皆さんは、Googleにおいて1日あたり何回程度検索が行われているかご存知でしょうか。
SEOツールを展開するSemrushが公開している記事によると、1日あたり85億回、年間では少なくとも3.1兆回の検索が行われているそうです。(2023年時点)
膨大な検索が実施されるGoogleで広告を掲載する際に、思いつくキーワードで望ましいユーザー全員に対してリーチすることは難しく、設定したキーワードによってはユーザーを大量に取り逃がしてしまうリスクもあります。
ユーザーを取り逃がすことなく、広告を効率的に配信する方法の1つに動的検索広告があります。
Google広告では「動的検索広告(Dynamic Search Ads)」、Yahoo!広告では「動的検索連動広告(Dynamic Ads for Search)」という名称が付けられており、それぞれ基本的な機能は同じです。
本記事では、Googleの動的検索広告(DSA)とは何か、使用するメリットや設定方法、さらに配信する際の注意点について説明します。
参考:『34 Eye-Opening Google Search Statistics for 2024』
関連記事:『Yahoo!広告の動的ディスプレイ広告とは?配信のポイント3選』
Contents
動的検索広告(DSA)とは?
動的検索広告とは、Googleのリスティング広告の一種です。
検索キーワードではなくWebページを事前に登録しておくことで、ユーザーが関連性が高い語句を検索した際に、広告を自動生成して配信できる機能を指します。
広告見出しは自動で生成してくれるため、説明文の設定のみ手動で行う必要があります。
なお、動的検索広告についてGoogleは以下のように説明しています。
動的検索広告は、充実したウェブサイトや大規模な商品在庫を持つ広告主様に最適です。
(中略)
ユーザーがウェブサイトのタイトルや頻繁に使用されているフレーズと密接に関連した語句を使用してGoogleで検索を行うと、これらのタイトルとフレーズに基づいてランディングページが選択され、明確で関連性の高い広告見出しが生成されます。
キーワードにマッチした広告を随時配信できることから、想像していないような特殊なキーワードに対してもスムーズに対応することができ、ターゲットとなるユーザーに対し漏れなくリーチしやすい配信手法です。
検索連動型広告との違い
通常の検索連動型広告との最大の違いは、設定できる項目数にあります。
動的検索広告では、以下の3つの設定が不要です。
- 広告見出し
- キーワード
- 遷移先URL
キーワードや遷移先のページなどを細かく設定できる検索連動型広告とは異なり、動的検索広告ではWebページさえ登録しておけば広告見出し(タイトル)と遷移先URL(ランディングページ)を自動で配信してくれます。
ランディングページとは、ユーザーに表示された広告をクリックした際に最初に表示されるページのことです。
検索連動型広告に比べて自動で最適化してくれる部分が多いため、時間を節約できて効率的な運用が可能です。
参考:『動的検索広告とは?メリットや効果を出すコツ、設定方法を解説』
広告ランクについて
広告の見出しがGoogleによって最適化される動的検索広告ですが、一般的なリスティング広告と同様に広告ランクが存在し、広告ランクによって掲載の有無や掲載順位が決定されます。
動的検索広告の広告ランクは、以下の要素によって算出されます。
- 入札単価
- 広告の品質(推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性)
- 広告ランクの下限値
- ユーザーの検索状況(ユーザーの所在地、デバイス、検索時間など)
- 広告アセットなどの広告フォーマットの見込み効果
ユーザーに効果的に訴求できる動的検索広告ですが、広告ランクが低く掲載されない場合はユーザーに訴求することはできません。
多くのユーザーにリーチするためにも、広告ランクを意識したWebページ制作が求められます。
このように、広告ランクの基準は一般的なリスティング広告と同様に推定クリック率や、ランディングページの利便性などの要素によって決まります。
引用:『品質スコア(検索広告)』
これらの要素は品質スコアと呼ばれており、Google広告管理画面>左メニューの「キーワード」から確認可能です。
参考:『動的検索広告、広告ランク、掲載結果について|Google広告ヘルプ』
関連記事:『【保存版】リスティング広告の用語28選!マーケティングの基本を解説』
動的検索広告の仕組み
動的検索広告は、以下の流れで表示されます。
- 広告がクリックされた際に表示するページを事前に設定する
- 設定されたページのURLをクローラーが読み取り、インデックス登録する
- ユーザーが登録されたページと関連性の高いキーワードで検索する
- 検索フレーズに基づき最適なランディングページの選択と広告見出しが自動生成され、広告が表示される
参考:『【Google動的検索広告(DSA)】活用法~動で広告を表示させる仕組みと運用方法とは?~』
またGoogleでは、クローラーがインデックスしたサイト内の情報をもとに、以下の作業を自動で行います。
- 広告を表示させる検索キーワードの選定
- 検索キーワードに基づいた広告文の生成
- 広告をクリックしたユーザーを遷移させるWebページの設定
動的検索広告によって自動生成された見出しについては、Google広告の編集ポリシーによって自身がコンテンツに入力した語句から若干の変更が発生する場合があります。
これは、質の高いユーザーエクスペリエンスを提供するために義務付けられているものなので、仕組みとして理解して使用する必要があります。
ユーザーエクスペリエンスとは、「ユーザーの体験」を意味する言葉で、Webページを訪問した際にユーザーが使いやすく感じたかどうか、またWebページに対する印象や感動などといった体験などが該当します。
参考:『編集|Google広告ポリシーヘルプ』
参考:『動的検索広告について | Google広告ヘルプ』
参考:『UX(ユーザーエクスペリエンス)とは?UIとの違いや定義を徹底解説』
動的検索広告のメリット
動的検索広告には、以下の5つのメリットがあります。
- 運用にかける時間を節約できる
- ユーザと関連性の高い広告が自動生成される
- 掲載する広告を細かく管理できる
- トラフィックの増加が可能
- 表示URLを作成する必要がなくなる
運用にかける時間を節約できる
動的検索広告は、設定が必要な項目が少ないといった特徴があります。
一般的なリスティング広告の場合、事前準備と運用においてそれぞれ以下のような工数が必要となります。
事前準備
- Google広告アカウントの開設
- リスティング広告の目標設定
- キーワードの選定
- キーワードの登録
- キーワードのマッチタイプの設定
- キーワード入札単価の調整
- 広告グループ、キャンペーンの設定
- 広告文の作成・登録
- 広告表示オプションの設定
- LPの発注
- コンバージョンタグの設定
運用
- 入札管理
- 曜日・時間・エリア・ユーザー属性に合わせた配信ボリュームの調整
- 広告効果の振り返りと改善
- 改善策の反映
一方で、動的検索広告の場合、上記の「キーワードの選定」「キーワードの登録」「広告文の作成・登録」のステップが自動で行われ、手動で設定が必要なのは遷移先URLと説明文のみです。
膨大な数のランディングページを所有している場合であっても、その他の作業はGoogle広告で自動で最適化されるため、手間なく効率的に運用することができます。
参考: 『リスティング広告【自社運用・代理店運用】を4つの切り口で解説!』
参考:『動的検索広告とは?メリットや効果を出すコツ、設定方法を解説』
関連記事:『リスティング広告のよくある質問5つ!広告代理店のプロが回答』
ユーザと関連性の高い広告が自動生成できる
動的検索広告では、コンテンツの内容とユーザーの検索語句に関連性がある場合、ユーザーのニーズにマッチした見出しを自動で生成できます。
競合の少ない検索クエリに対しても対応した見出しを生成できることから幅広いニーズに応えやすく、ユーザーが求めている情報に近い広告を表示することが可能になります。
検索連動型広告の場合だと、検索キーワードをあらかじめ設定しても、ユーザーの検索意図との間に若干のズレが生じるなどして、関連性の高い広告をピンポイントで届けることが難しいという課題もあるでしょう。
動的検索広告の最適化機能により、こういった課題を解消することができ、今まで思いつかなかった検索語句からのクリックやコンバージョンを獲得できる可能性が高くなります。
参考:『動的検索広告とは?メリットや効果を出すコツ、設定方法を解説』
掲載する広告を細かく管理できる
動的検索広告では、配信するWebページの細かいターゲティングや、商品やサービスごとの広告表示設定も可能です。
例えば、ECサイトで動的検索広告を使用する場合であれば、在庫切れの商品の広告を表示しないように設定することもできます。
また、Webサイトのうち特定のページやカテゴリーを指定して広告を配信するなど、動的検索広告のターゲティング機能をうまく活用することで、効率よく配信する広告を決定できます。
掲載広告を判別する時間を削減することもでき、広告運用にかかる時間を削減できます。
参考:『動的検索広告とは?メリットや効果を出すコツ、設定方法を解説』
トラフィックの増加が可能
引用:『Twitter』
Googleアナリティクスの普及に尽力し、デジタルマーケティング領域において世界的権威のあるアヴィナッシュ・コーシック氏(Avinash Kaushik)によると、「毎日Googleで検索される語句のうち、16%はそれまでなかった新しい語句だ」とTwitterで発言しています。
この数値からもわかるように、キーワード選定においてユーザーのニーズを完全に網羅することは困難です。
動的検索広告であれば、Webサイトのコンテンツ内で検索された語句と共通しているフレーズがある場合、新規検索語句に対しても対応できることから、ターゲットユーザーを取り逃がすリスクが少なく、今までアプローチできなかったユーザーにもリーチが可能です。
参考:『動的検索広告とは?メリットや効果を出すコツ、設定方法を解説』
表示URLを作成する必要がない
一般的なGoogle広告の場合、それぞれの広告に対してクリック時に表示するURLを設定する必要がありますが、動的検索広告の場合、最終ページのURLが自動的に入力されるため、設定する手間がかかりません。
例えば、ランディングページのURLが「www.example.com/media」の場合、表示されるURLは「www.example.com」となります。
参考:『動的検索広告(DSA)とは?メリットや仕組み、設定方法など詳しく解説!』
動的検索広告と相性がいいケース
では、動的検索広告は一体どんな企業やサイトだと成果が出やすいのでしょうか?
結論から言うと、以下の3つに当てはまる場合は動的検索広告を導入すべきです。
- 商品やサービスの種類、店舗数が多い
- 自社運用で手が回らない
- SEO対策を十分にしているサイト
取り扱っている商品数やカテゴリーが膨大にあるECサイトや、全国各地で店舗を運営している企業は、動的検索広告を活用することでそれぞれのキーワードや遷移先LPの設定が必要なくなるため、運用工数を大幅に削減することができます。
また、リスティング広告を自社運用(インハウス)している企業は、複数のWeb広告を管理したり他業務があったりなどの理由で、リスティング広告の運用に時間をさけない場合も、動的検索広告を活用することで効率良く配信できます。
さらに、日頃からしっかりとSEO対策を行っているサイトであれば、クローラーに認知されているページがほとんどなので、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い広告を表示でき、効果的な動的検索広告の運用が見込めます。
参考:『動的検索広告(DSA)とは?メリットや仕組み、設定方法など詳しく解説!』
動的検索広告のターゲティング方法
Google広告で動的検索広告を配信する場合は、8種類のターゲティングの中から選択して広告表示を設定できます。
具体的なターゲティング方法は以下の通りです。
- 現在お使いの広告グループのランディングページ
- カテゴリ指定
- URLが次に等しい
- URLに含まれる文字列
- カスタムラベル
- ページのタイトル
- ページコンテンツ
- すべてのウェブページ
現在お使いの広告グループのランディングページ
現在Google広告で配信している広告がある場合は、「現在お使いの広告グループのランディングページ」を選択することができます。
同様の広告を動的検索広告として配信することが可能です。
難しい設定をすることなく配信を開始できることから、初心者でも安心して活用できるターゲティング手法です。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
カテゴリ指定
Google広告でランディングページとして設定しているWebページは、動的検索広告のシステムによってコンテンツごとに自動でカテゴリ分けされています。
例えば、電子機器に関するウェブサイトで「デジタルカメラ」を販売しているページをターゲットにしたい場合は、「デジタルカメラ」「TV」などといったカテゴリーの選択が良いでしょう。
カテゴリやサブカテゴリについては、自由に設定することができますが、カテゴリ分けが反映されるまでに最大24時間かかってしまう点に注意しましょう。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
URLが次に等しい
1つずつランディングページのURLを指定してターゲティングする手法です。
様々な広告を配信する場合は手間がかかってしまう方法ではあるものの、特定のWebページに限定しアクセスを促したい場合は余計なページを配信してしまうリスクがありません。
そのためコストパフォーマンスに優れた広告配信を実現可能です。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
URLに含まれる文字列
特定のテキストをURL内に含んだWebページをターゲットとして設定する手法です。
設定するテキストは制限値と呼ばれる記号に囲まれている必要があり、制限値とは具体的に、「/」「-」「:」「/」「?」「+」「&」などがあります。
例えば、テキストとして「media」と設定した場合、「https://union-company.jp/media/」をURLに含むWebページをターゲティングすることは可能ですが、「https://union-company.jp/webmedia/」をターゲテイングすることはできません。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
カスタムラベル
ページのURLに対してカスタムラベルを設定しターゲティングする手法です。
2列以上あるスプレッドシートを作成し、登録を行います。
登録の流れについては以下の通りです。
①管理画面からビジネスデータを選択
管理画面の右上にあるツールアイコンをクリックし、[その他のツール]で[ビジネスデータ]を選択します。
②ページフィードを選択
プラスボタンをクリックし、[ページフィード]を選択します。
③フィードの名前を入力
フィードの名前を入力します。
④フィードファイルをアップロードして適用
[ファイルを選択]をクリックし、フィードファイルを添付し、[適用]をクリックします。
Googleによって用意するファイルのテンプレートも用意されているため、比較的簡単にラベリングが可能です。
参考:『フィードを使用して、動的検索広告とP-MAXターゲット設定する|Google広告ヘルプ』
ページのタイトル
対象の語句を含むタイトルのWebページをターゲティングする手法です。
例えば、特定の語句として「Google広告」を設定した場合、タイトルに「Google広告」が含まれるWebページに限定し広告を配信できます。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
ページコンテンツ
対象の語句についての記載がコンテンツ内に含まれているWebページをターゲティングする手法です。
例えば、特定の語句として「Google広告」を設定した場合、コンテンツ内に「Google広告」が含まれるWebページに限定し広告を配信できます。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
関連記事:『Googleサーチコンソールの使い方とは?7つの機能でSEO対策』
すべてのウェブページ
「すべてのウェブページ」とは、クローラーに認識されているGoogle上にあるWebページ全てをターゲットに指定して配信する手法です。
参考:『動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ』
動的検索広告運用のポイント
動的検索広告を効率良く運用するために押さえておきたいポイントをご紹介します。
自動入札を活用する
動的検索広告にGoogle広告の自動入札機能を組み合わせることで、運用にかかる工数をさらに削減できます。
ただし、自動入札を最適化させるには、一定の機械学習のための期間が必要です。
Google広告では、以下の自動入札戦略の設定が可能です。
目的 | 概要 |
サイトアクセスを増やす | 【クリック数の最大化】 予算内でクリック数を最大化できるよう入札単価を調整 |
視認性を高める | 【目標インプレッションシェア】 検索結果の最上部、上部、または任意の場所に広告表示されるよう入札単価を設定 |
目標コンバージョン単価でコンバージョンを増やす ※スマート自動入札 | 【目標コンバージョン単価(CPA)】 指定した目標コンバージョン単価でコンバージョンを最大限に獲得できるよう入札単価を設定 |
各コンバージョンの価値が異なる際に、目標広告費用対効果(ROAS)を達成 ※スマート自動入札 | 【目標広告費用対効果】 指定した目標広告費用対効果でコンバージョン値を最大化できるよう入札単価を調整 |
予算全体を使いながらコンバージョンを増やす ※スマート自動入札 | 【コンバージョン数の最大化】 コンバージョン数を重視して最適化 |
予算全体を使いながらコンバージョン値を増やす ※スマート自動入札 | 【コンバージョン値の最大化】 予算を過不足なく消化しつつ。最大限のコンバージョン値を得られるよう入札単価を調整 |
こちらの記事では、自動入札についてのより詳しい情報をご覧いただけます。
関連記事:『Google広告の自動入札とは?6つの戦略と手動入札との違いを紹介』
除外キーワード・除外URLを設定しておく
動的検索広告の自動化機能により効率的な広告配信ができる一方で、商品・サービスの内容にそぐわないキーワードに対して広告が表示されたり、意図しないURLに遷移されている可能性もあります。
「意図しない検索クエリに対して広告が表示されてしまった」「コンバージョンの獲得には適切でないページが広告のリンク先として設定されてしまった」といった事態を回避するためには、除外キーワードや除外URLを指定しておくのがおすすめです。
除外キーワードの設定
引用:『Google広告』
動的検索広告では検索キーワードの設定は行いませんが、通常のリスティング広告と同様に除外キーワードの指定が可能です。
設定の際は、まずGoogle広告の管理画面の左側メニューから「キーワード」→「除外キーワード」をクリックします。
「キャンペーン」または「広告グループ」を選び、除外するキーワードを1行に1つずつ入力します。
除外URLの設定
引用:『Google広告』
Google広告の管理画面の左側メニューから「動的広告ターゲット」をクリック、「除外動的広告ターゲット」のタブを選択します。
「キャンペーン」または「広告グループ」を選び、特定のウェブページを除外する設定を作成してください。
ページを除外する基準として、カテゴリ、ページコンテンツ、ページのタイトル、URLのいずれかを使用します。
参考:『キャンペーンに除外キーワードを追加する | Google広告ヘルプ』
参考:『動的検索広告で除外設定を作成する | Google広告ヘルプ』
動的検索広告の設定方法
ここでは、実際に動的検索広告を設定する方法について説明します。
キャンペーンの設定
➀[+新しいキャンペーンを作成]をクリック
動的検索広告は、Google広告の[+新しいキャンペーンを作成]から作成します。
➁キャンペーン目標を選択
次にキャンペーン目標を選択します。
ここでは「販売促進」を例に進めます。
③キャンペーンタイプを選択
キャンペーンタイプのうち、「検索」を選択します。
④キャンペーン名を設定する
任意で目標達成方法の選択と、キャンペーン名を設定します。
⑤単価設定
重視している要素の選択と、目標コンバージョン単価を設定します。
⑥キャンペーン設定
次にキャンペーンについて設定を行います。
検索ネットワークにはチェックを、ディスプレイネットワークからはチェックを外すようにしましょう。
⑦地域と言語を設定する
配信対象の地域と言語を設定します。
⑧動的検索広告の設定
「動的検索広告の設定」をクリックします。
動的検索広告で使用するWebサイトのドメインを入力し、使用言語を選択できたら「次へ」をクリックします。
参考:『動的検索広告を作成する | Google広告ヘルプ』
広告グループの作成
広告グループでは、上記した動的検索広告の8つターゲティング手法から選択し作成します。
自身のニーズにマッチしたターゲット手法を設定しましょう。
参考:『動的検索広告を作成する | Google広告ヘルプ』
説明文の記入
動的広告は見出しなどの設定は不要ですが、説明文については設定する必要があります。
説明文1と説明文2について記載し完了をクリックすることで広告配信は開始できます。
参考:『動的検索広告を作成する | Google広告ヘルプ』
動的検索広告の注意点
さまざまなメリットがある動的検索広告ですが、運用にあたって注意したい点がいくつかあります。
導入前に必ずチェックしておきましょう。
説明文の設定が必要
動的検索広告では広告文が自動生成されますが、半角90文字以内で入力できる「広告の説明文」は手動で作成する必要があります。
たとえば商品のカテゴリごとに広告グループを作成し、グループごとに広告文を設定する場合、どの広告に表示されても違和感がない内容にしておくと良いでしょう。
あまり細かすぎる内容や、商品・サービスによって異なる内容は避けることをおすすめします。
どんな広告文と並べても不自然にならないよう、テキストを作成する際は注意してください。
更新が多いサイトはおすすめできない
動的検索広告は、GoogleのシステムによってWebページ内を分析し、検索クエリに応じて広告の配信を決定します。
そのため、読み込みに時間がかかることから、更新が頻繁な場合は本来のコンテンツのターゲットと異なるユーザーに対して広告を配信してしまうリスクがあります。
Googleは動的検索広告について以下のように記載しています。
- ウェブサイトが頻繁に変更される場合(日替わりセールを実施している場合など)、動的検索広告は推奨されません。
- 動的検索広告は、ページのHTMLタイトルおよびコンテンツが適切かつ明確に記述されているウェブサイトに最適です。
ページのコンテンツに基づいて、クリエイティブの見出しが自動生成され、ページのコンテンツに合致するクエリが選択されます。- 動的検索広告は、広告がページ上のテーマや語句を識別できるようウェブページが最適化されている場合に最も効果を発揮します。
つまり、クローラーにとって認知しやすいWebページでなければ、動的検索広告を使いこなすことが難しいと言えます。
一般的にきちんとSEO対策されているWebサイトであれば、動的検索広告を活用した場合も効果を発揮しやすいといえます。
そのため、普段SEO施策を実施している場合は、同じように動的検索広告で使用するWebページも作成することをおすすめします。
参考:『動的検索広告について | Google広告ヘルプ』
関連記事:『SEOはガイドラインに沿って運用!Googleの5つの公式見解』
まとめ
少ない手数で効率的に広告を配信できる動的広告は、新規検索語句が多い現在効果的な手法です。
コンテンツと検索内容が合致している場合、誰に対してもニーズにあった見出しを作成できるため、採用することで高いクリック率を実現できる可能性があります。
更新頻度の高いWebページの場合、使用することが難しい点や、クローラーにとって何に関するWebページかわかりやすいコンテンツにする必要があるなど注意すべきポイントもありますが、多くのユーザーに対し情報発信でき、認知拡大やコンバージョンの獲得など広告配信を実施する様々なニーズに応える動的広告の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、当記事を読んで、動的広告の運用を難しく感じた方や、動的広告を最適化する自身のない方は広告代理店に依頼することも手段の1つです。
弊社ではWeb広告運用代行サービスを展開しております。
広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能です。
お客様のあらゆるニーズに対し分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。