アフィリエイト広告やリスティング広告を出稿したい方の中には、両者の違いが分からないといった悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
アフィリエイト広告とリスティング広告は、どちらもWeb広告の一種ですが、それぞれ特徴があります。
簡単に言うと、アフィリエイト広告はASP経由で広告を出稿するのに対して、リスティング広告は各媒体から広告を出稿します。
矢野経済研究所の調査によると、国内のアフィリエイト市場規模は拡大しており、2026年には、5,639億円にまで拡大すると予測されています。(2022年)
参考:『アフィリエイト市場に関する調査を実施(2022年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所』
さらに、電通が発表した調査によると、リスティング広告(検索連動型広告)の国内市場規模も拡大しており、2022年には9,766億円まで成長しています。
本記事では、広告主に向けて、それぞれの違いや注意点などを詳しく解説していきます。
参考:『アフィリエイト市場に関する調査を実施(2022年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所』
参考:『「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト』
なお、アフィリエイト広告の事例について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:『アフィリエイト広告の事例16選!広告主と掲載者のメリット・デメリット | Union Media』
Contents
アフィリエイト広告とは
アフィリエイト広告とは、ASP経由でWebサイトなどのオンラインメディアに掲載する広告のことです。
ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)とは、広告主とメディアを仲介する事業者を意味します。
ユーザーが広告をクリックした後、Webサイト上で特定のアクション(例:購入や申込みなど)をすると広告費が発生する仕組みです。
この際、広告主はASP経由で報酬をメディア側に支払うことになります。
このようにアフィリエイト広告では、広告主は自社商品やサービスの広告をWebサイトなどに掲載してもらい、メディアは自身のWebサイトを活用して収益化することができます。
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
リスティング広告とは
リスティング広告とは、主にGoogleやYahoo!などの検索結果ページに掲載する広告のことです。
「検索連動型広告(検索広告)」とも呼ばれています。
広告主が指定したキーワードまたは関連キーワードが検索された場合に検索結果に広告が掲載され、ユーザーが広告をクリックすると広告費が発生します。
検索結果に掲載される広告は、競合他社とのオークションによって決定します。
またリスティング広告には、「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」が含まれる場合もあります。
コンテンツ連動型広告とは、Webサイトや動画配信サービスなどに掲載する広告のことです。
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
参考:『リスティング広告の種類について、各媒体社の違いや取り扱いフォーマットをご紹介 | marketing X by goo』
アフィリエイト広告とリスティング広告の5つの違い
アフィリエイト広告とリスティング広告には、主に5つの違いがあります。
- 掲載までの仕組み
- 掲載場所
- ターゲット層
- 費用形態
- 活用場面
掲載までの仕組み
アフィリエイト広告とリスティング広告は、広告掲載までの仕組みが異なります。
アフィリエイト広告 | リスティング広告 |
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アフィリエイト広告を出稿するには、まずASPを選定する必要があります。
メディア数や得意ジャンル、利用料金などを比較し、自社に適したASPを選びます。
そして、選定したASPに登録後、各種設定を行い、ASPを通じて広告を掲載してくれるメディアを募集します。
一方でリスティング広告を出稿するには、まず広告を出稿する媒体を選定し、広告アカウントを設計する必要があります。
代表的な媒体としてはGoogleやYahoo!などが挙げられます。
その後、広告出稿までの各種設定を行い、広告が承認されるとリスティング広告を掲載できます。
参考:『【ASP解説】アフィリエイト広告出稿手順と成功ポイントをご紹介! | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
参考:『リスティング広告とは|仕組みや運用、成功させるポイントを解説』
掲載場所
アフィリエイト広告とリスティング広告は、掲載場所が異なります。
アフィリエイト広告の掲載場所
上述したように、アフィリエイト広告はメディアとの提携によって広告が表示されます。
主に広告主と提携したWebサイトやブログなどに掲載される場合が多く、他にもSNSやメルマガのコンテンツ内に掲載される場合もあります。
以下に、Webサイトに掲載されるアフィリエイト広告のリンク形式を3つ挙げます。
- バナー:コンテンツ内に表示する画像形式のリンクで、視覚的に訴求することができユーザーの目に留まりやすい
- テキスト:コンテンツ内に表示するテキスト形式のリンクで、バナー広告より目立たず文章に溶け込みやすい
- ボタン:コンテンツ内に表示するボタン形式のリンクで、「公式サイトはこちら」「購入する」など特定のアクションに誘導しやすい
ユーザーがこれらのリンクをクリックすることで販売サイトなどに移動します。
これらのリンクの素材は広告主が用意します。
参考:『アフィリエイト広告とは?その仕組みや種類について解説|WEB学園 byお名前.com』
参考:『アフィリエイトリンクの種類を紹介!リンク作成やバナーの貼り方のポイントは?|A8キャンパス』
リスティング広告の掲載場所
リスティング広告の場合は、検索連動型広告かコンテンツ連動型広告かによって表示場所が異なります。
検索連動型広告(検索広告)
検索連動型広告の場合は、主に各媒体の検索結果ページの上下部分の広告枠に掲載されます。
広告が検索結果ページの上位に掲載されるかは、入札単価や広告の品質などが考慮されるオークションによって決定します。
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
参考:『Google広告のオークションの仕組み|Google広告ヘルプ』
コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)
コンテンツ連動型広告は、主に各媒体が提供するサービスの広告枠に掲載されます。
以下に、コンテンツ連動型広告の配信先を2つ挙げます。
- GDN(Googleディスプレイ広告):YouTubeやGmail、Googleが提携するWebサイトなど、Googleのサービスに広告を配信できるネットワーク
- YDA(Yahoo!ディスプレイ広告):Yahoo! JAPANやYahoo!ニュース、Yahoo!が提携するWebサイトなど、Yahoo!のサービスに広告を配信できるネットワーク
参考:『リスティング広告の2種類を画像付きで分かりやすく解説!|Cyber Hornのブログ』
ターゲット層
アフィリエイト広告とリスティング広告は、ユーザーのターゲット層が異なります。
アフィリエイト広告のターゲット層
アフィリエイト広告は、広告主が提携したWebサイトに訪問するユーザーに広告が表示されます。
自然検索からWebサイトへ流入したユーザーがターゲットとなるため、比較的幅広いユーザーへアプローチすることが可能です。
例えば、広範囲な商品を紹介するコンテンツでは、ニーズが不明確なユーザーや商品をまだ認知していないユーザー(潜在層)への広告表示が可能です。
また、提携したWebサイト自体が特定分野の商材に特化している場合は、より詳しい情報を求めている顕在層へのアプローチも可能でしょう。
参考:『アフィリエイト広告とリスティング広告の違いは?≪媒体資料のメディアレーダー』
リスティング広告のターゲット層
リスティング広告は、広告主が設定したターゲティングに従ってユーザーに広告が表示されます。
広告の種類や媒体によって異なりますが、以下に代表的なターゲティング方法を3つ挙げます。
- オーディエンスターゲティング:ユーザー属性や行動履歴などで絞り込む
- コンテンツターゲティング:Webサイトのトピックやキーワードなどで絞り込む
- リターゲティング:過去に自社サイトに訪問したユーザーで絞り込む
検索連動型広告では、特定のキーワードで検索したユーザーに広告が表示されます。
例えば、ユーザーが「一眼レフカメラ 購入」と検索すると、カメラ販売店などの広告が表示される可能性が高く、顕在ユーザーにアプローチができます。
一方でコンテンツ連動型広告では、ユーザーの検索キーワードを前提とした広告表示ではないため、潜在ユーザーの獲得に効果的です。
ユーザーが閲覧しているWebサイトと親和性が高い広告が表示されるため、ユーザーの興味関心を引きやすいといった特徴があります。
参考:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説! | Union Media』
参考:『アフィリエイト広告とリスティング広告の違いは?≪媒体資料のメディアレーダー』
参考:『コンテンツ連動型広告とは?実例や他の広告との違いをわかりやすく解説』
費用形態
アフィリエイト広告とリスティング広告は、費用形態が異なります。
アフィリエイト広告の費用形態
アフィリエイト広告は、主に固定費と変動費が発生します。
- 固定費:ASP利用料金としての初期費用(5万円前後)と月額費用(4万円前後)
- 変動費:成果が発生する度にASP経由でメディアに支払う成果報酬額+成果報酬額の一部の手数料
メディアに支払う成果報酬額は、広告主が自由に設定できます。以下に、代表的な成果地点(広告費が発生する条件)を4つ挙げます。
- 成果報酬型:ユーザーが広告をクリック後、遷移先の販売サイトなどで商品購入や会員登録などをすることで報酬が発生する
- クリック報酬型:ユーザーが広告をクリックすると報酬が発生する
- インプレッション型:ユーザーが広告を掲載したWebページを閲覧すると報酬が発生する
- 固定掲載型:広告を掲載する期間に応じて報酬が発生する
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
参考:『知っておきたいアフィリエイト広告の種類と特徴を一覧で紹介 | WEB学園 byお名前.com』
リスティング広告の費用形態
リスティング広告は、主にクリック単価とクリック回数に応じて広告費が発生します。
クリック単価(クリック1回ごとの費用)は、同じキーワードや配信先を設定している競合他社とのオークションによって決定します。
クリック1回に支払う費用の上限を設定することもできます。
前述の通り、オークションでは、入札単価や広告の品質などが評価されるため、広告の品質を高めることでクリック単価を抑えられる可能性があります。
また、競合他社が少ないキーワードや配信先を見つけることも、クリック単価を抑えることに繋がります。
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
参考:『上限クリック単価|Google広告ヘルプ』
参考:『広告の品質について|Google広告ヘルプ』
活用場面
アフィリエイト広告とリスティング広告は、活用場面が異なります。
アフィリエイト広告の活用場面
アフィリエイト広告は、Webサイト内の特定のコンテンツを通じて情報を提供したり、第三者の訴求によってブランディングを行う場合に適しています。
例えば、ブログ記事やレビューコンテンツ内で商品やサービスを広告として紹介してもらう際に有効です。
特にアフィリエイト広告の成果報酬型は、成果が発生した時点で広告費が発生するため、費用対効果が高いと言われています。
広告主が費用発生の条件を設定できることも特徴の一つです。
アフィリエイト広告は掲載までに時間がかかることがあるため、長期での成果獲得や認知拡大を目指している方に適しています。
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
参考:『【広告主向け】アフィリエイト広告とは?メリット・デメリットから出稿費用、定型業務、売上を上げる方法まで一挙公開 | デジマ部』
リスティング広告の活用場面
検索連動型広告(検索広告)
検索連動型広告は、特定のキーワードで検索する顕在層にアプローチしたり、即効性を求める場合に適しています。
例えば、「東京賃貸マンション」「新築一戸建て」と検索したユーザーに、不動産業者の広告を表示できます。
また、検索結果ページの掲載順位や、広告を表示するユーザー層を自身で制御したい場合も適しています。
参考:『【かんたん解説】アフィリエイト広告とリスティング広告の違い | 【アフィリエイトA8.net】日本最大級の広告主数・サイト数のアフィリエイトサービス』
コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)
コンテンツ連動型広告は、媒体が提供する様々なサービスの広告枠に広告を掲載できるため、明確なニーズを持たない潜在層にアプローチする場合に適しています。
また、画像や動画を活用して商品やサービスを視覚的に訴求することもできる他、広告の配信先によっては認知拡大とブランディングにつながる可能性があります。
例えば、Yahoo!のディスプレイ広告(コンテンツ連動型広告)には、ブランドパネル枠があり、Yahoo! JAPANトップページに広告を掲載して認知拡大を狙うことができます。
参考:『ディスプレイ広告とは?メリット・デメリットなどの特徴、効果を解説!|TECH+』
参考:『ディスプレイ広告(運用型)でPCブランドパネルのみに広告配信する方法を教えてください。|Yahoo!広告ヘルプ』
アフィリエイト広告とリスティング広告の注意点
アフィリエイト広告に適した商品を扱う
アフィリエイト広告では、成果に繋げやすい商材を選ぶことが重要です。
デジタルマーケティング支援を行う株式会社LIFRELLの調査によると、扱うアフィリエイト商材を選ぶ基準(複数回答可)として、全体の52%が「わかりやすい(売りやすい)商材かどうか」と回答しています。(2023年5月実施)
このように、提携するWebサイトとの親和性が薄かったり、商品説明が充実していないと、アフィリエイター(アフィリエイト広告を掲載して収益を得る人)が自社のアフィリエイト商材を選びにくくなる可能性があります。
アフィリエイト広告では成果が発生しなくても固定費は発生するため、事前にASPや広告代理店に相談などをして、自社の商材で見込める成果を調査することが大切になります。
アフィリエイト広告の運用が不安な方は、アフィリエイト広告の運用経験が豊富な広告代理店に依頼してみるのもおすすめです。
関連記事:『おすすめのBtoB広告代理店10選!会社選びで見るべき6つのポイント』
参考:『【アフィリエイターが扱いたい商材・扱いたくない商材の本音調査】86%のアフィリエイターが広告主に「事細やかな資料」を求めていると回答 | 株式会社LIFRELLのプレスリリース|PR TIMES』
参考:『【広告主向け】アフィリエイト広告とは?メリット・デメリットから出稿費用、定型業務、売上を上げる方法まで一挙公開 | デジマ部』
リスティング広告では適切なターゲティングを行う
検索結果ページに掲載される広告を好まないユーザーも一定数います。
そのため、適切なターゲティングを行い関連性の高いユーザーに広告を配信することが大切です。
実際に、デジタルマーケティング支援を行う株式会社ニュートラルワークスの調査によると、リスティング広告に対して感じた・経験したことがあること(複数回答可)として、全体の4割以上が「表示されない方が好ましい」と回答しています。
一方で、2割以上が「興味・関心に近い結果が表示されるため、クリックしたくなる」とも回答しています。(2022年9月実施)
また検索連動型広告は、ニーズが明確な顕在層に表示されやすいため、広範囲のユーザーへの認知拡大には適していない可能性があります。
参考:『リスティング広告のメリット12個とデメリット8個から最大化する方法まで解説! | 株式会社デジタリフト』
参考:『約7割が広告を意識的に避けることが判明!【リスティング広告ユーザー意識調査】 | QUERYY(クエリー)』
まとめ
この記事を読んで、アフィリエイト広告やリスティング広告が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
弊社ではアフィリエイト広告運用代行やリスティング広告運用代行というサービスを展開しております。
アフィリエイト広告とリスティング広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能です。
お客様のあらゆるニーズに対し 分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。