Amazonの商品検索結果や商品詳細ページに表示されるAmazon広告。
そんなAmazon広告にポートフォリオ機能があることはご存知でしょうか?
ポートフォリオ機能を活用することで、複数の広告キャンペーンを一元管理し、予算配分やパフォーマンス最適化を効率的に行うことができます。
本記事では、ポートフォリオ機能の基本的な仕組みから、具体的なメリットと注意点まで詳しく解説します。
参考:『Amazonの広告ソリューションで認知と売上を向上しましょう』
Contents
Amazon広告のポートフォリオ機能について
Amazon広告のポートフォリオ機能とは、複数の広告を一つのグループにまとめて管理できる機能です。
ポートフォリオ機能により、広告運用者はキャンペーンごとに分散していた設定や管理を一元化し、全体を俯瞰しながら効率的に管理することが可能です。
Amazonの広告キャンペーンマネージャーから「ポートフォリオ」を選択する事でポートフォリオ画面に行く事ができます。
参考:『ポートフォリオ – サポートセンター | Amazon Ads』
関連記事:『7種類のAmazon広告を使いこなそう!最新の動画広告とは?』
ポートフォリオ機能3つのメリット
では、ポートフォリオ機能が提供する具体的なメリットについて詳しく解説します。
- 複数のブランド・広告キャンペーンを一括管理できる
- 予算上限を設定して過剰な支出を防ぐ
- キャンペーンレポートの自動作成
複数のブランド・広告キャンペーンを一括管理できる
ポートフォリオ機能では、複数の広告キャンペーンを一元管理する事が可能です。
複数のキャンペーンを個別に設定し、管理することは時間と手間がかかりますが、ポートフォリオ機能では、これらのキャンペーンを一つのポートフォリオにまとめることで、全体を俯瞰しながら効率的に管理することができます。
キーワード、目標、コンバージョンに基づいてキャンペーンをグループ化したり、商品カテゴリ、シーズン、ブランドなどに基づいて設定したりすることも可能です。
シーズンごとのポートフォリオ作成例
シーズンごとのプロモーションキャンペーンを一つのポートフォリオにまとめれば、季節のトレンドや消費者の動向に合わせた広告展開がスムーズに行えます。
例えば、Amazonのセール「Primeデー」に合わせてポートフォリオを作成する事で、広告を掲載する商品をまとめる事ができるほか、広告別の売り上げや予算の消費を一括で管理することも可能です。
ブランドごとのポートフォリオ作成例
複数ブランドを持つ企業の場合、ブランドごとにキャンペーンを分けて管理することで、ブランド間の競合を避け、各ブランドの特性に合わせた最適な広告運用が実現します。
一定のテーマごとにポートフォリオを使う事で、画面も整備されるため、効果的な管理が可能です。
「ポートフォリオビュー」ですべてのポートフォリオをまとめて確認することも可能なので、全体的なデータの特徴を把握したり 、複数のポートフォリオのパフォーマンスを比較することも容易になります。
各ポートフォリオのパフォーマンスデータを比較・分析することで、広告費用対効果(ROAS:広告の費用に対して、どれだけ利益を回収できたのかを示す指標)やコンバージョン率などの重要指標をベースに、より効果的な広告運用戦略を立案することができます。
参考:『ポートフォリオ – サポートセンター | Amazon Ads』
参考:『【効率技】Amazon広告「ポートフォリオ」機能で予算管理上手に!』
参考:『Amazon広告のポートフォリオとは?注意点や作成方法について解説します』
参考:『Amazon Ads Learning Console – Digital Marketing Courses : Learning console』
予算上限を設定して過剰な支出を防ぐ
ポートフォリオの機能のでは、ポートフォリオ内のすべてのキャンペーンに対して共有予算を割り当てられる機能があります。
例えば、広告Aと広告Bをまとめたポートフォリオに1,000円の予算を設定した場合、広告Aと広告Bが予算を使い切るまで広告が配信されます。
広告主は個々のキャンペーンではなく、全体の広告戦略に基づいて予算を効率的に管理できます。
例えば、複数のキャンペーンをポートフォリオにまとめ、その全体に対して一定の予算を設定することで、全体の戦略に合った支出が可能になります。
さらに、ポートフォリオに予算の上限を設定することで、過剰な広告費の発生を防ぐことができます。
これにより、計画外の支出が発生するリスクを抑え、広告費をよりコントロールしやすくなります。
特に予算制約の厳しい広告主にとって重要な機能です。
また、ポートフォリオを活用すると、さまざまなキャンペーングループ間でのパフォーマンスを簡単に比較できます。
ポートフォリオの機能を利用することで、どのキャンペーンが最も効果的かを明確に把握し、予算をそのキャンペーンにシフトすることで、広告費を最適化することが可能です。
キャンペーン単位の管理よりも効果的な予算配分ができるため、全体の広告効果を高めることができます。
参考:『【効率技】Amazon広告「ポートフォリオ」機能で予算管理上手に!』
参考:『ポートフォリオの予算 – サポートセンター | Amazon Ads』
関連記事:『Amazonスポンサープロダクト広告の始め方と6つの運用ポイント』
キャンペーンごとのレポートの自動作成
Amazonポートフォリオには、キャンペーンタブにより高度なレポート機能が組み込まれており、各ポートフォリオおよび全キャンペーンの合計費用と総売上高を一つのページで確認できます。
このレベルのレポートは、重要な数値を一目で把握できるように整理されており、全体像を視覚的に把握するのに役立ちます。
これにより、データ分析の時間を大幅に節約し、データの意味をすばやく理解できるため、迅速な意思決定が可能になります。
ポートフォリオを設定していない場合では、キャンペーンごとにCSVファイルをダウンロードし、個別にデータを確認する必要がありましたが、ポートフォリオの機能を使えば、ポートフォリオ単位でCSVを一括でダウンロード可能です。
さらに、ポートフォリオレベルでの総合的なパフォーマンスを把握することで、個々のキャンペーン分析だけでは見落としがちな広告戦略の機会を見つけることができます。
また、グラフの指標の追加も『指標を追加する』ボタンから簡単にでき、以下のような様々な視点からデータを分析する事が可能です。
- クリック数
- 売上
- 新規顧客の売り上げ
参考:『How Amazon Portfolio Can Help You Manage Your Amazon Advertising』
参考:『Amazon Ads Learning Console – Digital Marketing Courses : Learning console』
関連記事:『Amazonスポンサー広告とは?3種類の出稿方法やメリットを紹介!』
ポートフォリオ機能を使用する際の注意点
Amazon広告のポートフォリオ機能には、広告運用の効率化や広告効果のレポートの自動作成などのメリットがありますが、一方で適切な利用にはいくつかの注意点があります。
- 1つのキャンペーンを複数のポートフォリオに組み込むことはできない
- 予算の柔軟な管理は自動化できない
- 予算設定や期間はポートフォリオの設定が優先される
- 一度作成したポートフォリオは削除できない
本章では、ポートフォリオ機能を活用する際の留意すべきポイントについて解説していきます。
1つのキャンペーンを複数のポートフォリオに組み込むことはできない
各キャンペーンは、一度に1つのポートフォリオにのみ属することができます。
これにより、予算管理や最適化の重複を防ぎ、明確な広告戦略の立案が可能になります。
例えば、ある商品のスポンサー広告キャンペーンを「夏季商品」ポートフォリオと「ベストセラー商品」ポートフォリオの両方に同時に組み込むことはできず、どちらかのみに属すことになります。
どうしても複数のポートフォリオに組み込みたい場合は、キャンペーンを複製する事が必要になります。
参考:『【効率技】Amazon広告「ポートフォリオ」機能で予算管理上手に!』
参考:『Amazon広告のポートフォリオとは?注意点や作成方法について解説します』
参考:『Amazon広告の「ポートフォリオ」機能とは?作成方法、注意点を解説!』
参考:『Why You Should Start Using Portfolios in Amazon Ads』
予算の柔軟な管理は自動化できない
ポートフォリオ機能では、日単位での細かい予算調整はできません。
代わりに、一定期間または月単位での予算設定が必要となります。
また、ポートフォリオの予算設定はあくまで予算の上限を超えないためのもので、効果の高いキャンペーンに自動で予算配分する機能はありません。
このため、キャンペーンごとの予算や期間を適切に設定してない場合などで効果の低いキャンペーンに広告費が使われてしまう可能性があります。
パフォーマンスの悪い広告の予算を抑える、あるいは配信停止などして都度予算の使われ方をチェックする、ある程度の余裕を持った予算設定を行うなどの工夫が必要です。
参考:『【Amazonスポンサー広告】キャンペーン数が多くて予算管理に困っていませんか?』
参考:『【効率技】Amazon広告「ポートフォリオ」機能で予算管理上手に!』
参考:『Amazon広告のポートフォリオとは?注意点や作成方法について解説します』
参考:『ポートフォリオの予算 – サポートセンター | Amazon Ads』
予算設定や期間はポートフォリオの設定が優先される
ポートフォリオに予算設定や期間が設定されている場合は、個々のキャンペーンの予算や期間の設定よりポートフォリオの設定が優先されます。
例えば、キャンペーンAとBがそれぞれ1,000円の予算を持ち、ポートフォリオ全体の予算が1,500円と設定されている場合、両キャンペーンの合計支出が1,500円に達すると、どちらのキャンペーンも一時停止します。
このため、キャンペーンごとの予算管理は別々にやる必要性は低い一方で、ポートフォリオ全体の予算管理が重要になります。
期間についても同様で、ポートフォリオの期間終了日がキャンペーンの終了日より前の場合は、ポートフォリオの終了日に広告が停止されます。
広告配信を再開する場合はポートフォリオの期間を再設定する必要があります。
参考:『ポートフォリオの予算 – サポートセンター | Amazon Ads』
一度作成したポートフォリオは削除できない
ポートフォリオは、一度作成した場合削除する事ができません。
このため一度作成したポートフォリオはメニュー画面に残り続けます。
間違えてポートフォリオを追加した場合は、名前を変更するなどの対応で別の機会に活用しましょう。
参考:『【効率技】Amazon広告「ポートフォリオ」機能で予算管理上手に!』
参考:『Amazon広告のポートフォリオとは?注意点や作成方法について解説します』
ポートフォリオの追加方法
ここからはAmazon広告管理画面での、実際のポートフォリオ作成手順をご紹介します。
①『ポートフォリオを作成する』ボタンをクリック
Amazon広告にサインイン後、サイドメニューから「ポートフォリオ」の項目を選択。
ポートフォリオの管理画面に遷移しますので、「ポートフォリオを作成する」ボタンをクリックします。
完全新規追加であれば画面の真ん中、既に作成済みの場合はポートフォリオ一覧上部にボタンがあります。
②ポートフォリオ名を入力して作成
「ポートフォリオを作成する」ボタンで出てきたメニューにポートフォリオ名を入れると、ポートフォリオが作成できます。
③作成したポートフォリオを確認する
画面がポートフォリオ一覧を表示する「ポートフォリオビュー」に移ったらポートフォリオの作成は完了です。
設定したポートフォリオ名が正しいか確認しておきましょう。
参考:『スポンサー広告向けポートフォリオのご紹介』
参考:『ポートフォリオ – サポートセンター | Amazon Ads』
参考:『スポンサープロダクト広告新機能!ポートフォリオ・掲載枠の機能、設定方法について』
ポートフォリオへのキャンペーンの追加
続いて、ポートフォリオにキャンペーンを追加する方法をご紹介します。
「キャンペーンを作成する」をクリック
キャンペーンを追加するには、まずポートフォリオビューから追加対象のポートフォリオの名前を選択します。
ポートフォリオの詳細画面から「キャンペーンを作成する」ボタンをクリックします。
複数のキャンペーンの追加方法
キャンペーン一覧の画面から「一括アクション」を使い、複数のキャンペーンをまとめて追加することもできます。
参考:『ポートフォリオを編集する – サポートセンター | Amazon Ads』
参考:『スポンサープロダクト広告新機能!ポートフォリオ・掲載枠の機能、設定方法について』
参考:『スポンサー広告向けポートフォリオのご紹介』
予算上限の設定
ポートフォリオでは期間内の予算の上限を設定できます。
予算を使い切ると広告は自動的に停止されます。
予算上限を指定すると、ポートフォリオ内での支出を停止するかどうか、またそのタイミングを制御できます。
支出が停止すると、ポートフォリオ内のキャンペーンは配信されなくなります。
予算上限は、予算期間(月次繰り返し上限を設定する場合は月)のポートフォリオにおけるすべてのキャンペーンの最大支出額です。
予算上限に達すると、ポートフォリオ内のすべてのキャンペーンは配信停止となります。
予算上限の設定
予算上限の設定はデフォルトではオフになっていますので、予算を設定したい場合はポートフォリオの画面内、「ポートフォリオを変更する」から変更できます。
「ポートフォリオビュー」の画面で一番右にあるメニュー「アクション」欄の「変更する」リンクからも設定できます。
日付範囲の設定
予算の上限の日付範囲は『期間』『毎月繰り返し』のいずれかを選択できます。
- 期間:一定の日付範囲で予算を設定します。
- 毎月繰り返し:毎月1日に設定した予算内で広告が配信されます。月の途中で設定した場合は、その月で既に使用した金額が差し引かれます。
また、「予算の上限はありません」を選んだ場合は、キャンペーンごとに設定した予算を使い切るまで広告が配信されます。
参考:『ポートフォリオを編集する – サポートセンター | Amazon Ads』
参考:『スポンサープロダクト広告新機能!ポートフォリオ・掲載枠の機能、設定方法について』
参考:『スポンサー広告向けポートフォリオのご紹介』
参考:『ポートフォリオの予算 – サポートセンター | Amazon Ads』
まとめ
Amazon広告をグループ化でき、予算の使い過ぎを防ぐポートフォリオ機能は、複数の広告まとめて管理・運用・データ分析をしたいといったニーズに応える機能です。
ポートフォリオ機能をうまく利用し、計画的な広告運用を行いましょう。
また、「広告運用が上手くできるか不安」「やったことがないから自信がない」といった場合には広告運用のプロに任せるのも一つの手段です。
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監修者
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