広告運用をしている方で下記のような悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- 動画広告を最後まで視聴してもらえない
- ブランド認知度を向上させたい
- 自社の商品やサービスを効率的にリーチさせたい
そんな方にお勧めなのが、音声を用いた広告の1つであるYouTubeオーディオ広告です。
引用:『脳波からみる音声広告の効果 | loveAudio Oct. Spotifyads』
YouTubeオーディオ広告を含む音声広告は、聴覚に焦点を当てているため、音楽やナレーションを活用することでユーザーに寄り添った広告を配信することができます。
興味喚起や購入意欲を促すのに効果的です。
実際にSpotifyの事例では、音声広告のナレーションとして声優を起用し音声にてユーザーの感情に影響を与えました。
その結果、音声広告に触れていないユーザーと比較すると購入意欲が58ポイント、好意度が55ポイント、また製品の認知度が65ポイントも上回りました。
このように、音声を用いた広告を活用することで商品やサービスがユーザーに伝わりやすくブランドの認知度向上や興味関心を深めることが期待できます。
今回の記事では、YouTubeオーディオ広告を含めた音声広告の3つの特徴と4つの作成ポイント、設定手順を順番に解説していきます。
Contents
YouTubeオーディオ広告とは?
引用:『YouTubeのオーディオ広告はリーチを拡大し、ブランド認知度を高めます Google広告コマースのブログ』
YouTubeオーディオ広告では、YouTubeでの音声コンテンツが無料で配信されているPodscastsや、YouTube Musicなどの音声コンテンツを利用しているユーザーにリーチすることができます。
動画や音楽を聴いているユーザーに配信されるため、「ながら聞き」をしているユーザーに自社のブランドや商品を音声で伝えられる点も魅力です。
参考:『“音声版YouTube”が急拡大、仕事中でも「ながら聞き」』
2020年に行われた調査では、アメリカに住む12歳以上の人口の68%が、毎月インターネット上で音声コンテンツを利用しているという結果が出ています。
参考:『YouTube オーディオ広告がリリース!メリットや入稿方法を解説』
参考:『“音声版YouTube”が急拡大、仕事中でも「ながら聞き」』
また、音楽配信コンテンツの利用者数は、2024年に3,090万人、2025年には3,250万人に拡大すると予測されています。
参考:『2022年定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査』
そのため、成長が予測される音声コンテンツを活用した広告配信が出来るYouTubeオーディオ広告を使用することで認知度向上やブランディングを高めることが期待できます。
音声広告について詳しい情報は下記の記事を参考にしてみて下さい。
関連記事:『ブランディングに効果的!音声広告とは?3つの特徴を紹介!』
YouTubeオーディオ広告を含めた音声広告の3つの特徴
YouTubeオーディオ広告の特徴を3つ解説していきます。
- 「ながら聞き」により効率的にユーザーへのリーチが出来る
- 音声での訴求によりブランドの認知度の向上が期待できる
- クリエイティブ制作の手間を抑えることが出来る
「ながら聞き」により効率的にユーザーへのリーチが出来る
YouTubeオーディオ広告を含めた音声広告の特徴として、通勤中や食事中、家事をしている間など、何か別の作業をしているユーザーにもリーチすることができるという点です。
参考:『“ながら聴き”や長期記憶、没入感に強み!様々なデータから見る「音声広告」ならではの特徴と効果検証』
2019年に行われた調査では、音声配信サービスであるPodscastsの利用者の94%は「ながら聞き」をしているという結果が出ています。
参考:『Audio:Activated – BBC Global News の新しい調査により、ブランド化されたポッドキャストの独自の効果が明らかになりました』
また、Spotifyでの音声広告は最長で30秒の広告が配信され、完全聴取率は93%に上るという結果が出ています。
参考『デジタル音声広告って何?Spotifyの音声広告「きほんのき」Spotify Advertising』
音声での広告の配信は完全聴取率が高いことから、自社の伝えたい内容が伝わりやすくなります。
音声での訴求により広告想起率の向上が期待できる
参考:『音声広告は映像広告と比べて記憶の維持率が高い!radiko、その理由を脳科学的実証実験で解明』
音声での訴求は広告想起率の向上やブランド認知度の向上が期待できます。
2023年に行われた調査では、ユーザーが動画広告と音声広告のいずれかを閲覧した際、1週間後までの記憶維持率を比較しました。
その結果、記憶率は動画広告7.5%に比べ音声広告は8.9%と高く、記憶の維持率は動画広告よりも音声広告の方が1.9倍も高いという結果が出ました。
参考:『音声広告は映像広告と比べて記憶の維持率が高い!radiko、その理由を脳科学的実証実験で解明』
車メーカー「SEAT」の事例
引用:『SEAT』
スペインの自動車メーカーである「SEAT」は、既存の音声広告をYouTubeオーディオ広告として再利用し、「イビサFR」という車種を訴求するキャンペーンを実施しました。
テクノロジーやソーシャルメディアに馴染みのあるユーザーや、自社の商品に関心を持つユーザーを対象に広告を配信しました。
その結果、広告想起率を21%向上させブランドの認知度向上へと繋がりました。
またGoogleは、広告内ではブランド名を2~3回繰り返すことを推奨しています。
このように、音声によりユーザーの記憶に残りやすいことで広告想起率が向上するとともにブランドの認知度向上が見込めます。
参考:『マーケティング担当者が音楽業界の最新の変革に注意を払う必要がある理由 Think with Google』
参考:『オーディオ クリエイティブのガイドライン Googleディスプレイ&ビデオ360ヘルプ』
クリエイティブ制作の手間を抑えることが出来る
YouTubeオーディオ広告では、静止画やシンプルなアニメーションが推奨されていることから、動画広告に比べて制作費用や制作時間を抑えることが可能となります。
参考:『YouTube オーディオ広告を作成する Google広告ヘルプ』
広告クリエイティブについて詳しい情報は下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:『広告クリエイティブとは【クリック率向上の制作ポイントを5つ紹介】』
YouTubeオーディオ広告の作成ポイント4つ
Google広告が推奨している下記のベストプラクティスに沿って、YouTubeオーディオ広告の作成ポイントを解説していきます。
- 音声に焦点を当てて作成する
- ナレーションを使用する際は秒数にあった文字数にする
- 「親しみやすさ」をアピールする
- ユーザーの行動を促すフレーズを含める
音声に焦点を当てて作成する
YouTubeオーディオ広告は主に、YouTubeをバックグラウンドで再生されている時や、作業中や移動中に「ながら聞き」をしているユーザーに配信されます。
そのため、自社の商品やサービスを効果的に訴求し、認知度を向上するためには音声が重要となります。
また、2020年6月に行われた調査では「ブランド認知度を向上させるためには、動画より音声で発信した方が効果的」であるという結果が出ています。
参考:『動画より「音だけ」のほうが伝わる、意外な事実 Spotify Advertising』
Shutterflyの事例
引用:『Shutterfly』
実際に、フォトブックや高画質な写真などのパーソナライズ商品を手掛けるShutterflyではYouTubeオーディオ広告を用いた結果、広告想起率が14%、好感度が2%向上しました。
音声は動画よりも情報量が少ないため、配信された内容をそのまま記憶に残りやすくなります。
そのため、より音声に焦点を当てて広告を作成することが重要となります。
参考:『YouTube のオーディオ広告はリーチを拡大し、ブランド認知度を高めます Google広告とコマースのブログ』
ナレーションを使用する際は秒数にあった文字数にする
最長15秒のナレーションを使用する際は、短い時間内にユーザーに自社の商品やサービスを理解してもらいやすいように40単語を目安にシンプルにしましょう。
参考:『YouTubeオーディオ広告を作成する Google広告ヘルプ』
事例
引用:『Colourtext の Jason Brownlee 氏によると、少ないほど良い: オーディオ広告のコピーの文字数を減らし、効果を向上させる』
音声広告を配信しているAudiotrackと大手メディア会社であるColourtextは、音声広告における文字数に関する研究を行いました。
この研究では、音声広告に使用されている文字数が少ない方がユーザーに効果的な広告配信が出来るということを示唆しています。
実際に、既存の音声広告の文字数を48語減らした場合、下記のような結果が出ました。
- クリエイティブスタンドアウトスコア:20%増加
- Webへの応答率:38%増加
- Webへの訪問者数:160,000人増加
また、広告内に含めるメッセージ数も少ない方が効果的であると述べています。
1つの広告内に4つの内容を含めた広告と、1つだけの内容を含めた広告を比較すると約60%の想起率の差があることが分かりました。
以上の研究内容から、音声広告に含める文字数と内容は出来るだけシンプルにまとめ、ユーザーに配信することをお勧めします。
参考:『Colourtext の Jason Brownlee 氏によると、少ないほど良い: オーディオ広告のコピーの文字数を減らし、効果を向上させる』
参考:『音声広告内のメッセージは少ないほど良い?AudiotrackとColourtextによる調査で判明 2023.11.17』
「親しみやすさ」をアピールする
ユーザーへの問いかけや、会話型などを取り入れユーザーに親しみやすさをアピールすることでユーザーの記憶に残る広告を配信することが期待できます。
Erste Bankの事例
引用:『ErsteBank』
金融に関するサービスを展開しているErste Bankは、Z世代をターゲットにブランド認知度の向上を目的とし、Spotifyの音声広告を利用しました。
Eeste BankはZ世代に「親しみ」を持たせ金融商品を身近に感じさせるために、ナレーションや紙幣を数える音をASMR効果音として活用した広告を配信しました。
その結果、広告想起率が31ポイント、メッセージ想起率が32ポイント上昇しました。
参考:『お客様事例 Erste Bankが、ASMRを取り入れたデジタル音声広告でZ世代に「親しみやすさ」をアピール』
このように、ターゲットとなるユーザーに「親しみ」が持てる音を活用することで、広告の効果より向上させることが可能となります。
ユーザーの行動を促すフレーズを含める
YouTubeオーディオ広告内でナレーションなどの音声、または静止画やアニメーション内にユーザーの行動を促進させるフレーズを含むことでクリックにより自社の目的とする効果が期待できます。
また、Googleは行動を促すフレーズをCTAボタンで含める際は、クリック後にどのような情報が表示されるかを具体的に提示することが重要であると述べています。
例えば「サイトはこちら」を「予約サイトはこちら」と提示することで、ユーザーにクリック後直ぐに予約することが出来るというメリットを伝えることが出来ます。
このように、ユーザーの行動をより促進させるような、具体的なフレーズを設定することが重要です。
参考:『YouTube 広告 1,000 本以上の分析でわかった「アクション」につながる広告、つながらない広告 Think with Google』
YouTubeオーディオ広告の10の設定手順
YouTubeオーディオ広告を設定する10の手順を解説していきます。
Google広告アカウントにログイン
初めに、Google広告アカウントにログインし管理画面を開きます。
「+」ボタンをクリック
左のメニューにある「+」ボタンをクリックします。
「キャンペーン」を選択
次に「キャンペーン」をクリックします。すると「新しいキャンペーンを作成」を行う画面に移ります。
「ブランド認知度と比較検討」を選択
キャンペーンの目標を選択する画面の中から「ブランド認知度と比較検討」を選択し「続行」をクリックします。
キャンペーンタイプでは「動画」を選択
キャンペーンタイプでは「動画」を選択します。
キャンペーンのサブタイプでは「オーディオ」を選択
次に、キャンペーンのサブタイプとして「オーディオ」を選択し、「続行」をクリックします。
キャンペーンの詳細の設定
入札額や予算など、広告配信の開始日などのキャンペーンについての詳細を入力します。
広告グループにターゲティングとコンテンツを追加
広告グループでターゲティングと広告を掲載する場所を追加します。
設定したいYouTube動画のURLを追加
YouTube動画のURLを追加し、広告のコピーを編集します。
目標インプレッション単価の入札額を設定
目標インプレッション単価の入札額を入力します。
最後に「キャンペーンの作成」をクリックして完了です。
参考:『YouTube オーディオ広告を作成する Google広告ヘルプ』
YouTubeオーディオ広告の仕様
YouTubeオーディオ広告のクリエイティブの使用について紹介していきます。
必須のアセット | YouTube動画へのリンク |
広告の最長の長さ | 15秒 ※ベータ版プログラムの参加者は30秒のクリエイティブを使用することが可能です。 |
最大ファイルサイズ | 128GB |
解像度 | 426×240(240p) 640×360(360p) 854×480(480p) 1280×720(720p) 1920×1080(1080p) 2560×1440(1440p) 3840×2160(2160p) |
アスペクト比 | 16:9 ※4:3の場合、画像やアニメーション左右両端に黒い帯が追加されます。 |
引用:『YouTubeオーディオ広告を作成する Google広告ヘルプ』
まとめ
今回の記事では、YouTubeオーディオ広告を含めた音声広告の3つの特徴や4つの作成ポイント、設定手順までまとめて解説をしました。
YouTubeオーディオ広告を含む音声広告の3つの特徴と4つの作成ポイントをおさらいしましょう。
3つの特徴
- 「ながら聞き」により効率的にユーザーへのリーチが出来る
- 音声での訴求によりブランドの認知度の向上が期待できる
- クリエイティブ制作の手間を抑えることが出来る
4つの作成ポイント
- 音声に焦点を当てて作成する
- ナレーションを使用する際は秒数にあった文字数にする
- 「親しみやすさ」をアピールする
- ユーザーの行動を促すフレーズを含める
このように、音声で伝えることでユーザーの記憶に残りやすいことから、ブランド認知度の向上が期待できます。
そのため、YouTubeオーディオ広告では、音声で自社のサービスや商品の認知度拡大に最適な広告枠と言えます。
またYouTubeオーディオ広告を含む音声広告の市場は年々成長を遂げています。
もし、動画広告を配信していくうえで、思うような認知度の向上の成果が出ない場合は、是非YouTubeオーディオ広告を活用を検討してみてください。
この記事を読んで、YouTubeオーディオ広告の制作や出稿が難しいと少しでも感じた場合は、広告代理店に任せるのも一つの手です。
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監修者
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