商品・サービスのマーケティングにおいて、デジタルツールの活用は欠かせません。
デジマ(デジタルマーケティング)とは、Web広告やSEOなどのWebマーケティング領域にとどまらず、さまざまなデジタルチャネルを介してユーザーと接点を持つ手法です。
この記事では、デジマの特徴やメリットのほか、代表的な手法をご紹介します。
Web広告やSNS広告を活用している企業は多数ありますが、デジマ全般にまで視野を広げることで、より商品・サービスに適したPRの方法を発見できるでしょう。
以下の記事でもデジマについて触れています。
ぜひこちらも参考にしてください。
関連記事:『【2024年版】Webマーケティングの今後の業界動向とは?4つの分野を解説』
Contents
デジマ(デジタルマーケティング)とは?
まずは、デジマ(デジタルマーケティング)の定義についてご説明します。
あわせて、混同されやすい「Webマーケティング」との違いについてみていきましょう。
デジタル技術やツールを駆使したマーケティングの方法
デジマの正式名称は「デジタルマーケティング」です。
デジタルマーケティングとは、インターネットやITツールなどのデジタル技術を用いたマーケティング全般を指します。
デジタルツールを通してユーザーに商品のPRをするのはもちろんのこと、ユーザーの行動をデータとして収集し、マーケティング活動に活用できます。
なお、デジマで使用されるツールは、Web広告やSNS、コンテンツメディア、メール、顧客管理システム(CRM)など多岐にわたります。
インターネットが普及する以前は、商品の宣伝を行う主な媒体は、新聞や雑誌、TV・ラジオCMといった施策がメインでした。
これらの手法はいつ・どのようなユーザーに・どれぐらい閲覧されたのかを計測することはできません。
ところが、デジタル媒体の場合は、閲覧数やおおまかなユーザー像の把握が可能です。
デジマの成果を数値として明らかにすることで、次の戦略や別のチャネルの運用に役立てます。
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けない定義から重要性、主な手法をわかりやすく解説』
Webマーケティングとの違いは?
デジマとWebマーケティングはどのような違いがあるのでしょうか。
この2つは混同されやすいですが、以下のような違いがあります。
- デジマ(デジタルマーケティング):Webに限らず、デジタルツール全般を生かしたマーケティングを行う。たとえば実店舗に来店した際の購入履歴などの、Webでの行動を介さないデータも含まれる
- Webマーケティング:WebサイトやWeb上のプラットフォームなどを介して行うマーケティング活動。
デジマの領域のひとつとして、Webマーケティングという分野が存在します。
参考:『デジタルマーケティングとウェブマーケティングの違いを図解』
なお、Webマーケティングの手法については、以下の関連記事にて解説しています。
関連記事:『【2024年最新版】Webマーケティングの4つのメリットと市場状況』
オムニチャネルとは
企業・ユーザーの接点となるチャネルをシームレスにつなぎ合わせる戦略は「オムニチャネル」と呼ばれています。
デジマの活用によって、オムニチャネル化を効率的に推進できます。
【実店舗とECショップで商品を販売しているアパレルブランドの場合】
ブランドが運用するすべてのチャネルで会員情報を共有することで、ユーザーにとってより快適なショッピング体験の提供が可能です。
たとえば実店舗で購入したアイテムの傾向をもとに、ECのページでも好みに近いアイテムを「おすすめ商品」として表示できます。
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けない定義から重要性、主な手法をわかりやすく解説』
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けないマーケティング基礎知識』
デジマ(デジタルマーケティング)導入のメリット
デジマを導入することで、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。
ここでは、4つご紹介します。
施策の結果を数値で確認できる
前述のように、新聞や雑誌、TV・ラジオCMといったオフラインの戦略と異なり、デジタル媒体を使ったマーケティングは、成果をリアルタイムで数値として確認したり、ユーザーの行動を把握したりできる点が大きな強みです。
たとえば、「Googleアナリティクス」というGoogle社が提供するWebサイトの解析ツールは、ユーザーの年齢や居住地、性別などの属性や、サイト上のページの閲覧数、流入経路などを明らかにします。
収集したデータは、ユーザーに好まれる広告の傾向を分析する、より成果の出やすいマーケティング手法に予算を投じるなど、戦略のブラッシュアップに活用可能です。
参考:『デジマとは?WEBマーケティングの違いと最新トレンドについて』
参考:『【初心者向け】Googleアナリティクスとは | 使い方や設定方法を解説』
下記の記事では、最新版のグーグルアナリティクスである「GA4」の使用方法をご紹介しています。
関連記事『Googleアナリティクス4の特徴は?設定と6つの注意点を解説』
低予算でも広告運用に取り組める
紙媒体やTV・ラジオなどの広告は、広告枠の価格があらかじめ決まっている「純広告」がメインです。
一方で、デジマの一種であるWeb広告の多くは、ユーザーからの閲覧やクリックの回数に応じて費用が発生します。
加えて、広告の管理画面で入札金額の上限を調整できるため、費用を抑えた出稿が可能です。
広告やPRに使用できる予算が少なくても効果的な運用ができるのは、デジマならではの強みと言えます。
参考:『デジマとは?ウェブマとの違いや重要性、トレンドを詳しく紹介』
Web広告で、クリックごとに費用が発生するものは「PPC広告」と呼ばれます。
以下の記事では、PPC広告の仕組みや特徴を説明しています。
関連記事:『Web広告【PPC広告とは?】 代表3種類や費用の仕組みを解説!』
ターゲットを絞り込んだ訴求が可能
GoogleやYahoo!などのWeb広告、FacebookやInstagramなどのSNS広告では、配信先のユーザーを属性や特定の条件で絞り込む「ターゲティング」が可能です。
商品・サービスと親和性の高い層を狙うことで、より効率よくコンバージョンにつなげられるのも、デジタル戦略のメリットです。
また、あえてこれまで狙ってこなかった層をターゲットとし、新たなユーザーを開拓するといった使い方もできます。
なお、マーケティング戦略を練る前に自社のペルソナ(典型的なユーザー像)を定めておくことも大切です。
以下の記事では、Web広告のターゲティングについてご紹介しています。
関連記事:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説!』
段階に合わせたアプローチができる
デジマにはさまざまな手法があり、ユーザーの購買行動の段階に合わせたアプローチができる点も強みの一つです。
たとえば、自社の商品・サービスを知らない層に幅広く届けるならInstagramなどのSNS広告で広範囲にアプローチをかけるという方法があります。
一方で、具体的に購入を検討し、情報収集をしているユーザーに向けてはサーチエンジンで検索ワードに合わせて表示されるリスティング広告で訴求を行うと効果的です。
また、すでに商品を購入済みの顧客にはメールで接触をはかり、リピート購入を促すといった訴求が可能です。
このように、複数のタッチポイントを使い分けることで、ユーザーが欲しいタイミングで必要な情報を知ってもらえます。
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けない定義から重要性、主な手法をわかりやすく解説』
デジマで注目を集めるトピックス
デジマの手法やプラットフォームは日々アップデートされ、新しいマーケティングのトレンドが生まれています。
たとえば近年は、AIの活用や動画マーケティングなどが注目を集めています。
AIの活用
マーケティングにおいては、AIは大量のデータをもとにした分析や、ユーザーの行動の予測などに役立てられています。
Google広告における「自動入札機能」は、AIが活用されている例の一つです。
自動入札は、あらかじめ希望する入札戦略を設定したうえでGoogle AIに入札パターンを学習させ、自動で入札価格を調整する機能です。
自動入札の導入により、広告の管理者が自ら金額を設定する必要がなくなるので、空いたリソースを別の業務に充当することができます。
参考:『デジマとは?WEBマーケティングの違いと最新トレンドについて』
参考:『スマート自動入札について Google広告ヘルプ』
以下の記事では、広告におけるAIの事例活用をご紹介しています。
関連記事:『今注目を集める広告業界のAI活用とは?5つの事例を解説!』
動画を使ったマーケティング
動画コンテンツは、情報をスピーディーにわかりやすく伝えられるだけでなく、InstagramやX(旧Twitter)をはじめとするSNSでも拡散されやすいというメリットがあります。
また、近年では商品の特徴や仕様を動画配信で伝える「ライブコマース」を活用する企業が増えています。
YouTubeやInstagramの配信機能を活用し、ユーザーとコミュニケーションをとりながら商品を紹介するという特徴があります。
また、リアルタイムで質問などを受けることもできます。
参考:『デジタルマーケティング完全ガイド』
デジマの代表的な手法をご紹介
ここからは、デジマにはどのような手法があるのか、代表的なものをみていきましょう。
もし自社でまだ導入していないものや、取り入れられそうなものがあれば検討してみてはいかがでしょうか。
SEO(検索エンジン最適化)
SEOは「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジン最適化」を意味します。
自社のWebサイトやWebページをGoogleやYahoo!の検索結果で上位に表示されるための取り組みです。
具体的には、特定の検索ワードに対するユーザーのニーズを分析し、それに合うコンテンツを作成したり、WebサイトやWebページの構造を最適化したりといった施策があります。
SEOの具体的な施策については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:『SEO施策とは?効果的な9つの内部対策と4つの外部対策を紹介』
Web広告
Web広告にはさまざまな形式があります。ここでは、基本的な3つをご紹介します。
リスティング広告
リスティング広告は、「2-4.段階に合わせたアプローチができる」でも解説したように、検索した語句に応じた広告が表示されるのが特徴です。
広告を表示させたいキーワードを入札することで、広告配信が可能となります。
検索という、情報収集を前提とした行動が起点となるため、商品・サービスへの関心度が高いユーザーに訴求できるという点が大きな魅力です。
検索結果の最上部に広告枠があり、視認性が高い点もメリットの一つです。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、WebページやWeb媒体、Webアプリに設けられた広告枠に表示されるのが特徴です。
画像やテキストのほか、動画形式でも配信が可能です。
代表的なものとして、「Googleディスプレイ広告(GDN)」やYahoo!の「ディスプレイ広告(運用型)」などが挙げられます。
ターゲティングの設定で「リターゲティング」を行えば、一度自社サイトを訪れた経歴があるユーザーに向けての配信も可能です。
SNS広告
SNS広告は、InstagramやFacebook、X(旧Twitter)、LINEといったSNSの画面に、他の投稿に馴染むような形で配信されます。
たとえばInstagramであれば、通常のタイムライン(フィード)や、ストーリーズ、リールなどの画面に広告枠が用意されています。
フォローしているアカウントの投稿やおすすめ投稿と同じように広告が流れてくることから、ユーザーから抵抗感を抱かれにくいという特徴があります。
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けない定義から重要性、主な手法をわかりやすく解説』
以下では、SNS広告の運用にあたって知っておきたい用語を解説しています。
関連記事:『【初心者向け】SNS広告の用語30選!マーケティングの基本を解説』
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって有用性の高い情報や興味深いコンテンツを作成し、将来顧客になる見込みが高いユーザーと関係を構築したり、コンバージョンに誘導をしたりするマーケティングの手法を指します。
コンテンツの形式は、記事や動画などさまざまです。
これらを自社のWebサイトやWebメディアに蓄積していくことで検索エンジンからのサイトの評価が向上するため、SEOの対策にもつながります。
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けない定義から重要性、主な手法をわかりやすく解説』
あわせて、こちらの記事も参考にしてみてください。
関連記事:『【SEOとコンテンツマーケティング】2つの違いとは?各施策を解説』
SNS運用
SNSの活用は、企業のマーケティング機能に欠かせません。
さまざまなSNSがありますが、自社の商品・サービスやユーザーと親和性の高いプラットフォームを選定することが大切です。
SNSは、単なる宣伝ツールではなくユーザーとのコミュニケーションをとることができます。
投稿へのコメントに返信する、ライブ配信を行うなど、積極的な交流をはかりましょう。
なお、SNSを活用したマーケティングはSMM(Social Media Marketing)と呼ばれます。
参考:『デジタルマーケティング完全ガイド』
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングは、前述のSNSを使ったマーケティングとも関連が深い手法です。
インフルエンサーとは、SNSで多くのフォロワーを抱え、大きな影響を持つ人物を指します。
インフルエンサーに自社の商品やサービスを紹介してもらうことで、そのフォロワーにまでリーチできるのが魅力です。
なお、報酬を支払って商品をPRしてもらう場合、広告であることがわかるように必ず「PR」や「広告」「宣伝」といった表記が必要となります。
参考:『インフルエンサーとは?定義や特徴をわかりやすく解説』
参考:『デジタルマーケティング完全ガイド』
以下の記事では、Instagramでクリエイター(インフルエンサー)と協業をする際に便利な「ブランドコンテンツ広告」について解説しました。
関連記事:『Instagramのブランドコンテンツ広告とは?5つのメリットを解説』
メールマーケティング
メールマーケティングとは、メールを使ってユーザーにダイレクトにアプローチをするマーケティングの方法です。
たとえば以下のようなメールを送ることで、ユーザーに有益な情報を提供したり、商品の購入やリピートを促したりします。
- ニュースレター
- イベントやセール、キャンペーンなどの告知
- 購入した商品・サービスの活用法などを記載したフォローメール
参考:『デジタルマーケティング完全ガイド』
MA(マーケティングオートメーション)
MA(マーケティングオートメーション)とは、効率的にマーケティング業務を進行するため、ツールを導入して自動化することを指します。
行動履歴などのデータを元に、商品・サービスを購入する見込みを判断し、ユーザーのモチベーションに合わせたアプローチを実施するのが特徴です。
少ないリソースでデジタルマーケティングの運用をしていたり、効率化をはかりたい場合におすすめです。
参考:『デジタルマーケティング完全ガイド』
参考:『デジタルマーケティングとは?今さら聞けない定義から重要性、主な手法をわかりやすく解説』
参考:『【初心者向け】マーケティングオートメーション(MA)とは?できることや導入のメリットを紹介!』
まとめ
この記事を読んで、デジタルマーケティングの最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。