Facebook広告は、Facebook上やその他提携サービスに広告配信が可能なサービスです。
Facebookの国内月間アクティブユーザーは2,600万人を超えており、多くのユーザーへのリーチが実現できます。
実名制を生かした「詳細なターゲティング」や「活用しやすい広告メニュー」により、多くの企業が採用しています。
そんなFacebook広告のターゲティングを上手く活用すれば、広告効果を最大化できます。
また、適切なターゲティングを行うと無駄なクリックが減るため、クリック単価を下げることも可能です。
つまり、Facebook広告のターゲティングを理解すると、広告を成功させるだけでなく、広告掲載全体のコスト削減にもつながります。
しかし、Facebook広告のターゲティングについて考える上で、
- 「Facebook広告のターゲティングの種類がわからない」
- 「ターゲティングの設定方法が知りたい」
- 「ターゲティング設定で効果を最大化する方法が知りたい」
上記のような課題が生じるかと思います。
本記事では、Facebook広告を運用する担当者様へ向けて、Facebook広告ターゲティングの「種類」「設定方法」「活用方法」「成功事例」を紹介しています。
参考:『2024年4月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数(X(Twitter)、Instagram、TikTokなど13媒体)』
関連記事:『Facebook広告の費用相場はいくら?2つの課金方式と支払い方法も解説!』
Contents
Facebook広告のターゲティングの仕組みとは?なぜ効果がある?
参考:『Ad Campaing Structure | Meta』
Facebook広告のターゲティングを効率よく行うためには、Facebookの広告構造を理解する必要があります。
Facebookの広告構造 | 詳細 |
---|---|
キャンペーン | 広告の目的を設定 |
広告セット | ターゲット、配信面、予算などを設定 |
広告 | 画像、動画、テキストなどのクリエイティブ |
参考:『Meta広告マネージャーで作成した広告の構造について | Metaビジネスヘルプセンター』
Facebook広告は上記3つによって構成されており、それぞれに詳細なターゲティング設定が設けられています。
それを活用することで、精度の高い広告配信が実現できると覚えておきましょう。
関連記事:『Facebook広告の費用対効果は高い?クリックコストを下げる3つの方法』
ユーザーデータの収集方法
Facebookでは「登録情報」「投稿へのコメント」などからユーザーデータを収集します。
Facebook広告のさらに優れている点は、Facebook以外でのユーザー行動をデータとして収集する点です。
例えば、Facebook上に掲載されている広告をクリックしてWebサイトを閲覧した情報もユーザーデータとして収集されます。
このような収集方法により、詳細なターゲティングが実現できると覚えておきましょう。
参考:『Hard Questions: What Data Does Facebook Collect When I’m Not Using Facebook, and Why? | Meta』
関連記事:『Instagram広告とFacebook広告の違いと特徴!成果を出す4つのポイント』
効果を最大化するFacebook広告のターゲティングの種類
効果を最大化するFacebook広告のターゲティング一覧を紹介します。
Facebook広告のターゲティングは主に3つに分類できます。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
コアオーディエンス
コアオーディエンスは「年齢」「位置情報」「興味」など、基本的なユーザー属性を活用したターゲティングです。
コアオーディエンスで設定できる内容は下記の通りです。
コアオーディエンスの設定項目 | 詳細 |
---|---|
地域 | この地域に住んでいる、この地域に住んでいた、この地域を旅行中などから選択 |
利用者データ | 年齢、性別、言語 |
詳細ターゲット | 利用者層:学歴や役職など 興味・関心:特定のトピックの関心度 行動:過去の商品購入履歴など |
参考:『広告のオーディエンスのターゲット設定 | Meta 』
参考:『新規オーディエンスへのリーチについて | Metaビジネスヘルプセンター』
詳細ターゲットのアップデート情報
2024年3月18日以降、ユーザーがセンシティブと感じる可能性のある内容(健康・人種・民主など)に関連する一部の詳細ターゲット設定のオプションが削除されると発表されました。
キャンペーンが影響を受ける際には、Meta広告マネージャーのキャンペーンページの警告バナーから知らされます。
影響を受ける広告セットが停止になる可能性もあるため、注意して詳細ターゲット設定を行う必要があります。
参考:『詳細ターゲット設定の更新 | Metaビジネスヘルプセンター』
各項目の掛け合わせや除外も可能
コアオーディエンスでは、各項目の掛け合わせや除外を活用したターゲティングが可能です。
- 「関東在住」「30代」「車好き」
- 「東京渋谷区から半径10km内在住」「お酒好き」
- 「イギリスに在住経験あり」「英語に興味あり」
- 「スポーツ好き」「野球好きは除外する」
上記のように各項目を掛け合わせれば、適切なターゲットに広告配信できます。
参考:『詳細ターゲット設定について | Metaビジネスヘルプセンター』
カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスは、広告配信のターゲットをFacebook上から見つけ出すターゲティングです。
カスタムオーディエンスには、下記4種類の方法があるので、自社にあったものを選定してみましょう。
関連記事:『Facebook広告のカスタムオーディエンスとは?4タイプの設定方法を解説』
ウェブサイトカスタムオーディエンス
ウェブサイトカスタムオーディエンスは、FacebookユーザーとWebサイトの運営者を照合するターゲティングです。
Metaピクセルを利用し、自社Webサイトに訪問したユーザーでオーディエンスリストを作成できます。
Metaピクセルは、自社Webサイトに設置すると、ユーザー行動を分析できる計測タグです。
例えば、自社ECサイトにて「商品をカートに追加したが購入に至らなかったユーザー」でリストを作成すれば、見込み客に絞った広告配信が可能です。
ウェブサイトカスタムオーディエンスは、ECサイトなどの運営者に最適です。
参考:『ウェブサイトカスタムオーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
アプリアクティビティカスタムオーディエンス
アプリアクティビティカスタムオーディエンスは、モバイルアプリでの特定のアクションを元に、オーディエンスリストを作成するターゲティングです。
例えば、自社開発アプリをインストールしたユーザーに対して「過去○日間アプリを使用していない」というアクションを設定して広告配信ができます。
モバイルアプリ内の「課金」や「会員登録」を促したいときに効果的なターゲティングです。
参考:『アプリアクティビティカスタムオーディエンスを作成する | Metaビジネスヘルプセンター』
カスタマーリストのカスタムオーディエンス
カスタマーリストのカスタムオーディエンスは、ユーザーの「名前」「メールアドレス」などをFacebook上にアップロードして、オーディエンスリストを作成するターゲティングです。
例えば、ローカルビジネスの運営者が「顧客データ」をFacebookにアップロードすると、Facebook上からユーザーを見つけてくれます。
「一度来店したがリピートにつながっていないユーザー」へのアプローチに効果的なターゲティングです。
参考:『カスタマーリストからカスタムオーディエンスを作成する | Metaビジネスヘルプセンター』
エンゲージメントカスタムオーディエンス
エンゲージメントカスタムオーディエンスは、Facebook上のユーザー行動に基づいてオーディエンスリストを作成するターゲティングです。
Facebookページ上で「動画再生」「フォロー」などのアクションがあったユーザーでリストを作成できます。
Facebookページを活用したSNS集客に力を入れている企業には、最適なターゲティングです。
参考:『エンゲージメントカスタムオーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
類似オーディエンス
類似オーディエンスは、既存顧客と似た特徴を持つユーザーへアプローチできるターゲティングです。
「年齢」「性別」「興味関心」などを元に、類似したユーザーでリストを作成します。
例えば、Facebook広告経由で商品購入履歴のあるユーザーを元に、類似オーディエンスを作成すれば、すでにコンバージョンを達成した既存顧客と似たユーザーに絞ったターゲティングが実現できます。
類似オーディエンスは、コアオーディエンスでカバーできないユーザーにもアプローチできるため、よりコンバージョンを獲得しやすいのが特徴です。
参考:『類似オーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
Facebook広告のターゲティングの選び方を目的別に紹介
Facebook広告のターゲティングの選び方を目的別に紹介します。
上記で紹介した「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の選定方法は下記の通りです。
認知度アップは「コアオーディエンス」
広告運用の初期段階である認知度を目的とした広告出稿であれば、コアオーディエンスがおすすめです。
コアオーディエンスは、Facebook広告のターゲティングの中でもリーチに優れています。
コアオーディエンスにて幅広い広告配信を実施して、徐々に自社に最適なターゲットを把握していく流れがベストでしょう。
参考:『Facebook広告のターゲティング設定のコツとは?効果を最大化する方法』
関連記事:『Web広告におけるリーチとは?混合しやすい4つの用語との違いも解説』
検討ユーザーへのアプローチは「カスタムオーディエンス」
検討ユーザーへのアプローチは、カスタムオーディエンスがおすすめです。
「ウェブサイトカスタムオーディエンス」であれば、一度自社のWebサイトに訪問したユーザーへのアプローチができるので、コンバージョンにつながりやすいでしょう。
参考:『Facebook広告のターゲティング設定のコツとは?効果を最大化する方法』
関連記事:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説!』
コンバージョン最大化は「類似オーディエンス」
コンバージョン最大化が目的であれば、類似オーディエンスがおすすめです。
ただし、類似オーディエンスは、ベースとなるデータが100以上ないと作成ができず、Facebookでは「1,000~5,000人」を推奨しています。
そのため、コアオーディエンスなどで一定のコンバージョンを獲得している方のみ選択するようにしましょう。
参考:『類似オーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
関連記事:『Facebook広告のコンバージョンAPIとは?運用するメリット2選』
Facebook広告のターゲティング設定方法
Facebook広告のターゲティング設定方法を「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」別に紹介します。
コアオーディエンス
コアオーディエンスの作成は下記手順で実行します。
コアオーディエンスはFacebook広告の基本的なターゲティングとなるため、下記手順に沿って複数のオーディエンスを作成してみましょう。
ビジネスホームにアクセス
Facebook広告のビジネスホームにアクセスして「オーディエンス」を選択します。
保存済みのオーディエンスを選択
オーディエンスを作成の中にある「保存済みのオーディエンスを選択」を選択しましょう。
年齢と性別の設定
一番上のオーディエンス名を設定し、年齢と性別の設定を実施します。
年齢に関しては、はじめから絞るのでなく、広めに設定しておくのがおすすめです。
地域の設定
地域の設定は「この地域に住んでいる」「最近この地域にいた人」などから選択できます。
半径を絞った設定も可能です。
詳細ターゲットの設定
詳細ターゲットの設定では「利用者層」「興味・関心」「行動」を指定できます。
ここでターゲットを絞り過ぎるとリーチ数が低下してしまうので、興味・関心を設定するときは1または2個までにしましょう。
参考:『詳細ターゲット設定について | Metaビジネスヘルプセンター
参考:『保存済みのオーディエンスを使用する | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『新規オーディエンスへのリーチについて | Metaビジネスヘルプセンター』
カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスの作成は下記手順で実行します。
今回は顧客リストのカスタムオーディエンスの例を紹介します。
ユーザーリストの準備
はじめにFacebookにアップロードするユーザーリストを準備します。
コチラからExcelのテンプレートをダウンロードして、自社で保有するデータを入力しましょう。
カスタムオーディエンスを選択
Facebookビジネスホームにアクセスして「オーディエンス」→「カスタムオーディエンス」を選択しましょう。
カスタマーリストを選択
ポップアップが表示されるので「カスタマーリスト」を選択した後に「次へ」を選択します。
ユーザーリストのアップロード
事前に準備したユーザーリストをアップロードしましょう。
アップロード完了
ユーザーリストアップロード後、エラーがなければ「インポートして作成」を選択します。
選択後、Facebook広告キャンペーンでカスタムオーディエンスが利用可能です。
参考:『カスタマーリストからカスタムオーディエンスを作成する | Metaビジネスヘルプセンター』
類似オーディエンス
類似オーディエンスの作成は下記手順で実施します。
類似オーディエンスには、データの元になるソースが必要です。
データソースには「カスタムオーディエンス」を使用するので、事前にコンバージョン済みのユーザーなどでリストを作成しておきましょう。
類似オーディエンスを選択
Facebookビジネスホームにアクセスして「オーディエンス」→「類似オーディエンス」を選択します。
ソースの選択
「新しいソースを作成」のドロップダウンから類似オーディエンスのソースを「カスタムオーディエンス」「カスタムバリューを元にしたカスタムオーディエンス」いずれから選択してください。
ターゲット地域の選択
広告配信のターゲットとなる国や地域を選択します。
オーディエンスサイズの濃度を調整
続いて、オーディエンスサイズの濃度を調整しましょう。
オーディエンスサイズの濃度とは作成する類似オーディエンスの類似性を表したものです。
「1%~10%」の間で濃度を調整でき「1%」に近づくほど、類似性が高くなります。
オーディエンスサイズの濃度は「1%」から作成して、リーチが少ないようであれば、徐々に広げていきましょう。
類似オーディエンス完成
「オーディエンスを作成」を選択すれば完了です。
類似オーディエンスが作成されるまで最大24時間程度かかります。
参考:『Facebook広告マネージャーで類似オーディエンスを作成する方法 | Metaビジネスヘルプセンター』
Facebook広告の効果を上げるためのターゲティングの使い方5選
Facebook広告の効果を上げるためのターゲティングの使い方を紹介します。
Facebook広告のターゲティングは、コアオーディエンスが軸になります。
コアオーディエンスを活用するポイントを詳しく解説しているので、自社に合った最適なターゲットを見つけてみましょう。
基本的な人口統計の組み合わせから始める
Facebook広告の効果を上げるには、基本的な人口統計の組み合わせのターゲティングからはじめましょう。
特にFacebook広告をはじめて出稿する方であれば「性別」「年齢」「地域」の3つをベースにしたターゲティングを設定します。
ポイントは徐々にターゲットを絞っていくことです。
例えば、18歳から65歳のユーザーをターゲットにした場合、すべての方に同じ訴求をすると必ずクリック率にバラつきがあるはずです。
広告配信後に、パフォーマンスが一番良かった年代を採用すれば、次回以降コストに優れた広告運用が実現できます。
参考:『【Facebook広告】ターゲティング・運用のコツを紹介!成果に繋がる5ポイント!』
ユーザーの興味をターゲットにする
Facebook広告の効果を上げるには、ユーザーの興味をターゲットにするのも大切です。
基本的な人口統計だけでは、最適なターゲットの絞り込みはできないので、ユーザーの興味・関心も活用します。
最適なターゲットを絞り込むにはまず、ユーザーの興味・関心を定義します。
例えば、アメリカでもっとも古い炭酸飲料であるドクターペッパーは、Facebook広告を出稿するにあたり、ターゲットを下記のように定義しました。
- 大学生(属性)
- スポーツが好きな人(興味・関心)
- ソフトドリンクが好きな人(興味・関心)
引用:『Dr Pepper|Facebook』
ドクターペッパーは、若年層をメインターゲットとしているため、上記広告は広告のビジュアルを含めても、最適なターゲティングといえるでしょう。
参考:『Facebook広告の興味関心ターゲティングとは?設定時の注意点を解説』
ユーザー行動を活用したターゲティング
Facebook広告の効果を上げるには、ユーザー行動を活用したターゲティングもおすすめです。
Facebook広告では、日頃のユーザー行動を元にターゲットを特定できます。
引用:『Facebook Ads』
例えば、旅行代理店が広告出稿する場合、コアオーディエンスの詳細ターゲティング設定を利用すると「頻繁に海外旅行をする人」をターゲットにできます。
これ以外にも、さまざまな行動オプションが設けられているので、自社ターゲットの行動データを予測した上で、活用してみましょう。
参考:『【一覧DL可能】Facebook広告・Instagram広告利用者層ターゲティング全種類紹介(23年12月更新)』
特定の業界や職業をターゲットにする
「BtoB向け」のビジネスを展開している企業であれば、特定の業界や職業をターゲットにするのも効果的です。
Facebook広告では「業界」「役職」「会社名」を選択して広告配信することができます。
引用:『Facebook Ads』
特定の業界や職業は、コアオーディエンスの詳細ターゲット設定から選択できます。
また要素を選択すると、隣にオーディエンスサイズも表示されるので、リーチが少なくならないように調整してみましょう。
参考:『【2023年版】Facebook広告の職業・役職ターゲティング』
富裕層のユーザーをターゲットにする
不動産など、客単価が高い商材を扱う場合、富裕層のユーザーをターゲットにするのも有効です。
富裕層のユーザーをターゲットにするには、主に下記3つの方法があります。
- 役職から選定する
- 収入から選定する
- 興味・関心から選定する
役職から選定する
1つ目の方法は、役職から選定する方法です。
先ほど紹介した通り、Facebook広告では詳細ターゲット設定から役職を検索できます。
こちらで「代表取締役」「部長」など、収入が高いと予測できる役職を検索してターゲットに設定します。
尚、この役職はFacebookのプロフィールページに掲載されている内容を元に検索されます。
参考:『【2023年版】Facebook広告の職業・役職ターゲティング』
収入から選定する
2つ目の方法は、収入から選定する方法です。
詳細ターゲットのファイナンスから、ユーザーの世帯収入を選択できます。
ユーザーの世帯収入を元にターゲットを選定したい方は試してみましょう。
参考:『【一覧DL可能】Facebook広告・Instagram広告利用者層ターゲティング全種類紹介(23年12月更新)』
興味・関心から選定する
3つ目の方法は、興味・関心から選定する方法です。
比較的収入が高いユーザーが持つ興味・関心を選定します。
例えば「不動産」「高級車」「ゴルフ」などでターゲットを設定すれば、富裕層に広告配信することが可能です。
参考:『Facebook広告の興味関心ターゲティングとは?設定時の注意点を解説』
Facebook広告で効果的なターゲティングを成功させるためのヒント
Facebook広告で効果的なターゲティングを成功させるためのヒントを4つ紹介します。
- ターゲットとするユーザーを理解する
- Metaピクセルを設置する
- A/Bテストを活用する
- 自動化されたオーディエンス機能を使用する
オーディエンス作成時に役立ててください。
ターゲットとするユーザーを理解する
Facebook広告のターゲティングを成功させるには、ターゲットとするユーザーを理解しましょう。
特にコンバージョンにつながる特定のユーザーにリーチしたい場合は、彼らの「欲求」や「ニーズ」を知っておく必要があります。
ユーザーを理解するには、ペルソナを作成するのが有効です。
ペルソナとは自社商品を使って欲しいユーザーを、価値観や趣味、個性、行動などの属性を元にした架空の人物像を指します。
ペルソナを作成すると、ユーザーの「欲求」「ニーズ」を理解できるため、最適なターゲティングの理解やユーザーに届きやすい広告文の作成に役立ちます。
簡単なペルソナの例は下記の通りです。
ペルソナ例
- 名前:山田太郎
- 男性:男性
- 年齢:30才
- 仕事:医療器メーカーの営業
- 収入:年収500万円
- 学歴:4大卒
- 家族構成:父、母、妹
- 居住地:東京都杉並区(1人暮らし)
- 性格:明るくて人見知りしない
- 趣味:飲み歩き
- 良く利用するSNS:Instagram、Twitter
- 買い物をする場所:吉祥寺
- 持っているデバイス:スマホ、PC
- 悩み:繁忙期に入り、疲れが貯まっている
参考:『Facebook広告のターゲティングの種類一覧と使い方を徹底解説』
参考:『ペルソナマーケティングとは?具体例や設定メリット・作成手順』
関連記事:『ペルソナがなぜ重要なのか?LPの効果を高める作り方とポイント3選!』
Metaピクセルを設置する
Facebook広告のターゲティングを成功させるには、先述のMetaピクセル設置も必要です。
例えば、MetaピクセルをWebサイトに設置しておくと、訪問したユーザーで「ウェブサイトカスタムオーディエンス」を作成できます。
これを元に広告配信すれば「自社Webサイトに訪問履歴のある見込み客」に絞ったターゲティングが実現できます。
参考:『Metaピクセルについて | Metaビジネスヘルプセンター』
A/Bテストを活用する
Facebook広告のターゲティングを成功させるには、A/Bテストを活用しましょう。
A/Bテストとは、現行のキャンペーンから1つの変数を変更した広告を配信して、パフォーマンスを比較できる機能です。
テストできる変数は「ターゲット」「配信の最適化」「配置」「クリエイティブ」「製品セット」となります。
例えば、現行のキャンペーンのターゲットが「30代女性」であれば、A/Bテストでは「40代女性」にターゲットを変更できるということです。
それぞれを比較して、パフォーマンスが良かった変数を採用すれば、ターゲティングによる広告効果を最大化できます。
参考:『Metaのテクノロジーで利用できるA/Bテストのタイプ | Metaビジネスヘルプセンター』
関連記事:『A/BテストでLPを改善!方法と注意すべき3つのポイントを紹介』
自動化されたオーディエンス機能を使用する
2022年に広告自動化ツールとして「Meta Advantage」の利用が開始されました。
Meta Advantageは、MetaのAIによって見込みのあるユーザーがいた場合、自動的にオーディエンスを拡大し、広告のパフォーマンスを向上させることができます。
実際にMeta社内でAdvantage詳細ターゲット設定を「使用した場合」と「使用しなかった場合」とで比較した調査が行われました。
この調査では、Advanatage詳細ターゲット設定を使用しなかった時に比べ、Advantage詳細ターゲット設定を使用した時の方が、コンバージョンが増加した分あたりの費用の中央値が37%低下し、81%の確率でコンバージョン獲得の費用対効果が高いという結果がでました。
このように、Meta Advantageを利用することで、より良い広告の効果が見込めます。
それでは、自動化された以下の4つのオーディエンス機能について簡単に解説します。
- Advantage+オーディエンス
- Advantageカスタムオーディエンス
- Advantage類似オーディエンス
- Advantage詳細ターゲット設定
参考:『広告自動化ツールセット「Meta Advantage」でパフォーマンスをパワーアップ | Meta』
参考:『AIを活用したMetaのツールセットでパフォーマンスを最大化 | Meta』
Advantage+オーディエンス
Advantage+オーディエンスは、他のAdvantageツールと違い「MetaのAI」と「広告主が持つ顧客情報」を組み合わせて関連性の高いオーディエンスへリーチします。
具体的には「過去のCV」「ピクセルデータ」「配信した広告に対するユーザーの行動」を基に配信するユーザーを探します。
それに加えて、リーチしたいユーザーに関する情報をオーディエンスの提案として追加することもできます。
また、Advantage+オーディエンスでは「オーディエンスの管理」を設定することで、特定の年齢層や地域などを除外し、広告の配信先を制限することも可能です。
コンバージョンの見込みのある多くのオーディエンスが検索対象となるため、MetaのAIの力を最大限に引き出すことができ、その他のAdvantageオーディエンス機能の中で最も効果が期待できるオプションです。
参考:『Advantage+オーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『AIを活用したMetaのツールセットでパフォーマンスを最大化 | Meta』
Advantageカスタムオーディエンス
Advanatageカスタムオーディエンスでは、目標に達成する可能性が高い場合に、カスタムオーディエンスを配信基準のデータとして使用しています。
そのため、Webサイトへの訪問ユーザーやFacebook上でのユーザー行動など、既存の顧客データ内のオーディエンスを拡大し、リーチを増やします。
Metaの公式サイトでは、Advanatageカスタムオーディエンスを利用するとリーチ数は5倍へ増加したという結果が報告されています。
このように、Advanatageカスタムオーディエンスを活用することで、より多くの検討ユーザーへのアプローチが期待できます。
参考:『Advantageカスタムオーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『初めてのFacebook広告スタートアップ講座 <トレンド講座DAY117>』
参考:『AIを活用したMetaのツールセットでパフォーマンスを最大化 | Meta』
参考:『Facebook広告のターゲティング設定のコツとは?効果を最大化する方法』
参考:『エンゲージメントカスタムオーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
Advantage類似オーディエンス
Advantage類似オーディエンスは、設定した類似オーディエンスの類似度以外にパフォーマンス向上の可能性があると判断された場合に、オーディエンスサイズの割合(類似度)を拡大し、リーチを増やします。
これにより、自社が取り逃していた可能性のあるユーザーを新規顧客として獲得することができます。
参考:『Advantage類似オーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『類似オーディエンスについて | Metaビジネスヘルプセンター』
Advantage詳細ターゲット設定
Advantage詳細ターゲット設定は、設定した興味・関心を拡大し自動的に高い費用対効果を得られるユーザーへ広告を配信します。
興味・関心を拡大することで、新規顧客へのリーチや今まで予想していなかったオーディエンスの開拓ができ、高い広告の成果が期待できます。
参考:『Advantage詳細ターゲット設定について | Metaビジネスヘルプセンター』
参考:『広告自動化ツールセット「Meta Advantage」でパフォーマンスをパワーアップ | Meta』
参考:『AIを活用したMetaのツールセットでパフォーマンスを最大化 | Meta』
Facebook広告のターゲティング成功事例2選
最後に、Facebook広告のターゲティング成功事例2選を紹介します。
下記の成功事例を自社のターゲティングにも反映させてみましょう。
マインドバレー
引用:『マインドバレー』
マインドバレーは、オンライン学習サービスを展開しているIT企業です。
教育に興味のある世界中のコミュニティを繋がり、リードを生成を目的に「動画広告」と「オーディエンス機能」を利用し、同社のイベント・オンラインコースに興味のあるユーザーへリーチしました。
成功の要因として以下の2つが挙げられます。
- 動画広告では、過去のイベント映像・世界的な講演者の講演会・教育コンテンツ関連をイベントを使用した動画広告を配信しましたことで、サービスイメージを持たせるクリエイティブの作成
- オーディエンス機能で、ユーザーの価値観を基準に「類似オーディエンス」「カスタムオーディエンス」の作成
結果
- リードが60%増加
- 平均購入額が21%増加
- 広告費の回収率が38%増加
参考:『Facebook広告の活用事例9選~目的別でご紹介~』
関連記事:『FacebookとInstagramのリード獲得広告とは?4つのメリットと設定方法』
ONE BOY
ONE BOYは、2008年に台湾で創業された機能性ファッションアパレルブランドです。
高品質の織物と耐久性に優れた構造をモットーに細部まで行き届いた生産工程が特徴です。
同社は、オンラインでの売り上げ改善を最終ゴールにおき、その方法としてコンバージョンを目的とした動画広告と写真広告にAdvantage+ショッピングキャンペーンを追加することで最適化を行いました。
また同社のキャンペーンでは、「台湾在住の18~65歳の男女」をコアオーディエンスとしてターゲット設定し、新規顧客にリーチしました。
結果
- 購入件数が42%増加
- 広告費用対効果が34%増加
- 顧客獲得単価が29%減少
まとめ
Facebook広告の効果を上げるためのターゲティング活用ガイド5選を紹介しました。
Facebook広告のターゲティングには「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」3つの方法があります。
自社の目的に合ったターゲティングを選定すると、広告効果を最大化することが可能です。
本記事を参考にして自社に最適なターゲティングを考えてみましょう。
弊社ではWeb広告のプロがあらゆるお客様の課題を解決するWeb広告運用代行サービスを展開しております。
Web広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能です。
お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。