動画広告の市場は年々拡大し、現在は多くの企業が動画広告でアニメーションなどを使用して効果的に自社の商品やサービスを訴求しています。
参考:『サイバーエージェント、2023年国内動画広告の市場調査を実施』
2024年に公開された「国内の動画広告の市場調査」では、2023年の動画広告費は6,253億に上り、今後も拡大していくと予測されています。
また、NTTドコモモバイル社会研究所は、2023年に日常的にニュース情報を得ているメディア(週1回以上)に関する調査を行いました。
参考:『【ライフスタイル】ニュースを得ているメディア「テレビ」横ばい・「新聞」減少・「SNS」上昇:2010年~2023年』
その結果、2023年に最も利用率が高かったのは72%で「テレビ」、次いで約60%のユーザーが「パソコンや携帯電話でのWebサイト・アプリ閲覧」と回答しました。
SNSが普及している中、情報収集の手段として「Webサイト・アプリ」はSNSよりも利用率が高くなっています。
動画広告の市場が高まり、Webサイトの利用率が高い中で効果を出すのが「インバナー広告」です。
インバナー広告は、Webサイトで動画広告を配信することができ、動画コンテンツを利用しないユーザーにもアプローチすることが可能となります。
本記事では、インバナー広告のメリットや4つの効果的な活用方法をまとめて解説していきます。
参考:『【ライフスタイル】ニュースを得ているメディア「テレビ」横ばい・「新聞」減少・「SNS」上昇:2010年~2023年』
Contents
インバナー広告とは
インバナー広告は、通常のディスプレイ広告と同じWebサイトやアプリ内の広告枠にバナー形式で配信ができる動画広告(別名:インディスプレイ広告)です。
そのため、ディスプレイ広告と同じようにリターゲティングやオーディエンスターゲティングを行った広告配信が可能となります。
また、インバナー広告は、YouTubeなどの動画コンテンツ外で動画を配信することができる「アウトストリーム広告」の1種にも含まれます。
そのため、動画コンテンツをあまり視聴しないユーザーに対しても動画広告を配信できるのが1つの特徴です。
また、ユーザーがWebサイトを開くと音声なしで動画が自動再生されます。
これは、ユーザーの閲覧するコンテンツに被らない場所で配信されるため、少ないストレスで自然とアプローチすることが可能となります。
インバナー広告以外の動画広告については以下の記事をぜひご覧ください。
関連記事:『【初心者向け】動画広告8つの種類とポイントを事例付きで解説』
インバナー広告の仕組み
インバナー広告は、DSPを使用してWebサイトの広告枠を買い付けて、広告が配信される仕組みとなっています。
DSP(Demand-Side-Platform)とは、 広告主が広告効果を最大化するためのプラットフォームであり、広告枠を買い付け広告配信を行うことができます。
Webサイトにユーザーが訪れると、そのユーザー情報がDSPに送られます。
そのため、Webサイトを訪れたユーザー情報と自社の商品やサービスのターゲットを照らし合わせて広告を配信することができます。
参考:『インバナー広告とは?メリット、デメリットを解説』
参考:『DSP広告とは?特徴・種類を簡単解説』
参考:『【今さら聞けない】DSPとは?仕組みや背景、導入手順を徹底解説!』
インバナー広告の課金形態
インバナー広告の課金形態は、CPM(インプレッション課金)となっています。
CPMは、広告が1,000回表示されるごとに課金される形式を指します。
CPMは以下の算出方法によって求められます。
「CPM=広告出稿にかけた費用÷広告の表示回数(インプレッション数)×1,000」
参考:『CPMとは?CPCやCPAとの違いや効果を高めるポイントを解説』
CPMについて詳しい内容は以下の記事を参考にしてみて下さい。
関連記事:『【Web広告】CPMにおける3つのメリットと計算方法を詳しく解説』
インバナー広告の4つのメリット
インバナー広告を配信をすることで以下の4つのメリットを得ることができます。
- 訴求力の高い広告の配信ができる
- 動画コンテンツを視聴しないユーザーへの訴求ができる
- ユーザーにストレスを感じさせにくい広告配信ができる
- 細かなターゲティングを行うことができる
参考::『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
インバナー広告を含める動画広告の効果や、作成方法については以下の記事も合わせて参考にしてみて下さい。
関連記事:『動画広告3つの効果!動画広告の制作方法や成功事例まで解説!』
訴求力の高い広告の配信ができる
インバナー広告は、動画での配信により訴求力の高い広告配信ができるのが大きなメリットとして挙げられます。
実際に、広告を見てゲームをダウンロードした111名を対象に、ゲーム広告の「動画広告」と「静止画広告」を比較した調査が行われました。
参考:『ゲーム広告、動画と静止画どちらが効果的?92.7%から「動画広告の方がダウンロードしたくなる」の声 記憶に残るゲームも、圧倒的に「動画広告のゲーム」』
ダウロードしたくなる広告として「動画広告」「どちらかといえば動画広告」と回答したユーザーは92.2%に上りました。
また、その理由として「実際のプレイ映像があることでイメージつきやすい」「映像やBGMがありインパクトが強い」といった回答が得られました。
このように、動画広告は静止画広告よりも、「情報量を多く組み込める」や「商品やサービスのイメージを持たせやすい」などの特徴があるため、 インバナー広告では訴求力の高い広告配信が期待できます。
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
参考:『ゲーム広告、動画と静止画どちらが効果的?92.7%から「動画広告の方がダウンロードしたくなる」の声 記憶に残るゲームも、圧倒的に「動画広告のゲーム」』
動画コンテンツを視聴しないユーザーへの訴求ができる
インバナー広告は、Webサイトなどの広告枠で配信されることから、普段動画コンテンツを視聴しないユーザーにも広告配信を行うことができます。
例えば、月間PV数約830億を誇る日本最大級のポータルサイト「Yahoo!Japan」や、月間PV数約3億に上るニュースポータルサイト「livedoorニュース」などのWebサイトで動画広告を配信することができます。
このような、アクセス数の多いWebサイトでインバナー広告を配信することで、より多くのユーザーにアプローチすることが可能となります。
そして、SNSではなく、主にWebサイトを利用してニュースなど情報収集を行うユーザーへの訴求により、認知の拡大が期待できます。
参考:『【Yahoo! JAPAN 媒体資料】最新版のお知らせ(2023年3月改訂版)LINEヤフーfor Business』
参考:『livedooe News Media Guide 2024 4-6月期メニュー』
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
ユーザーにストレスを感じさせにくい広告配信ができる
インバナー広告は、ユーザーが閲覧するコンテンツ外にある広告枠で配信されるため、視覚的に邪魔になりにくいです。
アウトストリーム広告の1つとして、ユーザーが閲覧するコンテンツの間に挟まれる形で配信されるインリード広告という広告があります。
インリード広告は、ユーザーがWebページをスクロールしていくと表示されます。
このように、コンテンツを閲覧している途中に表示されるインリード広告より、ディスプレイ広告枠内で配信されているインバナー広告の方が、ユーザーにストレスなく自然に広告を配信することができると言えるでしょう。
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
関連記事:『YouTubeのアウトストリーム広告とは?5つの特徴と事例を解説』
細かなターゲティングを行うことができる
インバナー広告は、ディスプレイ広告と同じようにWebサイトの広告枠内で配信が可能なため、リターゲティングやオーディエンスターゲティングを行うこともできます。
例えば、DSPサービスを展開するLogicad Video Adsでは、独自のアルゴリズムで細かなターゲティングを行うことのできる動画配信メニュー「Logicad インバナー動画」があります。
ターゲティングの種類として、性別や年齢などのオーディエンスターゲティング、興味関心や類似ユーザー、リターゲティングまで行うことが可能です。
このように、インバナー広告では細かなターゲティングを行い効果的な広告配信が可能となります。
参考:『Logicad インバナー動画 / Logicad Video Ads』
参考:『インバナー広告の意味とは?メリット・デメリットや効果的な活用方法・事例を解説』
インバナー広告のデメリット
次にインバナー広告のデメリットについて解説して行きます。
- 動画制作のコストがかかる
- 音声が出ない
動画制作のコストがかかる
インバナー広告は、動画広告であるため静止画広告に比べて広告作成にかかるコストが高くなり、また制作時間もがかかるというのがデメリットの1つです。
静止画広告の制作費用相場が平均3,000円~15,000円に対して、動画広告の制作費用相場は平均100,000円~となり、かかる費用は数十倍となります。
そのため、インバナー広告を配信したい場合はコスト面も含めて計画的に運用しましょう。
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
参考:『バナー広告の制作費用はどのくらい?3種類の広告料金を紹介!』
動画制作にかかる費用については以下の記事をご覧ください。
関連記事:『【2024年版】動画制作費用の相場を徹底調査!費用の内訳まで解説』
音声が出ない
冒頭でも解説したように、インバナー広告は、ユーザーがWebページを開くと音声のない動画広告が自動で再生されます。
通常の動画広告と比較すると、聴覚への訴求ができないため、広告のインパクトが弱くなってしまう可能性があります。
音声が出ない分、テキストやCTAボタン、アニメーションなどでインパクトのある動画広告の作成が必要となります。
参考:『インバナー広告とは?メリット、デメリットを解説』
関連記事:『ブランディングに効果的!音声広告とは?3つの特徴を紹介!』
インバナー広告の4つの効果的な活用方法
インバナー広告を効果的に配信するための、以下の4つの活用方法を解説していきます。
- CTAボタンを設置しユーザーの行動を促す
- 動画内にテキストを含める
- 実績などの数値を含める
- 掲載するWebサイトに合わせたデザインを作成する
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
バナー広告の制作費用について詳しい内容は以下の記事をご覧ください。
関連記事:『バナー広告の制作費用はどのくらい?3種類の広告料金を紹介!』
CTAボタンを設置しユーザーの行動を促す
広告内には、ユーザーの行動を促すためにCTAボタンを設置しましょう。
インバナー広告は動画全体がクリック領域となりますが、ユーザー側は「どこをクリックしたらいいのか分からない」また、「クリックして別のページへ繋がるか分らない」といった問題があります。
そのため、「詳しくはこちら」「無料ダウンロードはこちら」「購入ページはこちら」など、クリック後にどういったページに行くのか視覚的に分かるようにCTAボタンを設置することが大切です。
CTAボタンの設置により、クリックする場所やクリック後に得られる情報が明確になることから、ユーザーの行動を促しコンバージョン獲得が期待できます。
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
コンバージョンを高める効果的なCTAボタンの作成ポイントについては、以下の記事をご覧ください。
関連記事:『CTAを改善する方法とは?コンバージョンを高める4つの簡単な方法』
動画内にテキストを含める
インバナー広告は、音声なしで再生されるため、視覚的に広告の内容や伝えたいことが分かるようにテキストを含めましょう。
動画内にテキストを含めることで、ユーザーに自社の商品やサービスへの理解を深める効果があります。
また、広告の視認性も高まることでクリックされる可能性が高まり、コンバージョン獲得も期待できます。
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
実績など数値を含める
実績や数値を含めることで、信頼性が高く目に留まる動画広告の配信ができます。
2023年に実施された、SNS世代の「好印象な広告」に関する意識調査 では、信頼性のある広告の特徴として、約70%のユーザーが「データ(事実)に基づいている」と回答しました。
実績に基づいた数値を記載することで、ユーザーに信憑性を持たせることができます。
また、動画内に数値を含めることでインパクトのある広告作成ができ、ユーザーの目を引きクリックを促すことが期待できます。
参考:『【SNS世代が思う、「好印象な広告」の特徴とは?】4割以上が、良い広告の特徴として「信頼性」を重視信頼性のある広告の特徴は「事実に基づいている」が68.8%』
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
掲載するWebサイトに合わせたデザインを作成する
インバナー広告のメリットの1つとして、「ユーザーにストレスを感じさせにくい広告配信ができる」と述べました。
これは、コンテンツ枠の側面に配信されることも理由としてありますが、自然と広告を配信するために、掲載するWebサイトのカラーなどに合わせたデザインの作成が大切です。
Webサイトのトンマナと親和性の高いインバナー広告を作成することで、ユーザーに広告感を強く感じさせずに、Webサイトに馴染む形で広告を配信することができます。
参考:『インバナー広告とは?メリットやデメリット、他の配信方法との違いを解説』
関連記事:『UI/UXデザインに強いおすすめの会社14選!選び方や比較方法まで紹介』
まとめ
本記事では、動画広告の1種であるインバナー広告について、メリットや効果的な活用方法までまとめて解説を行いました。
インバナー広告は、ディスプレイ広告と同じ広告枠での配信により、ユーザーが閲覧するコンテンツを邪魔することなく配信が可能です。
また、動画コンテンツを利用しないユーザーへの配信が可能なため、幅広いユーザーへのリーチが期待できます。
この記事を読んで、効果的な動画広告の作成が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも1つの方法です。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。