広告をより効果的に配信し成果を出すための機能として、12種類の広告アセットがあります。
広告アセットは広告の下部により詳細な情報やURLを記載しユーザーにアプローチすることが出来ます。
その中でも特に利用したいのが、広告画面を大きく表示させ、自社の商品・サービスの価格や詳細についてアピールすることのできる価格アセット(旧:価格表示オプション)です。
広告を運用する方の中には、以下のような悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- 商品やサービスの詳細をもう少し記載したい
- 広告を大きく表示させたい
- 期間限定のセール商品やサービスをアピールしたい
本記事では、Google広告における価格アセットの5つのメリットや、効果的に配信するポイント、設定方法まで解説します。
関連記事:『Google広告の広告表示オプションとは?12種類の機能と入稿STEPを紹介』
Contents
価格アセットとは
Google広告の価格アセットでは、テキスト広告の下部に価格・商品・サービスが表示されユーザーに訴求することができる機能です。
また、ユーザーを価格メニューから直接ページに誘導することも可能です。
なおGoogle広告は2022年から「価格表示オプション」から「価格アセット」と名称を変えています。また、アセットとは広告を構成する内容を指します。
参考:『価格アセットについて Google広告ヘルプ』参考:『価格表示オプションを使って広告効果をUP!使い方や注意点を解説』関連記事:『Google広告の広告表示オプションとは?12種類の機能と入稿STEPを紹介』
価格アセットの5つのメリット
Googleが価格アセットの設定を推奨する理由も含めて、5つのメリットを解説していきます。
- 多様な商品、サービスの紹介が出来る
- ユーザーを直接ページに誘導することが出来る
- 画面の占有率が高くクリック率の向上が期待できる
- 単位ごとにカスタマイズが出来る
- 選択できる価格アセットの種類が豊富
それでは順番に解説していきます。
多様な商品、サービスの紹介が出来る
価格アセットでは、最大で8つのカードで商品やサービスをユーザーに訴求することが出来ます。
例えば以下の設定画面では、ヘッダーには洋服のカテゴリ(トップス)、説明文には更に詳細なジャンル(半袖・長袖など)を価格とともに記載することができます。
価格アセットでは、最大で8つの商品やサービスをユーザーに訴求することが出来ます。
そのため、ユーザーへ訴求したい商品・サービス内容が異なる場合でも、同時に掲載することで幅広いユーザーの検索意図にアプローチすることが出来ます。
また、8つのそれぞれに異なるURLを設定することも可能なため、複数のページに誘導することが出来ます。
活用事例➀
例えば、洋菓子店では「クッキー」「シュークリーム」「ケーキ」など、取り扱っているの商品ごとに特徴と価格を掲載することが可能です。
そのため、広告を見たユーザーは複数の商品を比較をしやすくなります。
活用事例➁
求人広告では、職種ごとに価格設定として年収を記載し、説明文には「完全週休2日制」「寮完備」「賞与年2回」などの具体的な福利厚生などの情報を記載することで、ユーザーは一目で各職種を比較することが出来ます。
このように、求人広告として活用する際は「ITエンジニア」「自動者整備士」「不動産産業」といった全く異なる業種も同時に掲載することができるため、複数の商品やサービスを一度に配信することで、より幅広いユーザー層へのアプローチが出来ます。
ユーザーを直接ページに誘導することが出来る
価格アセットの設定を行うことで、ユーザーが気になる商品やサービスページへ直接誘導させることが出来ます。
これにより、コンバージョンするまでの時間を短縮することができ、サービスページ上でのユーザーの離脱を防ぎやすくなります。
また、価格アセットなどの広告アセットの効果は、ページ上で広告を掲載する位置を決める広告ランクにも影響します。
ユーザーが利便性や有用性が高いと感じることが出来れば、広告表示頻度が増えることで、より多くのユーザーにリーチしやすくなります。
参考:『広告ランクについて Google広告ヘルプ』
参考:『広告とランディング ページを最適化する Google広告ヘルプ』
参考:『広告の品質とは?重要性や品質を高めるポイントについて解説』
画面の占有率が高くクリック率の向上が期待できる
(上:価格アセット有り 下:価格アセット無し)
引用:『効果的な検索広告を作成する できるだけ多くのアセットタイプを使用する Google広告ヘルプ』
価格アセットを設定し、広告の画面を大きく表示することで広告の視認性が高まります。
これにより、広告がより多くのユーザーの目に留まりクリック率の向上が期待できます。
上記の画像のように、価格アセットを設定している広告と、設定していない広告を見比べてみると画面の占有率の高さが分かると思います。
価格アセットを設定することで詳細な情報を記載でき画面の占有率が高く表示されるため、サイトへの訪問者数やクリック率を向上させたい場合にもお勧めです。
アセットの追加や配信設定が簡単にできる
価格アセットは、訴求したい商品やサービス内容の変更や更新に加えて、アカウント単位・キャンペーン単位・広告グループ単位で追加することが出来ます。
また、広告表示したい曜日や時間帯の指定なども簡単に行うことが出来ます。
そのため、業務への負担も少ないことに加え、期間限定情報や最新情報などをすぐに反映させることも可能です。
参考:『【Google広告】価格表示オプションとは?設定方法と効果的な活用法をご紹介!』
参考:『Google 広告のスケジュール設定方法を紹介!活用方法や注意点も詳しく解説。』
参考:『価格アセットについて Google広告ヘルプ』
事例
引用:『株式会社生活住救便』
株式会社生活住救便では、地域と時間帯のターゲティング設定を行ったことで、お問い合わせは約1.7倍・受注率は20%増加した結果が出ています。
価格アセットと合わせて、期間限定に関するターゲティングを行うことでより効果的に広告を配信をすることが可能です。
参考:『検索広告をはじめて、お問い合わせが1.7倍になりました Yahoo!JAPAN広告』
選択できる価格アセットの種類が豊富
価格アセットは「ブランド」「イベント」「場所」「周辺地域」「商品カテゴリ」「商品のバリエーション」「サービス」「サービスのカテゴリ」「サービスのグレード」の9つの種類から選択することが出来ます。
細かく種類が分かれているため、自社の訴求したい商品やサービスに適したタイプを使用することが出来ます。
9つの種類の要件については下記の通りです。
項目 | 価格アセットの要件 |
ブランド | 見出し:実際に実在するブランド名を記載する(ジュエリーブランド名) 説明文:見出しで入力したブランドに関する情報を記載する(リング・ネックレス・プレゼントギフト) |
イベント | 見出し:日時や開催場所などのイベントに関する内容を記載する(「大阪城ホール」「1月3日」) 説明文:見出しで記載したイベント以外についての追加の情報を記載する(「1月3日」「大阪城ホール」) |
地域 | 見出し:ビジネスに関する地域を記載する(日本) 説明文:見出しで入力した地域に関する情報を記載する(東京スカイツリー) |
周辺地域 | 見出し:都市・地区名などを記載する(渋谷・新宿) 説明文:見出しで入力した都市や地区名に関する情報を記載する (1LDK、アパート、マンション) |
商品のカテゴリ | 見出し:商品のカテゴリについて記載する(トップス) 説明文:見出しで入力した商品カテゴリについて関連する内容を記載する。(半袖・長袖) |
商品のバリエーション | 見出し:商品の品質やサイズなどのバリエーションについて記載する(キング・セミダブル) 説明文:見出しで入力した商品のバリエーションに関する情報を記載する(2人用のベッド・当店で一番大きなベッド) |
サービス | 見出し:訴求したいサービスを記載する(全身脱毛) 説明文:見出しで入力したサービスに関する詳細を記載する(施術時間60分・当日予約可) |
サービスのカテゴリ | 見出し:サービスの分類を記載する(脱毛) 説明文:見出しで入力したサービスの分類に関する情報を記載する(医療脱毛・顔脱毛・美容パック有) |
サービスのグレード | 見出し:サービスの品質や階級を記載する(三ツ星ホテル) 説明文:見出しで入力したサービスの品質や階級についての追加情報を記載する(Wi-Fi無料・ルームサービス有) |
参考:『価格アセットについて Google広告ヘルプ』
参考:『【Google 広告】価格表示オプションとは?メリットやデメリット、活用事例を詳しく紹介』
活用事例「地域」タイプ
1つ目の例として、東京で物件を探しているユーザーを対象に「地域」タイプの価格アセットを選択し不動産広告を配信するとします。
- 見出し:渋谷
- 価格:最低10万円/月
- 説明文:家具付き物件あり
設定時に価格種別で「最低」を選択し、最低価格表示を設定することで、物件を探すユーザーは自身の予算と照らし合わせて閲覧することが出来ます。
また「家具付き物件あり」「リノベーション物件有り」などの各地区にある物件の具体的な特徴を記載することで、ユーザーは価格とともに物件を検討することが出来ます。
参考:『【Google広告】価格表示オプションとは?設定方法と効果的な活用法をご紹介!』
活用事例「サービス」タイプ
2つ目の例として、業者にクリーニングを依頼するユーザーを対象に「サービス」を選択して広告を配信するとします。
- 見出し:排水管クリーニング
- 価格:¥1,500
- 説明文:わずか5分
排水管や通気ダクトはクリーニングにどのくらいの時間を要するかイメージがつかないユーザーもいるでしょう。
そこで、説明文に「わずか5分」「わずか15分」と実際にクリーニングにかかる時間を記載することでユーザーは自身の予定と合わせて依頼を検討しやすくなります。
このように、価格アセットではタイプごとに訴求できる内容も異なります。
自社の商材に合うタイプを使用することで効果的な価格アセットの配信が期待できます。
価格アセットを効果的に配信する4つのポイント
価格アセットを設定する上で意識するべきポイントを4つ解説していきます。
- 価格アセットは5つ以上設定する
- 無料請求での価格表示を設定する
- 商品やサービスと関連のあるURLを設定する
- 見出し・説明文を簡潔にまとめる
価格アセットは5つ以上設定する
Googleでは、5つ以上の価格アセットの設定を推奨しています。
価格アセットの設定数が多いことで、比較検討の種類が増え、幅広いユーザーの検索意図にアプローチの出来る広告を配信することが可能となります。
そのため、可能な限り5つ~上限個数の8つまで価格アセットを設定することで、より多くのクリック率やコンバージョンが期待できます。
参考:『価格アセットについて Google広告ヘルプ』参考:『【Google 広告】価格表示オプションとは?メリットやデメリット、活用事例を詳しく紹介
無料請求での価格表示を設定する
価格アセットでは、見出しや説明文での無料請求の促進は審査に落ちる要因となりますが、価格設定では「¥0」「無料」といった無料請求を設定することが出来ます。
「無料」というワードはユーザーの興味を惹きつけるため、自社の目標とするコンバージョンが「資料請求」「会員登録」などの無料で行える場合に最適なアプローチ方法となります。
参考:『Google広告の価格表示オプションの設定方法!成果の出る運用方法も解説!』参考:『【Google広告】価格表示オプションとは?設定方法と効果的な活用法をご紹介!』
商品やサービスと関連のあるURLを設定する
価格アセットでは、ユーザーがクリックした商品・サービスの内容と関連性のあるページ設定が必要となります。
ユーザーは価格アセットの内容に興味を持ちクリックをするため、移動先のページが商品・サービスと関連性のないページだと、ユーザーにとって利便性や有用性が損なわれてしまいます。
そのため、価格アセットに設定した内容に関するページを設定することで、ユーザーに必要な情報を伝えることができ、コンバージョンへの期待もできます。
参考:『価格表示オプション|概要と効果的な使い方を日本一分かりやすく解説!』
見出し・説明文を簡潔にまとめる
下記のように見出し、説明文を簡潔にまとめることで、ユーザーは一目見て内容を把握することが出来ます。
悪い例 | 良い例 |
発送にかかる料金 | 発送料 |
そして、広告アセットは説明文が表示されない場合やデバイスの画面によって、見出しや説明文が短く表示される可能性があります。
広告アセットの説明文が表示されない原因としては、広告ランクや掲載順位が下がったことが考えられます。
そのため、あらかじめ見出しと説明文を簡潔にまとめ記載しておくことで、短く表示される場合でも、ユーザーに訴求したい内容を表示することが出来ます。
参考:『価格アセットについて Google広告ヘルプ』参考:『アセットについて Google広告ヘルプ』
価格アセットの設定方法
このように、価格アセットでは、複数の商品・サービスを一度に訴求することでクリック率の向上が期待できるため、価格アセットの設定は効果的です。
ここからは、価格アセットの設定方法を解説していきます。
①Google広告にログインをした後「広告とアセット」の「アセット」をクリックします。
Google広告にログインをした後「広告とアセット」の「アセット」をクリックします。
画面右側にある「+」マークを押し、「価格」を選択します。
➁価格アセットの設定画面に移動します。
追加先にある「アカウント」「キャンペーン」「広告グループ」のいずれかの単位を選択します。
③次に「言語」を設定してきます。
「言語」のプルダウンメニューを押し、下記の項目の中から言語を選択します。
言語 |
|
④「タイプ」を設定していきます。
「タイプ」のプルダウンメニューを押し、下記9つの項目から選択します。
- ブランド
- イベント
- 地域
- 周辺地域
- 商品のカテゴリ
- 商品のバリエーション
- サービス
- サービスのカテゴリ
- サービスのグレード
⑤「通貨」を設定していきます。
「通貨」のプルダウンメニューを押し、設定したい通貨を選択します。
コード | 通貨 |
ARS | ペソ(アルゼンチン) |
AUD | ドル(オーストラリア) |
BOB | ボリビア―ノ(ボリビア) |
BRL | レアル(ブラジル) |
CAD | ドル(カナダ) |
CHF | フラン(スイス) |
CLP | ペソ(コロンビア) |
COP | ペソ(コロンビア) |
EUR | ユーロ |
GBP | ボンド(イギリス) |
HKD | ドル(香港) |
INR | ルビー(インド) |
JPY | 円(日本) |
MXN | ペソ(メキシコ) |
NZD | ドル(ニュージーランド) |
PEN | ソル(ペルー) |
PHP | ペソ(フィリピン) |
PLN | ズウォティ(ポーランド) |
RUB | ルーブル(ロシア) |
SEK | スウェーデンクローナ(スウェーデン) |
SGD | ドル(シンガポール) |
USD | ドル(米国 |
VEF | ボリバルフエルテ(ベネゼエラ) |
ZAR | 南アフリカランド |
⑥「価格種別」を設定していきます。
「価格種別」のプルダウンメニューを押し、下記の項目から選択します。
価格種別 |
|
⑦最後に、価格アセットの枠内にある項目を入力していきます。
「見出し(ヘッダー)」「価格」「説明文」「最終ページURL」「モバイルの最終URLページ」から最低3つ以上の項目の入力が必須となっています。
価格を設定する際の注意点として、設定した価格の端数が切り捨てられたり四捨五入される場合があります。
そのため、金額設定を行う場合は注意が必要です。
例:「120,500円」の場合:切り捨ての場合「120,000円」
四捨五入の場合「121,000円」
価格を入力後、下記の項目の中から単位を選択します。
単位 |
|
入力が終わったら「保存」ボタンをクリックして設定は終了です。
価格アセットの入稿規定
価格アセットを設定する上での入稿規定を解説していきます。
文字数・設定数についての入稿規定は下記の図の通りです。
項目 | 文字数 |
見出し | 全角12文字・半角25文字まで |
説明文 | 全角12文字・半角25文字まで |
最低限必要な設定数 | 3個 |
上限数 | 8個 |
参考:『価格アセットについて Google広告ヘルプ』
参考:『【Google広告】価格表示オプションとは?設定方法と効果的な活用法をご紹介!』
不承認になる項目
価格アセットでは下記の要件を含めると審査で不承認となりますので、設定の際は注意して設定する必要があります。
- 見出し、説明文に価格情報が含まれている場合
- 見出し、説明文に「セール」「送料無料」などの宣伝内容が含まれる場合
- 各タイプ以外の情報が見出し、説明文に含まれている場合
- 見出しや説明文とリンク先との関連性がない場合
参考:『価格アセットの要件 Google広告ポリシーヘルプ』
まとめ
今回の記事では、Google広告の価格アセットの5つのメリットから効果的に運用するポイント、設定方法までまとめて解説しました。
価格アセットを設定することで、商品やサービスをより詳細にアピールでき、大きく表示することでユーザーの目に留まりやすくなります。
この記事を読んで、自社で広告作成を行うことが少しでも難しいと感じた方は、広告代理店に頼るのも1つの手です。
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監修者
UnionMedia編集部2012年創業、新宿のWebマーケティングに強い広告代理店「株式会社Union」が運営。Webマーケティングの知見を深め、成果に繋がる有用な記事を更新しています。「必要な情報を必要な人へ」をスローガンに、Web広告運用や動画制作など各種Webマーケティングのご相談を受付中。