リスティング広告(Google)の平均クリック率は、業界全体で「3.7%」といわれています。
引用:『Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]』
業界によって変動はありますが、この平均を大きく下回っている場合、至急改善が必要でしょう。
リスティング広告のクリック率は「広告文」「ターゲット」「キーワード」などの要素で決まります。
今回はリスティング広告のクリック率に大きな影響を与える「広告文」をピックアップしています。
自社で広告文を考える上で、
- 「広告文作成のルールがわからない」
- 「広告文を作成する方法が知りたい」
- 「広告文の改善方法が知りたい」
上記のような課題が生じるかと思います。
そこで本記事では、企業の広告担当者様へ向けて「リスティング広告の広告文作成ルール」「クリック率が向上する広告文の作成ポイント10選」「広告文を改善するポイント」を紹介しています。
関連記事:『【初心者向け】成果を上げる広告文の作り方と8つの訴求軸を解説』
Contents
広告文を作成する前にリスティング広告の平均クリック率を理解しよう
広告文を作成する前にリスティング広告の平均クリック率を紹介します。
リスティング広告の平均クリック率は、業界によって変動するので、下記表と自社のクリック率を比較してみましょう。
業界 | 平均クリック率 |
非営利活動法人 | 4.41% |
自動車 | 4.00% |
BtoB | 2.41% |
BtoC | 2.41% |
出会い | 6.05% |
Eコマース | 2.69% |
教育 | 3.78% |
人材サービス | 2.42% |
金融と保険 | 2.91% |
家庭用品 | 2.44% |
産業サービス | 2.61% |
法律関係 | 2.93% |
不動産 | 3.71% |
技術 | 2.09% |
旅行 | 4.68% |
引用:『Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]』
リスティング広告の平均クリック率は業界によって「約2~6%」の違いがあります。
自社のクリック率が平均よりも、大きく下回る場合は、本記事で紹介する広告文の作成ポイントを参考に改善を実施するようにしましょう。
リスティング広告の広告文作成ルール
リスティング広告の広告文を作成する前に「文字数」「記号」「禁止されている表現」などのルールを理解しましょう。
詳細は下記の通りです。
文字数
引用:『Google』
リスティング広告の広告文には「見出し」「説明文」「パス/ディレクトリ」「広告表示オプション」4つの要素があり、それぞれ文字数の制限があります。
広告文を作成するときは、下記内容を参考に文字数をオーバーしないように注意しましょう。
文字数(Googleリスティング広告)
Googleリスティング広告の文字数ルールは下記の通りです。
テキスト広告 | 最大文字数(半角) |
見出し 1 | 30 |
見出し 2 | 30 |
見出し 3 | 30 |
説明文 1 | 90 |
説明文 2 | 90 |
パス | 15 |
引用:『Googleヘルプ』
レスポンシブ検索広告 | 最大文字数(半角) |
見出し | 30 |
説明文 | 90 |
パス | 15 |
引用:『Googleヘルプ』
上記制限はすべて半角の文字数となるため、日本語などの全角は2文字とカウントするようにしてください。
文字数(Yahoo!リスティング広告)
Yahoo!リスティング広告の文字数ルールは下記の通りです。
検索広告 | 最大文字数(半角) |
タイトル | 30 |
説明文 | 90 |
ディレクトリ(表示URL) | 15 |
Yahoo!リスティング広告の場合「半角カナ」を利用しても、2文字としてカウントされるので注意が必要です。
記号
リスティング広告では「!」「?」などの記号についてもルールがあります。
「Google広告」と「Yahoo!広告」別に使用できる記号をまとめたので、下記内容を参考にしてからリスティング広告の広告文を作成しましょう。
記号(Googleリスティング広告)
Googleリスティング広告で利用できる記号は下記の通りです。
使用できる記号 | 例 |
句読点 | 、。 |
ビックリマーク | !(連続使用は不可) |
疑問符 | ?(連続使用は不可) |
コーテーション | ”“ ‘ ‘ |
パーセント | % |
アンド | & |
シャープ | # |
スラッシュ | / |
コロン | : |
括弧 | < >[ ] 【 】「 」[ ]『 』(全角のみ) |
商標記号 | ® ™ |
チルダ | ~~ |
中点 | ・ |
引用:『Google広告ポリシーヘルプ』
記号(Yahoo!リスティング広告)
Yahoo!リスティング広告で利用できる記号は下記の通りです。
使用できる記号 | 例 |
括弧 | () ( )【】(1セットのみ使用可) |
引用符 | ‘ ’ ` ´ ” |
句読点・カンマ | 。、 ,, . |
中点 | ・ |
パーセント | % |
アンド | & |
コロン | : ; : ; |
ハイフン | – |
計算記号 | + - ± × ÷ = |
スラッシュ | / / |
疑問符 | ? ! |
その他 | ¥ @ # ♯ |
引用:『文字、記号を使用する際のルール』
禁止されている表現
リスティング広告では、広告文に記載されている表現にもルールがあります。
仮に禁止されている表現を利用した場合、審査が通らず広告出稿ができない可能性があると覚えておきましょう。
例えば、Google広告の場合「国内NO1」「日本最大級」など、最上級表現とされる広告文を記載するときはLP上に根拠となる出典データの記載が必須になります。
その他、エステや化粧品関係の広告文の場合は、薬機法(旧:薬事法)にも注意しなくてはいけません。
薬機法では、基本的に「治る・良くなる・回復する」といった表現が禁止されているため、細心の注意を払って広告文を作成しなくてはいけないと覚えておきましょう。
参考:『薬機法(旧・薬事法)とは?規制内容から課徴金制度まで解説』
関連記事:『リスティング広告の審査対策5選【Google広告・Yahoo!広告】』
リスティング広告のクリック率が向上する広告文の作成ポイント8選
リスティング広告のクリック率が向上する広告文の作成ポイントを紹介します。
下記ポイントを参考に、広告文を作成してみましょう。
見出しにキーワードを含める
引用:『Google』
リスティング広告の広告文を作成するときは、見出しにキーワードを含めるようにしましょう。
見出しにキーワードを含むだけで、ユーザーが直感的にクリックする可能性が高くなります。
例えば「海外資産運用」というキーワードを狙っているのであれば、これを見出しに含めます。
注意点としては、説明文ではなく、見出しにキーワードを含むことです。
検索エンジンを利用するユーザー全員が、説明文を全て閲覧してからクリックするわけではありません。
そのため、広告文の中でも一番目立つ見出しにキーワードを含むことで、直感的なクリック獲得につながりやすくなると覚えておきましょう。
また、キーワードの取得は「キーワードプランナー」の活用がおすすめです。
数字を含める
引用:『Google』
リスティング広告の広告文を作成するときは、数字を含めるようにしましょう。
数字を含めると訴求が具体的になり、クリック率向上につながります。
商品購入がコンバージョンであれば具体的な「価格提示」や「○○%OFF」などの訴求がベストでしょう。
自社の強みを全面に押し出したいときは「導入実績○○社以上」のような広告文を記載すれば、権威性をアピールすることも可能です。
引用:『5 Data Insights into the Headlines Readers Click』
また、Conductorによる調査によると見出しに数字を含めると、大きな優位性を得られることがわかっています。
個人に訴えかけるような表現を採用する
引用:『Google』
リスティング広告の広告文を作成するときは、個人に訴えかけるような表現を採用するのもポイントです。
個人に訴えかけるような表現を活用すると、広告文がユーザーにささりやすくなります。
例えば、保険に関する下記2つの広告文があったと仮定しましょう。
- 保険の見直しをしませんか?|信頼できる保険のプロに無料相談
- あなたの保険、損してるかも?|信頼できる保険のプロに無料相談
後者の「あなた」という表現を利用すると、ユーザーの目に止まりやすくなります。
ユーザーに訴えかけるような表現を採用して、クリック率を向上させてみましょう。
関連記事:『リスティング広告のクリック率が向上するキーワード選定方法5選!』
競合他社よりも優れている点を強調する
リスティング広告の広告文を作成するときは、競合他社よりも優れている点を強調するのも重要です。
まずは、自社の強みの棚卸しを実施して、広告文に使えそうなものを複数ピックアップしてみましょう。
その後は、自社が狙っているキーワードで検索して、競合他社がどんな強みを広告文に採用しているか確認しましょう。
例えば、競合他社のほとんどが「低価格」を強みとしている場合、同じ土俵で戦うのは得策ではないかもしれません。
であれば「限定訴求」「実績訴求」など、訴求ポイントをずらすことで、クリックが獲得できる可能性があります。
また、Google広告のオークション分析機能、もしくはYahoo!検索広告のオークションインサイト機能を活用すると「競合他社の出稿状況」を確認できるので、活用してみましょう。
参考:『Google広告 | オークション分析機能』
参考:『Yahoo!検索広告 |オークションインサイトについて』
「公式」を見出しに含める
引用:『Google』
リスティング広告の広告文を作成するときは「公式」を見出しに含めるのも有効です。
広告文に「公式」を含めると、権威性が増して、クリック獲得につながりやすくなるためです。
ただし、この方法は「指名キーワード(※1)」や「知名度のある企業」に適した方法となります。
認知度が少ない企業が採用しても、あまり効果はないと覚えておきましょう。
行動の呼びかけを含める
リスティング広告の広告文を作成するときは、行動の呼びかけを含めるのも有効な方法です。
ユーザーをLPに誘導させるための広告文を考えてみましょう。
例えば、広告文にて「公式サイトからの申し込むと最安値で契約できる」と訴求します。
LP上では「最安値での申し込みはコチラ」というCTA(※2)を設置すれば、コンバージョンまでスムーズに誘導できるでしょう。
ポイントは「広告をクリックしたら何が起こるか」具体的にイメージさせることです。
上記例であれば「広告をクリックしたら公式サイトに移動し、最安値で申し込みができる」というのが明確になっているので、クリックが獲得しやすいということです。
引用:『The 10 Most Popular Words in Google Ads (+8 Other Findings)』
また、WordStreamの調査によるとパフォーマンスが高く、最も人気のある文言は「取得」「購入」となっているので参考にしてみましょう。
関連記事:『CTAを改善する方法とは?コンバージョンを高める4つの簡単な方法』
ターゲットを広告文に記載する
引用:『Google』
リスティング広告の広告文を作成するときは、ターゲットを広告文に記載するのも有効な方法です。
ターゲットユーザーに関する情報が記載されているとクリックにつながりやすくなります。
下記表を参考に、ターゲットを含んだ広告文を作成してみましょう。
ターゲット | 詳細 |
年齢 | 20代 30代など |
性別 | 男性 女性 |
地域 | 関東 東京 関西など |
家族構成 | 1人暮らし 子持ち |
組み合わせ | 20代女性 関東にお住まいの男性 |
関連記事:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説!』
価格を記載する(または記載しない)
リスティング広告の広告文を作成するときは、価格の記載もポイントです。
基本的にリスティング広告では「激安」「最安値」といった訴求はクリックが獲得しやすいといわれています。
しかし、実際の商品価格がそこまで安くなかった場合、LP上での離脱が増え、コンバージョンにはつながりにくくなります。
「激安」「最安値」といったキーワードを記載すると、トラフィックを獲得できるのは「価格の安さを重視したユーザー」がメインになってしまうと覚えておきましょう。
自社が低価格を売りにしているのであれば問題ありませんが、それ以外の場合は「激安」「最安値」といったキーワードの使用を控えるべきです。
関連記事:『【初心者向け】LPでリスティング広告運用の効果を高める4ポイント』
リスティング広告の広告文を改善するポイント
最後に、リスティング広告の広告文を改善するポイントを紹介します。
クリック率を向上させる広告文を作成するには、定期的に改善が必要です。
広告文を一度作成したら、下記内容を参考に広告文を改善してみましょう。
A/Bテスト
リスティング広告の広告文を改善するには、A/Bテストを実行します。
A/Bテストとは、既存の内容とテストしたい内容を用意して、同時に出稿し、どちらのパフォーマンスが優れているか判断するテストです。
リスティング広告の場合「見出し」「説明文」「リンク先」3つの要素でのテストが可能になります。
A/Bテストは、必ず1つの要素に絞ってテストをします。
例えば、クリック率を向上させるのであれば「A/Bテストでクリック数が見込める見出しをテストする」と定義します。
また、クリック率を評価する場合、最低でも100クリック程度のデータが必要になるため「クリック単価×100」の予算を確保する必要もあると覚えておきましょう。
関連記事:『リスティング広告のクリック単価改善方法【CPCの相場についても紹介】』
検索語句レポートで分析
引用:『Google Ads』
リスティング広告の広告文を改善するには、検索語句レポートでの分析も欠かせません。
検索語句レポートとは、Google広告の管理画面から確認できるレポートで、下記内容を分析できます。
- ユーザーが検索したキーワードの内容
- 広告のクリック率
- コンバージョンまでの経路
リスティング広告では、クリック率も大切ですが、キーワードを検索したユーザーがLP上でコンバージョンを達成しているかまで確認しましょう。
仮にクリック率が高いが、LP上でコンバージョンに至っていない場合は、ニーズがズレている可能性があります。
関連記事:『リスティング広告のCPA改善方法7選!【業種別の平均CPAを徹底解説】』
まとめ
リスティング広告のクリック率が向上する広告文の作成ポイント8選を紹介しました。
リスティング広告の広告文を作成するときは、まず各媒体の出稿ルールを確認してから、作成するようにしましょう。
また、広告文は一度作成して終わりではなく「A/Bテスト」や「検索語句レポート分析」なども必要です。
この記事を読んで、広告文の最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
弊社ではリスティング広告運用代行というサービスを展開しております。
リスティング広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。