TikTok広告には、さまざまな種類がありますが、ユーザーの投稿を広告として配信できる『Spark Ads』をご存知でしょうか?
今回はTikTok広告フォーマットの一つであるSpark Adsについて詳しく解説します。
この記事を読めば、Spark Adsを活用するメリット・デメリットが理解できて、広告運用まで行えるようになります。
そのため、TikTok広告運用を行っているマーケティング担当者は、この記事を読んでみてください。
なお、TikTokを活用してマーケティングを行うメリットを知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『TikTokに企業のPR動画を投稿してマーケティングする4つのメリット』
Contents
TikTok広告Spark Adsとは
引用:『TikTok for Business』
TikTok広告Spark Adsとは、ユーザーが投稿した動画(オーガニック動画)を広告として配信できるサービスです。
自社アカウントが投稿した動画を使用できたり、他のユーザーが投稿した動画を使用できたりします。
通常のインフィード広告とは異なり、Spark Adsを活用して広告運用を行った場合、獲得した「動画視聴」「コメント」「シェア」「いいね」「フォロー」は、オーガニック動画に帰属します。
つまり、TikTok広告Spark Adsを活用すれば、TikTokアカウントを育てることができます。
また、オーガニック動画にCTAボタンを設置して商品・サービスの販売促進に繋げることも可能です。
参考:『TikTokビジネスヘルプセンター Spark Ads』
広告フォーマット
Spark Adsのフォーマットは以下の通りです。
引用:『TikTokビジネスヘルプセンター Spark Ads』
動画のアスペクト比の制限はありません
動画のアスペクト比 | 制限はありません |
動画解像度 | |
ファイルタイプ | |
ビットレート | |
ファイルサイズ | |
動画の長さ | 最大10分 |
広告キャプション | 空欄でもOK ※メンション・絵文字・ハッシュタグの使用が可能 |
表示名 | オーガニック投稿の内容が反映される |
参考:『TikTokビジネスヘルプセンター Spark Ads』
TikTok広告Spark Adsと他の比較
引用:『TikTokビジネスヘルプセンター Spark Ads』
TikTok広告Spark Adsと他のTikTok広告を比較すると、以下の通りとなります。
Spark Ads | Spark Ads以外 |
|
|
このような違いを理解した上で、どちらの広告がよいかを判断していきましょう。
参考:『TikTokビジネスヘルプセンター Spark Ads』
TikTok広告Spark Adsのメリット
TikTok広告Spark Adsのメリットは3つあります。
顧客に信頼してもらいやすくなる
引用:『TikTok for Business Spark Adsをはじめる』
TikTok広告Spark Adsは、オーガニック投稿を広告利用することで顧客に信頼してもらいやすくなります。
なぜなら、広告感が薄れることで、TikTokユーザーに受け入れられやすくなるためです。
そのため、ユーザーのエンゲージメントやCVRなどにおいて高いパフォーマンスが期待できます。
実際にTikTokの公式資料では、インフィード広告と比較して、ビデオ視聴完了率は30%、エンゲージメント率は142%、CVRは43%アップすると記載されているため、反響を得たい方は利用してみるとよいでしょう。
参考:『TikTok for Business Spark Adsをはじめる』
自社商材や広告目的に合った動画が選べる
引用:『TikTok for Business Spark Adsをはじめる』
TikTok広告Spark Adsが利用できるオーガニック動画には「クリエイター投稿」「一般ユーザー投稿」「企業アカウント投稿」があります。
そのため、以下のように、自社商材や広告目的に合った動画が選べることもメリットです。
クリエイター投稿 | インフルエンサーに自社の魅力を語ってバズらせたい |
一般ユーザー投稿 | 一般ユーザーの口コミや評判を流して信頼を獲得したい |
企業アカウント投稿 | 企業アカウントでバズった動画を活用して、より多くのリーチを獲得したい |
参考:『TikTok for Business Spark Adsをはじめる』
TikTok動画のエンゲージメントを伸ばせる
TikTok広告Spark Adsを使用して、エンゲージメント(動画視聴やいいね、コメント)をもらうと、元動画のエンゲージメント(フォロワーやいいね、コメント)を伸ばすことができます。
TikTokアカウントの育成にも繋がる可能性があり「多くの人に動画が視聴されていて人気なんだ」と好感を抱いてもらいやすくなるでしょう。
インフィード広告は、広告配信すれば終わりですが、Spark Adsであれば運用結果がTikTok元動画に反映されることがメリットです。
参考:『SparkAdsとは?広告配信の仕組みやメリット・デメリットを徹底解説』
TikTok広告Spark Adsのデメリット
他のTikTok広告では、遷移ポイントとしてアイコン、CTAボタン、ユーザー名の3箇所がありますが、Spark Adsの場合、遷移ポイントはCTAボタンのみです。
また、TikTok広告Spark Adsは、エンタメコンテンツとして視聴される傾向があるため、広告遷移率が低くなりやすい傾向にあります。
しかしながら、TikTokの調査によると、細かなターゲティングを行い広告配信を最適化すれば、他のTikTok広告より高いCVRが獲得できると公表されています。
つまり、Spark Adsを理解した上で運用する必要があります。
参考:『SparkAdsとは?広告配信の仕組みやメリット・デメリットを徹底解説』
TikTok広告Spark Adsの配信方法
TikTok広告Spark Adsの配信方法は以下の通りです。
1.TikTok for Businessのサイトを検索する
引用:『TikTok for Business』
2.メールアドレスとパスワードを入力して、TikTok for Businessのアカウントを作成する
引用:『TikTok for Business』
3. TikTokアカウントとTikTok For Businessを連携するために「アクセス許可」を押す
引用:『TikTok for Business』
4. ビジネス情報を入力、利用規約をチェックして広告マネージャーを始める
引用:『TikTok for Business』
5.請求方法を選択する
引用:『TikTok for Business』
6.TikTok広告マネージャーの管理画面が開く
引用:『TikTok広告マネージャー』
7.広告タブの「作成」を押す
引用:『TikTok広告マネージャー』
8.TikTok広告の目標を選択する
引用:『TikTok広告マネージャー』
9.カスタムオーディエンスを選択する
引用:『TikTok広告マネージャー』
10.予算を設定する
引用:『TikTok広告マネージャー』
11.「TikTok上の投稿動画」を選択する
引用:『TikTok広告マネージャー』
12.アカウント内のオーガニック動画を選択する
引用:『TikTok広告マネージャー』
13.TikTok広告の最終確認をして審査に通す
引用:『TikTok広告マネージャー』
補足:他のユーザーの投稿動画を利用する方法
1.「+TikTok上の投稿動画」を押す
引用:『TikTok広告マネージャー』
2.「+TikTok上の投稿動画を承認」を押す
引用:『TikTok広告マネージャー』
3.投稿動画を広告で利用するための権限申請を行う
引用:『TikTok広告マネージャー』
権限申請を行うと、動画投稿者に通知が届いて広告利用の許諾が取れます。
広告利用の許諾が取れなければ、広告として利用できないため注意しましょう。
参考:『TikTokビジネスヘルプセンター』
TikTok広告Spark Adsの広告費用
TikTok広告Spark Adsは最低出稿費用2,000円とリーズナブルな価格で出稿することができます。
TikTok広告の起動画面広告やハッシュタグ広告は1,000万円~となっており、広告費用がある企業ではないと利用しにくいプランとなっています。
しかし、TikTok広告Spark Adsは少ない予算で出稿できるため、どなたでも利用しやすいプランとなっています。
TikTok広告のプラン別の料金体系について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『TikTok広告の料金相場はいくら?5つの広告メニュー別に徹底解説』
TikTok広告Spark Adsの成功事例
Spark Adsの特徴をご紹介しましたが、マーケティングで活用するとどのような効果が見込めるのでしょうか?
ここでは、Spark Adsの成功事例をご紹介します。
36,000件のいいねの獲得に成功(Up社)
引用:『TikTok for Business』
Up社は、34万人以上の顧客を抱えているオーストラリア発のデジタル銀行です。
同社は18~34歳のお金に強い関心を持つオーストラリア人にサービスを認知してもらいたいと思い、年末キャンペーン「Up Year」を実施しました。
キャンペーンでは、お金を貯めるテクニックを持ち人気を博しているクリエイター@TashInvestsと提携し、彼女の投稿を拡散しました。
彼女の投稿をSpark Adsとして活用することで「どのようなサービスなのだろうか?」「信頼できる金融サービスだ」と印象付けることに成功しました。
このキャンペーンは予想を上回り、TikTokで150万回以上のインプレッションを獲得、36,000 件の「いいね!」を獲得、76 件のアプリインストールの成果が出ました。
参考:『TikTok for Business Success stories UP』
顧客獲得コストを1/2に削減(Lanslot社)
引用:『TikTok for Business』
Lanslot社は、フランスで人気のオンラインゲームアプリプラットフォームを開発・提供している会社です。
プラットフォーム上にあるアプリでは、世界中の人とパーティーを組んでゲームに参加できます。
フランスで認知度があるゲームアプリプラットフォームですが、広告運用による顧客獲得単価が高いことに課題を感じていました。
そのため、TikTokのSpark Adsを使用することに決めたのです。
同社はCEOがアプリの楽しさを語る動画をSpark Adsとして配信して、新規ユーザーの獲得に成功しています。
コンバージョン率は59.22%で、顧客獲得コストは0.19ユーロ(日本円で円)と顧客獲得コストを半分に抑えることに成功しています。
参考:『TikTok for Business Lanslot』
広告費用対効果2.5倍アップ(Candyworks UK社)
引用:『TikTok for Business』
Candyworks UK社は、アメリカのオンラインスイーツショップです。
豊富な甘いスイーツを取り扱っていることが魅力で、ファンから根強い人気を集めています。
同社は、ECショップの売上を伸ばすために、TikTokのSpark Adsを使用することに決めました。
同社はTikTok上にある優れた動画を使用して広告を配信しました。
広告運用で得た視聴者データを参考に、どのようなユーザーに広告を配信すると売上促進ができるかを観察し、広告設定をし直して売上促進を目指しました。
その結果、630万人以上に動画を視聴してもらえ、広告費用対効果も2.5倍に伸ばすことに成功しました。
参考:『TikTok for Business Candyworks UK』
TikTok広告Spark Adsでよくある質問
最後にTikTok広告Spark Adsでよくある質問をご紹介します。
国内のSpark Ads成功事例はありますか?
国内のSpark Ads成功事例の紹介は少ないですが、2023年3月にTikTok公式サイトにて、味の素株式会社の成功事例が紹介されました。
同社は「#チャー活」をキーワードに、チャーハンづくりを促す、統合キャンペーンを実施しました。
キャンペーンを実施するために、チャーハン関連の動画で人気がある200人のクリエイターを選定。
その中でも再生回数が伸びている動画をSpark Adsに活用しました。
その結果、動画再生数は1000万imp超えと、#チャー活の認知度アップに成功しました。
参考:『TikTok for Business 味の素のTikTok広告が1000万imp超え TikTokクリエイターとの共創の秘訣』
人気のオーガニック動画を調べる方法はありますか?
TikTok広告Spark Adsは、自社アカウントやクリエイター、第三者のオーガニック投稿を広告として配信できます。
そのため、人気のオーガニック動画を知りたいという方もいるでしょう。そのような方は、TikTok Creative Centerをご利用ください。
TikTok Creative Centerでは、人気のあるTikTok動画やトレンドをチェックできます。
TikTok Creative Centerでできることを知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『TikTok Creative Centerとは?機能と4つの活用方法』
まとめ
TikTok広告Spark Adsを使用すれば、オーガニック投稿を広告配信できます。
広告感が薄れるため、多くの人に動画を視聴してもらえて高いエンゲージメントを獲得することができます。
Spark Adsで獲得したエンゲージメントは、オーガニック動画に反映されるため、アカウント育成したい方におすすめの広告です。
また、第三者が投稿した動画も許諾を得れば広告配信できるため、信頼性を獲得するための広告戦略としてもおすすめです。
この記事を読んで、TikTok広告Spark Adsに興味を持った方は、これを機会に利用してみてください。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。