広告配信を行う上でリスティング広告における地域ターゲティングを活用すると、指定の地域に絞って広告の配信を行うことができます。
実際に店舗の運営を行っていると、特定のエリアに関係があるユーザーに対して、商品やサービスの詳細を提供したい、アピールしたいと感じる方もいるのではないでしょうか。
そんなニーズに応えることができるのが、この地域ターゲティングです。
しっかりとしたターゲティングを行い、地域を絞り込んで広告配信をすることで、自社の広告運用のターゲットとなる層に対して絞りこんでアプローチし、効果的に広告を配信することができます。
加えて、意図しないユーザーへの広告配信をできる限り少なくすることが可能になり、広告の費用対効果の向上も見込めます。
実際に、地域ターゲティングを有効に活用したことで、
コンバージョン率:2.87%→3.59%
にアップしたという事例があります。
参考:『【事例あり】Google広告の地域ターゲティング機能を最大限活用して成果を向上させるコツ』
本記事では、地域ターゲティングの種類や設定方法、ターゲティングを行うことのメリットについて成功事例を踏まえて説明しています。
加えて、実際に利用するにあたって気を付けるべき4つのポイントについて解説します。
地域ターゲティングの利用を検討している方や、どのような種類があって、どのように利用するか疑問を抱いている方はぜひチェックしてください。
参考:『リスティング広告で地域ターゲティング!設定の違いと仕組み』
関連記事:『【集客ツール】Googleビジネスプロフィールの5つの機能とその効果』
地域ターゲティングとは
地域ターゲティングは、その言葉通り選択した地域に関して広告を掲載することで、ターゲットとなるユーザー層に絞り込んで広告を配信する機能のことです。
そのような機能である地域ターゲティングを利用して可能になることは以下の2点です。
- 地点Aに存在しているユーザーにのみ広告を配信したい。(ほかの地域に住んでいるユーザーに対しては、広告を掲載したくない。)
- 地点Aに存在しているユーザーに加えて、検索キーワードに地点Aを含めるなどしていた、地点Aに対して興味や強い関心を抱いているユーザーに対して広告の配信をしたい。
上記の2点を、地域ターゲティングを活用することで可能にします。
また、地域ターゲティングは特に次のような業種の方におすすめです。
- 一定のエリアのユーザーに限定して割引キャンペーンを行う飲食店や小売店
- ある学区内に絞り込んで募集をかけている学習塾や予備校
地域ターゲティングを自社の広告運用で効果的に用いることで、商品やサービスのターゲットとなるユーザーに絞り込んで広告の配信を行うことができ、結果として、コンバージョン数・コンバージョン率の改善、結果として費用対効果を向上することを期待することができます。
この章では、地域ターゲティングの種類、目標のユーザー、設定方法について、“Google広告”“Yahoo!検索広告”二つの出稿サービスの違いを踏まえながら紹介していきます。
また、地域ビジネスや店舗ビジネスのWebマーケティングにおいて重要な施策として、マップ検索エンジン最適化の略であるMEO(Map Engine Optimization)が挙げられます。
別名ローカルSEOとも呼ばれています。
MEOはGoogleマップにおける検索において、自社の情報を上位に表示することを可能にします。
そのため地域に関連した広告配信をする上では、MEOについても合わせて検討することをおすすめします。
関連記事:『ローカルSEOの基本4ポイントを解説!MEOとの違いとは?』
参考:『リスティング広告の地域ターゲティングで知っておきたいポイント!配信方法の種類・判定基準』
参考:『Google広告ヘルプ』
参考:『SynergyMarketing』
リスティング広告と地域ターゲティングの相性がいい理由
リスティング広告とは、Webページに表示されるテキストや画像を含む広告の総称で、GoogleやYahoo!が提供する検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告です。
その為「検索連動型広告」もしくは、クリックごとに課金されるためPPC(Pay Per Click)とも呼ばれます。
購入意欲のある能動的な消費者と接点を作り、直接訴求する広告を提示出来る事が大きな特徴です。
リスティング広告と地域ターゲティングを組み合わせる事で、集客したい店舗の近くに住んでいるユーザーや、よくそのエリアに足を運んでいるユーザーの中でも、より能動的に情報を探している感度の高いユーザーに絞り込んで広告を出す事が可能なため、成果に繋がりやすい点が大きな特徴です。
そのうえリスティング広告では、Google/Yahoo!ともにデバイス・地域を絞り込むだけでなく、配信する曜日と時間帯の調整が可能です。
Googleではユーザーの属性を細かく設定するデモグラフィックターゲティングができます。
ユーザーの属性には、年齢・性別・子供の有無・世帯収入といった項目があり、より詳細なターゲティングが可能となっています。
各検索広告の基本的な機能に関しては、下記の記事で詳しく紹介しております。
関連記事:『検索連動型広告とは?仕組みと運用開始までの12のステップを解説』
関連記事:『CTRを高める施策!レスポンシブ検索広告を使用するメリット2選』
リスティング広告における地域ターゲティングの指定方法
地域ターゲティングの指定方法について、Google広告とYahoo!検索広告それぞれについて解説します。
簡単に指定方法について表したものが下になります。
出稿サービス | 指定法の種類 |
Google広告 | 任意の地点を指定する |
Google広告 | 半径によって指定する |
Yahoo!検索広告 | 任意の地点を指定する |
Google広告の地域ターゲティングの指定方法
Google広告の地域ターゲティングの指定方法は、主に2つの種類があります。
- 「国や都道府県などの任意の地域を指定する」
- 「半径によって指定する」
「国や都道府県などの任意の地域を指定する」
この指定方法では、国や都道府県などの任意の地域をターゲットに設定することができます。
1つの国を指定して広告配信を行った場合、その国内にいるユーザーに広告を掲載することで、国内全土に向けた広告配信が可能となります。
また1つの国に絞った広告配信するだけではなく、複数の国にまたがって配信を行うことも可能で、世界に向けて同時に広告配信を行うことができます。
さらに、国というカテゴリーだけでなく、都道府県や、より狭い範囲となる市町村(ただし一部の地域を除きます)での地域設定が可能です。
自社の商品やサービスの特徴に合わせて、県内や特定の市町村といった地域でのターゲットを行い、効率的に広告配信を行うことができます。
Google広告でターゲットに設定することが可能な地域に関しては、こちらのGoogle Ads APIのターゲットを一覧にしているファイルを参照してください。
「半径によって指定する」
こちらの指定方法では、任意の地点を中心にして、一定の半径を範囲として地域を絞り込むことができます。
定めた地点をから設定した半径内に存在するユーザーのみに絞り込んで広告配信をすることができます。
例として、半径を10Kmに設定したときには、任意の地点から半径10Km以内に存在するユーザーに限定して広告を掲載することができます。
区や市町村のなかでさらに広告配信する地域を絞りこみたい場合や、自社のビジネスの商圏が限定的である場合にはこの指定方法が適しています。
ちなみにこの指定方法に関しては、“Google広告”のみ利用することが可能です。
参考:『リスティング広告の地域ターゲティングで知っておきたいポイント!配信方法の種類・判定基準』
Yahoo!検索広告の地域ターゲティングの指定方法
「国や都道府県などの任意の地域を指定する」
Yahoo!検索広告の地域ターゲティングでは、地域(エリア)指定を行って広告配信することができます。
この指定方法では、Google広告での任意の地点をターゲットとして設定できるのと同じく、特定の地域を指定することができます。
Yahoo!検索広告のリスティング広告配信を行うにあたり地域指定をすることで、自社の広告を配信する地域を設定して掲載することができます。
また、逆に広告の掲載を行いたくない地域を、除外を行う地域として設定すれば、特定の地域への広告配信を停止することも可能です。
参考:『リスティング広告の地域ターゲティングで知っておきたいポイント!配信方法の種類・判定基準』
地域ターゲティングの対象となるユーザーをどうやって決めるのか
リスティング広告での地域ターゲティングを行うにあたり、検索エンジンごとターゲットの対象となるユーザーの判別方法には特徴がみられます。
Google広告、Yahoo!検索広告それぞれでの目標ユーザーに関して紹介していきます。
参考:『リスティング広告で地域ターゲティング!設定の違いと仕組み』
Google広告での広告配信先の判別
Google広告において、地域ターゲティングを行う際の広告配信先の判別では、ユーザーのスマートフォンやIPアドレスの位置情報、ユーザーの検索キーワード・検索履歴の情報をもとに、大きく分けて3つの項目を用いています。
「ターゲット地域にいるユーザーと、ターゲット地域に関心を示しているユーザー(推奨)」
ユーザーの所在地がターゲット地域にある場合や、ユーザーがターゲット地域に興味をもって検索している場合に、そのユーザーに対して広告配信がされます。
地点Aをターゲット地域にした際に、地点Aに住んでいるユーザーに加えて、ほかの地点Bに住んでいながらも、地点Aについて検索行動をしているユーザーに対しても広告が掲載されます。
「ターゲット地域に所在地があるユーザーと、ターゲット地域を定期的に訪れているユーザー」
先ほどの設定と比較すると、ターゲット地域に関心を示しているユーザーに代わって、定期的にその地域に訪れているユーザーに広告配信を行うことに変化しました。
この設定によって、興味を持っているだけのユーザーには配信せずに、実際にその地域にいる割合が多いユーザーに絞った広告配信を行うことを可能にしています。
「ターゲット地域に関心を示しているユーザー」
こちらの設定では、ユーザーの所在地を判定基準にするのではなく、ユーザーのWebサイト上でのアクションをもとに、関心のあるユーザーだとGoogleのアルゴリズムから判定された場合、広告が掲載されます。
参考:『【初心者向け】Google広告の地域設定方法と注意点について』
参考:『リスティング広告で地域ターゲティング!設定の違いと仕組み』
Yahoo!検索広告での広告配信先の判別
引用:『Yahoo!広告』
Yahoo!検索広告においても、地域ターゲティングを行う際の広告配信先の判別で同じように3つの項目から選択をしてターゲット地域を決定することができます。
- 「ユーザーの所在地、検索キーワードに含まれる地域、ユーザーが関心を示している地域(推奨)」
- 「ユーザーの所在地」
- 「検索キーワードに含まれる地域、ユーザーが関心を示している地域」
指標の言葉こそGoogle広告とは違いますが、実際の判定基準となる考え方自体は同じです。
参考:『リスティング広告で地域ターゲティング!設定の違いと仕組み』
それぞれの地域ターゲティング設定方法
地域ターゲティング指定方法の「国や都道府県などの任意の地域を指定する」と「半径によって指定する」行程について、Google広告とYahoo!検索広告のそれぞれでの設定方法について解説します。
国や都道府県などの任意の地域を指定する方法 Google広告
Google広告の管理画面にアクセス
Google広告の管理画面にアクセスします。
地域指定対象のキャンペーンをクリック
左サイドバーから地域指定の対象としたいキャンペーンをクリックします。
「地域」の項目を選択
画面の左側にあるオプションから「地域」を選択します。
地域の追加
地域を追加するために、画面に表示されている、青いペンのアイコンをクリックします。
ターゲットにしたい任意の地域を入力
「ターゲットにする地域」の欄に、ターゲットにしたい任意の地域を入力します。(例:日本)この際一か所だけではなく、複数の地域を一括で設定することが可能です。
地域を一括で指定する場合
一括で場所をターゲティングしたい場合は、地域入力欄の上部にある「場所を一括で追加」のチェックボックスをチェックしてください。
そうすることで、最大1,000個まで地域を設定することができます。
指定できる地域の範囲
国、都道府県、市町村(一部除く)の任意の地域を設定することができます。
参考:『【初心者向け】Google広告の地域設定方法と注意点について』
参考:『広告のターゲット地域を設定する』
参考:『リスティング広告の地域ターゲティングで知っておきたいポイント!配信方法の種類・判定基準』
国や都道府県などの任意の地域を指定する方法
Yahoo!広告
Yahoo!検索広告の管理画面にアクセス
Yahoo!検索広告の管理画面にアクセスします。
キャンペーンを選択
左サイドバーからキャンペーンを選択してクリックします。
「地域」を選択
同じく左側に表示されるメニューから「地域」をクリックします。
「地域を編集」を選択
「地域を編集」を選択します。
都道府県の一覧の中からターゲットにしたい地域を選択
都道府県の一覧の中からターゲットにしたい地域の「配信」をクリックする。
⊞マークをクリックすることで、より細かく市町村単位で選択することが可能になります。
「適用」を選択して完了
最後にターゲットした地域に間違いがなければ「適用」を選択して完了です。
指定完了の確認
「地域」の管理画面に戻り、先ほど選択した地域が表示されていれば正しく手順が完了したことを示しています。
参考:『地域ターゲティング』
半径によって指定する方法
こちらの指定方法は、リスティング広告ではGoogle広告でのみ利用することができます。
そのため、Google広告での設定方法について解説します。
半径で指定する方法には大きく3つの手段があります。
- 「地名や住所、郵便番号から半径を指定する」
- 「特定の店舗や施設の名前から半径を指定する。(有名なものでのみ可能)」
- 「ピンを立てて半径を指定する」
いずれも半径に関して、Kmもしくはマイルで設定することができます。
地名や住所、郵便番号、店舗から半径を指定する方法
上記の指定法のうち、最初の2つ「地名や住所、郵便番号から半径を指定する」、「特定の店舗や施設の名前から半径を指定する。(有名なものでのみ可能)」から設定方法について説明していきます。
Google広告にある管理画面にアクセス
任意の地点を指定して配信地域を設定した際と同じように、Google広告にある管理画面にアクセスします。
地域指定対象のキャンペーンをクリック
左サイドバーから地域指定の対象としたいキャンペーンをクリックします。
「地域」を選択
同じく、画面の左側にあるオプションから「地域」を選択します。
指定する地域を新規追加
画面に表示されている、青いペンのアイコンをクリックします。
初期状態では、「地域」のほうにチェックがされているので、「範囲」の方をクリックして、チェックを変更してください。
この部分からが、地域による指定方法との違いになる部分です。
地名を検索して半径を指定
設定したい地名や住所、郵便番号、あるいは特定の店舗や施設の名前を入力欄に入れます。
加えて、半径の距離を“Km”か“マイル”で指定します。
ピンを立てて半径を指定する方法
続いて、「ピンを立てて半径を指定する方法」について設定方法の解説を行います。
上記の1~4までは同じ手順で進めます。
Google広告にある管理画面にアクセス
任意の地点を指定して配信地域を設定した際と同じように、Google広告にある管理画面にアクセスします。
地域指定対象のキャンペーンをクリック
左サイドバーから地域指定の対象としたいキャンペーンをクリックします。
「地域」を選択
同じく、画面の左側にあるオプションから「地域」を選択します。
地域を新規追加
画面に表示されている、青いペンのアイコンをクリックします。
ピンモードから場所を指定
その後、地図画面の左上にある「ピンモード」をクリックしてください。
先ほど同様に、半径の距離を指定して、地図画面でターゲットにしたいポイントにピンを指すことで場所の指定を行います。
「目標」を確認して完了
ピンを指すと座標位置を示す情報と、「目標」が表示されるので、「目標」をクリックして、完了です。
以上が地域ターゲティングを行う際の設定方法の解説ですが、より詳細に設定方法を知りたい方は、こちらの公式サイトの説明を読んでみてください。
参考:『Google広告ヘルプ:広告のターゲット地域を設定する』
参考:『Yahoo!広告ヘルプ:地域ターゲティング』
参考:『【初心者向け】Google広告の地域設定方法と注意点について』
参考:『リスティング広告の地域ターゲティングで知っておきたいポイント!配信方法の種類・判定基準』
参考:『広告のターゲット地域を設定する』
参考:『地域ターゲティング』
地域ターゲティングを行うことのメリット
リスティング広告における地域ターゲティングを行うことのメリットについて解説していきます。
メリットは大きく分類して3つあります。
- オフライン集客の効率化
- 地域に適した情報を配信することができる
- 無駄な広告費を削減することができる
オフライン集客の効率化
地域ターゲティングを行うことのメリットとして、まずオフライン集客の効率化が挙げられます。
埼玉県春日部市に教室をもつ、ゆりダンススクールの事例を見てみましょう。
ゆりダンススクールの事例
引用:『YURI Dance School』
これまで、チラシの配布といったオフラインの集客によって広告配信を行っていたゆりダンススクールでは、公式Webサイト開設を機にWeb広告メインでの集客に切り替えを決断。
その際、広告を配信する対象を地域ターゲティングによって絞り込んで、広告運用を行ったところ、従来の3倍に上る数の体験レッスンの申し込みがありました。
参考:『 Google検索広告(リスティング広告)の成功事例8選-なぜ彼らは成功したのか? 』
地域に適した情報を配信することができる
加えて、地域を絞って広告配信を行うことのメリットとして、その特定の地域に合った情報をユーザーに届けることができるという点があります。
商品やキャンペーンを、それらの需要が高いと思われる地域ごとに絞って広告を掲載することで、広告の効果をより大きなものにすることができます。
先程とは異なり、あらゆる地域に店舗を構えている場合、店舗のあるどの地域でも一律で広告配信を行うよりも、店舗がある地域ごとキャンペーンやおすすめ商品などの広告を配信するほうが地域限定の集客には効果的です。
実際に地域ターゲティングを行い、特定の地域での集客に成功した事例もあります。
参考:『エリア(地域)ターゲティングとは?メリットや事例、Google・Yahoo!広告の設定方法まとめ』
創業手帳株式会社の事例
引用:『創業手帳🄬』
創業手帳株式会社では、地方でのセミナーの集客を課題としていましたが、地域ターゲティングを利用して、セミナー参加者の人数を3割ほど増加することに成功しました。
福岡や大阪といった地域ごとに、その地域にあったテキストを組み込んだ広告を作成して広告配信することができる強みがあります。
参考:『検索広告をはじめて地方セミナーの参加者が3割増えました』
無駄な広告費を削減することができる
広告運用をしていくうえで、広告費を最適化していくことが一つの課題になることがあります。
地域ターゲティングを活用して、広告配信を行う地域を指定し、絞り込むことで、これまで商圏外への広告配信によって無駄になっていた広告費を削減することができます。
Web広告やリスティング広告に限らず広告費の多くが無駄になっていることがあります。
地域ターゲティングを利用し、商圏内に絞って広告配信をすることは、従来無駄になっていた広告費を見直す一つの手段です。
特に、実店舗をもつ企業では、店舗周辺をターゲットエリアにすることで、店舗から遠いユーザーに対して広告を掲載することで浪費していた費用を削減することが期待されます。
実際に、消費行動をしてくれる可能性が高いユーザーに対してのみ広告を掲載してアピールすることで、無駄な広告費を削減することができるというメリットがあります。
参考:『デモグラに基づくテレビCM戦略では広告費の7割が無駄に テレビCM効果を最大化する鍵は「脱デモグラ」』
地域ターゲティングを行う際に気を付けるべき4つのポイント
これまでに、リスティング広告を運用するうえで利用することができる地域ターゲティングについて解説してきました。
その際、利用するにあたり注意しておきたいポイントが4つあります。
- 全ての地域を対象とした場合と比べ、広告の配信量が減少する
- 極端なエリア指定は取りこぼしに繋がる
- 地域ターゲティングの正確ではないことがある
- あまりにも範囲を絞って狭い地域でのターゲティングをすることはできない
全ての地域を対象とした場合と比べ、広告の配信量が減少する
広告を掲載する地域を絞り込むことで、無駄な広告費を削減して費用対効果を高めることは期待されますが、絞り込むことで広告の配信量が減少することにつながることを念頭に置いておく必要があります。
地域ターゲティングを行わない場合と比較して、広告が配信されるユーザーの数が減少するため、本来獲得することができたかもしれないコンバージョンを取りこぼして、減少させてしまう可能性があります。
地域の境界でターゲットとするエリアを絞りすぎない
地域ターゲティングを用いて地域を絞り込む際に、地域の境界となるエリアを除外しすぎないことも重要です。
費用対効果を意識しすぎて、広告配信を行う地域を絞り込みすぎると、狙ったユーザー層に確実に広告を掲載することができない可能性があります。
以下はYahoo!検索広告の公式サイトにて提示されている例になりますがここで紹介させて頂きます。
広告主のターゲットしたい地域が「品川駅の周辺地域」だとした際に、ターゲティングで広告掲載する地域を“品川区”と絞り込んだ場合、品川駅は“港区”に位置していることから、意図したターゲット層のユーザーに広告を配信することはできません。
引用:『品川駅って何区にある?品川区じゃないのにビックリ!』
あまりに極端にエリア指定をしてしまうと、上記の例のように意図したユーザーに効果的に広告を掲載することができない恐れもあるので、ターゲットの境界については設定を行う際に注意が必要です。
地域ターゲティングの精度は必ずしも100%ではなく、正確ではないことがある
地域ターゲティングの精度は必ずしも正確ではないことにも注意しなければいけません。
先ほど、地域ターゲティングを行う際に対象ユーザーの判別方法について解説しましたが、それはGoogle広告であればGoogleにより推定され判別されています。
あくまでユーザー設定や、使用しているデバイス、位置情報やプラットフォームでの検索行動などからの推定のため、必ずしも100%の精度で絞り込みをすることは仕組上難しいです。
また、位置情報をもとに判別するにしても、多少の誤差は存在してしまいます。
誤差が生じやすいケースとしては、市町村で地域を絞って広告配信を行うことを意図していた際に、特定の市の境目となるエリアにいるユーザーに関しては正確に所在地を識別されるわけではありません。
逆に指定地域外にいるのにもかかわらず広告が掲載されるといった可能性があります。
そのため、地域ターゲティングを行う際には多少のずれが存在していることを意識しておくことが必要です。
参考:『Google広告の地域設定方法&失敗しないための3つの注意点』
参考:『広告のターゲット地域を設定する』
あまりにも範囲を絞って狭い地域でのターゲティングをすることはできない
配信する地域を絞り込んで広告掲載を行うのが地域ターゲティングですが、絞り込むのには限度があります。
あまりに狭い地域を設定して絞り込みを行うことはできません。
Google広告における地域ターゲティングの注意書きには、プライバシーの保護を目的として、指定する地域の面積に制限を設けていると記述されています。
そのために、公式が設ける基準に満たないほど小さい範囲でのターゲティングを行うことはできません。
結果として、小さい町や村、あるいは人口の少ない地域をターゲットとして絞り込むことはできないので注意する必要があります。
参考:『Google広告の地域設定方法&失敗しないための3つの注意点』
参考:『広告のターゲット地域を設定する』
まとめ
本記事では、リスティング広告における地域ターゲティングについて、ターゲティングの説明として種類や目標となるユーザーの判別法、設定法、実際に地域ターゲティングを活用することで期待されるメリットについて。
そして運用するにあたりメリットがあるからこそ、目を向けたい注意するべき4つのポイントについて解説しました。
この記事を読んで、リスティング広告における地域ターゲティングの最適化が難しいと少しでも感じたら、広告代理店に任せるのも一つの手です。
弊社ではリスティング広告運用代行というサービスを展開しております。
リスティング広告の運用経験を豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されています。
蓄積されたノウハウから短時間で課題を解決に導きます。
また、薬機法医療法遵守広告代理店の認証を受けておりますので、広告審査の厳しい薬事・医療系も対応可能。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。