サーチキーワードターゲティングは、Yahoo!ディスプレイ広告の機能です。
「過去に設定したキーワードを検索したユーザー」に対して、広告を配信することが可能です。
ディスプレイ広告であるものの検索に連動した広告配信ができることから利用されています。
株式会社メディックスの公開した情報によると、ツールを利用した情報通信業では、利用して1か月でCPAを維持しつつコンバージョン数を39件増加することに成功しました。
今回はサーチキーワードターゲティングについて、仕組みや利用のメリット、設定方法などを解説します。
参考:『リスティングの次の一手【YDNサーチターゲティング】』
関連記事:『【初心者向け】Yahoo!検索広告のターゲティング4種の特徴を解説』
サーチキーワードターゲティングとは
引用:『基礎から始めるディスプレイ講座:サーチキーワードターゲティング編』
サーチターゲティングは、ユーザーが過去に検索したキーワード(サーチキーワード)に基づいて広告を配信する手法です。
配信対象となるキーワードは、システムがリーチ数などを元に自動で抽出し、これから候補を選びます。
Yahoo!JAPAN広告データの利用基準に抵触しているアダルトキーワードなどは、候補一覧に表示されません。
参考:『サーチキーワードリストとは』
また、サーチキーワードリストの作成時には、検索履歴の有効期間や、有効期間内にユーザーがサーチキーワードを検索する回数の設定を行うことができ、これらの設定を基に広告を配信するユーザーを決定します。
引用:『サーチキーワードターゲティングの選び方|LINEヤフー for Business』
なおキーワードの提案は、広告の誘導先のURLを入力すれば、自動的にキーワードが提案され、ユーザーは表示された「サーチキーワード候補」からキーワードを選択します。
このキーワードリストは随時更新され、新たなキーワードが追加されることもあるので、定期的に確認することが勧められます。
サーチキーワードターゲティングは明確な検索キーワードを利用し「顕在化されたニーズ」をターゲットにするため、ユーザーの明確な興味・関心に基づいて広告を配信することが可能です。
機能を活用するためには適切なキーワード選びが重要です。
参考:『サーチキーワードターゲティングとは?運用者必見、仕組みと効果的な設定方法』
参考:『Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)、サーチターゲティングの仕組みと設定、考え方まで』
参考:『サーチキーワードターゲティングの選び方|LINEヤフー for Business』
適切なキーワードの選び方
検索広告において高い効果を持っているキーワードを選択
引用:『基礎から始めるディスプレイ講座:サーチキーワードターゲティング編』
検索広告において高いパフォーマンスキーワードのキーワードを選択することは、同じく検索キーワードを利用して広告配信を行うサーチキーワードターゲティングにおいても高い効果が期待されます。
Yahoo!公式では以下の指標を最低限確認し、キーワードの選定を行うよう推奨しています。
- インプレッション数
- クリック数
- クリック率
参考:『基礎から始めるディスプレイ講座:サーチキーワードターゲティング編』
検索広告で利用することのできないキーワードを選択
サーチキーワードターゲティングでは、検索広告では利用することのできなった多彩なキーワードを利用することができるという利点があります。
検索広告で利用することのできないキーワードの例を以下に表示します。
- 会社名や商標名
- 著作権を侵害するキーワード
- 最上表現(「実績No.1」や「最安値」など)
参考:『リスティング広告のNGキーワードとは?具体例と避けるためのポイント|LINEヤフー for Business』
一方でYahoo!公式ではサーチキーワードの審査内訳について以下の様に説明をしています。
サーチキーワード候補は定期的に見直しを行います。
過去に利用可能だったキーワードであっても、Yahoo! JAPAN 広告データ利用基準に抵触しているなどの理由により途中で利用停止となる場合があります。
作成済みのサーチキーワードリストに登録されているキーワードが全て利用停止した場合、そのリストは「無効」となります。
なお、1つのサーチキーワードリストに登録可能なキーワード数は500個までとなっております。
参考:『サーチキーワードリストとは』
関連記事:『Googleキーワードプランナーの使い方とは?6つの便利機能を解説 』
サーチキーワードターゲティングの仕組み
引用:『サーチキーワードターゲティング』
ユーザーが過去に検索したキーワードと、広告主の方が設定したキーワードが一致したらユーザーをターゲットの対象とします。
そのターゲットが改めて別の機会にディスプレイ広告が配信されるWebページに訪問した際に、検索キーワードをもとに広告が掲載されます。
ディスプレイ広告の主な配信先は以下になります。
- Yahoo!JAPANトップページ
- Yahoo!ニュース
- Yahoo!テレビ
- Yahoo!天気
- Yahoo!知恵袋 etc
参考:『サーチキーワードターゲティング』
参考:『サーチキーワードターゲティングとは?運用者必見、仕組みと効果的な設定方法』
関連記事:『【初心者向け】Yahoo!検索広告のターゲティング4種の特徴を解説』
サーチキーワードターゲティング利用のメリット
サーチキーワードターゲティングを利用するメリットは下記の通りです。
- 確度の高いユーザーに広告配信が可能
- 潜在ニーズを持つユーザーへの配信が可能
- 検索広告(YSS)の補完的役割
- 検索広告(YSS)と比較してCPCを抑制
参考:『サーチキーワードターゲティング』
参考:『サーチキーワードターゲティングとは?運用者必見、仕組みと効果的な設定方法』
参考:『Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)、サーチターゲティングの仕組みと設定、考え方まで』
確度の高いユーザーに広告配信が可能
引用:『潜在層と顕在層とは?ターゲット層別のWeb広告の有効な手法を解説』
キーワードを検索しているユーザーには、すでに購入や契約などの検討をしており、購入や契約の確度が高いユーザーがいます。
そのようなユーザーを顕在層と呼び、この顕在層をターゲティングして広告の掲載を行うことができるメリットがあります。
広告主の商品やサービスにある程度の興味を持っているユーザーにアピールすることは、広告効果の向上に繋がる可能性があります。
実際にアライドアーキテクツの調査では、「商品・サービス購入前やお店・施設への来店前に情報を探す場所」で最も高い46.6%を集めたのが「検索エンジン」という結果も出ています。
参考:『商品・サービス購入前の情報探索は「検索エンジン」が46%。購入の意思決定で重視は「店頭」が2割で「検索エンジン」が15%』
参考:『サーチキーワードターゲティング』
参考:『サーチキーワードターゲティングとは?運用者必見、仕組みと効果的な設定方法』
参考:『リターゲティング広告とは? 仕組みや活用法、今後の動向について解説』
関連記事:『リスティング広告の運用に検索ニーズを反映させる3ポイント』
潜在ニーズを持つユーザーへの配信が可能
サーチキーワードに該当するユーザーの人物像からキーワードの候補を広げることで、潜在ニーズを持っているユーザーに対しても広告の配信をすることが可能です。
例として、健康食品の広告を運用している際に「ダイエットを始めた人や、健康的な生活を心がけている人は、健康食品を探している可能性が高い」と連想することができます。
そのため、サーチキーワードとして「ダイエット」や「トレーニングジム」、「健康生活」などのキーワードを設定することで、「健康食品」というキーワードだけでは配信することのできなかったターゲット層にも配信対象を拡大することができます。
メガネスーパーは潜在ニーズに応えることで売り上げを回復しました。
2007年から2015年までは売り上げが減少し続けていましたが、潜在ニーズに応えたことを含む様々な要因によって、2016年4月の決算では前年に比べて売り上げを約10%増加させました。
参考:『顧客の潜在ニーズに気づくことがあなたのビジネスにとって重要な理由』
参考:『Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)、サーチターゲティングの仕組みと設定、考え方まで』
参考:『株式会社ビジョナリーホールディングス 2021年4月期 決算説明資料』
関連記事:『潜在層へアプローチ!有効な4個の方法と5個のポイント!』
Yahoo!検索広告(YSS)の補完的役割
サーチキーワードターゲティングを利用して、検索広告で運用しているキーワードをディスプレイ広告でも活用することが可能です。
これにより、同じターゲット層に対し検索広告だけでなくディスプレイ広告でも広告表示ができ、重点的なプロモーションが可能となります。
また、この方法は検索広告でクリックに至らなかったユーザーにも広告を表示させることができるため、広範な顕在的ユーザーへのアプローチが実現できます。
Yahoo!広告公式は検索広告とディスプレイ広告の2つを以下の3つの理由から併用することをおすすめしています。
- 検索広告のみ利用するよりもターゲットの幅が広がる
- ウェブサイトを訪れたユーザーに対してリーマーケティングすることが可能
- 商品やサービスに対する認知を獲得することができる
参考:『サーチキーワードターゲティングの選び方』
参考:『Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)、サーチターゲティングの仕組みと設定、考え方まで』
参考:『ディスプレイ広告(運用型)を今はじめるべき理由』
Yahoo!検索広告(YSS)と比較してCPCを抑制
引用:『基礎から始めるディスプレイ講座:サーチキーワードターゲティング編』
サーチキーワードターゲティングは、リスティング広告に比べてCPC(クリック単価)を抑えつつ見込みユーザーへの接触機会を増やせることがあります。
多くの企業がリスティング広告を用いて広告を出稿することでキーワードの中にはCPCが高騰しているものがあるのに比べて、サーチキーワードターゲティングを用いれば、ディスプレイ広告の面に広告が表示されるためです。
特に、業界の主要なキーワードでのリスティング広告では競争が激しく上位表示が難しい場合におすすめされます。
CPCは業界や商品によって異なりますが、リスティング広告を利用している競合がすくなければクリックが安くなる傾向があります。
競合が多いクレジットカード業に関するキーワードではCPCが約3,000円以上になることがあるのに対して、下記に示す業種では、比較的に競合が少なくCPCが低くなっていることが見て取れます。
業種 | 平均クリック単価 |
不動産 | 250~270円 |
歯科医 | 127~137円 |
ブライダル | 152~219円 |
美容整形 | 193~397円 |
参考:『リスティング広告がおすすめな業種とは?掲載前に知るべき3つの特徴』
参考:『サーチキーワードターゲティングとは?運用者必見、仕組みと効果的な設定方法』
関連記事:『リスティング広告のクリック単価改善方法【CPCの相場についても紹介】』
サーチキーワードターゲティングの設定方法
サーチキーワードターゲティングを設定する流れとしては以下の通りです。
①サーチキーワードリストを作る
サーチキーワードターゲティングを使用するためには、ターゲットとしたユーザーに対して、どのような語句で検索すれば広告配信を行うのかというキーワードのリストを作成する必要があります。
②サーチキーワードターゲティングを利用することを目的としたキャンペーンの作成と広告グループを作る
Yahoo!広告のディスプレイ広告管理ツールを使うと、新しいキャンペーンを立ち上げる際に、同時に新規の広告グループと広告も作成することが可能です。
③作成した広告グループでサーチキーワードターゲティングの設定を行う
最初に作成したサーチキーワードリストを広告グループに設定します。
以下より、サーチキーワードリストの作成方法を紹介します。
参考:『サーチキーワードターゲティングの設定』
参考:『サーチキーワードターゲティング』
関連記事:『Yahoo!ディスプレイ広告のキャンペーンエディター設定方法5STEP!』
サーチキーワードリストを作る
本記事では、入稿支援ツールのキャンペーンエディターを利用して設定する手順で説明しています。
「ライブラリー」を選択
引用:『サーチキーワードターゲティングの設定』
キャンペーンエディターにあるメイン画面の左側にある「ライブラリー」をクリックします。
「リスト管理」の「サーチキーワードリスト」を選択
引用:『サーチキーワードターゲティングの設定』
ライブラリー画面遷移後、左側の「リスト画面」のうち「サーチキーワードリスト」をクリックします。
「サーチキーワードリストの作成」を選択
引用:『サーチキーワードターゲティングの設定』
「サーチキーワードリスト」の操作メニューにある「サーチキーワードリストの作成」を選択します。
「サーチキーワードリスト」データの追加
データエリアの最下行に作成したサーチキーワードリストのデータが追加されます。
「サーチキーワードリスト」の各項目を設定
引用:『サーチキーワードターゲティングの設定』
「サーチキーワードリスト」の各項目の設定を行います。
図に示される①から⑤の各項目の説明を以下に示します。
①サーチキーワードリスト名
サーチキーワードリストの名前を入力し設定します。
②有効期間
下記のいずれかの有効期間を選択し設定します。
③検索回数
下記のいずれかの検索回数を選択し設定します。
④サーチキーワードリストの説明
サーチキーワードリストの説明を入力します。
⑤サーチキーワードリストの内容
青文字の「サーチキーワードリストの設定・編集」をクリックし、リストの内容を設定します。
「サーチキーワードリスト」の各項目を設定
引用:『サーチキーワードターゲティングの設定』
「サーチキーワードの設定・編集」を選択すると、サーチキーワードリストの設定画面が表示されます。
各項目をそれぞれ設定します。
図に示される①から④の各項目の説明を以下に示します。
①サーチキーワードの検索
サーチキーワードの候補となるキーワードを検索するために検索語句を入力し、「検索」を選択します。
②有効期間、検索回数の設定
有効期間と検索回数の設定を行います。
③サーチキーワード候補の一覧
「サーチキーワードの検索」の実行により、サーチキーワード候補の一覧が表示されます。
サーチキーワードの中で追加したいものにチェックを入れます。
④選択済みのサーチキーワード
サーチキーワード候補の一覧においてチェックをしたものが選択済みのサーチキーワードとして表示され、このキーワードがサーチキーワードリストに追加されます。
「設定を選択」
「設定」をクリックすることで、手順7での設定内容がデータの詳細エリアに補足されます。
参考:『サーチキーワードターゲティングの設定』
サーチキーワードターゲティングを広告グループに設定
「サーチキーワード」選択
キャンペーンエディターのメイン画面にある左側の表示内容の一覧の中で、赤枠で囲まれた「サーチキーワード」をクリックします。
「サーチキーワードの設定」を選択
データエリアの上部にある操作メニューのうち「サーチキーワードの設定」をクリックします。
「サーチキーワードリスト」を選択
設定を行う「サーチキーワードリスト」の選択を行います。
設定の仕方は「アカウントツリー」で広告グループが選択されているか否かで異なります。
アカウントツリーで広告グループの選択がされていない場合
②画面の右側にある「2. リストの選択」から設定するサーチキーワードリストを選択します。
アカウントツリーで広告グループが選択されている場合
上記のような画面が表示されるので、設定したいサーチキーワードリストを選んでチェックを入れます。
「OK」を選択
ひとつ前の手順がどちらの場合であっても、画面下部に同じように「OK」のボタンが表示されるのでクリックします。
データエリア最下行に設定が追加
データエリアの最下行に選択したサーチキーワードターゲティングの設定が追加されます。
「入札価格調整率」を入力
データ詳細エリアにある「入札価格調整率」を入力し、ターゲティングに設定します。
入札価格調整率の設定を行わない場合は0%のままにします。
「広告管理ツール」へアップロード
キャンペーンエディターでこれまで行った手順で設定したサーチキーワードターゲティングの内容を、広告管理ツールにアップロードして広告管理ツールに反映させます。
まとめ
本記事では、サーチキーワードターゲティングについて、仕組みや利用のメリット、設定方法などを紹介しました。
この記事を読んで、ディスプレイ広告の最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。