商品やサービスを宣伝する際に、重要な要素のひとつが「広告文」です。
特に、リスティング広告やバナー広告などは、広告文の良し悪しがクリック率、コンバージョン率に大きな影響を与えることがあります。
例えば、同じサプリメントの広告でも、ターゲットが「健康志向の高い高齢者」か「働き盛りの若者」かでは、以下のように訴求方法が異なります。
若者:仕事のパフォーマンスを上げたい方に-〇〇サプリメント
上記では、高齢者に「健康」を訴求し、若者には「仕事のパフォーマンス向上」を訴求しています。
しかし、これが逆だった場合、ターゲットのニーズと訴求内容がマッチせず、思ったように成果が上がらない可能性があります。
そこで、本記事では消費者のニーズに合わせた広告文の作成方法・訴求軸・注意点などを解説していきます。
関連記事:『【リスティング広告】クリック率が向上する広告文の作成ポイント8選』
Contents
広告訴求とは?
広告訴求とは、広告や宣伝などで消費者の「商品を購入したい」という気持ちに働きかけることです。
また、訴求する相手(ターゲット)を訴求対象といい、消費者に伝えるべき商品の魅力や優れた点を訴求ポイントといいます。
例えば、「この商品の訴求対象は20代の女性で、美容と健康にいい点が訴求ポイントです」というように使われます。
関連記事:『ターゲティング広告とは?6種類と仕組みをわかりやすく解説!』
訴求ポイントの整理
まずは広告文を作成する前に、訴求ポイント(自社商品の強み)を整理する必要があります。
訴求ポイントを整理すると、商品の魅力や特長が明確になり、顧客が意思決定を行いやすくなります。
訴求ポイントの整理は、「顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)」の3つの観点から行います。
これらの分析を行うことを、それぞれの頭文字をとり3C分析といわれています。
3C分析とは、1980年代にマッキンゼー・アンド・カンパニーの大前研一氏が提唱したフレームワークです。
ここからは、3C分析を使った訴求ポイントの整理方法を解説していきます。
関連記事:『Web広告の戦略を考えるときに使えるオススメのフレームワーク4選』
顧客の分析
まずは、自社の商品やサービスを利用してほしいお客様は誰なのか、どんな悩みを持ち、何を求めているのかを知る必要があります。
そのためには、できるだけ詳細なペルソナを作成しましょう。
ペルソナとは、一言でいうと「理想的な顧客像」のことです。
ペルソナを作成することで、企業に必要な訴求ポイントや顧客のニーズが明確になります。
ペルソナ作成方法
①情報を集める
- 既存の顧客情報:年齢/性別/地域/購入商品/購入金額/口コミなど
- アンケート調査:「興味を持った動機」「情報収集」「商品購入の要因」など
- 社内ヒアリング:直接顧客と関わりがある担当者の意見を聞く
- データ分析:Googleアナリティクスなどの解析ツールの情報
②ペルソナの作成
- 集めた情報をもとに「共通点」を抽出し骨組みを作る
- ストーリーやエピソードを設定し具体的な人物像を設計する
③ペルソナの検証
- 作成したペルソナを担当者に確認してもらう
- アンケートなどで検証してみる
- 環境や情報の変化に応じて定期的にブラッシュアップしていく
ペルソナ作成時の注意点は、先入観や思い込みを反映しないことです。
担当者や自身のイメージを反映してしまうと、実際の顧客の人物像とのズレが生じてしまいます。
必ず、定量的なデータや顧客の意見をもとにペルソナを作成しましょう。
関連記事:『ペルソナがなぜ重要なのか?LPの効果を高める作り方とポイント3選!』
自社の分析
- 自社商品の強みや特長をたくさん書き出す
- ペルソナをもとに質問を投げかける
質問例は下記のようになります。
- この商品は、顧客のどんな要望や問題点を解決してくれるのか?
- 商品を利用することで、どんな感情が満たされるのか?
自社の分析を行う際のポイントは、強みや特長をはじめから絞り込まず、できるだけたくさん書き出すことです。
競合の分析・比較
①競合他社の商品の強み・特長を書き出す
競合分析の最初のステップとして、競合他社の商品の強み・特長を書き出すことが挙げられます。
- 自社・競合分析で見つかった強み・特長
- 顧客が購入時に判断基準にする項目(顧客のニーズ)
このとき、比較表を用いると情報が視覚的に分かりやすくなります。
例えば、テレビの場合は下図のように「サイズ/解像度/質量」などを比較項目に追加しましょう。
例:テレビの場合
自社 | 競合A | 競合B | 競合C | ||
ターゲット | 〇代女性 | 〇代男性 | 〇代女性 | 〇代男性 | |
利用シーン | リビング | 単身 | リビング | アウトドア | |
製品 | サイズ | 〇×〇(cm) | 〇×〇(cm) | 〇×〇(cm) | 〇×〇(cm) |
解像度 | 4K | 4K | 4K | ハイビジョン | |
質量 | 〇kg | 〇kg | 〇kg | 〇kg | |
価格 | 〇円 | 〇円 | 〇円 | 〇円 | |
実績 | 〇受賞 | 〇No.1 | 〇No.1 | 〇受賞 | |
保証内容 | 〇年サポート | 〇年サポート | 〇年サポート | 〇年サポート |
②自社と競合を比較し、以下の点を整理する
- 競合他社にはない自社独自の強みはあるか?
- 同じ強みであっても競合他社より優れている点はあるか?
もし、競合他社にはない独自の強みがあれば、そこを訴求ポイントとして差別化することができます。
また独自の強みがなくても、価格やサービス内容で競合他社より優れている点があれば、比較時に顧客が選んでくれる可能性が高まります。
例えば、下図3つのリスティング広告を見てみると、➀と③はサービスの価格についての訴求、②は留学未経験者への訴求になっています。
この場合は、➀と③は価格の安さを訴求しているため、他社より価格が高ければ(優れていない場合は)クリックされる可能性は下がることが予想されます。
②のように他社とは違う訴求ポイントをアピールした方が顧客の興味を引くことができる場合もあります。
訴求ポイントの整理:まとめ
- ペルソナを作り、顧客のニーズを明確化させる
- 自社商品の強み・特長を分析する
- 競合他社商品の強み・特長を分析する
- 自社と競合を比較して、顧客が魅力的だと感じる自社独自の強みを探す
訴求ポイントを整理する際の注意点は、顧客目線を忘れないことです。
「なぜ、顧客は競合他社より自社の商品を選ぶのか」「顧客が重視するものは何か」常に顧客目線で考えることが重要です。
関連記事:『Web広告の戦略を考えるときに使えるオススメのフレームワーク4選』
効果を高める8つの訴求軸
ここからは、8つの訴求タイプをご紹介していきます。
自社商品やサービスの強みを考える際の参考にしてみてください。
限定訴求
期間限定や数量限定で希少性を訴求し、すぐに購買行動を起こしてもらう訴求軸です。「この商品は今しか買えない!」という気持ちに働きかけます。
株式会社インテージの調査では、特に限定訴求が効果的なのは、頻繁に購入することが多く、新商品も多い「ソフトドリンク」や「お菓子」市場だということが分かりました(2018年)。
限定訴求には「期間限定」「数量限定」「地域限定」「対象限定」の4種類があります。
認知心理学研究所が上記のうちの3種類(「期間限定」「数量限定」「地域限定」)のラベル付与による効果を調査したところ、3種類とも商品に対する魅力度が上昇することが分かりました(2013年) 。
ここからは、それぞれの限定訴求について詳しく解説していきます。
参考:『「インテージ知るGallery」2018年6月14日公開記事』
参考:『限定ラベルが商品魅力・選択に及ぼす影響|認知心理学研究所』
活用方法➀:期間限定
これは商品を販売する期間を限定して、希少性を訴求する方法です。例えば、「期間限定○○まで」「春限定」などです。
また、株式会社協同宣伝が効果的な訴求フレーズを調査したところ、「本日」>「今」>「期間」>「季節」と限定度合が高いほど、「最終的に買おうと決心するきっかけになる」ことが分かりました(2014年) 。
参考:『普段よく見聞きする、食料品の訴求フレーズにおける効果|協同宣伝』
活用方法②:数量限定
これは商品を販売する量を限定して、希少性を訴求する方法です。例えば、「残り〇個」「在庫限り」などです。
京都工芸繊維大学の調査では、顧客が好きな商品(ポジティブ商品)に数量限定ラベルを付与すると、商品に対する魅力度が上昇することが分かっています。
また、顧客が嫌いな商品(ネガティブ商品)の場合は、第三者視点を取り入れた数量限定とは無関係なラベル(トレンド訴求)の方が効果的でした(2019年) 。
引用:『数量限定ラベルによる商品魅力の向上|京都工芸繊維大学』
活用方法③:地域限定
これは商品を販売する場所を限定して、希少性を訴求する方法です。例えば「○○県限定」「○○市限定」などです。
他にも地域ではなく、「オンライン限定」「店舗限定」「イベント会場限定」といった限定方法もあります。
活用方法④:顧客限定
これは商品を販売する人を限定して、希少性を訴求する方法です。例えば、「働く女性必見」「会員様限定キャンペーン」などです。
顧客の年齢/性別/職業などの属性や、既存顧客のグレードなどで限定します。
限定訴求:フレーズ集
期間限定 | 数量限定 | 地域限定 | 顧客限定 |
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関連記事:『【初心者向け】すぐに使える!広告で役立つ心理テクニック7選』
価格訴求
価格を重視する顧客に対して、自社の通常価格や他社の価格と比較して安く提供できることをアピールする訴求軸です。
「できるだけ安く買いたい」という顧客に働きかけます。
また、価格訴求は限定訴求と併用することができます。
例えば、「年に一度の大決算セール!」「【無料診断】5社限定」などです。
しかし、大幅な値引きやクーポンは頻繁に行うと、お得感が下がり「通常価格は高いから買わない」といった購買意欲低下に繋がる恐れがあります。
値引きやクーポンは頻度に気をつけて行いましょう。
価格訴求:フレーズ集
安さ | 割引/セール |
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トレンド訴求
流行やトレンドに敏感な顧客に対して、商品の評判や流行性の高さをアピールする訴求軸です。
「みんなが持っているから私も欲しい」という気持ちに働きかけます。
これをバンドワゴン効果といいます。
バンドワゴン効果とは、ある選択肢を多くの人が選択すると、それを選択する人がさらに増加する効果です。
つまり、「流行に乗りたい」心理を起こさせる効果です。
例えば、「満足度No.1」と聞くと「信頼できそう」と感じ、その商品やサービスの利用者がさらに増加する、これがバンドワゴン効果です。
トレンド訴求では、事実を裏付ける証拠を明示し、消費者に「みんなが利用している」「評判が良い」と感じてもらうことがポイントです。
トレンド訴求:フレーズ集
流行 | 利用者数 | 評判 |
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逃避訴求
問題を抱えている顧客に対して、商品を通じて問題の解決策を提案する訴求軸です。
「これを買えば解決できる!」という気持ちに働きかけます。
例えば、「腰痛でお悩みの方に」「トラブルにもスピーディーな対応」など、商品購入後に、問題がどう解決されるのかをイメージできる表現を広告文に含めましょう。
逃避訴求:フレーズ集
フレーズ | |
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ネガティブ訴求
恐怖/焦り/悲しみ/怒りなど、顧客のネガティブな感情を刺激することで、購買意欲を高める訴求軸です。
「この商品を買わなければ損をする」という感情に働きかけます。
米国ダートマス大学のブーナン・ケラー教授の心理実験では、以下の二通りの表現で乳がん検診の催促を行いました。
A:乳がんを早期発見できれば、治療の幅が広がります。B:乳がんを早期発見できないと、治療が難しくなります。
その結果、Bのほうが乳がん検診を受ける人が増加しました。
この実験から分かることは、「治療の幅が広がる」というポジティブな表現よりも、「治療が難しくなる」というネガティブな表現のほうが行動に影響を与えるということです。
しかし、過剰にネガティブな感情を煽ると、顧客に不快感を与えてしまう恐れがあるので慎重に行いましょう。
ネガティブ訴求:フレーズ集
フレーズ | |
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品質訴求
主張を裏付ける証拠を提示し、商品の実用性や機能性をアピールする訴求軸です。
「品質が良いものを買いたい」という顧客に働きかけます。
例えば、自動車の広告では、価格訴求と同時に走行距離や燃費などを訴求することで、コストパフォーマンスの良い自動車を求める顧客にアプローチします。
品質訴求:フレーズ集
品質訴求のフレーズは商品やサービスによって異なります。
そのため、以下では自動車とインターネット回線を例に挙げて、訴求ポイントになるような商品やサービスの質をご紹介します。
自動車 | インターネット回線 |
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贅沢訴求
高級志向の高い顧客に対して、贅沢感や優越感をアピールする訴求軸です。
「みんなにすごいと思われたい」という気持ちに働きかけます。
これをヴェブレン効果といいます。
ヴェブレン効果(顕示効果)とは、商品の価格が高いほど購買意欲が高まり、それを見せびらかしたいという心理が働く効果です。
つまり、「高級ブランドが欲しい」心理を起こさせる効果です。
ヴェブレン効果が起こる条件は以下の3つです。
- 希少価値があり価格が高い
- 知名度がある
- 歴史的価値がある
商品開発までの歴史や背景、こだわりのポイントなど、付加価値のある商品であることをアピールすることが重要です。
また「みんなにすごいと思われる」には、その商品の価値を多くの人が知っている必要があります。
贅沢訴求は、商品だけでなくホテルやレストランなどでも効果的なので、ぜひ活用してみてください。
贅沢訴求:フレーズ集
キーワード | フレーズ |
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威光訴求
ブランドやネームバリューなどで信憑性を高め、顧客に安心して購買行動を起こしてもらうための訴求軸です。
「ここの商品なら安心できる」という感情に働きかけます。
これは、長い歴史のある企業や認知度の高いブランドに効果的な方法です。
広告文では、企業名や歴史の長さをアピールして、顧客の信頼度を高めましょう。
威光訴求:フレーズ集
フレーズ | |
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効果を高める8つの訴求軸:まとめ
8つの訴求タイプとそれぞれの特徴を以下の図にまとめました。
訴求軸 | 特徴 |
限定訴求 | 「今しか買えない」:期間・数量・地域・対象限定 |
価格訴求 | 「安く買いたい」:価格の安さを訴求 |
トレンド訴求 | 「人気なら私も欲しい」:流行・口コミで訴求 |
逃避訴求 | 「これで解決できる」:商品を通じて問題を解決 |
ネガティブ訴求 | 「買わないと損をする」:ネガティブな感情を刺激 |
品質訴求 | 「優れた商品が欲しい」:実用性や機能性を訴求 |
贅沢訴求 | 「すごいと思われたい」:贅沢感や優越感を訴求 |
威光訴求 | 「ここなら安心」:ブランドやネームバリューを訴求 |
フレーズ作成時の注意点
フレーズの使用方法によっては、Google/Yahoo!の審査に落ちてしまう場合があります。
特にYahoo!では、誇張表現や絶対的表現の規則が設けられているため、注意しましょう。
Google広告のガイドライン
Googleでは、消費者を騙す商品や情報、商品やサービスについて誤解を招く情報を表示している広告は掲載することができません。
以下では、広告文に関するガイドラインの一部を解説していきます。
健康・ダイエット:禁止事項
- 「奇跡的治療」「万能薬」を謳った商品
不治の病(がん/糖尿病/パーキンソン病など)に対して、効果が証明されていないにもかかわらず、「奇跡的治療」「万能薬」と治療法を宣伝することは禁止されています。
- 「劇的効果」を謳ったダイエット商品やプログラム
特定の期間内に、または労力をかけず、商品やプログラムに参加するだけで効果が得られるような、非現実的なダイエット法を宣伝することは禁止されています。
例:「1カ月好きなものだけを食べて5キロ痩せる」
金融商品・資産形成:禁止事項
- 「一攫千金」を謳う
最小限のリスク(投資)で、非現実的な多額のリターンを約束する言い回しは禁止されています。例えば、以下のような場合です。
- 「一攫千金」を謳う、リターンを保証する
- 宣伝商品に対して、非現実的な多額のリターンを約束する
- 金融投資商品にリスクがないと謳う
これらの虚偽、誇大広告によって商品やサービスを宣伝することはできません。
参考:『不実表示|Google広告ポリシーヘルプ』
その他:禁止事項
- 重複表現
企業名や商品名などの単語・フレーズを過剰に繰り返すことは禁止されています。
また、広告文のテキストを広告表示オプションで繰り返して使用することもできないので注意しましょう。(Yahoo!広告も同様)
参考:『編集|Google広告ポリシーヘルプ』
- 電話番号記載
広告文に電話番号を直接記載することはできません。(Yahoo!広告も同様)
顧客からの問い合わせを促進したい場合は、広告文に電話番号を記載するのではなく、電話番号表示オプションや電話キャンペーンを使用しましょう。
使用する場合は、以下のリンクをご参照ください。参考:『電話番号表示オプション』『電話キャンペーン』
Yahoo!広告のガイドライン
Yahoo!では、消費者を騙す商品や情報、商品やサービスについて誤解を招く情報を表示している広告は掲載することができません。
また、訴求軸でご紹介したフレーズや、業種ごとのガイドラインが設けられています。
審査に落ちないために、必ず確認しておきましょう。
以下では、広告文に関するガイドラインの一部を解説しています。
詳細なガイドラインを知りたい方は、下記のリンクをご参照ください。
参考:『広告掲載基準|Yahoo!広告ヘルプ』
最上級、No,1表示は要注意!
「最大」「最小」「No.1」「日本一」「当社だけ」などのフレーズを広告で使用する場合は、以下の条件を満たす必要があります。
(1)クリエイティブ内の表示が省略されない箇所に第三者によるデータ出典・調査機関名および調査年が明記されていること。
最上級等の優位性を意味する用語を表示する場合は、それらについて客観的事実に基づく具体的な根拠がデータとしてなければなりません。そして、それらの表示をすることにより実際のものと一般消費者の認識に誤認が生じないよう、必要に応じてその表示や根拠となるデータの領域や調査範囲を明確にし、併せてデータの出典・調査機関名および調査年を近接する適切な場所に表示することが必要です。
バナーやテキスト等のクリエイティブ上で最上級表示をする場合は、リンク先ページ上ではなく、クリエイティブ内に出典・調査機関名および調査年を表示してください。なお、根拠内容が表示されていても画像内の文字が視認できない場合は掲載できません。
(2)調査データが最新の1年以内のデータであること
調査データは、直近1年以内の最新のデータを根拠として使用する必要があります。最上級表示をしたいために、最新のデータを使用せず、自社にとって都合の良い過去のデータを根拠とはできません。
最大級・絶対的表現を使用する場合は、上記のように根拠となるデータの出典、調査機関名、調査年を記載する必要があります。
また、1年以上前の調査データは使用できないので注意しましょう。
関連記事:『リスティング広告の審査対策5選【Google広告・Yahoo!広告】』
有利誤認表示
実際の価格より安い、または他のものより安いと誤認させるような広告は掲載することができません。
例えば、以下の場合です。
- 「今だけ〇〇全品半額セール」
いつも半額で販売している商品なのにもかかわらず、今だけ安く販売していると表示している広告は掲載できません。
- 「最新〇〇が金利0円で分割払いできるのは(会社名)だけ」
競合他社が同様のサービスを行っているにもかかわらず、自社だけがそのサービスを行っていると表示している広告は掲載できません。
- 「話題の〇〇が初回限定500円|毎月お届け」
定期購入商品において、初回の特別な割引価格を強調して販売する際に、販売条件があるにも関わらず、はっきりと記されていない広告は掲載できません。
参考:『不当表示の禁止|Yahoo!広告ヘルプ』
景品表示法
景品表示法とは、商品やサービスの販売にあたって、消費者を惑わす不正確な広告や、判断を誤らせるような過大な景品を提供することを規制する法律です。
例えば、実際の商品よりも著しく良く見える広告や、効果の根拠となるデータが表示されていない広告などは規制の対象になる恐れがあります。
Web広告で気を付けるべき景品表示法については、以下のリンクをご参照ください。参考:『景品表示法|消費者庁』
薬機法
医薬品や化粧品、健康器具などの有効性・安全性を確保するための法律です。
医薬品や化粧品などは、誤った使用や認識をしてしまうと命および健康に影響を与える恐れがあるため、法律で厳しく定められています。
Web広告で気を付けるべき薬機法については、以下のリンクをご参照ください。参考:『薬機法などの広告表示規制および個別の掲載基準があるもの|Yahoo!広告ヘルプ』
A/Bテストを行なう
A/Bテストとは、異なる画像やコピーなどを2つ以上のパターンに分けてテストを行なうことです。
A/Bテストを行なうと、成果が上がる広告文と成果が上がりにくい広告文を見極めることができます。
テストでは、訴求軸の異なる広告文を複数作成して効果を検証しましょう。
A/Bテストについては、以下の記事をご覧ください。関連記事:『A/BテストでLPを改善!方法と注意すべき3つのポイントを紹介』
まとめ
今回は、広告文を作成する際に役立つ8つの訴求軸と注意点などを解説しました。
「広告を改善しても成果が上がらない」「法律や審査基準に違反していないか不安」という方は代理店に任せるのも一つの手です。
弊社ではWeb広告のプロがお客様の課題を解決するWeb広告運用サービスを展開しております。
Web広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能です。
お客様のあらゆるニーズに対し 分析・調査を行い最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談下さい。
参考資料
参考①:『広告訴求とは?|Bigmacinc』
参考②:『【初心者向け】広告の訴求を変えて昨年同シーズンよりも成果が上がった件【Instagram広告】|カルテットコミュニケーションズ』
参考③:『ネットショップに有効な7つの広告訴求軸|ferret』
参考④:『【事例公開】Facebook広告の訴求内容を「抽象→具体」に変更しただけで、目標CPAから10%以上改善!』
参考⑤:『クリック率を何倍にもする訴求効果の高い広告文の作り方!-エムタメ!』
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。