Google社の公式ブログでは、国内のYouTube動画の月間ユーザー数が7,000万人を突破したと報告されています。
YouTube動画を視聴するユーザーが増えたため、YouTube広告を配信したいと考える企業が増えました。
多くの人が視聴しているYouTube動画に広告を配信すれば、自社商品の認知度アップや購買促進が狙えます。
しかし、YouTube広告を出稿する上で「動画1再生当たり、どれぐらいの単価なのだろう?」「動画広告の単価は高くて出せないのではないか?」と不安を感じている方もいるでしょう。
そこで、今回はYouTube出稿前に知っておきたいYouTube広告の単価について解説します。
多くのユーザーに視聴されているYouTube動画の市場規模について知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『YouTube動画を含めた市場規模はいくら?動画広告の4つのメリット』
[はじめに]YouTube広告の種類
YouTube広告の課金形態や単価を調べる前に、どのような種類の広告があるかを把握しておきましょう。
なぜなら、種類別の広告の特徴を知っておくことで、どの広告を利用すべきか判断できるようになるためです。
YouTube広告の種類は全部で5つあります。
インストリーム広告
引用:『動画広告フォーマットの概要』
インストリーム広告とは、YouTube動画の再生前や再生中、再生後に配信される広告を指します。
どのタイミングで広告を配信するかで、ユーザーの広告視聴率(広告が最後まで視聴される確率)が変わります。
■ユーザーの広告視聴率
広告視聴率 | |
YouTube動画の再生前 (プレロール広告) | 74.34% |
YouTube動画の再生中 (ミッドロール広告) | 96.79% |
YouTube動画の再生後 (ポストロール広告) | 44.74% |
また、インストリーム広告にはスキップ可能な広告とスキップ不能な広告の2種類があります。
スキップ可能なインストリーム広告を配信する場合は、スキップされた場合に広告費はかかりません。
そのため、動画に興味を持ってくれたユーザーのみにアプローチできます。
しかし、広告再生開始から5秒が経過するとスキップされてしまう恐れがあるため、5秒間で動画広告を視聴したユーザーを惹きつける必要があります。
スキップ不可能なインストリーム広告であれば、全ての広告を視聴してもらえますが、興味のないユーザーに「広告がしつこい…」と悪い印象を与えてしまうかもしれません。
そのため、自社の広告運用の目的に見合う方法を選ぶようにしましょう。
参考:『 Understanding the Effectiveness of Video Ads』
参考:『YouTube広告|6種類の広告メニューを徹底解説【22年最新】』
YouTubeインストリーム広告について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『YouTubeインストリーム広告とは?6種類やメリット、出稿方法を解説』
バンパー広告
引用:『動画広告フォーマットの概要』
バンパー広告とは、YouTube動画再生前後や再生中に再生される6秒以内に収まる動画で、スキップできない広告を指します。
そのため、広告のクリエイティブにこだわり、6秒間という短いメッセージで印象付けなければいけません。
広告動画の尺は短いですが、視聴者に最後まで見てもらえて、ブランドの認知度アップが狙えます。
尺が短い動画広告は視聴者に受け入れやすいという性質を持っています。
参考:『【6秒で気持ちをつかむ】バンパー広告を活用して成果を上げよう!』
バンパー動画広告について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『インフィード動画広告でYouTubeチャンネル登録者数を増やす際の4つの注意点』
インフィード動画広告
引用:『動画広告フォーマットの概要』
インフィード動画広告は、YouTube動画を探す場所(YouTube動画の関連動画、YouTube動画検索、YouTubeモバイルのトップページ)などに広告を配信することをいいます。
他の広告とは異なり、ユーザーが広告をクリックしないと広告費用は発生しません。
インフィード動画広告をクリックしたときのみ広告費用が発生するため、広告に興味を持ったユーザーにのみアプローチできます。
参考:『【YouTube広告】TrueViewディスカバリー広告について知りたい!』
インフィード動画広告について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『インフィード動画広告でYouTubeチャンネル登録者数を増やす際の4つの注意点』
アウトストリーム広告
引用:『動画広告フォーマットの概要』
アウトスリーム広告とは、Googleの広告パートナーのWebサイトやアプリの広告枠に配信できる動画広告を指します。
Googleの広告パートナーの広告枠であれば、どこでも配信可能なため、広告配信先が限定されません。
広告枠に静止画ではなく、動画の広告を配信することで、視認性が高まり、多くのユーザーにリーチできます。
参考:『アウトストリーム広告とは?仕組みや特徴・メリットを徹底解説』
アウトストリーム広告について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『YouTubeのアウトストリーム広告とは?5つの特徴と事例を解説』
マストヘッド広告
引用:『動画広告フォーマットの概要』
マストヘッド広告とは、YouTubeサービスのトップページに配信できる広告枠を指します。
YouTubeサービスを開くと自動で動画広告が配信されます。
とても目立つ場所で動画広告が流れるため、ブランド認知アップなどに効果を発揮する広告です。
しかし、マストヘッド広告はGoogleの営業担当者に連絡をして利用したい旨を伝え、予約をした上での配信になります。
参考:『YouTubeマストヘッド広告とは?メリットや事例、費用感、出稿方法まで解説』
マストヘッド広告について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『YouTubeマストヘッド広告とは?3つのメリットと事例を踏まえて解説!』
[種類別]YouTube広告の課金形態と単価
課金形態 | 単価 | |
インストリーム広告 | 動画視聴課金(CPV) | 5~10円/1再生 |
バンパー広告 | インプレッション課金(CPM) | 400~600円/1,000再生 |
インフィード動画広告 | クリック課金(CPC) | 3~20円/1再生 |
アウトストリーム広告 | インプレッション課金(CPM) | 400~600円/1,000再生 |
マストヘッド広告 | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
YouTube広告は5種類あると説明しましたが、課金形態と単価は上記の通りです。
市場の変動がありますが、1再生に変換すると、0.4円~20円で広告を出稿できることになります。
また、効率的に広告運用するために課金形態についても理解しておくようにしましょう。
課金形態:動画視聴課金(CPV)
動画視聴課金(CPV)では、動画広告がスキップされずに視聴された場合に1再生5~10円課金されます。
つまり、広告がスキップされれば課金されません。
広告に興味がないユーザーは動画をスキップするため、無駄なコストを抑えて広告運用ができます。
そのため、ムダな広告費を削減して広告運用したい方におすすめの課金形態です。
課金形態:インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金(CPM)は、動画広告が1,000回表示されるたびに課金されます。
1,000回表示された場合400円~600円課金されるため、1再生当たりのコストを抑えられることができます。
しかし、興味のないユーザーにも広告が配信されてしまうため、ムダなコストがかかることも多いです。
動画視聴課金やクリック課金より、広告費用の消化が早い傾向があります。
そのため、潜在顧客など、より多くのユーザーにリーチしたい場合におすすめの課金形態です。
課金形態:クリック課金(CPC)
クリック課金(CPC)は、動画広告をクリックして視聴された場合のみに、1再生3~20円課金されます。
そのため、広告に興味を持ってくれたユーザーのみ広告費を使うことができます。
広告に興味がないユーザーはクリックすることがないため、無駄なコストがかかりません。
そのため、自社商品に興味のあるユーザーの流入を獲得したい場合におすすめの課金形態です。
参考:『YouTube広告の費用がまるわかり!課金形態や費用相場、代理店手数料まで詳しく解説』
YouTube広告の単価から考える予算相場
YouTube広告の単価は安いです。
また、YouTube広告は企業の目的や予算に合わせて低予算で出稿できます。
例えば、広告予算1,000円でインプレッション課金型のバンパー広告やアウㇳストリーム広告は1視聴当たりの単価0.4円~0.6円のため、出稿すれば1,000回程度が表示はできます。
YouTube広告で効果が出るか分からないという方は、1日1,000円と低予算で広告を出稿してみるとよいでしょう。
また、YouTube広告の単価をCV率で計算することも可能です。
業界などで異なりますが、YouTube広告のCVRの平均相場は2.06%と言われています。
つまり、動画が50回視聴されれば1CVが獲得できる計算です。
YouTube動画の視聴単価は1再生20円のため、50×20で1,000円あれば1CVを獲得できるという計算になります。
このような計算で、予算を考えてみるのも良いでしょう。
参考:『YouTube広告の費用相場は?失敗しないポイントを解説』
YouTube広告で単価以上の効果を見込む方法
YouTube広告で費用対効果を得るためには、効率的な広告運用が欠かせません。
そのため、理想とする効果を出すためにも、どのように広告運用していけば良いかを把握しておきましょう。
YouTube広告の目的を定める
YouTube広告は5種類あり、それぞれ特徴があります。
大切なことは、自社目的に沿ったものYouTube広告を選ぶことです。
自社のブランド認知アップをしたいのか、自社サイトにユーザー流入を見込みたいのかなどで、どの広告を使うべきかが変わってきます。
そのため、YouTube広告を出稿する前に目的を定めるようにしましょう。
YouTube広告の目的の参考例
広告の種類 | 目的 |
インストリーム広告 | 効率的に広告運用をしていきたい |
バンパー広告 | ブランディング効果を狙いたい |
インフィード動画広告 | 自社、商品に興味・関心のあるユーザーの流入を集めたい |
アウトストリーム広告 | 潜在層のユーザーにアプローチしたい |
マストヘッド広告 | 認知度アップ効果を狙いたい |
参考:『YouTube広告の費用がまるわかり!課金形態や費用相場、代理店手数料まで詳しく解説』
ターゲットを明確にする
YouTube広告で効果を出すためには、自社サービスに興味を持ってくれるターゲットに刺さる広告を配信しなければいけません。
例えば、20代の女性を中心に自社サービスを購入してもらっているにも関わらず、広告モデルを50代の女性にしてしまうと新規顧客の獲得が難しくなってしまうでしょう。
YouTube広告を配信しても、結果が出ずに広告費がムダになってしまいます。
このような問題を防止するためにも、YouTube広告を配信する前にターゲットを明確に定めるようにしましょう。
ターゲットを明確にするためには、ペルソナを設定することが大切です。
ペルソナの設定方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『ペルソナがなぜ重要なのか?LPの効果を高める作り方とポイント3選!』
メッセージを絞り込む
YouTube広告に、色々な要素を詰め込み過ぎてしまうと、何を伝えたいのか良くわからない広告になってしまいます。
また、動画広告の尺が長くなってしまい離脱されてしまう恐れがあります。
このような問題を防止するためにも、メッセージは1つに絞り込むことが大切です。
1つに絞り込んだメッセージを伝えて、相手に興味・関心を抱いてもらい、サイト誘導後に詳細情報を伝えていきましょう。
参考:『動画活用の成功事例5選!動画の種類別に制作方法をご紹介』
広告動画の画質を適度なものにする
動画は高画質になるほどデータ容量が大きくなります。
高画質の広告動画を視聴してもらえれば問題ありませんが、視聴する際のデータ使用量の負担が大きくなったり、インターネット環境次第では、広告動画がスムーズに視聴できなくなったりする恐れがあります。
そのため、動画を制作する場合は適度な画質にしましょう。
解像度 | サイズ | アスペクト比 |
2160p(4K) | 3840×2160 | 256:135、16:9 |
1440p(WQHD) | 2560×1440 | 16:9 |
1080p(フルHD) | 1920×1080 | 16:9 |
720p(HD) | 1280×720 | 16:9 |
480p(SD) | 720×480 | 4:3 |
参考:『動画活用の成功事例5選!動画の種類別に制作方法をご紹介』
動画の成功事例を見ておく
YouTube広告で成果を出すためには、インパクトのある動画を制作したり、視聴者の心を揺さぶる感動的なストーリーを制作したりする必要があります。
動画を制作する上でアイデアが思い浮かばないときは、動画集客が成功している企業の事例を見ておきましょう。
成功事例を見ておくことで、どのような広告が刺さりやすいのか分かってくるようになります。
YouTube動画の成功事例を見たい方は、下記の記事で詳しく紹介しているため参考にしてみてください。
関連記事:『YouTubeで集客する3つのコツを解説!BtoB企業の成功事例も紹介』
クリエイティブにこだわる
YouTube広告のクリエイティブで、結果が出るか出ないかが決まります。
そのため、下記の内容を参考にしながら、YouTube動画広告のクリエイティブにこだわるようにしましょう。
YouTube動画のクリエイティブの作り方のコツ
- 広告動画の最初の5秒間で、視聴者にベネフィットを提示する
- 心に残るような魅力的なストーリーを作る
- ターゲットユーザーが誰なのかを動画内で明言する
- 音声が出ない状態でも動画広告の内容がわかるように制作する
- 拡散を狙ってエンターテイメント性の高い広告動画を制作する
参考:『効果的な動画広告の作り方とは?制作の流れを7ステップで解説』
運用データを見ながら改善していく
YouTube動画広告も運用データが蓄積されていくため、「どのようなクリエイティブの広告を配信すればお問い合わせが繋がるのか」「どのような時間帯、曜日に広告を配信すればお問い合わせに繋がるか」などを分析して、定期的に広告運用を改善していくようにしましょう。
広告運用の方法を見直していくことで、結果が出るようになります。
参考:『YouTube広告の費用がまるわかり!課金形態や費用相場、代理店手数料まで詳しく解説』
自社チャンネルがある場合はリマーケティングする
企業公式のYouTubeチャンネルを運営している場合は、動画を見てくれたことがあるユーザーに動画広告をリマーケティング配信しましょう。
なぜなら、自社の公式YouTubeチャンネルの動画を視聴してくれたユーザーは、少なからず自社やサービスに興味を持っているためです。
このようなユーザーに動画広告を配信すれば、反応率が上がります。
参考:『YouTube広告の費用がまるわかり!課金形態や費用相場、代理店手数料まで詳しく解説』
YouTube広告運用を代理店に依頼する
YouTube広告で費用対効果を出すコツは数多く存在します。
これらのコツについて理解した上で「自社でYouTube広告を運営するのは難しそうだ」と不安に感じた場合は、広告代理店に相談をしましょう。
広告代理店に相談をすれば、運用代行手数料(広告費の約20%)はかかりますが、これまでの経験と実績で、お客様の要望を叶えてくれるでしょう。
まとめ
YouTube広告の課金形態と単価は以下の通りです。
課金形態 | 単価 | |
インストリーム広告 | 動画視聴課金(CPV) | 5~10円/1再生 |
バンパー広告 | インプレッション課金(CPM) | 400~600円/1,000再生 |
インフィード動画広告 | クリック課金(CPC) | 3~20円/1再生 |
アウトストリーム広告 | インプレッション課金(CPM) | 400~600円/1,000再生 |
マストヘッド広告 | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
低予算で始められることが、YouTube広告の魅力です。
また、YouTube広告の運用方法次第で、費用対効果を上げていけます。
この記事では、どのような工夫をすれば、YouTube広告の費用対効果が上がるかまでご紹介しました。
そのため、この記事を参考にしながら、YouTube広告を出稿してみてください。
この記事を読んで、YouTube広告運用やクリエイティブ制作、出稿が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
弊社では成果にこだわるYouTube広告運用というサービスを展開しております。
YouTube広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能です。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。