマーケティングに失敗してしまうと、依頼者である企業のイメージが悪化してしまうため注意してください。
そのため、自社製品に強みがあり、アフィリエイターが紹介しやすいものを宣伝してもらいたい方におすすめの手法です。
また、依頼する前に薬機法や景表法等に関する知見を持つアフィリエイターかを確認しておきましょう。
参考:『横浜デザインビューロ アフィリエイトマーケティングとは?』
関連記事:『ASP広告代理店を使う3つのメリットと選ぶポイント4選を解説!』
ソーシャルメディアマーケティング
ソーシャルメディアマーケティングとは、SNSを通して消費者とコミュニケーションをとり、ブランド認知や商品購買につながるマーケティング活動です。
顧客が口コミやレビューでポジティブな投稿をしてくれればイメージアップできます。
また、SNSは拡散されやすく情報伝達のスピードが速いことが強みです。
しかし、情報の伝え方を間違えてしまうと炎上するリスクが高まります。したがって、SNS教育の徹底や運用体制を確立させておく必要がります。
このような特徴を持つため、認知度アップを狙い方や顧客とコミュニケーションを取りたい方におすすめの手法です。
参考:『Insta Lab SNSマーケティングとは?具体的な5つの手法と成功事例を徹底解説』
関連記事:『 SNS広告の5つのメリットと4つのデメリット!成功事例までご紹介! 』
動画マーケティング
動画マーケティングとは、映像コンテンツを活用して宣伝活動や販売戦略を行う手法です。
動画マーケティングの魅力は、テキストや画像で伝え切れない細かなニュアンスが伝えられることです。
また、SNS上にげると視認性が高く注目を浴びるため、役立つ動画であれ動画を上ば拡散してもらえます。
このような魅力がある動画マーケティングですが、制作時間や制作コストの負担が重くのしかかります。
そのため、多くの予算があり他社と差別化したい方におすすめの手法です。
参考:『crevo 動画マーケティングとは?メリットや目的別のポイントと活用事例を紹介』
関連記事:『動画活用の成功事例5選!動画の種類別に制作方法をご紹介 』
eマーケティングを成功させるコツ
eマーケティングの8つの手法を紹介しましたが、成功させるためのコツも覚えておきましょう。
ここでは、eマーケティングを成功させるコツをご紹介します。
ターゲットを設定する
eマーケティングを成功させるために、ターゲットを設定しましょう。
ターゲットを設定することで、伝えたい相手にメッセージが伝わりやすくなります。
これは、ターゲット像を細かく設定するほど高い効果が見込めます。
そのため、マーケティング施策を打つ前に以下のようなターゲット像を考えておきましょう。
デモグラフィック | 年齢、職業、所得、家族構成 |
ジオグラフィック | 国、最寄り駅 |
サイコグラフィック | 性格、ライフスタイル、価値観、趣味 |
行動変数 | 利用頻度、ベネフィット、購買意思決定権の有無 |
関連記事:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説!』
自社に適したマーケティングを行う
eマーケティングの施策は、自社に適したものを選択するようにしましょう。
その理由は、自社が掲げる目標を達成するためには最適な手法を選ぶ必要があるためです。
他社の成功事例をマネして効果が出るのは、目標やリソースが似ている場合のみです。
ビジネス環境が異なれば、同じ施策を打っても効果が見込めるとは限りません。
この記事では、各施策がどのような方におすすめかを説明しました。
そのため、自社に適したマーケティングを行いましょう。
参考例を載せておくため参考にしてみてください。
リスティング広告が向いているケース
目標 | WebページでCV数20%増加 |
期間 | 6ヵ月 |
予算 | 40万円/月 |
参考:『SUNLOFT デジタルマーケティングの成功事例8つと戦略の重要ポイントを解説』
複数の施策を組み合わせる
最初から複数の施策を実施する必要はありませんが、各施策を掛け合わせるものだと認識しておきましょう。
各施策を掛け合わせることで、相乗効果が得られる場合もあります。
例えば、ディスプレイ広告で商品の存在を認知してもらい、動画広告で商品の魅力を具体的に伝える流れにすれば、見込み顧客の購買意欲を高められます。
各施策には得意・不得意があり、顧客は複数のチャネルを活用しているため、複数の施策を組み合わせて相乗効果を狙っていきましょう。
参考:『SUNLOFT デジタルマーケティングの成功事例8つと戦略の重要ポイントを解説』
まとめ
今回はeマーケティングについて解説しました。eマーケティングの手法は主に8つです。
それぞれの手法にメリット・デメリットがあります。
そのため、自社の目標達成に必要な施策を打ちましょう。
この記事では、eマーケティングの事前準備から成功させるコツまでご紹介しました。
ぜひ、これを機会にeマーケティングに取り組むための計画を練ってみてください。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。