MMD研究所の報告書「2022年版 スマートフォン利用者実態調査」によると、スマートフォンで良く利用するアプリ第1位に動画アプリが選ばれました。
同調査では、28.5%の人がスマートフォンで動画視聴を楽しんでいます。
このように、動画が身近なものに移行してきていますが、YouTubeを含む動画広告の市場規模はどれぐらいなのでしょうか?
またYouTubeは、どれぐらい成長しているのでしょうか?
今回はYouTube動画を含む動画広告の市場規模について解説します。
この記事を読めば、動画広告の市場規模が分かるだけでなく、YouTube動画を出稿するメリットまで分かるようになります。
ぜひ、YouTube動画広告の配信を検討している方は、この記事を参考にしてみてください。
関連記事:『YouTubeで集客する3つのコツを解説!BtoB企業の成功事例も紹介』
Contents
[国内]YouTubeを含む動画広告の市場規模
参考:『サイバーエージェント、2023年国内動画広告の市場調査を実施』
株式会社サイバーエージェントの国内動画広告の市場調査によると、2023年度の動画広告市場規模は、昨年対比112%となる6,253億円と急成長しました。
成長した理由は、あらゆる産業におけるデジタル化、DXが加速したためです。
動画広告市場は今後も高い成長率で推移されることが予想されて、2025年には8,212億円、2027年には1兆228億円に達すると予測されています。
この調査結果から、多くの広告主が動画広告を利用し始めていることが分かります。
関連記事:『YouTube広告&チャンネル運営の用語46選!基本を解説』
YouTube動画の現状
国内における動画の市場規模は伸びていますが、YouTubeは成長しているのでしょうか?
次にYouTube動画の現状について解説します。
YouTube動画広告の売上
Alphabet社の決算報告によると、2023年4~6月におけるYouTubeの広告収益は約1兆800億円と述べられています。
2022年度のYouTubeの広告収益と比較しても、前年同期比4.2%と売上が伸びていることが分かります。
参考:『YouTubeの2023年第2四半期における広告収益は約1兆800億円で前年同期比は約4.2%増、YouTubeショートの躍進が大きな勝因か』
YouTube動画の利用状況
引用:『2023年のYouTube視聴はますます多様に——テレビデバイスで月間 3,800 万人、ショート動画も前年度より加速』
YouTube動画の利用者数も伸びています。
Google社が発信している情報メディア「Think with Google」によると、国内における18歳以上のYouTube動画の月間利用者は7,120万人を突破したことが報告されています。
YouTube動画の利用者数が伸びた理由は、YouTube動画の視聴デバイスや動画の長さなどの多様化です。
近年では、テレビ画面でのYouTube動画の視聴の増加・YouTubeショートの視聴の拡大が挙げられます。
2023年6月時点では、テレビ画面でYouTube動画を視聴するユーザーは月間3,800万人に達し、18歳~64歳と幅広い年齢層が利用しています。
YouTubeショートはZ世代(18歳~24歳)のうち70%に利用されているなど、YouTube動画は多岐にわたる視聴シーンに対応しユーザーの生活に浸透しています。
参考:『2023年のYouTube視聴はますます多様に——テレビデバイスで月間3,800 万人、ショート動画も前年度より加速』
YouTuber市場規模
動画を配信するYouTuberの市場規模も拡大しています。
株式会社エビリーが実施した「YouTuberタイアップ市場調査」によると、YouTuberの増加に伴い、タイアップ企業数も右肩上がりで増加しています。
2023年度のYouTuberタイアップ企業数は4,494社でした。
2016年と比較しても6倍以上の数字に増えていることからも、今後もYouTuber市場の拡大が見込まれます。
YouTuber市場規模が伸びている理由は、YouTuberが提供する動画コンテンツの動画再生回数が増加傾向であるためです。
人気YouTuberであるFischer’sの推定年収は5億5,560万円で、子供がなりたい職業でもYouTuberが選ばれるなど、YouTuberの注目度は高まっています。
参考:『2023年の最新YouTuberタイアップ市場を徹底調査!』
参考:『【2024年最新版】YouTube白書:YouTube・動画SNS市場概況レポートを公開いたしました』
YouTube動画の市場規模が拡大する理由
YouTube動画の市場規模は拡大しており、今後も右肩上がりに伸びていくと予測されていますが、その理由は以下の通りです。
- スマートフォンの普及
- SNS利用率の向上
- 5Gによる通信速度の向上
ここでは、YouTube動画の市場規模が拡大する理由について解説していきます。
スマートフォンの普及
スマートフォンの普及率は動画市場の拡大と相関関係があります。
これはスマートフォンの普及により、外出先であっても気軽に動画視聴が出来るようになったことが理由の1つとして挙げられるでしょう。
動画配信サービスの調査では、動画を視聴するデバイスとして最も多かったのが74.6%で「スマートフォン」という結果が出ており、スマートフォンでの動画視聴は定着しつつあります。
参考:『NTTドコモモバイル社会研究所の調査結果』
2023年1月に公開されたNTTドコモモバイル社会研究所の調査結果によると、日本国内のスマートフォン、ケータイ所有者のうちスマートフォン比率は96.3%となっています。
スマートフォンの普及により、手軽に動画を視聴する機会が増えたことは、YouTube動画の市場規模拡大の要因として言えるでしょう。
スマートフォンの普及率は年々右肩上がりに伸びていることから、今後も動画を視聴する人が増えると予測できます。
参考:『令和4年版情報通信白書』
参考:『動画配信サービスを4割以上が毎日利用 10代は約7割 視聴デバイスはスマホが最多 60代はパソコンがスマホを上回る(Appliv TOPICS調べ)』
SNS利用率の向上
SNS利用率の向上も動画市場の拡大と相関関係があります。
その理由は、TwitterやInstagram、Facebookなどで動画が活用されているためです。
2023年1月時点で、国内のSNS利用者数は9,200万人に上り、全体の約7割の人がSNSを利用しているという結果が出ています。
Twitter広告やInstagram広告、Facebook広告などのSNSサービスでは、動画を活用した広告フォーマットが提供されています。
そのため、SNS利用率の向上に伴い、動画の市場規模も拡大していくことが予測できるのです。
参考:『Job総研による『2023年 SNS利用の実態調査』を実施Twitter(X)民9割が継続意向Threadsに期待なし7割』
参考:『2023年最新のSNSトレンドまとめ | マーケティングにおける動画の重要性』
関連記事:『5大SNS広告運用入門!適したターゲットや特徴を解説!』
5Gによる通信速度の向上
2020年に通信回線が5Gに移行して通信速度が10倍以上に向上したため、ユーザーにとってYouTube動画がより身近なものとなりました。
5Gの通信回線環境であれば、どのような場所でも動画が視聴できるようになります。
5Gの登場により、Wi-Fiが接続できない電車の中でも動画視聴が楽しめるようになりました。
このように、5Gの登場で動画視聴が身近な物になってきたことも、動画の市場規模の拡大と深く関係しています。
参考:『YouTubeを代表と知る日本国内の動画市場、2024年に約5000億円へ』
YouTube動画広告を活用するメリット
急成長しているYouTube動画広告ですが、なぜ、多くの企業が活用しているのでしょうか?
ここでは、YouTube動画広告を活用するメリットをご紹介します。
多くのユーザーにアプローチできる
YouTube動画広告を利用すると、多くのユーザーにアプローチできます。
前述のように、国内のYouTube利用者数は7,000万人以上おり、18歳から65歳まで幅広い人が動画視聴を楽しんでいます。
株式会社マクロミルの調査報告書では、テレビの視聴シェアは動画サービスが50.8%、民法番組が49.2%と動画サービスが上回る結果となりました。
また、テレビにインターネットを接続したコネクテッドTV(CTV)の普及も、YouTube利用者を増加させる要因となっています。
REVISIO株式会社の調査データによると、2023年4月~6月のテレビでのYouTube動画の1日当たりの平均視聴時間は48.2分となり、地上波の日本テレビの次に長くなっています。
この調査結果から分かる通り、YouTube動画広告を利用すれば、TVCMのように多くのユーザーにアプローチができます。
参考:『マクロミル | 2021年 年末最新のテレビ利用動向調査』
参考:『2023 年の YouTube 視聴はますます多様に —— テレビデバイスで月間 3,800 万人、ショート動画も前年度より加速』
参考:『2023年のテレビおよびコネクテッドTVデータに見る視聴トレンド VLO3』
関連記事:『潜在層へアプローチ!有効な4個の方法と5個のポイント!』
ターゲティングが絞り込める
TVCMとの大きな違いは、YouTube動画広告はターゲットが絞れることです。
YouTubeアカウントの情報を参考にしたターゲティングができるため、精緻なアプローチができます。
また、 YouTube動画広告にはリマーケティング機能があります。
リマーケティング機能を利用すれば、特定のユーザーを追跡して自社の広告が表示できます。
YouTube動画広告を一定時間以上視聴した人や、特定の動画を視聴した人などに自社の動画広告を配信できるため、認知度を上げたい方にもおすすめです。
関連記事:『【すぐわかる】YouTube広告のターゲティング2種類と使い方を解説!』
宣伝広告費のムダを省ける
YouTube動画広告の一つであるインフィード動画広告(旧TrueViewディスカバリー広告)では、ユーザーが動画のサムネイルをクリックし、動画広告を視聴した場合のみ料金が発生します。
そのためインフィード動画広告を出稿しても、クリックされずに途中で動画が飛ばれた場合や動画が自動再生された場合、広告費は課金対象にはなりません。
このような仕組みの課金形式を広告視聴単価(CPV)といい、宣伝広告費のムダを省きながら広告運用することが可能になります。
なお、インフィード動画広告については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:『インフィード動画広告でYouTubeチャンネル登録者数を増やす際の4つの注意点』
参考:『動画広告フォーマットの概要 Google広告ヘルプ』
参考:『インフィード動画広告 Google広告ヘルプ』
自社サイトに誘導できる
YouTube動画広告をクリック後に自社サイトに誘導することもできます。
また、自社サイトに誘導した後に動画で流した商品購入に結び付けることも可能です。
TVCMではクリックさせて自社サイトに誘導することはできませんでした。
新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛の中で、リビングのテレビでYouTubeを視聴する世帯が増えてきています。
Googleレポートによると、YouTube動画広告はTVCMの80%以上の宣伝効果があると述べられているため、TVCMと異なるアプローチがしたい方におすすめです。
参考:『民放連 研究所「テレビの広告効果に関する研究」第2回調査結果について』
関連記事:『YouTube広告の費用対効果を高める5つのポイントと事例をご紹介』
まとめ
YouTubeを含む動画広告の市場規模は、2023年度に6,253億円となりました。
昨年対比112%で伸びているなど、目覚ましい成長を遂げています。
スマホの普及やSNS利用率の向上、5Gによる通信速度の向上により、今後も動画広告の市場規模は拡大する見込みです。
多くの企業がYouTube動画広告を利用しており、その恩恵を受けています。
この記事では、YouTube動画広告のメリットまで説明しているため、ぜひ、これを機会に広告配信を検討してみてください。
弊社では成果にこだわる広告動画制作というサービスを展開しております。
自社チャンネルや動画広告を含む200本以上の漫画動画制作の実績があります。
TikTok広告やYouTube広告などのSNS動画広告の運用経験も豊富に蓄積している他、Google広告、Yahoo!広告の正規代理店として認定されている動画制作会社です。
蓄積されたノウハウから短期間で課題を解決に導きます。漫画動画の制作でお困りでしたら是非お気軽にご相談ください。
監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。