Web広告を活用しようとした際に、どのWeb広告を使用すればいいのか分からないという方も多いと思います。
Web広告の効果を高めるには、それぞれのWeb広告の違いとポイントを抑えておく必要があります。
そこでこの記事では、Web広告の代表ともいえるリスティング広告とFacebook広告の違いとポイントについて詳しく解説します。
関連記事:『【3段階で分析】ボトルネック別・リスティング広告運用改善9案』
Contents
リスティング広告とは
検索連動型広告と呼ばれ、検索プラットフォームを使用した検索結果に表示されるクリック課金型の広告をリスティング広告と呼びます。
SEO(Search Engine Optimization)のような長期間による内部施策と異なり短期間で多くユーザーに認知してもらえるのがリスティング広告の一番の特徴です。
リスティング広告を使えばGoogle、Yahoo!検索結果の上部という、ユーザーの目にとまりやすい場所に広告を出すことができます。
検索したワードに適したタイトルや、広告文を提示することができれば、商品、サービスがコンバージョンする確率は高くなります。
また、Google検索の検索エンジンシェアは世界1位で、国内においても77%ほどを占めています。
Yahoo!検索は国内の17%ほどを占めており、この2大検索エンジンで日本国内の9割以上をカバーしています。
そのため国内が対象であれば、この2つの検索エンジン上でのリスティング広告で十分な場合が多いです。
参考:『Stat Counter Global Stats』
関連記事①:『スマホ向けリスティング広告の特徴と成果を出す10の方法!』
関連記事②:『Googleリスティング広告で効果を上げるための10のポイント』
リスティング広告の特徴
リスティング広告は、基本的に「キーワード」でユーザーの属性を判別します。
例えば、「パソコン デスクトップ 安い」で検索する人は、安いデスクトップパソコンを探している人ということが分かります。
このように、リスティング広告は検索されたキーワードにより、ユーザーニーズを知ることが出来るため、検索キーワードが増えれば増えるだけユーザーの意図が明確に分かります。
ユーザーが能動的に行動しているリスティング広告を上手に活用する事が出来れば、最も高い効果が期待出来ます。
しかし、リスティング広告は利用する企業がとても多く、キーワードや業種によっては、クリック単価が高騰しやすくなっている場合もあります。
業界別のクリック単価は以下の表のようになります。
引用:『リスティング広告のクリック単価を調べる方法は?相場や設定方法も解説』
関連記事:『検索連動型広告とは?仕組みと運用開始までの12のステップを解説』
リスティング広告の費用
- クリック課金(CPC)
リスティング広告の料金体系はクリック課金(CPC)となります。
広告がクリックされたタイミングにのみ費用が発生し、表示されただけでは料金はかかりません。
ここで発生するクリック単価は、競合の出稿状況や広告自体の品質などといった状況によって、その都度変動します。
参考:『初心者にもわかりやすい、リスティング広告とは?費用や運用に必要な基礎を解説』
関連記事:『リスティング広告のクリック単価改善方法【CPCの相場についても紹介】』
リスティング広告に向いてる商品・サービス
リスティング広告は、基本的に全ての商品、サービスで有効活用することが出来ます。特に相性が良い商品、サービスは以下になります。
- 認知が進んでいる
- 商品単価が高い
- 繰り返し購入が見込める
①認知が進んでいる
商品名が認知されていれば検索回数が多くなるため、リスティング広告の表示回数も多くなります。
そのためクリックされる可能性も高くなる傾向にあります。
Apple公式、Microsoft公式など
②商品単価が高い
1件の獲得に許容できる広告費が大きい商材・サービスほど費用対効果を合わせやすい傾向があります。
そうした商品は1クリックあたりの費用も大きくなる場合が多いのですが、たとえクリック単価が高騰していても客単価が大きい場合は費用対効果としては十分利益を見込める場合が大きいです。
車、不動産、コンサルティングサービスなど
③繰り返し購入が見込める
商品単価が低かったとしても、繰り返し購入が見込める商品はリスティング広告は向いていると言えます。
定期購入やリピートが発生することで費用対効果は高まり、長期的には費用対効果が高くなり、リスティング広告の効果を感じやすくなります。
サプリメント、化粧品、ウォーターサーバーなど
参考:『リスティング広告とは?費用や運用のやり方を紹介【Google/Yahoo!】』
関連記事:『Google広告の予算設定方法を紹介!3点に注意して費用対効果を高める』
Facebook広告とは
引用:『【よくわかる】Facebook広告とは?費用やターゲティングの種類、効果や仕組みを解説』
Facebookは2004年に創業され、実名制や幅広いユーザー層が特徴のSNSです。
全世界で26億を超えるユーザーが利用しており、ユーザー数はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の中で世界最大規模を誇ります。
引用:『令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書』
Facebook広告とは、主に以下の4つの配信先に配置される広告を指します。
- Messenger
- Audience Network
このように複数の配信先があり用途に応じて使い分けることができます。
また、最適な配信先が分からない場合でも、自動的に配信先を決めてくれる「自動配置」という機能が備わっています。
そのため、広告運用に不慣れな方でも「自動配置」機能を活用して複数の配信先に自動で広告を配信し、ユーザーの反応を確認することが可能です。
参考:『Facebookビジネスヘルプセンター』
Facebook広告の特徴
Facebook広告の特徴として、
- ターゲティング精度の高さ
- 各購買ステップのユーザーにアプローチ可能
①ターゲティング精度の高さ
Facebookは、ユーザーがアカウントを作成する際に、実名での登録を基本とし、年齢や地域・勤め先など様々な情報の入力が求められます。
そのためユーザーが自ら入力した正確なプロフィール情報に基づいて広告が配信できるので、商材やブランドを訴求したいターゲットに対してアプローチが可能です。
②各購買ステップのユーザーにアプローチ可能
Facebook広告では「広告の目的」が認知度、検討機会、コンバージョン(購入)の3つのステップに分かれており、それぞれのユーザーに的確な広告配信が可能です。
認知:ユーザーに商品やサービスを知ってもらうために、動画広告やテキスト広告を用います。また、ユーザーを次の【検討】のステップに進すめることや、コンバージョンに繋げることを目標とします。
検討:ページの「いいね!」の数を増加させたり、ユーザーの電話番号やアドレスを取得しアプローチするために、タイムラインに投稿を表示させる広告やリード獲得広告などを活用して商品やサービスへの関心を高めます。
コンバージョン(購入):カルーセル広告やスライドショー広告を用いて複数の商品を比較検討させ、より多くのコンバージョンに至るよう広告配信をします。
参考:『Facebookビジネスヘルプセンター』
Facebook広告の費用
- クリック課金(CPC):1クリックごとにお金が発生
- インプレッション課金(CPM):1,000回表示ごとにお金が発生
①クリック課金(CPC)
CPC課金(Cost Per Click)とは、クリックイベントによって費用が発生する課金方式になります。
「1クリック=〇〇円」のようにクリックに対して課金しますが、この発生費用はオークション形式によって算出されるため随時変動します。
参考:『Facebookビジネスヘルプセンター』
②インプレッション課金(CPM)
CPM課金(Cost Per Mille)とは、インプレッション数(広告の表示回数=1,000件)によって費用が発生する課金方式になります。
企業ブランドの認知度を上げるため、より多くのユーザーの目にとまるように配信する場合などによく採用されています。
ユーザー側のアクションに関係なく料金が一定になるため、広告費用を抑えられることもあります。
参考:『Facebookビジネスヘルプセンター』
関連記事:『Facebook広告の費用相場はいくら? 2つの課金方式と支払い方法も解説!』
Facebook広告に向いてる商品・サービス
- ベンチャー経営者向けセミナー
- ゲーム、アプリ
BtoBでも成果は期待出来ますが、BtoC向けの商品やサービスの方が相性は良いといわれます。
その理由として、Facebookは実名制で登録が必要であることです。
また、登録する情報として、性別、年齢、居住地、職業、趣味などがあり、個人のユーザーへ向けたターゲティングが可能となります。
参考:『Facebookヘルプセンター』
そのため、上記のような情報を活用できるサービスは向いていると言えます。
①ベンチャー経営者向けセミナー
例えば、セミナーなどは職業にターゲットを絞ることで潜在層へアプローチが出来ます。
関連記事:『ウェビナーマーケティングとは?成功させる7つのポイントを解説!』
②ゲーム、アプリ
ゲーム、アプリも相性がいい傾向があります。
Facebookユーザーの中には、情報収集や隙間時間を潰している方もいます。
そこで、無料で体験できるゲーム、アプリと相性がいいと言われます。
他にも、リスティング広告でライバルの多すぎる業界や認知拡大(ブランディング)などは、Facebook広告が向いています。
参考:『【知らないと損をする】SNS広告の種類と向いている商材について』
リスティング広告とFacebook広告の違いとポイント3選
ターゲット特性の違い
広告の目的 | リスティング | |||
顕在層のユーザー | ◎ | 〇 | ||
潜在層のユーザー | △ | ◎ | ||
BtoB | 〇 | △ | ||
BtoC | 〇 | ◎ |
- リスティング広告 → 顕在層のユーザー
- Facebook広告 → 潜在層のユーザー
リスティング広告とFacebook広告の最大の違いは、「ターゲットとなるユーザーの特性」です。
ユーザーがサービスや商品を購入するまでの心理的・行動的変化は以下4つのステップに分けられるといいます。
購買行動 | 消費者の状態 | 必要なアプローチ |
Attention(認知) | 商品を認知する | 広告で消費者に商品を認知させる |
Interest(関心) | 商品に関心を持つ | 商品の魅力を消費者に訴求する |
Desire(欲求) | 商品を欲しくなる | 商品を購入すると満足が得られることを納得させる |
Action(行動) | 商品を購入する | 購買行動を起こすための働きかけをする |
AIDA(アイダ)
- Attention(認知)
- Interest(関心)
- Desire(欲求)
- Action(行動)
引用:『時代によって変わる購買行動プロセス。初期から最新まで7つをご紹介』
リスティング広告は、ユーザーが入力したキーワードに連動して広告を表示するため、既にニーズが顕在化している「Interest(関心)」にリーチすることができます。
そのため、購買意欲の高い「Interest(関心)」へアプローチが可能です。
一方、Facebook広告はターゲットの属性や関心などの情報を元に絞り込みをかけて広告を表示します。
顕在層に限らず「Attention(認知)」にもリーチすることができます。
「Attention(認知)」へアプローチしたいというときはFacebook広告がおすすめです。
関連記事:『Facebook広告の効果を上げるためのターゲティング活用ガイド5選』
クリエイティブの違い
引用:『Facebook広告ガイド』
リスティング広告は、検索エンジン上という仕様から「テキストベース」の広告になります。
決まった文字数でタイトルと説明文のみ表示するため、文字での訴求力が必要です。
Facebook広告はタイムラインを利用するため「写真、動画、カルーセル+テキスト」の広告になります。
写真、動画、カルーセルといったクリエイティブの違いがあるため、商品、サービスによってアプローチ方法を変えることが可能です。
Facebook広告は、広告クリエイティブの自由度が高いことが利点といえます。
関連記事:『Instagram広告とFacebook広告の違いと特徴!成果を出す4つのポイント』
クリック課金(CPC)の違い
リスティング広告は顕在層向けなので、必然的にCPCは高くなります。
費用相場は、月あたりで20万円~50万円程度となるのが一般的です。
ただし、それ以上の金額となるケースもあれば、10万円前後で利用できるケースもあります。
参考:『リスティング広告の費用はいくら?相場と実際の決め方を徹底解説』
関連記事:『リスティング広告のクリック率が向上するキーワード選定方法5選!』
一方、Facebookは潜在層向けの広告なので、CPCは安くなる傾向です。
広告のクリエイティブを調整すれば、単価を抑えることが可能です。
関連記事:『Facebook広告の費用対効果は高い?クリックコストを下げる3つの方法』
まとめ
今回の記事ではリスティング広告、Facebook広告の違いと特徴について解説しました。
リスティング広告にするかFacebook広告にするか、あるいはそれぞれに出してみるかなどを検討してみてはいかがでしょうか。
今回の記事を読んで、リスティング広告、Facebook広告の最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
弊社ではリスティング広告運用代行というサービスを展開しております。
リスティング広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。