Microsoft社の広告部門でマネージャーを努めるValero氏によると、世界に約10億人いるMicrosoftユーザーは、インターネット検索において平均よりも35%、Googleユーザーよりも22%多くの時間を費やしているといいます。
さらに、Microsoftユーザーのうち、1億2200万人がInstagramを利用していないなどといった理由から、広告配信をすることで同社の提供するプラットフォーム上ならではのターゲットにリーチできるとしています。
そこで今回は、Microsoftプラットフォーム上で配信できるマルチメディア広告についてご紹介します。
参考:『Why You Should Advertise on Microsoft Advertising, Not Just Google, and Social Media』
関連記事:『Microsoft広告とは?基本情報と4つの特徴を解説!』
Contents
Microsoftマルチメディア広告とは
Microsoftマルチメディア広告とは、画像もしくは動画とテキストを融合させたPCとタブレットに配信可能な広告フォーマットです。
Microsoft Advertisingの広告管理画面にアップロードした複数のクリエイティブ素材を、学習機能を備えたMicrosoft AIが最適な組み合わせを自動生成し、配信先のフォーマットに合わせて表示させます。
このようにユーザーが閲覧しているWebサイトの情報をもとに自動でコンテンツと配信対象を決めてくれるマルチメディア広告は「動的広告グループ」の一種です。
ターゲットの興味に合わせた広告が表示されるため、高い訴求力が期待できます。
さらにマルチメディア広告は、独自の広告枠に配信されます。

そのため、従来のテキスト広告に比べて多くの文字数を設定できる「拡張テキスト広告」や検索結果でテキスト表示される「レスポンシブ検索広告」など、他の広告タイプと競合することなく活用できます。
加えて、マルチメディア広告は、広告がクリックされるたびに広告費が発生し、1円から入札額を設定できるクリック課金のみです。
このように、ビジュアルとテキストが最適化されて配信されるMicrosoftマルチメディア広告により、費用対効果高くWebサイトへのトラフィックを促進することができます。
参考:『【徹底解説】Microsoft広告とは?種類・配信面・特徴をご紹介』
参考:『マイクロソフト広告(Microsoft広告)のマルチメディア広告とは』
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
関連記事:『Microsoft広告エディターで押さえておきたい4つの便利な機能』
Microsoftマルチメディア広告の3つのメリットとは
次にMicrosoftマルチメディア広告のメリットをご紹介します。
- 広範なオーディエンスにリーチできる
- ブランドの可視性を高めることができる
- 精度の高いターゲティング機能
広範なオーディエンスにリーチできる
Microsoftマルチメディア広告は、多様なプラットフォームに配信が可能なため、幅広いユーザーにリーチできます。
以下に主な2つのパターンをご紹介します 。
Microsoft Bingの検索結果への表示
BingはMicrosoft社が提供する検索エンジンです。
Bingにおいてマルチメディア 広告は、ユーザーが検索したキーワードに基づいて、関連性の高い画像と文字の組み合わせで広告が表示されます。

検索結果に対して、マルチメディア広告はテキスト広告よりも広い枠で画像による訴求力もあるため、ユーザーによるクリックが期待できます。
多様なプラットフォームにおける広告枠に出稿できる
Microsoftマルチメディア広告は、同社が持つ広告枠であるMicrosoft Audience Networkに配信できます。
Microsoft Audience Networkには、メールプラットフォームのOutlook、Microsoftが運営するポータルサイトMSN、Microsoftが開発したWebブラウザなどがあります。
これらの広告枠を活用することで、Microsoftの提供するプラットフォーム上の幅広いユーザーに訴求することが可能です。
Microsoft Audience Network上でも、マルチメディア広告はターゲットユーザーの興味や行動履歴に基づいたパーソナライズされた広告が動的に表示されます。
そのため、ユーザーの関心を引くことにつながり、広告へのエンゲージメント向上が期待できます。
このように、Microsoft社の提供するプラットフォームにマルチメディア広告を配信することで、幅広いユーザーにおけるブランド認知度を高めることができます。
参考:『マイクロソフト広告(Microsoft広告)のマルチメディア広告とは』
参考:『オーディエンス キャンペーンとは|Microsoft Advertising』
参考:『Microsoft Advertising Microsoft (Bing) Multimedia Ads: All You Need to Know』
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『Microsoft Audience Advertisingについての理解を深める』
ブランドの可視性を高めることができる
ブランドの可視性とは、ターゲットオーディエンスによって企業や製品・サービスが認識、注目、そして記憶される程度を指します。
デジタルマーケットプレイスでの競争激化により、ブランドは認知されるだけでなく、可視性を高める施策が重要となっています。

そのような状況の中、Microsoftマルチメディア広告は、テキストだけでなく、ビジュアル要素を含んでいるため、ユーザーの記憶に残りやすく、ブランドの可視性向上につながります。
特に、ブランドの価値を最適に表現した高品質な画像は、ユーザーに視覚的なインパクトを効果的に与えることができます。
このように、訴求力の高いビジュアルコンテンツを含んだマルチメディア広告により、競合他社との差別化を図りクリック率(CTR)の向上が期待できます。
参考:『Microsoft Advertising Microsoft (Bing) Multimedia Ads: All You Need to Know』
参考:『マイクロソフト広告(Microsoft広告)のマルチメディア広告とは』
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『ブランドの可視性』
精度の高いターゲティング機能
Microsoft Advertisingでは性別や年齢、収入、家族構成、職業、居住地などの属性、行動、興味など、様々なターゲティング方法を設定できます。
これにより、自社がターゲットとするオーディエンスを特定して、関連性の高いユーザーに配信することができます。
さらに、Microsoft AI は、個々のターゲットについて以下のようなことを学習し、最適なマルチメディア広告を対象ユーザーに配信します。
- コンテンツの好み
- 検索している製品とサービス
- Webで読んだ内容
- 購入した内容
- LinkedInプロフィールデータなど
このように、Microsoftマルチメディア広告では、手動とMicrosoft AIによるターゲティングの最適化により、効果的なコンテンツ訴求が期待できます。
参考:『オーディエンス キャンペーンとは|Microsoft Advertising』
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告の入稿方法とポイント解説』
参考:『Microsoft Advertising Microsoft (Bing) Multimedia Ads: All You Need to Know』
関連記事:『【Microsoft広告】PMAXキャンペーンで押さえておきたい11の設定』
Microsoftマルチメディア広告の入稿手順
次にMicrosoftマルチメディア広告の入稿手順を解説します。
- アカウントの作成とサインイン
- キャンペーンの作成
- 広告グループとキーワードの設定
- 広告コンテンツの作成とアップロード
- 入稿と最終チェック
アカウントの作成とサインイン
Microsoft広告のアカウントがない場合、新規に作成する必要があります。
公式サイトにアクセスし、「新規登録/Sign up now」をクリックします。
必要な情報を入力し、アカウントを作成した後、登録したメールアドレスでサインインします。
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
キャンペーンの作成
➀アカウント にサインインしたら、ナビゲーションメニューから 「作成」 を選択
➁キャンペーンの目標は「コンバージョンを促進する」 または 「潜在顧客を得る」を選択
➂キャンペーンの種類は「検索」、広告の種類は「検索広告」 を選択
➃さらに、キャンペーン名、予算、広告を表示する地域などを設定しキャンペーンを作成
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
広告グループとキーワードの設定
キャンペーンを作成できたら、キーワードの設定をします。
キーワードは、ターゲット顧客が製品やサービスを探す際に検索で使う語句を選択します。
次に進むと広告タイプを選択する項目があるので「マルチメディア広告」を選択しましょう。
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
広告コンテンツの作成とアップロード
次にターゲットに訴求する広告コンテンツを作成し、アップロードします。
アップロードするコンテンツには、ビジュアルとテキストの2種類があります。
ビジュアルコンテンツ
使用できるファイルの拡張形式は、.PNG、.JPG、.JPEGの3つで、サイズは以下の4種類があります。
アスペクト比(画像や画面における縦横比) | 最小寸法 (ピクセル) | 推奨ディメンション (ピクセル) |
1.91 : 1 | 703 x 368 | 1200 x 628 |
4 : 1 | 608 x 152 | 1200 x 300 |
1 : 1 | 470 x 470 | 1200 x 1200 |
1 : 2 | 470 x 940 | 600 x 1200 |
なお、最大16 個の画像を使用できますが、マルチメディア広告は、多様な配信面で調整され生成されるため、Microsoft社は、1.91 : 1 の縦横比の画像と 1 : 1 の縦横比の画像を、少なくとも1つずつアップロードすることで配信の柔軟性が最適化されるとして推奨しています。
さらに、オプションではありますが、広告にロゴを追加することで、潜在顧客へのブランド認知を向上させることができるとして勧めています。
なお、正方形 (1:1) のロゴは5つまで、横長 (4:1) のロゴは5つまで追加できます。
アスペクト比(画像や画面における縦横比) | 最小寸法 (ピクセル) |
1 : 1 | 128 x 128 |
4 : 1 | 512 x 128 |
テキストコンテンツ
Microsoftマルチメディア広告では最大15個の見出し、5つの説明文を設定できます。
Microsoft社は、多様なターゲットに幅広いデバイスで最適な組み合わせで表示され訴求できるように以下を推奨しています。
- 見出しを少なくとも8個から10個は使用すること
- 各見出しは変化に富んでバラエティがあること(同一のフレーズを使用しないこと)
- 短い見出しと長い見出しを組み合わせること
- キーワードに関連した見出しを作成すること
- ブランド名を少なくとも一度は使用すること
- 製品やサービスのメリットと特長を伝えること
- 明確な行動を促すフレーズを含むこと
- 必要に応じて配送と返品に関する詳しい情報を含めること
このように、豊富なコンテンツを提供することで、マルチメディア広告配信の最適化につながります。
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
入稿と最終チェック
次に以下の手順で入稿します。
- 内容に間違いや不備がないかなどの設定を再確認する
- プレビュー機能を使用して広告がどのように表示されるか確認する
- 広告を入稿する
- 審査完了通知を受け取ったらキャンペーンを開始
このような手順を踏むことで、Microsoftマルチメディア広告のメリットを最適化し、ターゲットオーディエンスに対する訴求力の高い広告配信につながります。
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
参考:『Microsoft広告のマルチメディア広告とは?メリットや入稿方法・注意点を解説』
参考:『マルチメディア広告|Microsoft Advertising』
まとめ
この記事を読んで、Microsoftマルチメディア広告の最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。