Yahoo!広告には、広告の配信先のユーザーをリスト化し運用する「オーディエンスターゲティング」という機能があります。
この機能を利用することによって、広告を閲覧して欲しいユーザーに向けて効果的に配信することができます。
この記事では、ターゲットに活用される「オーディエンスリスト」の全14種類の内容や、設定方法についてご紹介します。
Yahoo!広告をより効率よく運用したい、不要なユーザーへの配信をできるだけ抑えたいという方は、ぜひご覧ください。
以下の記事では、Web広告におけるターゲティングの仕組みや種類を解説しています。
こちらもあわせてチェックしてみてください。
関連記事:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説!』
Contents
Yahoo!広告のオーディエンスリストターゲティングとは
Yahoo!広告にある「オーディエンスリストターゲティング」とは、「オーディエンスリスト」と呼ばれるユーザーリストを広告グループに設定することで、配信先をコントロールする機能です。
ここでは、ターゲティングやリストの種類についてご説明します。
オーディエンスリストについて
オーディエンスリストターゲティングでは、「オーディエンスリスト」または「共通オーディエンスリスト」のいずれかを使用して広告配信(または配信の除外)を行います。
これらのリストを活用することで、たとえば以下のような配信が可能です。
- 一度サイトを訪れたユーザーに対して広告を表示する。
- 自社の顧客リストを活用し、すでに購買履歴があるユーザーを除外して広告配信を行う。
- アプリの登録ユーザーに限定した広告を配信する。
なおオーディエンスリストターゲティングは、検索広告(リスティング広告)とYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)のどちらでも設定可能です。
2つのオーディエンスリストの違い
- オーディエンスリスト…広告ユーザー(広告主)が作成したオーディエンスリスト
- 共通オーディエンスリスト…Yahoo!側が提供するオーディエンスリスト
広告主側が作成するのか、広告プラットフォーム側から提供されるのかによって種類が分かれます。
リストの種類は全部で14パターンあり、広告の特徴や配信の目的に合わせて使い分けることができます。
オーディエンスリスト | 共通オーディエンスリスト |
広告アクションユーザー ウェブサイト訪問ユーザー アプリユーザー 顧客データ Yahoo! Audience Discovery 高度なセグメント 類似ユーザー 組み合わせ LINE公式アカウントの友だち LINE公式アカウントをブロック中の友だち | 興味関心 購買意向 属性・ライフイベント ヤフー提供※ディスプレイ広告(予約型)のみ利用可能
|
各リストの特徴については、後述します。
YDAには、広告主が設定したキーワードに関連するサイトに広告を配信する「コンテンツキーワードターゲティング」というターゲティング機能もあります。
以下の記事では、コンテンツキーワードターゲティングについて取り上げています。
関連記事:『YDAコンテンツキーワードターゲティングの設定方法!3つの手順で解説』
オーディエンスソースの種類
オーディエンスリストは、オーディエンスソース(データソース)を広告プラットフォームに追加して作成を行います。
Yahoo!広告のオーディエンスリストは、以下のデータソースをもとにします。
- 広告アクション
- サイトリターゲティングタグ
- 顧客データファイル
- アプリ
- Yahoo! Audience Discovery
- LINE公式アカウント
作成するオーディエンスリストによって、対応しているデータソースが異なります。
たとえば、「ウェブサイト訪問ユーザー」のリストを作成する場合は、「サイトリターゲティングタグ」をデータソースとして使用します。
参考:『オーディエンスリストとは|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『オーディエンスリストターゲティング|Yahoo!広告ヘルプ』
オーディエンスリストを利用するメリットは?
オーディエンスリストを活用するメリットは、おもに以下の4つです。
- Webサイトの訪問者、顧客リストなど、自社が保有するデータを活用したマーケティングができる。
- コンバージョンの可能性が高いユーザーに向けた効率の良いアプローチが可能。
- 広告配信を避けたいユーザーを除外することができる。
- さまざまなオーディエンスリストがあり、広告のターゲットや配信の目的に合わせて活用できる。
データを有効に活用し、見込みが高いユーザーに広告を配信したり、不要な配信を抑えたりできるのが大きな特徴です。
参考:『オーディエンスリストとは|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『リスティング広告の「オーディエンスリスト」とは?種類や設定方法まで基本を解説』
なお、Google広告でも同様に、オーディエンスターゲティングができます。
以下の関連記事では、Google広告の機能である「オーディエンスマネージャー」について知ることができます。
関連記事:『Google広告のオーディエンスマネージャー・3つのメニューとは 』
オーディエンスリストの種類
ここからは、オーディエンスリストの種類を詳しくみていきましょう。
前述の、「オーディエンスリスト」「共通オーディエンスリスト」それぞれの詳細を解説します。
オーディエンスリストの種類
ユーザー側で作るオーディエンスリストは、合計10種類があります。
①広告アクションユーザー
引用:『広告にアクションを起こしたユーザーに広告を配信する(広告アクションユーザー)|Yahoo!広告ヘルプ』

自社で配信した広告に対してアクションがあったユーザーのリストです。
特定の広告に対して、【クリック】【コンバージョン】【動画視聴】のアクションがあったユーザー情報を集積します。
②ウェブサイト訪問ユーザー
過去に自社のWebサイトに「サイトリターゲティングタグ」を設置し、訪問した履歴があるユーザーの情報を集めてターゲティングに活用します。

【URL】や【カスタムラベル】【参照元URL】などでデータにフィルタをかけ、対象となるユーザーの絞り込みが可能です。
③アプリユーザー
引用:『オーディエンスリストターゲティング|Yahoo!広告ヘルプ』
自社のWebアプリ内で発生したユーザーアクション(アプリのインストール、アイテムの購入など)のイベントをもとにリストを作ります。

広告効果測定ツールを導入することで、アプリのイベント情報をディスプレイ広告で使用できます。
④顧客データ
引用:『オーディエンスリストターゲティング|Yahoo!広告ヘルプ』
広告主が保有する顧客データなどを使用してターゲティングを実施します。
たとえば、自社の商品を購入したことがあるユーザー、説明会に参加したことがあるユーザーなど、すでに接点があるターゲットへのアプローチに利用されます。
使用できる顧客データは、【アプリ用広告識別子(IDFAまたはAAID)】【メールアドレス】【電話番号】です。

データを広告管理ツールやYahoo!広告ディスプレイ広告APIからインポートし、オーディエンスリストを作ります。
⑤Yahoo! Audience Discovery
引用:『Yahoo! Audience Discoveryのデータを利用してオーディエンスリストを作成する|Yahoo!広告ヘルプ』
「Yahoo! Audience Discovery(YAD)」とは、Yahoo! JAPANのデータを使用してユーザーセグメントを作成し、広告出稿やターゲティングに活用できるサービスのことです。

YADの「ブランド」とYahoo!の広告管理ツールを連携させ、連携済みのアカウントにセグメント公開を行い、オーディエンスリストを作成します。
※ユーザーセグメント…ユーザーの属性別に区分したグループを指します。
⑥高度なセグメント
指定したキーワードをもとに機械学習を行い、リストを作ります。

該当するキーワードで検索行動をしたユーザーに加え、類似する特徴があるユーザーに対してもアプローチが可能です。
⑦LINE公式アカウントの友だち・⑧LINE公式アカウントをブロック中の友だち
自社でLINE公式アカウントを運用している場合、Yahoo!広告と連携させて、友だち登録しているユーザーやブロック中のユーザーのデータを使用してリストを作成することができます。

LINEアカウントと広告アカウントの連携が停止されると、データの連携も中止されるので注意が必要です。
⑨類似ユーザー
特定のオーディエンスリストをもとに、Web上での行動履歴が類似するユーザーを抽出し、新たなオーディエンスを形成します。
もとになるリストとして選択できるのは、以下の種類です。
- 広告アクションユーザー
- ウェブサイト訪問ユーザー
- アプリユーザー
- 顧客データ
- Yahoo! Audience Discovery
⑩組み合わせ
複数のオーディエンスリストを組み合わせて、新たなリストを作ることができます。
ただし、「ヤフー提供」は対象外となります。
参考:『オーディエンスリストとは|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『広告にアクションを起こしたユーザーに広告を配信する(広告アクションユーザー)|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『アプリのイベント情報をもとに広告を配信する|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『データをインポートして顧客データのオーディエンスリストを作成する|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『Yahoo! Audience Discoveryのデータを利用してオーディエンスリストを作成する|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『ユーザーセグメントの作成方法と重要ポイント』
共通オーディエンスリストの種類
Yahoo!広告が提供する共通オーディエンスリストは、4種類用意されています。
なお、「興味関心」「購買意向」「属性・ライフイベント」については、トピックスごとにリストが細分化されます。
さらに、オーディエンス分析という機能を利用することで、作成したオーディエンスリストのなかに、特定の事柄に興味・関心を持つユーザー、特定の属性を持つユーザーがどれだけ含まれているのかを示す「リフト値」という指標を確認できます。
➀興味関心
商品・サービスに潜在的な興味や関心があるユーザーに向けて広告を配信することができます。
潜在的なニーズを持つ層へのアプローチや、ブランド認知拡大に有効です。
➁購買意向
商品を検索したり、カートに入れるなどの行動履歴があるユーザーや、旅行・結婚などのイベントの計画を立てているユーザーに対して広告配信を行います。
購買の見込みがあるユーザー(顕在層)へのアプローチに活用できます。
➂属性・ライフイベント
特定の属性があるユーザー(家族構成、年収、学歴、仕事など)や、ライフイベント(就職、結婚など)の予定があるユーザーに訴求が可能です。
➃ヤフー提供
※ディスプレイ広告(予約型)のみ
季節のイベントや行事、トレンドにあわせた訴求や、前述の3種類のターゲティングではキャッチしきれない興味関心やユーザー属性に対してアプローチが可能です。
なお、予約型のディスプレイ広告は、代理店経由で運用を行う広告主のみが利用できます。
参考:『オーディエンスリストとは|Yahoo!広告ヘルプ』
参考:『【一覧DL可能】2024年最新|YDA興味関心ターゲット一覧 カテゴリー別完全解説』
参考:『オーディエンス分析|Yahoo!広告ヘルプ』
オーディエンスリストの作成方法
オーディエンスリストは、Yahoo!広告の広告管理ツール(広告の管理画面)から作成を行います。
①広告管理画面から「ツール」→「オーディエンスリスト」を選択
引用:『オーディエンスリストの作成|Yahoo!広告ヘルプ』
画面の右上にある「ツール」のアイコンをクリックしてください。
メニューが表示されるので、左端にある「ライブラリー」のなかから「オーディエンスリスト」を選択します。
②オーディエンスリストの管理画面で、「作成」ボタンをクリックし、作成するリストの種類を選ぶ
引用:『オーディエンスリストの作成|Yahoo!広告ヘルプ』
オーディエンスリストの管理画面に遷移するので、「+オーディエンスリストを作成」ボタンをクリックし、作成するリストの種類を選びましょう。
リストごとに項目が異なるので、画面に表示される内容を確認のうえ、設定を進めてください。
今回は、「広告アクションユーザー」の例をご説明します。
③オーディエンスリストの作成
引用:『オーディエンスリストの作成|Yahoo!広告ヘルプ』
広告アクションユーザーの場合、以下 の項目を入力・選択します。
- オーディエンスリスト名(必須)…リストの名前を設定します
- 広告アクション種別(必須)…どのアクションをしたユーザーのデータを集めるのかを指定します。選択できるのは、【広告クリック】【コンバージョン】【動画視聴】の3種類です。
- 広告アクションデータソース(必須)…ユーザーのデータをためるための広告キャンペーン・広告グループ・広告を指定します。(各50件まで指定可能)
- データの有効期間(必須)…オーディエンスリストに使用したデータの有効期間を日数で指定します。最大90日まで設定可能で、デフォルトで90日間が入力されています。
- 説明(任意)…リストについての説明を入力する欄です。
上記の項目の設定・入力ができたら、オーディエンスリストの作成は完了です。
参考:『オーディエンスリストの作成|Yahoo!広告ヘルプ』
まとめ
この記事を読んで、Yahoo!広告のオーディエンスリストターゲティングの運用や最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。